著者
池田 知穗 中原 良介 西岡 有佳 黒川 央 山口 敬子 藤田 芳一
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.675-679, 2009 (Released:2009-10-09)
参考文献数
20
被引用文献数
2

陰イオン性界面活性剤のドデシル硫酸ナトリウム共存下,色素のピロガロールレッド(PR)と金属イオンのモリブデン(VI)間で生成する呈色錯体の退色を利用する亜硝酸イオンの簡便で高感度な吸光光度定量法を開発した.本法は,0.04~0.46 μg mL-1亜硝酸イオン濃度範囲でBeerの法則が成立し,みかけのモル吸光係数は1.0×105 L mol-1 cm-1と高感度であり,亜硝酸イオン0.23 μg mL-1での6回での相対標準偏差は1.92%(n=6,0.23 μg mL-1)と再現性にも比較的優れていた.
著者
香田 智則 西岡 昭博
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.67, no.10, pp.488-489, 2019-10-20 (Released:2020-10-01)
参考文献数
5

小麦粉はクッキー,ケーキ,ドーナツなどのスイーツを作るためには欠かせない食材となっている。しかしながら,小麦アレルギーや小麦粉の生地に含まれるグルテンが引き起こす健康上の症状への対応から,小麦を使わないグルテンフリーの食品が注目を集めている。ここでは,我々が提案してきた小麦粉の代替えとして米粉を用いる新たな手法について述べる。小麦粉に比べて粘り気の少ない米粉の生地を使う際には,アルファ化した米粉を用いることが有効である。アルファ化した米粉を考える上で,デンプン分子をほどくことが基本になっていることを概説する。
著者
池脇 義弘 牧野 賢治 西岡 智哉 平野 匠 上田 幸男
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.82, no.6, pp.917-922, 2016 (Released:2016-11-22)
参考文献数
23
被引用文献数
2 1

瀬戸内海をはじめ各地の藻類養殖漁場で不足しているDINを補うための新しいタイプの施肥剤(硝酸アンモニウム溶液をゼラチンで固めたのもの)を開発した。ケースに入れない2タイプと穴の開いたケースに充填したもの2タイプを作製し,実験水槽内への溶出量を硝酸塩センサーで測定した。その結果,肥料成分60-70%の溶出に,ケースに入れないタイプはおよそ5日,ケース入りのタイプはおよそ20日を要した。このことから,施肥剤を入れるケースの穴の径と数を変えることにより肥料成分の溶出速度を調整できることが示唆された。
著者
曽我 大介 陶山 雄介 阪田 暁 龍岡 文夫 西岡 英俊
出版者
国際ジオシンセティックス学会 日本支部
雑誌
ジオシンセティックス論文集 (ISSN:13446193)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.153, 2017 (Released:2019-01-14)
参考文献数
15

九州新幹線(西九州ルート)は,武雄温泉~長崎間の延長約66kmの路線で現在建設中である.その中の原種 架道橋は,諫早市内(武雄温泉起点47km263m付近)における短いトンネルが連続した約70mの谷あい部に位置 するPC桁を用いたGRS一体橋梁である.これまでのGRS一体橋梁においては,RC桁やSRC桁を用いた事例はあ るが,PC桁は初めての採用となる.本論文では,これまでのGRS一体橋梁の採用実績を踏まえ,鉄道構造物で 初めての事例となるPC桁を用いたGRS一体橋梁の設計・施工について報告する.
著者
西岡 晋
出版者
日本公共政策学会
雑誌
公共政策研究 (ISSN:21865868)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.26-39, 2017

