著者
樋口 悠子 住吉 太幹 立野 貴大 中島 英 西山 志満子 高橋 努 鈴木 道雄
出版者
一般社団法人 日本臨床神経生理学会
雑誌
臨床神経生理学 (ISSN:13457101)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.650-655, 2020-12-01 (Released:2020-12-14)
参考文献数
21

ミスマッチ陰性電位 (MMN; mismatch negativity) の振幅は統合失調症などの精神病性障害およびその発症リスクが高い状態 (ARMS; at-risk mental state) で低下していることが報告されている。我々は初発, 慢性期統合失調症およびARMSの患者において持続長MMN (duration MMN; dMMN) を測定した。その結果, 初発, 慢性期統合失調症でdMMNおよびそれに引き続いて出現するreorienting negativity (RON) の振幅低下が見られた。更に, ARMSで後に統合失調症に移行した群については, 非移行群に比べdMMN振幅が有意に低かった。近年MMNの機能的転帰を予測するツールとしての応用について検討する報告も増えてきており, MMNはARMSの転帰予測因子としての期待が高まっている。
著者
新居 智将 鈴木 泰成 徳永 裕己
雑誌
量子ソフトウェア(QS) (ISSN:24356492)
巻号頁・発行日
vol.2022-QS-5, no.27, pp.1-10, 2022-03-17

表面符号は現在量子誤り訂正符号として最も注目されているものの 1 つである.表面符号の復号方法の 1 つに,エラーの推定を最小重み完全マッチング問題に帰着して復号する方法がある.量子ビットによってエラーが起きている確率が均一でない場合,重みが不均質な最小重み完全マッチング問題を解くことで復号の精度が向上することが知られている.しかし,その際に必要な計算量は確率が均一である場合に比べて大きくなってしまう.この発表では,一定の仮定の下でフェニック木を用いることで,最小重み完全マッチング問題による表面符号の復号で必要となる計算量を削減する方法を提案する.
著者
鈴木 眞一 塩 功貴 松本 佳子 鈴木 聡 中野 恵一 岩舘 学 水沼 廣
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.87-91, 2021 (Released:2021-09-25)
参考文献数
12

甲状腺癌手術における手技のなかで,反回神経,Berry靭帯周囲の操作および副甲状腺の温存について解説した。基本的には被膜剝離法(CD)で行う。True capsuleとfalse capsuleの構造を理解し,この方法で副甲状腺や反回神経がfalse capsule内に温存される。また下甲状腺動脈と反回神経が交差することとそのバリエーションを理解し,その損傷原因も理解しながら手術を行うことが反回神経損傷を防ぐ重要な点である。またBerry靭帯やZuckerkandlの結節も反回神経温存には欠かせない解剖知識である。さらに術中神経モニタリングが多く使用される昨今,モニタリングの使用に有無での利点欠点についても述べた。小切開や内視鏡手術でも基本的に同様の概念で行うが,操作野が小さく甲状腺外背側の牽引,脱転が不十分になりかねず,CDが不十分になりやすいためIONMなどでの確認が必要である。
著者
増田 啓子 古寺 浩 東 珠実 柿野 成美 鈴木 真由子 田崎 裕美 吉本 敏子 村尾 勇之
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.63, 2003

【目的】学校教育法の一部改正に伴い、大学が文部科学相の認証を受けた認証評価機関による第三者評価を定期的に受けることが制度化された。実際の施行は平成16年度からで、当初は対象となる専門分野がある特定の分野に限られるものの、今後、様々な専門分野の教育・研究の質を個々にどのような認証評価機関が、どのような手続きにより、どのような基準によって評価するのか大変注目されるところである。本報告では、わが国における大学評価の全般的な現状をふまえながら、報告者らの研究グル-プがこれまでに明らかにしてきたアメリカ家政学会による認定活動に関する研究成果と、わが国においてすでに実施されている特定専門分野における認定活動における評価基準および、認定組織・手続きを比較・分析することにより、わが国で大学に対する専門分野別第三者評価が現実のものとなった場合の家政学分野における諸課題を見出すことを研究の目的とする。【方法】学校教育法の改正内容と特にその経緯を中教審などの公表資料(議事録など)から明らかにするとともに、アメリカ家政学会が発行している専門分野別基準認定手引書、日本技術者教育認定機構(JABEE)の同様な手引き・申請書式などから認定評価基準・認定組織・申請から認定取得に至る手続きを明らかにし、両者のそれを比較・分析する。【結果】比較した日米両組織が設定する認定評価基準は、教育プログラムの構造をはじめ細部にわたるもので、中教審の議論にもみられたように大学による自由な教育権との関係を明確にする必要がある。改名・改組という流れの中で、わが国の家政系学部・学科構成は多様化しており、特定専門職者育成に関わる分野に比して基準策定・適用が困難である。
著者
山本 万里 佐野 満昭 松田 奈帆美 宮瀬 敏男 川本 恵子 鈴木 直子 吉村 昌恭 立花 宏文 袴田 勝弘
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.64-68, 2001-01-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
12
被引用文献数
24 26

本縞では,茶葉中の抗アレルギー作用が期待されるカテキンであるエピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレート(EGCG3”Me)含量の品種,摘採期,製造法による変動を検討した.EGCG3”Meは,品種別では,'べにほまれ'およびその後代である'べにふうき','べにふじ'に多く含まれ,二番茶以降に増加することがわかった.また,製造法では,緑茶(不発酵茶),包種茶(軽発酵茶)では大きな差異はなかったが,紅茶(発酵茶)にすると消失した.これらにより,EGCG3”Meを活用するためには,'べにほまれ','べにふうき','べにふじ'の二番茶以降の茶葉を使用し,緑茶もしくは包種茶に製造する必要があることが示唆された.
著者
古瀬 貴広 蛭田 尚和 西村 幸一 佐藤 信晴 新津 好伸 鈴木 克彦 阿部 元治 一戸 孝暁 大箕 英明 五十嵐 万人
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.515, 2012

