著者
瀬川 純 数野 憲二 松岡 正人 白波瀬 一朗 尾崎 正邦 松田 真人 冨井 由文 北野 正彦 黄瀬 正博
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.63-70, 1995-01-15 (Released:2008-03-31)
参考文献数
19
被引用文献数
6 13

A seried of 1, 8-disubstituted 6-fluoro-4-oxo-7-piperazinyl-4H-[1, 3]thiazeto[3, 2-a]quinoline-3-carboxylic acid derivatives was prepared and evaluated for antibacterial activity. In the 7-piperazinyl series, addition of a fluorine at C-8, which increased the in vitro activity for the 1-hydrogen and 1-methyl analogues and decreased it for the 1-phenyl analogue, improved the in vivo activity of all the analogues. Introduction of a methoxy group at C-8 of the 1-methyl-7-piperazinyl analogue also improved its in vivo antibacterial activity. The effect of 8-substituents on the in vitro and in vivo antibacterial activity of the 1-methyl-7-(4-methyl-1-piperazinyl) series is also discussed.

1 0 0 0 OA 成形圖説

著者
曽槃, 白尾國柱 [ほか編]
巻号頁・発行日
vol.巻29, 1800
著者
伊藤 博元 白井 康正 井伊 京一郎 横内 正直 石川 雅人 柴崎 徹 沢泉 卓哉
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.195-197, 1986-07-28 (Released:2012-11-20)
参考文献数
7

Methods of reduction of anterior dislocations of the shoulder have commonly used the Kocher or Hippocratic maneuvers.Many surgeons had prefered the Kocher leverage technique, but recently some authors have not recommended their use because of the possibility of increasing damage to the capsule, soft tissues and injuring the axillary vessels and the brachial plexus. While Milch recommended the forward elevation maneuvers for reduction of anterior dislocations of the shoulder as the simple and safe techniques.Twenty cases were performed with the forward elevation maneuver for the shoulder dislocation in our hospitals. The patients are placed in a supine position on the examining table, intravenous and intramuscular medication are not required. The patients are instructed to relax as much as possible while the maneuver is performed, the arm is very slowly and gently abducted untill 90 degrees.The horizontal adduction on the 90 degrees plane is applied to 90 degrees flextion position, forward flexion is continued untill reduction is carryed out. Nineteen of 20 cases were obtained complete reduction without assistants and anesthesia by this techniques, another one case was needed the muscle relaxant due to severe pain.
著者
白土 淳子 稲垣 照美 穂積 訓
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18840833)
巻号頁・発行日
vol.16, no.5, pp.439-444, 2017 (Released:2017-12-26)
参考文献数
13

We investigated the RGB and XYZ components of the natural colors (two cherry blossoms, i.e., Someiyoshino and Youkou, and the emission of Heike-firefly), and the physiological effects on Japanese and foreign people were compared. The natural colors were digitally measured as RGB colors, and then they were used as color stimuli. The psychological effects were investigated by administering a questionnaire, which was based on the Semantic differential (SD) method. From the results of the questionnaire, the degrees of expression for the natural colors were quite different between Japanese and foreigners. The kansei on the natural colors between Japanese and foreigners were also different in terms of psychophysical quantity and physical cognition. The results of factor analysis showed that the color of Youkou gave pleasantness to Japanese people, whereas the colors of Someiyoshino and firefly gave pleasantness to foreign people.
著者
牧野 英二 白 琮鉉 李 美淑 韓 慈卿 李 京珪 李 秋零 廖 欽彬 張 政遠 李 明輝 彭 文本 近堂 秀 相原 博
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、次のような研究成果を挙げた。第一に、日本、韓国、中国・台湾の漢字文化圏におけるカント哲学の翻訳・受容の現状と課題を解明した。第二に、日本、韓国、中国・台湾におけるカント哲学研究の国際的なネットワークを構築することができた。第三に、日本、韓国、中国・台湾におけるカント哲学の翻訳・受容の影響作用史の課題を解明することができた。 最後に、本研究の一部は、すでに『東アジアのカント哲学』に発表された。

