著者
石川 鎮清 木村 哲也 中村 好一 近藤 克則 尾島 俊之 菅原 琢磨
出版者
一般財団法人 日本健康開発財団
雑誌
日本健康開発雑誌 (ISSN:2432602X)
巻号頁・発行日
pp.202244G01, (Released:2022-08-17)
参考文献数
12

背景・目的 医療経済学への社会的要請は高まっているが、担う人材は十分とは言えず、養成上の課題は多い。そこで医療経済学の人材養成の課題を把握し、解決策の方向を示すことを目的とした。方法 2つの調査を行った。量的調査では、主要2学会の抄録集を対象に近年10年間における医療経済学分野の研究発表数、人材数を調査した。質的調査では、国内の医療経済学分野における中堅研究者8人を対象に半構造化面接を行い、質的に分析した。結果 日本経済学会では一般演題に占める医療経済学関連の演題の割合が2000年代には2%~6%台だったが、2012年を境に8%~10%台へと増加していた。医療経済学会では、経済学系の発表者の割合が2000年代には4~7割の幅で上下していたが、2013年以降は、上昇に転じ、2015年~2016年は7割を超えていた。インタビュー調査からは、大学教育における医療経済学の課題、研究職ポストの不足、データ利用の促進の必要性、経済学系と医学系との協働の可能性の4つのカテゴリを抽出した。考察 量的・質的調査の結果、社会的ニーズの増大にもかかわらず、人材育成には課題があることが明らかになった。問題解決の方向性として1)重点的で継続的な人材養成、2)雇用ポストの創出、3)医療データの利用環境の改善促進、4)医学分野と経済学分野との協働の場の創設の4つが重要と考えられた。
著者
河野 荘子 岡本 英生 近藤 淳哉
出版者
日本青年心理学会
雑誌
青年心理学研究 (ISSN:09153349)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.1-11, 2013-08-30 (Released:2017-05-22)
被引用文献数
4

本研究は,共感性を多次元的なものと定義し,犯罪者と一般青年との比較を通して,犯罪者の共感性の特徴について明らかにしようとするものである。その結果,犯罪者は,他者の不運な感情体験や苦しみに対して同情的で,何らかの配慮をすることに方向づけられやすい一方で,他者の立場にたって物事をとらえる視点が十分に高くない「アンバランスな共感性」を持つことが示された。また,この状態では,他者の苦しみによって,自分の苦しみが増大することを抑制する自己防御システムが働きにくくなることが推測された。
著者
近藤 典彦
雑誌
成城国文学
巻号頁・発行日
no.7, pp.29-45, 1991-03
著者
斉藤 雅茂 近藤 克則 尾島 俊之 平井 寛 JAGES グループ
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.95-105, 2015 (Released:2015-06-12)
参考文献数
54
被引用文献数
11

目的 社会的孤立や孤立死の問題への関心は高い一方で,孤立状態の操作的定義に関する根拠は蓄積されていない。社会的孤立が健康の社会的決定要因の 1 つであることを考慮し,健康リスクが高まる交流の乏しさ(頻度)があるのかを明らかにすることを目的にした。方法 2003年10月に愛知県下 6 市町村における要介護認定を受けていない高齢者14,804人を対象にした AGES(Aichi Gerontological Evaluation Study,愛知老年学的評価研究)プロジェクトのデータの一部を用いた(回収率=50.4%)。性別・年齢が不明な人を除き,調査時点で歩行・入浴・排泄が自立であった12,085人について分析した。要介護認定・賦課データに基づいて,調査時点から2013年10月時点までの約10年間を追跡し,要介護状態(全認定および要介護 2 以上)への移行,認知症の発症と死亡状況を把握した。社会的孤立の指標には,別居家族・親族および友人と会う頻度と手紙・電話・メールなどで連絡を取り合う頻度を用いた。1 か月を4.3週と換算してすべての交流頻度を加算後,「月 1 回未満」から「毎日頻繁(週に 9 回以上)」群に分類した。結果 Cox 比例ハザードモデルの結果,調査時点での性別・年齢や同居者の有無,治療疾患の有無等を調整したうえでも,毎日頻繁群と比べて,月 1 回未満群では,1.37(95%CI:1.16–1.61)倍要介護 2 以上に,1.45(95%CI:1.21–1.74)倍認知症に,1.34(95%CI:1.16–1.55)倍早期死亡に至りやすいということが示された。月 1~週 1 回未満群でも同様に,いずれの健康指標とも有意な関連が認められたが,週 1 回以上の群では有意な関連は消失した。なお,調査後 1 年以内に従属変数のイベントが発生したケースを除外しても結果は大きく変わらなかった。同居者以外との交流頻度が月 1 回未満を孤立の基準とすると,高齢者の7.4%(男性で10.2%,女性で4.7%)が該当し,週 1 回未満を含めると15.8%(男性で21.2%,女性で10.6%)が該当した。結論 同居者以外との対面・非対面交流をあわせて週に 1 回未満という状態までがその後の要介護状態や認知症と関連し,月 1 回未満になると早期死亡とも密接に関連する交流の乏しさであることから,これらが社会的孤立の妥当な操作的定義であることが示唆された。
著者
藤井 洋有 近藤 健
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.26-33, 2023-02-15 (Released:2023-02-15)
参考文献数
28