<p>本稿は政策実施研究に新たな知見を加え,公共政策学の発展に多少なりとも寄与することを意図している。第一に,政策実施を規定する構造的文脈を重視する。従来の政策実施研究が「虫の目」からミクロ過程に注目してきたのに対して,本稿はミクロ過程を規定するマクロ次元の要因を「鳥の目」からとらえる。政策実施研究は,従来見過ごされてきた政策失敗のメカニズムを解明することで,学術的に大きな貢献を果たした。とくに重要な知見は,小さな出来事が政策上の大きな失敗を引き起こすことを明らかにしたことである。しかし,小さな出来事の背景には大きな出来事が隠れているかもしれない。本稿は,後者の重要性を強調する。</p><p>第二に,本稿は政策実施研究と行政管理論との接点を探る。両者の研究はこれまで乖離した状況にあったが,これに対して本稿は,NPM(New Public Management)に着目しつつ,行政管理が政策実施に及ぼす影響を考察し,そのことを通じて両者の理論的接合を図ろうと試みる。その上で,行政改革の負の効果,すなわち行政改革が政策失敗の要因の一つになっている可能性を論じる。</p><p>政策失敗の事例として待機児童問題を扱う。待機児童問題の背景にある保育士不足がNPM型行政改革によって引き起こされているのではないか。それが分析の結果から導かれる結論である。</p>
著者
江木 盛時 黒田 泰弘 山田 亨 山田 博之 山元 良 吉田 健史 吉田 悠平 吉村 旬平 四本 竜一 米倉 寛 和田 剛志 渡邉 栄三 小谷 穣治 青木 誠 浅井 英樹 安部 隆国 五十嵐 豊 井口 直也 石川 雅巳 石丸 剛 磯川 修太郎 板倉 隆太 今長谷 尚史 志馬 伸朗 井村 春樹 入野田 崇 上原 健司 生塩 典敬 梅垣 岳志 江川 裕子 榎本 有希 太田 浩平 大地 嘉史 大野 孝則 谷口 巧 大邉 寛幸 岡 和幸 岡田 信長 岡田 遥平 岡野 弘 岡本 潤 奥田 拓史 小倉 崇以 小野寺 悠 小山 雄太 鶴田 良介 貝沼 関志 加古 英介 柏浦 正広 加藤 弘美 金谷 明浩 金子 唯 金畑 圭太 狩野 謙一 河野 浩幸 菊谷 知也 土井 研人 菊地 斉 城戸 崇裕 木村 翔 小網 博之 小橋 大輔 齊木 巌 堺 正仁 坂本 彩香 佐藤 哲哉 志賀 康浩 土井 松幸 下戸 学 下山 伸哉 庄古 知久 菅原 陽 杉田 篤紀 鈴木 聡 鈴木 祐二 壽原 朋宏 其田 健司 高氏 修平 中田 孝明 高島 光平 高橋 生 高橋 洋子 竹下 淳 田中 裕記 丹保 亜希仁 角山 泰一朗 鉄原 健一 徳永 健太郎 富岡 義裕 中根 正樹 冨田 健太朗 富永 直樹 豊﨑 光信 豊田 幸樹年 内藤 宏道 永田 功 長門 直 中村 嘉 中森 裕毅 名原 功 藤島 清太郎 奈良場 啓 成田 知大 西岡 典宏 西村 朋也 西山 慶 野村 智久 芳賀 大樹 萩原 祥弘 橋本 克彦 旗智 武志 小倉 裕司 細川 直登 浜崎 俊明 林 拓也 林 実 速水 宏樹 原口 剛 平野 洋平 藤井 遼 藤田 基 藤村 直幸 舩越 拓 升田 好樹 堀口 真仁 牧 盾 増永 直久 松村 洋輔 真弓 卓也 南 啓介 宮崎 裕也 宮本 和幸 村田 哲平 柳井 真知 松嶋 麻子 矢野 隆郎 山田 浩平 山田 直樹 山本 朋納 吉廣 尚大 田中 裕 西田 修 日本版敗血症診療ガイドライン2020特別委員会 松田 直之 山川 一馬 原 嘉孝 大下 慎一郎 青木 善孝 稲田 麻衣 梅村 穣 矢田部 智昭 河合 佑亮 近藤 豊 斎藤 浩輝 櫻谷 正明 對東 俊介 武田 親宗 寺山 毅郎 東平 日出夫 橋本 英樹 林田 敬 安宅 一晃 一二三 亨 廣瀬 智也 福田 龍将 藤井 智子 三浦 慎也 安田 英人 阿部 智一 安藤 幸吉 飯田 有輝 石原 唯史 井上 茂亮 井手 健太郎 伊藤 健太 伊藤 雄介 稲田 雄 宇都宮 明美 卯野木 健 遠藤 功二 大内 玲 尾崎 将之 小野 聡 射場 敏明 桂 守弘 川口 敦 川村 雄介 工藤 大介 久保 健児 倉橋 清泰 櫻本 秀明 下山 哲 鈴木 武志 関根 秀介 垣花 泰之 関野 元裕 高橋 希 高橋 世 高橋 弘 田上 隆 田島 吾郎 巽 博臣 谷 昌憲 土谷 飛鳥 堤 悠介 川崎 達也 内藤 貴基 長江 正晴 長澤 俊郎 中村 謙介 西村 哲郎 布宮 伸 則末 泰博 橋本 悟 長谷川 大祐 畠山 淳司 久志本 成樹 原 直己 東別府 直紀 古島 夏奈 古薗 弘隆 松石 雄二朗 松山 匡 峰松 佑輔 宮下 亮一 宮武 祐士 森安 恵実
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.28, 2020
被引用文献数
2