1 0 0 0 OA 藩翰譜

著者
新井白石 著
出版者
吉川半七
巻号頁・発行日
vol.巻4, 1954
著者
平川 史央里 白仁田 秀一 小栁 泰亮 堀江 淳 林 真一郎 渡辺 尚
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0749, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに,目的】The Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)が報告しているCOPDに対する呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)のエビデンスにおいて,不安や抑鬱の軽減はエビデンスAと強い根拠を示している。当院においても3ヵ月間の呼吸リハを施行したCOPD78例に対し,HADS鬱の点数は初期が6.8±3.1点から3ヵ月後は5.1±3.0点(p<0.01)で,また,HADS鬱疑いである8点以上の割合も初期が38%から3ヶ月後は22%(p<0.01)と有意な改善が認められた。しかし,鬱疑いのあるCOPDは22%も継続されていることは課題である。そこで今回,鬱が改善した群と改善しない群の諸項目の変化量の比較と変化量の影響因子の検討をする事で鬱改善はどのような項目のリハ効果に影響しているのか調査した。【方法】対象はHADSが8点以上の鬱疑いのある外来COPD30例(年齢:71.8±10.6歳,BMI:22.2±4.3,%FVC:80.0±26.7%,%FEV1.0:60.0±29.9%,modified Medical Research Council scale(mMRC):2.4±1.1,COPD Assessment Test:19.3±8.9点)中,呼吸リハ実施3ヶ月後にHADSが8点未満になった(鬱改善群)13例,HADSが8点以上のままだった(鬱非改善群)17例とした。検討する項目は,症状検査はmMRC,生活範囲検査はLife Space Assessment(LSA),身体活動量検査は国際標準化身体活動質問票(IPAQ),身体機能検査は膝伸展筋力/体重比(%膝伸展筋力)と6分間歩行距離テスト(6MWT),QOL検査(St. George's Respiratory Questionnaire(SGRQ)とした。統計解析方法は,鬱改善群と鬱非改善群の諸項目の変化量の比較を対応のないt検定を用い,また,HADSの点数の変化量と諸項目の変化量の関係をpearsonの積率相関を用いて分析した。なお,帰無仮説の棄却域は有意水準5%とし,解析にはSPSS ver21.0を用いた。【結果】2群間の実測値と比較結果は,改善群vs非改善群の順に⊿mMRCは-0.5±0.7vs-0.4±0.6(p=ns),⊿LSAは+13.2点±11.4vs+0.4±12.5点,⊿IPAQは+164.9±206.4vs+48.4±366.7(p=ns),⊿%膝伸展筋力は+9.0±11.7%vs+6.3±9.4%(p=ns),⊿6MWTは+44.6±56.1mvs+38.2±37.3m(p=ns),SGRQは-7.0±10.9vs-0.7±7.1(p<0.05)であった。⊿HADSとの相関分析の結果は,⊿mMRC(r=0.05),⊿LSA(r=-0.48),⊿IPAQ(r=-0.27),⊿%膝伸展筋力(r=0.33),⊿6MWT(r=0.12),⊿SGRQ(r=0.05)で有意差が認められたのはLSAだけであった。【考察】鬱改善群は非改善群より,生活範囲や外出の頻度,QOLの改善が高かった。その他の身体活動量,症状,身体機能は両群ともに同量の改善を示した。また,HADSの変化量には特にLSAの変化量の影響を受ける事が示唆された。鬱軽減に対して,身体活動や身体機能の改善ではなく,外出頻度向上させることが重要となることが示唆された。【理学療法学研究としての意義】本研究は,COPDの鬱改善に関わる検討であり,COPDの鬱に対する呼吸リハの効果を客観的に示した研究である。本研究結果は鬱に対する呼吸リハプログラムのアセスメントとなる研究である。
著者
白仁秋津著
出版者
冬柏発行所
巻号頁・発行日
1942
著者
長瀧 寛之 白井 詩沙香 兼宗 進
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2018-CE-144, no.19, pp.1-6, 2018-03-10

