著者
田中 春美
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.207-214, 2005 (Released:2007-03-01)
参考文献数
3
被引用文献数
1 1

みずからの経験をもとに, 日本高次脳機能障害学会会員の言語聴覚士と学会へいくつかの提言をした。言語聴覚士へ : (1) 経験年数が同じくらいの仲間と症例検討を行う, (2) ありのままの症状を検討する, (3) 自分たち自身で考え工夫して専門性を高める, (4) 学会で良い発表や良い質問をして, 学会の発展に寄与する。学会へ : (1) 高次脳機能障害を対象とする専門家の認定をしてほしい, (2) 医師も興味を持つ内容の講習会を開催してほしい, (3) 学会総会での発表会場を減らして2つにしてほしい。
著者
田中 康裕
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.40, no.12, pp.830-836, 1984-12-01 (Released:2017-06-02)
被引用文献数
1
著者
黒田 七郎 田中 拓 上田 隆康 隆杉 憲行
出版者
The Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers
雑誌
造船協會論文集 (ISSN:18842062)
巻号頁・発行日
vol.1965, no.117, pp.292-309, 1965 (Released:2009-07-23)
参考文献数
15

It is well known that a submarine has the excellent propulsive performance in high speed. navigation in deeply submerged condition, but few papers have sufficiently shown economical feasibility of submarines for commercial use.The authors have studied about the feasibility of submarine tankers with a view to develop technical problems of commercial submarines. At first, the experiments on five submarine tanker models with the circular and rectangular hull sections were performed by method of three-component measurements at Mejiro No. 2 Tank.Examining the resistance, stability, floating draft and general arrangement of the submarine tankers, the authors chose the ST-2 type rectangular hull form as best for the submrine tanker. The lines of the ST-2 type hull form was shown in Fig. 3The ST-2 type submarine tankers with various dead weights and shaft horse powers were designed and their investment, operation cost, annual profit, freight rate per dead weight and capital recovery factor were calculated. The results of this study were summarized in Fig. 19 to 23. The best submarine tanker in the point of view of commercial feasibility was 40, 000 tons in dead weight and 20, 000 horse powers in shaft horse power under restrained condition within 14 meters in maximum floating draft. On the contrary to the previous opinions, was shown the fact that the submarine tankers would not be very fast than present conventional tankers. As shown in Fig. 23, the submarine tanker would not have commercial feasibility without drastically decreased cost of nuclear power plants.
著者
石井 仁平 田中 信孝 糟谷 美有紀 野村 幸博 永井 元樹 脊山 泰治
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.169-174, 2005-04-15 (Released:2009-03-27)
参考文献数
12

外傷性大量気道内出血に対し,一般的なシングルルーメン気管チューブを用いて健側主気管支に挿管(片肺挿管)し,救命に成功した症例を経験したので報告する。症例は16歳の男性,バイク事故により受傷し当院に救急搬送された。来院時,左側気道からと考えられる大量気道内出血を呈していた。われわれは,シングルルーメン気管チューブを意図的に健側である右主気管支に挿管した。右主気管支内でカフを膨らませることによって,患側左主気管支から溢れた血液が右肺へ流入するのを阻止し,症例は血液ガス分析および胸部X線写真上の劇的な改善を示した。片肺挿管下でも肺内シャントによる低酸素血症は来さず,他の止血操作を待たずに止血を得た。これには低酸素性肺血管収縮が関与していると考えられる。また片肺挿管下では,患側気管支は気管壁と気管チューブの間隙を通じて咽喉頭に開放されているため,片肺挿管後いったんは患側肺に充満した血液は,翌日気管チューブのカフを気管に移す前におおむね消失し,凝血塊による無気肺やその他の合併症は生じなかった。大量気道内出血症例の救命は難しく,ダブルルーメンチューブその他の特殊な道具を用いた方法が知られているが,依然として致命率が高い。われわれは,通常の気管挿管に使用される一般的なシングルルーメンチューブを用いた片肺挿管法は,迅速・簡便かつ有効な方法であると考える。
著者
中下 留美子 鈴木 彌生子 伊永 隆史 渡辺 伸枝 田中 公一
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.58, no.12, pp.1023-1028, 2009 (Released:2010-01-25)
参考文献数
22
被引用文献数
9 4