福島第一原子力発電所 滞留水中の放射性Srを一日程度の短時間で迅速に分析する手法について検討した。滞留水中の放射性Srを固相抽出剤により分離・抽出した後, 直ちに液体シンチレーションカウンタ(LSC)にてSr89+Sr90を, 誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)にてSr90をそれぞれ定量した。その結果は, Sr90-Y-90放射平衡後のY90濃度から評価した放射性Sr濃度と比較してよい一致を見ており, 滞留水中の放射性Sr濃度を確認する迅速分析法として本手法は有効であると言える。
著者
湯田 厚司 小川 由起子 鈴木 祐輔 荻原 仁美 神前 英明 太田 伸男 清水 猛史
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.67, no.8, pp.1011-1019, 2018 (Released:2018-09-21)
参考文献数
9
被引用文献数
13

【背景・目的】スギ花粉舌下免疫(SLIT)の開始後4年が経過した.花粉多量飛散年にSLIT1~4年治療例を検討した.【方法】2018年(飛散総数5041個/cm2)飛散ピーク時にSLIT4年目83例,3年目72例,2年目48例,1年目67例と比較対照の初期療法320例,未治療群424例を対象とした.JRQLQ No1の鼻眼症状,薬物・総鼻症状薬物スコア,視覚的症状尺度(VAS)で評価した.【結果】SLIT各治療年は全てで未治療より,総括症状で初期療法より有意に良かった.治療3・4年目は鼻眼症状で初期療法より有意に良かった.併用薬なしで鼻症状スコア1以下の寛解率はSLIT4年目から1年目の順に41.0%,31.9%,18.8%,20.9%で,症状スコア全て0点の例は順に12.0%,12.5%,4.2%,4.5%であった.SLIT全例で処置を要する副反応は無かった.【結語】スギ花粉多量飛散年のSLITは初期療法や未治療より効果的であった.治療は短期よりも4年の長期に行う方が良いと考えた.
著者
鈴木 颯渡 早川 智一
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.233-234, 2019-02-28

本論文では,コーディング過程を共有するWebアプリケーション用フレームワークの改良法を提案する.我々は,他者のコーディング過程の追体験が初学者のプログラミング学習に役立つと考え,同過程の共有(記録と再生)を行うWebアプリケーション用フレームワークを提案してきた.しかし,このフレームワークには,記録対象のソースコード容量の増大に伴ってデータ転送量が指数的に増大する設計上の課題があった.我々は,この課題を解決するためにWebSocketを用いた改良を試み,ソースコードの容量が大きい場合にデータ転送量の減少が特に顕著になるという成果を得た.
著者
平野 尭将 小林 達明 高橋 輝昌 鈴木 弘行 恩田 裕一 高橋 純子 山本 理恵 斎藤 翔
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第126回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.858, 2015 (Released:2015-07-23)

里山生態系内での放射性セシウム(以下Cs)の動態を明らかにするため、川俣町山木屋地区の農家所有の里山と山木屋小学校の森林において樹体各部位と土壌のCsを調査した。農家所有の里山ではA0層の除去処理を行い、土壌中のCsの低下が里山生態系内にどのような影響を及ぼすのか調べた。コナラ・ミズナラは対照区で幹木部や葉のCs濃度が高かったのに対し、Cs除去処理区ではCs濃度が低いという関係が見られた。また、コナラとミズナラの全調査木の幹木部と樹皮の関係は見られなかったのに対し、幹木部と葉の間には明瞭な正の相関関係が見られた。そのため、Csの吸収は経皮吸収によらず、主に根から吸収され、樹液流によって幹木部から葉に運ばれていると考えられる。一方、アカマツの葉のCs濃度は、コナラやミズナラに比べると低く,幹木部のCs濃度は著しく低かった。コナラの葉は展葉前の葉のCs濃度が最も高い傾向が見られたがアカマツには季節変化は見られなかった。また、コナラでは辺材、心材でCs濃度に大きな差が見られたのに対し、アカマツではCs濃度に大きな差が見られなかった。
著者
藤田 芳司 鈴木 繁昭 金平 浩一
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.41, no.12, pp.1152-1167, 1983-12-01 (Released:2010-01-22)
参考文献数
115
被引用文献数
16 25

Recently much attention has been focussed on ene reactions, and their synthetic utility has been increased because of their high regio- and stereospecificity. Ene reaction is based on addition of a compound with electron-deficient multiple bond (an enophile) to an olefin possessing an allylic hydrogen (an ene).Intermolecular ene reactions are classified by functional groups in enophiles. The differences between thermal reactions and Lewis acid catalyzed ones are discussed.Intramolecular ene reactions including metallo-ene systems are reviewd according to the classification (Type I- III) reported by Oppolzer.
著者
山影 進 田中 明彦 鈴木 一敏 阪本 拓人 山本 和也 保城 広至 服部 正太 木村 香代子 森 俊勝 光辻 克馬
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

国際関係論の重要分野である秩序変動の研究を、近年世界的に注目を集めているマルチエージェント技法を用いて行った。理論的観念的なレベルにとどまらず、政府内、住民集団間、国家間等さまざまなレベルの国際関係の事例についての実証研究に用いるためにモデル構築をおこなった。構築したモデルは、具体的な事象について高い再現性を示すことに成功し、それらの成果を書籍や論文のかたちで公表できた。