本稿では,データベース作成実習での利用を想定した,データベースと連携する Web インタフェースを構築可能な実習用ツールについて紹介する.本ツールは,高等学校の共通教科 「情報」 や大学の一般情報教育におけるデータベース学習において,データベースと連動する Web サービスの作成を行う実習での利用を想定したものである.Web アプリケーション開発経験がない学習者でも,データベースと連動した簡易な Web ツールを作成できる環境を提供することで,実社会でのデータベースや情報システムの仕組みと意義について体験的に理解できる学習活動の実現を目指す.また本ツールは,データベースとして著者らが以前より開発している sAccess と連携する仕組みになっており,本ツールと sAccess を合わせることで,限られた時間の中でもデータベース操作から設計,簡単な Web サービスの構築までを体験する実習活動の実現が期待できる.報告では,本ツールの概要について技術面や工夫点について述べるとともに,実際の授業に適用した結果をもとに本ツールの有用性と課題について議論する.
著者
渡邉 裕子 蒲原 毅 佐野 沙織 白田 阿美子 小野田 雅仁 池澤 善郎 相原 道子
出版者
Japanese Dermatological Association
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.122, no.9, pp.2321-2327, 2012

58歳,男性.25歳時に尋常性乾癬が発症し,33歳時に霧視の自覚と共に非肉芽腫性前部ぶどう膜炎がみられ乾癬性ぶどう膜炎と診断された.シクロスポリン内服で加療されたが治療に難渋し,58歳時に膿疱性乾癬が発症した.シクロスポリンを中止しインフリキシマブを開始後,皮膚症状と共に眼症状の著明な改善が得られた.再発性,難治性の乾癬性ぶどう膜炎に対しインフリキシマブは有効な治療法と考えられた.自験例および本邦における乾癬性ぶどう膜炎のまとめでは,初発症状は,視力低下が最も多く,次いで霧視,充血,眼痛の順に多くみられた.ぶどう膜炎発症時の乾癬の臨床病型は,関節症性乾癬が31例中13例(42%)と最も多く,次いで尋常性乾癬が31例中10例(32%),膿疱性乾癬が31例中7例(23%)であった.乾癬性ぶどう膜炎患者の25例中23例(92%)で関節症状がみられ,23例中22例(96%)でHLA-A2がみられた.ぶどう膜炎に対し皮疹出現の先行例が約90%にみられ,皮疹出現から長期経過後にぶどう膜炎が生じている例が多かった.関節症状とHLA-A2を有する乾癬では,ぶどう膜炎を合併する危険性があり注意が必要と考えられた.
著者
日本環境感染症学会ワクチンに関するガイドライン改訂委員会 岡部 信彦 荒川 創一 岩田 敏 庵原 俊昭 白石 正 多屋 馨子 藤本 卓司 三鴨 廣繁 安岡 彰
出版者
Japanese Society for Infection Prevention and Control
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.S1-S14, 2014
被引用文献数
4