<p>日本集中治療医学会と日本救急医学会は,合同の特別委員会を組織し,2016 年に発表した日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG) 2016 の改訂を行った。本ガイドライン(J-SSCG 2020)の目的は,J-SSCG 2016 と同様に,敗血症・敗血症性ショックの診療において,医療従事者が患者の予後改善のために適切な判断を下す支援を行うことである。改訂に際し,一般臨床家だけでなく多職種医療者にも理解しやすく,かつ質の高いガイドラインとすることによって,広い普及を目指した。J-SSCG 2016 ではSSCG 2016 にない新しい領域[ICU-acquired weakness( ICU-AW)と post-intensive care syndrome(PICS),体温管理など]を取り上げたが,J-SSCG 2020 では新たに注目すべき4 領域(Patient-and Family-Centered Care,sepsis treatment system,神経集中治療,ストレス潰瘍)を追加し,計22 領域とした。重要な118 の臨床課題(clinical question:CQ)をエビデンスの有無にかかわらず抽出した。これらのCQ には,本邦で特に注目されているCQ も含まれる。多領域にわたる大規模ガイドラインであることから,委員25 名を中心に,多職種(看護師,理学療法士,臨床工学技士,薬剤師)および患者経験者も含めたワーキンググループメンバー,両学会の公募によるシステマティックレビューメンバーによる総勢226 名の参加・協力を得た。また,中立的な立場で横断的に活躍するアカデミックガイドライン推進班をJ-SSCG 2016 に引き続き組織した。将来への橋渡しとなることを企図して,多くの若手医師をシステマティックレビューチーム・ワーキンググループに登用し,学会や施設の垣根を越えたネットワーク構築も進めた。作成工程においては,質の担保と作業過程の透明化を図るために様々な工夫を行い,パブリックコメント募集は計2 回行った。推奨作成にはGRADE方式を取り入れ,修正Delphi 法を用いて全委員の投票により推奨を決定した。結果,118CQ に対する回答として,79 個のGRADE による推奨,5 個のGPS(good practice statement),18 個のエキスパートコンセンサス,27 個のBQ(background question)の解説,および敗血症の定義と診断を示した。新たな試みとして,CQ ごとに診療フローなど時間軸に沿った視覚的情報を取り入れた。J-SSCG 2020 は,多職種が関わる国内外の敗血症診療の現場において,ベッドサイドで役立つガイドラインとして広く活用されることが期待される。なお,本ガイドラインは,日本集中治療医学会と日本救急医学会の両機関誌のガイドライン増刊号として同時掲載するものである。</p>
著者
塚本 赳夫 西岡 五夫 木下 洋夫
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.75, no.8, pp.1019-1020, 1955

Following the extraction of a sterol as the non-saponifiable matter from the ether extract of the root of <i>Oenothera lamarckiana</i> Ser., which was assumed to be &beta;-sitosterol, the presence of sterol was examined in four kinds of Oenothera spp., <i>O. odorata</i> Jacp., <i>O. parviflora</i> L., <i>O. lacimata</i> Hill., and <i>O. tetraptera</i> Cav. These plants all yielded the same sterol as that obtained from <i>O. lamarckiana</i> Ser.
著者
西岡 水朗[作詞]
出版者
ビクター
巻号頁・発行日
1932-02
著者
西岡 けいこ
出版者
教育哲学会
雑誌
教育哲学研究 (ISSN:03873153)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.68, pp.41-53, 1993-11-10 (Released:2009-09-04)
参考文献数
14

Le but de cet article est de montrer l'importance, dans l'ouvrage d'Henri Wallon (1879-1962), “Les origines de la pensée chez l'enfant”, publié en 1945, du point de vue de l'enfant. H. Wallon veut saisir l'éveil de la pensée schez l'enfant dans sa relation de celui-ci avec son interlocuteur. Ses recherches sur la pensée chez l'enfant font état d'analyses liées a la notion de “couple”, (d'altéritè). Cette notion montre la capacité qu' a l'enfant d'adopter le systéme de pansée de l'adulte et en méme temps de le modifier par lui-méme en se l'appropriant. Les recherches de Wallon, centrées sur la notion de “couple” (altérité), prennent ainsi un caractére phénoménologique.