本研究の目的は終末期がん患者の在宅復帰の予測因子を検討し,リハの臨床で役立つ視点を提示することである.リハを実施した終末期がん患者102名を対象とし,基本属性,臨床データ,FIM,PPIを診療録より収集した.また,ロジスティック回帰分析で在宅復帰の因子を求め,カットオフ値を算出した.結果,PPIと主介護者以外の同居家族が因子として抽出され,PPIのカットオフ値は4であった.終末期がん患者の在宅復帰支援において,生命予後を踏まえてADLを予測し,リハ目標を設定する必要性を裏づける結果であった.また,PPIのカットオフ値と家族構成は,退院支援の方針を迅速に検討する際,有益な情報になり得ると考えた.
著者
吉野 昌恵 井上 なぎさ 吉﨑 貴大 石橋 彩 近藤 衣美 元永 恵子 上東 悦子 蒲原 一之 亀井 明子
出版者
独立行政法人 日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター
雑誌
Journal of High Performance Sport (ISSN:24347299)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.62-73, 2020 (Released:2020-10-10)
参考文献数
12

Japan Institute of Sports Sciences routinely publishes information about supplements for athletes on its website. This information needs to be regularly updated based on athletes’ needs, the International Olympic Committee Consensus Statement, various health hazard reports, and evidence of performance-enhancing effects of supplements used by athletes. We investigated supplement use among 682 Japanese elite athletes who participated in the 2016 Rio de Janeiro Olympic Games. Supplement use was investigated based on a self-reported medical health questionnaire. We observed that 631 (92.5%) athletes used ≧1 supplements within the year prior to study enrollment. Amino acids were the most popular supplements consumed by 58.8% of athletes who admitted to supplement use. Recovery from fatigue was the most popular reason cited for supplement use. Among the athletes who used supplements, 57.4% received information regarding supplement use from their coaches, managers, and trainers, and 16.3% received information from healthcare professionals (i.e., physicians, pharmacists, and dietitians). Some athletes were unaware of the types of supplements that they used. A few athletes reported using supplements only because these products were being used by their teammates and admitted that their consumption of supplements was not meant for any particular purpose. This finding indicates that some athletes did not consider the necessity for and effects of supplements before using them. Therefore, athletes should have access to appropriate information regarding supplement use, including the rationale that justifies their consumption, as well as their effectiveness and safety to ensure judicious use of supplements in this population.
著者
近藤 英司 陣内 自治 大西 皓貴 川田 育二 武田 憲昭
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.118, no.11, pp.1319-1326, 2015-11-20 (Released:2015-12-11)
参考文献数
30
被引用文献数
4

ACE (angiotensin converting enzyme) 阻害薬は, 副作用である咳反射の亢進により誤嚥を防止して嚥下性肺炎の罹患率を減少させ, 嚥下障害患者の嚥下機能を改善させる. 一方, 外耳道の刺激は迷走神経反射を介して咳を誘発する. また, カプサイシンは TRPV1 (transient receptor potential vanilloid 1) を活性化して知覚神経を刺激する. われわれは以前の研究で, 嚥下障害患者の外耳道へのカプサイシン軟膏刺激が, 嚥下内視鏡検査のスコア評価法により評価した嚥下機能を改善させることを報告した. 本研究では, 以前の研究の嚥下内視鏡検査ビデオ動画を, 患者情報およびスコア評価法の結果を知らない耳鼻咽喉科専門医が独立して SMRC スケールにより評価した. SMRC スケールは嚥下内視鏡検査の評価法であり, 嚥下の4つの機能である咽頭知覚 (Sensory), 嚥下運動 (Motion), 声門閉鎖反射・咳反射 (Reflex), 咽頭クリアランス (Clearance) を別々に評価する. その結果, 外耳道への0.025%カプサイシン軟膏塗布により, 26名の嚥下障害患者の嚥下機能のうち声門閉鎖反射・咳反射が有意に改善し, この効果は塗布後60分後まで持続した. 嚥下機能がより低下している患者の声門閉鎖反射・咳反射は, 外耳道へのカプサイシン軟膏の単回塗布では変化しなかったが, 1週間連日塗布により有意に改善した. この結果から, カプサイシン軟膏による外耳道刺激は, 新しい嚥下障害の治療法として用いられる可能性があり, ACE 阻害薬のように嚥下性肺炎を予防できる可能性も考えられた.
著者
三田 礼子 山名 順子 近藤 盛彦
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.548-551, 2015 (Released:2015-09-30)
参考文献数
23