第2版改訂にあたって<br>   日本環境感染学会では、医療機関における院内感染対策の一環として行う医療関係者への予防接種について「院内感染対策としてのワクチンガイドライン(以下、ガイドライン第1版)」を作成し2009年5月に公表した。<br>   その後医療機関内での感染症予防の手段としての予防接種の重要性に関する認識は高まり、医療関係者を対象としてワクチン接種を行う、あるいはワクチン接種を求める医療機関は増加しており、結果としてワクチンが実施されている疾患の医療機関におけるアウトブレイクは著しく減少している。それに伴いガイドライン第1版の利用度はかなり高まっており、大変ありがたいことだと考えている。一方、その内容については、必ずしも現場の実情にそぐわないというご意見、あるいは実施に当たって誤解が生じやすい部分があるなどのご意見も頂いている。そこで、ガイドライン発行から4年近くを経ていることもあり、また我が国では予防接種を取り巻く環境に大きな変化があり予防接種法も2013年4月に改正されるなどしているところから、日本環境感染学会ではガイドライン改訂委員会を再構成し、改訂作業に取り組んだ。<br>   医療関係者は自分自身が感染症から身を守るとともに、自分自身が院内感染の運び屋になってしまってはいけないので、一般の人々よりもさらに感染症予防に積極的である必要があり、また感染症による欠勤等による医療機関の機能低下も防ぐ必要がある。しかし予防接種の実際にあたっては現場での戸惑いは多いところから、医療機関において院内感染対策の一環として行う医療関係者への予防接種についてのガイドラインを日本環境感染学会として策定したものである。この大きな目的は今回の改訂にあたっても変化はないが、医療機関における予防接種のガイドラインは、個人個人への厳格な予防(individual protection)を目的として定めたものではなく、医療機関という集団での免疫度を高める(mass protection)ことが基本的な概念であることを、改訂にあたって再確認をした。すなわち、ごく少数に起こり得る個々の課題までもの解決を求めたものではなく、その場合は個別の対応になるという考え方である。また、ガイドラインとは唯一絶対の方法を示したものではなく、あくまで標準的な方法を提示するものであり、出来るだけ本ガイドラインに沿って実施されることが望まれるものであるが、それぞれの考え方による別の方法を排除するものでは当然ないことも再確認した。<br>   その他にも、基本的には以下のような考え方は重要であることが再確認された。<br> ・対象となる医療関係者とは、ガイドラインでは、事務職・医療職・学生・ボランティア・委託業者(清掃員その他)を含めて受診患者と接触する可能性のある常勤・非常勤・派遣・アルバイト・実習生・指導教官等のすべてを含む。<br> ・医療関係者への予防接種は、自らの感染予防と他者ことに受診者や入院者への感染源とならないためのものであり、積極的に行うべきものではあるが、強制力を伴うようなものであってはならない。あくまでそれぞれの医療関係者がその必要性と重要性を理解した上での任意の接種である。<br> ・有害事象に対して特に注意を払う必要がある。不測の事態を出来るだけ避けるためには、既往歴、現病歴、家族歴などを含む問診の充実および接種前の健康状態確認のための診察、そして接種後の健康状態への注意が必要である。また予防接種を行うところでは、最低限の救急医療物品をそなえておく必要がある。なお万が一の重症副反応が発生した際には、定期接種ではないため国による救済の対象にはならないが、予防接種後副反応報告の厚生労働省への提出と、一般の医薬品による副作用発生時と同様、独立行政法人医薬品医療機器総合機構における審査制度に基づいた健康被害救済が適応される。<br>   * 定期接種、任意接種にかかわらず、副反応と思われる重大な事象(ワクチンとの因果関係が必ずしも明確でない場合、いわゆる有害事象を含む)に遭遇した場合の届け出方法等:http://www.mhlw.go.jp/topics/bcg/tp250330-1.html<br> ・費用負担に関しては、このガイドラインに明記すべき性格のものではなく、個々の医療機関の判断に任されるものではある。<br> ・新規採用などにあたっては、すでに予防接種を済ませてから就業させるようにすべきである。学生・実習生等の受入に当たっては、予め免疫を獲得しておくよう勧奨すべきである。また業務委託の業者に対しては、ことにB型肝炎などについては業務に当たる従事者に対してワクチン接種をするよう契約書類の中で明記するなどして、接種の徹底をはかることが望まれる。<br>(以下略)<br>
著者
白戸 満喜子
出版者
実践女子大学大学院
巻号頁・発行日
2017-03-19