炭素・窒素・酸素安定同位体比質量分析法を用いて,日本国内に流通している牛肉の産地判別の可能性について検討した.牛肉の各元素の安定同位体比は,品種の違いよりも肥育環境(肥育地及び餌)の違いを反映していた.国産及び輸入(豪州産・米国産・ニュージーランド産)牛肉の炭素安定同位体比は,米国産,国産,豪州産,ニュージーランド産の順に高い値を示し,酸素安定同位体比は,豪州産が国産,米国産,ニュージーランド産より高い値を示した.国内4地域(沖縄,三重,山形,北海道)から収集した牛肉については,炭素・窒素安定同位体比はどの地域も同様の値を示したが,酸素安定同位体比は地域によって異なり,高緯度地域ほど低い値を示した.以上のことから,安定同位体比質量分析法により,輸入牛肉と国産牛肉の判別だけでなく,国産牛肉についても,緯度が大きく離れているものについては判別できる可能性が示唆された.
著者
香川(田中) 聡子 大河原 晋 埴岡 伸光 神野 透人
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会 第43回日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.P-207, 2016 (Released:2016-08-08)

【目的】近年、高残香性の衣料用柔軟仕上げ剤や香り付けを目的とする加香剤商品等の市場規模が拡大している。それに伴い、これら生活用品の使用に起因する危害情報も含めた相談件数が急増しており、呼吸器障害をはじめ、頭痛や吐き気等の体調不良が危害内容として報告されている。このような室内環境中の化学物質はシックハウス症候群や喘息等の主要な原因、あるいは増悪因子となることが指摘されているが、そのメカニズムについては不明な点が多く残されている。本研究では、欧州連合の化粧品指令でアレルギー物質としてラベル表示を義務付けられた香料成分を対象として、FormaldehydeやAcroleinなどのアルデヒド類や防腐剤パラベン、抗菌剤など多様な室内環境化学物質の生体内標的分子であり、これらの化学物質による気道刺激などに関与するTRP (Transient Receptor Potential Channel)イオンチャネル活性化について検討を行った。【方法】ヒトTRPV1及びTRPA1の安定発現細胞株を用いて、細胞内Ca2+濃度の増加を指標として対象化合物のイオンチャネルの活性化能を評価した。Ca2+濃度の測定にはFLIPR Calcium 6 Assay Kitを用い、蛍光強度の時間的な変化をFlexStation 3で記録した。【結果および考察】香料アレルゲンとして表示義務のある香料リストのうち植物エキス等を除いて今回評価可能であった18物質中9物質が濃度依存的にTRPA1の活性化を引き起こすことが判明した。なかでも、2-(4-tert-Butylbenzyl) propionaldehydeによるTRPA1の活性化の程度は陽性対象物質であるCinnamaldehydeに匹敵することが明らかとなった。以上の結果は、これら香料アレルゲンがTRPA1の活性化を介して気道過敏の亢進を引き起こす可能性を示唆しており、シックハウス症候群の発症メカニズムを明らかにする上でも極めて重要な情報であると考えられる。
著者
田中 雄一
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.15-29, 2014-07-01 (Released:2014-07-01)
参考文献数
91
被引用文献数
2

定義域を時間軸上に持つ通常の信号に対しては,信号の有する周波数特性の解明が研究の中心である.例えばフーリエ変換は,周波数領域へと信号を射影した際の周波数成分,すなわち信号と周波数固有関数の内積として算出される.同様に,定義域をグラフの頂点上に持つグラフ信号に対しては,グラフ信号の有するグラフスペクトル特性の解明が研究の中心となる.グラフ信号に対するフーリエ変換は,グラフスペクトル領域へと信号を射影した際のグラフスペクトル成分,すなわちグラフ信号とグラフ固有関数の内積として算出される.本稿では,近年盛んに研究が進められているグラフ信号処理におけるフーリエ変換,フィルタリング,サンプリング,ウェーブレット変換等に焦点を当て,以下の点を中心にしてグラフ信号処理への研究参入を「おすゝめ」する. i) グラフ信号処理の基礎的事項,ii) 伝統的な信号処理との類似点・相違点,iii) 現在までの理論的発展,iv) グラフ信号処理の応用等.
著者
田中 智子 坂本 須美子 岩月 聡史 茶山 健二
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.375-380, 2011 (Released:2014-04-25)
参考文献数
29