パクリタキセル(以下,PTX)による末梢神経障害にラフチジンとトコフェロールニコチン酸エステル(以下,TN)の併用が著効した例を報告する.【症例】72歳男性,左上葉肺腺癌,肝転移と診断されたがPTX投与後に四肢のビリビリした痺れによる歩行困難を来たしたため化学療法は中止となり,転院となった.痺れはTN300mg/日では無効であったが,ラフチジン20mg/日の併用により急速に改善した.痺れはTNの減量で増悪したが,再度300mg/日への増量で改善し屋外歩行も可能となった.【考察】PTXによる末梢神経障害に対しTNとラフチジンの併用が有効であった.末梢神経の再生速度が緩徐であるのに対して薬剤量の変更で痺れが速やかに変化する点から痺れの改善はTNの微小循環改善作用とラフチジンのカプサイシン感受性知覚神経を介した血流増加および脱感作による効果と考えられた.
著者
中口 拓真 石本 泰星 桑田 一記 福本 祐真 田津原 佑介 近藤 義剛
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11970, (Released:2021-03-23)
参考文献数
36

【目的】下腿のデジタル画像とエッジ検出により低Skeletal Muscle Index(以下,SMI)である高齢女性を判定できるか予備的に検証すること。【方法】入院中の高齢女性を対象とした。デジタルカメラで撮影した対象者の下腿のデジタル画像を用いて,キャニー法でエッジ検出を行った。低SMI の基準はアジア作業グループが提唱する基準値5.7 kg/m2 を用いて群分けを行い,下腿のデジタル画像とエッジ検出した画像のそれぞれで,Convolutional Neural Network による解析を実施した。【結果】対象者は32 名であった。下腿のデジタル画像およびエッジ検出した画像における低SMI を判定するC 統計量はそれぞれ0.83(95%CI:0.83–1.00)と0.92(95%CI:0.92–1.00)であった。【結論】下腿のデジタル画像を用いることで低SMI 者を判定できる可能性がある。
著者
桑原 昌則 近藤 史明 濱田 知幸 高橋 純一 竹中 奈苗 吉本 光広 宮野 伊知郎 北岡 裕章 土居 義典
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.893-899, 2014 (Released:2015-07-13)
参考文献数
7

症例は独居の80歳, 女性. 2012年10月下旬, 全身倦怠感, 食欲不振を主訴に近医を受診し経過観察入院となった. 入院後, 末梢静脈からの点滴による治療等で経過をみていたが, 前医入院第13病日より意思の疎通が困難となり, 第17病日には収縮期血圧が60mmHgまで低下したため当院救急搬送となった. 来院時, 血圧84/47, 脈拍数119/分で, 意識レベルはE3V4M5であり, 集中治療室にて治療管理となった. 心エコーでは左室収縮能はほぼ正常であり, 心原性ショックは否定的と思われた. 動脈血液ガスで, pH 7.311とアシドーシスを認め, 乳酸も130mg/dLと高値であったためビタミンB1欠乏の可能性を考慮し, フルスルチアミン150mgの静注後, フルスルチアミンの持続点滴を開始した. 入院翌日には血圧は安定し, 意識レベルも改善した. 後日, ビタミン投与前のビタミンB1値が8ng/mLと著明な低値であることが判明した. 第2病日から第6病日までフルスルチアミン50mg/日の持続点滴を行い, 第7病日よりフルスルチアミン100mg/日の内服投与により, 血圧, 意識レベルは安定して経過した. 今回, 独居の高齢女性で, ビタミンB1欠乏によるショック, 意識障害をきたした症例を経験したので報告する.
著者
近藤 昌和 友永 進 高橋 幸則
出版者
水産大学校
雑誌
水産大学校研究報告 (ISSN:03709361)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.67-73, 2002-02
著者
近藤 倫生
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.249-261, 2005-08-31 (Released:2017-05-27)
参考文献数
79
被引用文献数
1