2016年度
著者
白勢 陽子 桑原 希望 中本 幸太 木曽 波音 国分 貴徳 村田 健児 金村 尚彦
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0624, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】脳由来神経栄養因子(以下BDNF)は,シナプスの可塑性に関与し,記憶や学習の形成において重要な役割を果たす分泌タンパク質である。また,BDNFは,Synaptophysinなどのシナプス関連タンパクの産生を促進し,神経伝達効率を改善すると報告されている。成人期ラットに対する運動介入では,脳内の様々な領域や骨格筋でのBDNFの発現を高めることが報告されている。しかし,老齢・中年齢ラットを対象とした長期的な運動介入が神経栄養因子に与える影響は不明である。そこで,本研究では,老齢・中年齢の2群の異なる週齢のラットに対する長期的な運動介入による運動療法の効果について,脊髄におけるBDNF,Synaptophysinの発現への影響を解明することを目的として行った。【方法】Wistar系雄性ラット20匹(老齢,中年齢各10匹)を対象とし,各群を走行群5匹,非走行群各5匹と無作為に分類した。走行群は小動物用トレッドミルを使用し,60分を1日1回,週5回,4週間の運動を行った。実験終了後,脊髄(L3-5レベル)を採取し,凍結包埋し厚さ16μmで切片作製を行い,一次抗体としてBDNF,Synaptophysin,二次抗体としてDylight488,Alexa546を使用し,蛍光免疫組織化学染色を行った。観察した切片は画像解析ソフトで解析を行い,脊髄横断切片の単位面積当たりの積算輝度を算出した。算出された値を比較するために一元配置分散分析を用い,Tukey法による多重比較を用いた(有意水準5%未満)。【結果】BDNFの単位面積当たりの積算輝度は,老齢群の走行群(8.69),非走行群(9.20),中年齢群の走行群(13.89),非走行群(7.93)であり,老齢群では両群に差はなかったが,中年齢群では,走行群は非走行群と比較して増加傾向であった。Synaptophysinの単位面積当たりの積算輝度は,老齢群の走行群(2.22),非走行群(1.79),中年齢群の走行群(4.26),非走行群(0.84)であり,中年齢群では,走行群が有意に増加した(p<0.01)。老齢群では,走行群が非走行群に比べ増加傾向であった。【結論】老齢群では,運動によるBDNFの増加はみられなかったが,Synaptophysinは増加傾向であった。中年齢群では,運動によってBDNFは増加傾向となり,運動によりSynaptophysinが有意に増加し,神経伝達効率が高まり活性化が図られた。週齢の影響では,加齢に応じて神経活性化の程度が異なり,中年齢群のほうが老齢群に比べて,神経活性化の度合いが高かった。Synaptophysinは神経小胞体の中にあり,神経伝達に関与している。運動により,Synaptophysinが増加することで,神経の伝達効率が高まったと考えられる。しかし,週齢により,運動による神経活性化の度合いの違いが明らかとなり,個別的運動介入の必要性が示唆された。
著者
白井 千晶
出版者
日本保健医療社会学会
雑誌
保健医療社会学論集 (ISSN:13430203)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.102-114, 2001-05-19 (Released:2016-11-16)

本稿は、生殖の医療化を不妊のマクドナルド化を事例に論じるものである。マクドナルド化という分析用具は、アメリカの理論社会学者G・リッツアがM・ウェーバーの合理化理論を拡張して提示したものであり、効率性、計算可能性、予測可能性、制御という4つの次元から構成される。本稿の前半では、生殖の医療化を考察するためには、分析水準と考察対象領域を操作的に設定する必要性が主張され、本稿では不妊患者領域の行為水準に照準を定めることが示されている。後半では具体的にマクドナルド化の4つの次元を使用して不妊患者の行為やそれを取り巻く現象のマクドナルド化を論じている。これらを踏まえて、筆者は最終的に「マクドナルド化」という趨勢の把握から、マクドナルド化メカニズムおよび医療化メカニズムの探究に進むべきであることを主張している。
著者
町原 英 白旗 慎吾
出版者
一般社団法人日本PDA製薬学会
雑誌
日本PDA学術誌 GMPとバリデーション (ISSN:13444891)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.77-81, 1999 (Released:2006-08-03)
参考文献数
4