セレンは必須微量元素の1つで健康増進作用や疾病予防作用,とりわけガンの発生や転移を抑制することで,注目を集めている元素である。食品中のセレン含有量を水素化物発生原子吸光法を用い測定した。測定条件は,NIST SRM-1568 aの米粉を用い認証値 380±40 ppbに対し,382±17 ppbで妥当性を確認した。41種類の豆腐中セレン含有量を測定した結果,国産と中国産大豆を用いた豆腐中セレン含有量は低く,カナダ・アメリカ産大豆を用いた豆腐は高かった。きな粉を測定した結果も,大豆の原産国がアメリカのセレン含有量は高く,国産大豆のきな粉は低くかった。

68 0 0 0 OA 日本国体の研究

著者
田中巴之助 著
出版者
天業民報社
巻号頁・発行日
1922
著者
篠崎 由賀里 隅 健次 山地 康大郎 田中 聡也 佐藤 清治
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.1159-1162, 2014-09-30 (Released:2015-02-04)
参考文献数
11

水上バイク事故により生じた外傷性直腸肛門損傷から縦隔気腫にまで至った1例を経験した。水上バイクの後部座席に乗船した20歳女性が振り落とされて落水。肛門部痛と気分不良を訴え,6時方向での肛門直腸の断裂を確認。胸腹部CTで肛門から直腸周囲と縦隔にまで広がるairを認め,落水した際のウォータージェット推進装置から噴き出した水による直腸裂傷,後腹膜気腫,縦隔気腫と診断した。緊急手術施行し損傷部位を縫合閉鎖,後腹膜ドレナージ,横行結腸人工肛門を造設した。術後致命的な合併症は無かったが,膀胱直腸機能障害が改善しなかったために受傷後22日目,人工肛門形成,自己導尿状態で退院。水上バイク事故による重傷損傷は増加しており,国土交通省運輸安全委員会も注意喚起している。本症例では症状は軽度であるも骨盤神経叢の損傷が疑われ膀胱直腸機能に重篤な後遺症が残る可能性もある。同様の事故を防ぐための行政対策も必要と考える。
著者
田中 和広 石原 朋和
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.118, no.3, pp.499-510, 2009-06-25 (Released:2010-03-26)
参考文献数
34
被引用文献数
6 10

The Nabetachiyama Tunnel 9116 m long was excavated in Tokamachi City, Niigata Prefecture and encountered the serious difficulties during excavation. In particular, a 600 m long section in the Matsudai area had experienced difficulties caused by swelling mudstone in the Tertiary Sugawa Formation. A 120 m bore hole long was excavated in the neighborhood of the section and geological and geochemical examinations of sampled cores were carried out to investigate the formation mechanism of the swelling rock mass. Mudstone distributed deeper than 50 m in the bore hole can be correlated to the tunnel troubled section geologically and geochemically. The section is assumed to be composed of mud breccia with mudstone fragments and clayey matrix, which is thought to be generated by hydro-fracturing of mudstone, showing weak strength due to large quantities of clay minerals. A gas pressure of 1.6 MPa thought to be caused by degassing of methane was measured during tunnel construction, which would increase the swelling properties. Mud breccia distributed deeper than 50 m contains a lot of Na-smectite formed in highly saline pore water ascending from deep underground. The result of slaking test showed that mud breccia filled with saline groundwater is characterized by quick slaking and swelling due to the marked contraction of Na-smectite when drying. In summary, the swelling rock mass distributed in the troubled section was formed by the weak rock strength caused by hydro-fracturing and high gaseous pressure generated by degassing. Furthermore, quick slaking caused by repeated wetting and drying was another reason for swelling during excavation.
著者
田中 哲朗
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.3, pp.1-8, 2009-06-19
参考文献数
4
被引用文献数
1