食物綱とは生物群集内の捕食・被食関係を描いたグラフである。個体群動態は直接・間接の種間相互作用の影響を受けるが、捕食・被食関係を通じた相互作用の生じ方は食物網の構造に依存する。したがって、食物綱構造は個体群動態を理解するうえでの鍵となる。これまで、食物網の複雑性(種数、結合度)と安定性の間の関係について多くの研究がなされてきたが、数理モデルを用いた理論研究ではしばしば食物網の複雑性が高くなると安定性が低下するとの予測がなされてきた。その後、現実の食物網の特徴や現実的な仮定を組み込むことによって、複雑な食物綱が安定に存続しうることが理論的に示されてきた。しかし、これらの研究の多くは「食物綱の構造は固定的で変化しない」という生物の根本的な特徴を無視した仮定にとらわれてきた。生物の最も重要な特徴のひとつは、表現型可塑性や進化のためにその行動や形態が適応的に変化するということだ。捕食行動や対捕食者防御行動が適応的に変化する場合、食物網を構成する捕食・被食関係のリンクもやはり時とともに変化しうる柔軟なものとして捉えなくてはならない。このような適応のひとつである適応的餌選択とそれに由来する食物網の柔軟性を考慮すると、食物網・生物多様性の維持に関してこれまでとはまったく異なる理論予測が導かれる。第一に、複雑性-安定性関係が正になりうる。第二に、食物網の結合度と安定性の間の関係が時間スケールと結合度の差を生み出すメカニズムに依存するようになる。第三に、生物の適応が生物間の相互作用の歴史の結果にできたものであることから、歴史こそが群集を安定化する鍵になっていると考えることができる。食物網の柔軟性が個体群動態におおきな影響を与えうることが多くの研究によって示唆されてはいるが、それを確かめるのは容易ではない。なぜなら食物綱の時とともに変動する詳細な構造を調べ上げることは簡単ではないからだ。工夫を凝らした実証研究によってこれらの理論予測をテストしていくことが今後の課題であろう。
著者
石郷 友之 髙田 遼 近藤 蕗 伊部 裕太 中野 敬太 立石 莉穂 藤居 賢 片野 唆敏 北川 学 木明 智子 中田 浩雅 橋本 暁佳 宮本 篤
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.140, no.8, pp.1041-1049, 2020-08-01 (Released:2020-08-01)
参考文献数
47
被引用文献数
3

Sedative hypnotics are among the classes of drugs reported to influence falls. However, the effects of the sedative hypnotic drugs, suvorexant and ramelteon, on falls are not well known. Therefore, we conducted this retrospective case-control study to examine the association of the use of these two sedative hypnotics with the risk of falls. Conducted at the Sapporo Medical University Hospital in Japan, our study included 360 patients with fall incidents and 819 randomly selected control patients. Patients in the fall group were significantly older with a lower body mass index, and had a history of falls, disabilities in activities of daily living, cognitive impairment, and delirium. Monovariate analysis revealed that patients in the fall group frequently used ramelteon [odds ratio (OR) 2.38, 95% confidence interval (CI): 1.49-3.81, p<0.001], but rarely used suvorexant (OR 0.66, 95% CI: 0.29-1.39, p=0.317), compared with control patients. Furthermore, multivariate analysis revealed that ramelteon use did not increase the risk of falls (adjusted OR 1.43, 95% CI: 0.82-2.48, p=0.207), whereas suvorexant use significantly decreased the risk of falls (adjusted OR 0.32, 95% CI: 0.13-0.76, p=0.009). Although ramelteon tends to be used in patients at a high risk of falls, it may not increase the risk of falls. In contrast, the use of suvorexant may reduce the risk of falls.
著者
近藤 一博
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.61-67, 2006 (Released:2006-06-29)
参考文献数
4
被引用文献数
3

疲労は,痛みや発熱と並んで非常に重要な生体シグナルであるが,疲労の原因や疲労を感じる機序は,全くと言っていいほど不明である.また,疲労・ストレスによるヘルペスウイルスの再活性化は,良く知られた現象であるが,学問的なアプローチはほとんどなされて来なかった.今回我々は,ヒトヘルペスウイルス 6 (HHV-6) の唾液中への再活性化が仕事による疲労によって誘導され,疲労のバイオマーカーとなり得ることを見出した.これは,HHV-6 の再活性化誘導因子の解明に役立つだけでなく,疲労の客観的な定量や疲労の機序の研究にも役立つものと考えられた.
著者
中村 かおり 近藤 裕子 向井 留実子
出版者
日本語教育方法研究会
雑誌
日本語教育方法研究会誌 (ISSN:18813968)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.10-11, 2018 (Released:2019-02-06)
参考文献数
15
被引用文献数
1

In academic writing, citation instruction is necessary, but there has not been sufficient study on teaching it effectively. Especially in the case of indirect quotations, the tendency to summarize or explain the original text can be seen and there has been very little discussion on how to adapt a summary to an indirect quotation. On the other hand, summarization has long been carried out and researched as a part of reading and writing instruction and that knowledge has accumulated. This paper will examine whether or not the summarization taught in reading/writing is relevant for the purpose of indirect quotation instruction.