100% inspection can not completely eliminate all of defect qualities from the lot, because of the limitation of detection rate. Three models of 100% inspection methods, which have different stopping rules, have been statistically compared by taking the detection rate into consideration. The three models of inspection methods are defined as follows. (A) Stop when we detect no defects for the first time. (B) Stop when we detect no defects for the second time. (C) Stop when we meet the first successive two no-detections of defects. It is found that, in view of the average number of total insepction times, the rule A is the best whereas in view of the average number of undetected defects the rule C is the best. The rule B stands between the rules A and C and is close to rule C. If we also consider the costs of inspection and undefected defects, the rule B is robust and when the probability to detect the defects is high then the rule A is excellent. The rule C is found to be too conservative.
著者
直井 恒雄 渡部 要一 新舎 博 日高 征俊 白神 新一郎
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.I_498-I_503, 2012
被引用文献数
1

東京都の新海面処分場Cブロックにおいて,真空圧密を利用した粘性土層の減容化事業を実施した.対象となる粘性土層は,均質な在来粘土層とその上に処分した砂分を多く含む浚渫土層である.本減容化事業では事前予測沈下量の90%以上の沈下量を目標として工事を実施しているが,浚渫土層の中に存在する中間砂層の堆積分布を正確に把握し,沈下量の評価に反映する必要があった.そこで,本文ではドレーン打設時のマンドレル貫入抵抗値から中間砂層の堆積分布を詳細に把握した.また,減容化のための圧密挙動に関しては,中間砂層を排水層とみなした圧密理論と実際の沈下挙動を比較し,予測沈下計算方法が十分に適用できることを明らかにした.
著者
福元 尚子 白石 裕一 中道 一生 中嶋 秀樹 西條 政幸 辻野 彰
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
pp.cn-000776, (Released:2016-01-21)
参考文献数
30
被引用文献数
4

症例は65歳男性である.急速進行性の認知機能低下で発症した.頭部MRIのFLAIR/T2強調画像で大脳皮質下に広汎な高信号域を認め,髄液よりJohn Cunningham virus-DNAを検出した.最終的に脳組織所見から進行性多巣性白質脳症と確定診断した.合併症として高安動脈炎と慢性型/くすぶり型成人T細胞白血病が認められた.発症早期にメフロキンとミルタザピンによる治療を開始したが,症状・画像共に改善なく約半年後に死亡した.本例において治療効果が認められなかった理由としては,HTLV-I感染に加えて高安動脈炎によるB細胞系の異常が影響した可能性を考えた.
著者
一万田 充洋 衛藤 剛 中嶋 健太郎 平塚 孝宏 赤木 智徳 柴田 智隆 上田 貴威 白下 英史 猪股 雅史
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.214-221, 2017 (Released:2017-03-30)
参考文献数
26
被引用文献数
3

目的:大腸癌手術の化学的腸管処置におけるカナマイシン(KM)+メトロニダゾール(MNZ)併用投与の有用性をSSIサーベイランスデータに基づき明らかにする.対象と方法:2010年1月から2015年12月までに行った大腸癌手術344例を術前の化学的腸管処置の方法により3群(抗生剤なし群178例,KM単独投与群87例,KM+MNZ併用投与群79例)に分けて創部SSI発生率を検討した.また,創部SSI発生と各リスク因子の関連について単変量および多変量解析を行った.結果:KM+MNZ併用投与群における創部SSI発生率は他の2群と比較して有意に低値であった(ともにP<0.05).創部SSI発生のリスク因子は男性(P=0.035),KM+MNZ併用投与群以外(P=0.011)であった.結語:大腸癌手術の化学的腸管処置における術前KM+MNZ併用投与は創部SSIの発生率低下に有用と考えられた.