「どうぶつしょうぎ」¹⁾ は 2008 年に女流棋士の北尾まどか初段によって考案されたボードゲームである.将棋に類似しているが,将棋と比べて非常に簡潔なルールになっている.「どうぶつしょうぎ」 は二人完全情報零和ゲームであり,すべての局面の理論値 (勝ち,負け,引き分けのいずれか) が決定可能である.本論文では,後退解析 (Retrograde analysis) をベースにしたプログラムを用いて初期局面から到達可能なすべての局面の理論値を求め,初期局面が後手必勝であり勝ちに要する手数が 78 手であるという結果を得た.また,「敵陣へのひよこ打ち」 が有効である局面が存在することなど,いくつかの興味深い性質を確認することができた."Doubutsu Shogi" is a board game invented in 2008 by a professional shogi player Madoka Kitao. Although "Doubutsu shogi" is similar with shogi, its rule is far simpler than that of shogi. Since "Doubutsu shogi" is a two-player zero-sum game with perfect information, it is possible to determine theoretical values (Win, Lose, Draw) of all positions. In this article, we computed theoretical values of all positions reachable from the initial position, by means of making a program based on retrograde analysis. As a consequence, we confirmed that the theoretical value of the initial position is win by white( the second player ) with 78 moves. We also obtained some interesting results such that there are positions in which "dropping a hiyoko piece on the promote zone" is the only winning move.
著者
堀田 修 田中 亜矢樹 谷 俊治
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.99-106, 2016-03-31 (Released:2016-06-23)
参考文献数
16

慢性上咽頭炎は肉眼的に判定することは困難とされ, 耳鼻咽喉科医の認知度は低い. しかし, 同部位の慢性炎症による局所症状は一般的には軽微であるがその解剖学的特性により, 慢性上咽頭炎は免疫系・自律神経系・内分泌系に影響を及ぼし, その結果として様々な全身症状を惹起する. 原病巣である慢性上咽頭炎が耳鼻咽喉科領域であり, 二次疾患である全身疾患が他科領域となるため, 1960年代に注目された後, 医療の細分化の潮流の中で, 一旦は医学界の表舞台から姿を消したが, 近年, 再び復活の兆しがある. 中でも慢性疲労症候群, 過敏性腸症候群などの機能性身体症候群における慢性上咽頭炎の関与は重要であり, 充分な上咽頭処置により全身症状の軽快が得られることが多い. それ故, 適切な慢性上咽頭炎診療の再興は将来, 日本の医療に大きなインパクトを与える可能性を秘める. その為には微細な経鼻的内視鏡的所見や具体的な処置方法を含む, 今日の医学に即した「慢性上咽頭炎診療マニュアル」の作成が切望される.
著者
間瀬 浩安 田中 彩乃 篠生 孝幸 野崎 司 浅井 さとみ 宮地 勇人
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.413-420, 2015-07-25 (Released:2015-09-10)
参考文献数
6

カフェインはコーヒーや紅茶などに含まれる一般的な物質である。また感冒薬や鎮痛薬など市販薬などにも含まれる物質である。今回,我々は血中カフェイン濃度についてLC-MS/MSを用いイブプロフェン,エテンザミドおよびロキソプロフェンとの同時分析を可能にした。カフェインのPrecursor ionは195.1 m/z,Product ionは138.1 m/zであった。固相カートリッジ抽出の回収率は90%以上であった。HLBを使用した検出限界は0.01 μg/mLであった。イブプロフェン測定法では1.1分に検出され,テオフィリンを測定した場合にもカフェインへの干渉はなかった。缶コーヒー飲用時の血中カフェインピーク濃度は5.65 μg/mL,ピーク時間は60分,半減時間は360分であった。カフェインがイブプロフェン等と同時に測定できることは,感冒薬や鎮痛薬の過量服用の場合の迅速測定に有用である。