著者
近藤 史人 古川 忠始 吉田 信人 川口 恭則 串戸 一浩 鈴木 常彦
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.36-36, 2002

1976年,R・ドーキンスによる「利己的な遺伝子」の発表以来,文化遺伝子,ミームの概念は,S・ブラックモア,R・ブロディ,佐倉統などにより掘り下げて論じられてきた.ここではミームの発生過程を伝統的ダーウィニズムの模倣-変異-淘汰による偶然の産物とするにとどめず,I・プリゴジン,S・カウフマンの自己組織化の論理をミームにも適用し,マルチエージェントが自己触媒となり,散逸構造を形成するプロセスと仮定して考察する.環境に対する全体最適の価値観を自己触媒のモメンタムと捉えることで,21世紀型のサステイナブルな創発型組織モデルを形成し得るミームマネージメントの可能性を考察する.
著者
本間 憲治 八反田 葉月 篠原 悠人 鈴木 康太 杉原 俊一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1580, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】近年,脳血管疾患(以下,CVA)死亡数は減少傾向にあるが,要介護状態となる主原因疾患とされている。一方,心不全(以下,HF)は高齢化に伴い患者数は増加傾向にあり,今後はCVAとHFなど重複障害例の増加が予想される。当院は脳神経外科に加えて循環器科,心臓血管外科を併設した141床の一般病院で,回復期病棟も併設しており,急性期から在宅まで一貫したリハビリテーションを提供している。当院の地域は脳卒中地域連携パスによる医療連携が積極的に行われており,生活期との連携については,退院時の申し送りを中心に行っている。そこで今回,CVAとHFの重複障害例の申し送り内容に特徴がないか後方視的に検討する事を目的とした。【方法】対象はH26年9月からH28年9月に当院回復期病棟から自宅退院したCVA症例中,退院前に申し送りを行った者110例とし,既往にHF及び入院中にHFを併発したHFあり群29例とHFなし群81例の2群に分類し,申し送り書の内容について比較検討した。分析方法は退院時申し送り書より抽出した年齢,退院時の合計FIM,運動FIM,認知FIMの2群間比較には対応のないt検定,性別,高次脳機能障害,及び認知機能の低下の有無の2群間比較にはχ二乗検定を用い有意水準を5%未満とした。また,退院時申し送り書の項目より,「予想される問題点」と「依頼事項」の記述内容を,計量テキスト分析ソフト「KH-Coder」を使用し,2群の上記各項目に対し共起ネットワーク分析(サブグラフ検出・媒介)を用いjaccard係数を0.2以上とした。共起ネットワーク抽出語数,線の数,グループ数を抽出した。なお,共起ネットワークとは,テキスト中の単語間の出現パターンが類似したものを線で結んだ図で,結びつきの強さをjaccard係数で表している。【結果】年齢,性別,退院時の合計FIM,運動FIM,認知FIM,高次脳機能障害の有無,認知面低下の有無の全てにおいて,両群で有意差を認めなかった。「予想される問題点」について,共起ネットワーク抽出語数はHFあり32,HFなし98,線の数はHFあり46,HFなし77,グループ数はHFあり8,HFなし11で,HFありで全てにおいて少なかった。「依頼事項」について,共起ネットワーク抽出語数はHFあり41,HFなし126,線の数はHFあり73,HFなし117,グループ数はHFあり12,HFなし11で,HFありでグループ数を除き少なかった。【結論】「予想される問題点」「依頼事項」について,共起ネットワーク抽出語数,線の数はそれぞれHFありで少なく,障害が重複し,問題点の細分化が難しく,抽象的で個別性の低い内容となる傾向が示唆された。HFありでは「予想される問題点」に比べ「依頼事項」のグループ数は増加しており,HFありの抽象的で個別性の低い内容から具体的な依頼事項を絞り込むことが困難なため,依頼事項が散在化した可能性が示唆された。今後の展望として,重複障害例の申し送り時には身体活動の増加や予防を目的とした個別性の高い内容を伝え,生活期との連携を行いたいと考える。
著者
岸本 侑斗 池田 佑樹 鈴木 新
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.851, pp.17-00175-17-00175, 2017 (Released:2017-07-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1

In this paper, we propose a system to identify the intention of motion based on the change of the surface shape of the upper arm. The proposed system uses six photoreflectors to measure the change of the surface shape of the forearm close to elbow joint. The changes of the surface shape of the forearm close to elbow joint are caused by muscle contraction. For this reason, the proposed system aims to be mounted on prosthetic hands for upper limb amputees who have residual muscular. Conventional identification methods of the intention of motion using photoreflectors were performed with a single motion such as grasping / releasing. In contrast, the proposed system identifies the six types of composite motions of hand and forearm. Complex processing is required to identify the six types of composite motions at a time. In the proposed system, it is possible to identify the composite motion by relatively simple multiple regression model, by separating into the motion of the forearm and the hand. In order to confirm the effectiveness of the proposed system, we conducted a discrimination experiment of composite motion by six volunteers and a discrimination experiment of composite motion at long-time use by one volunteer. As a result of the experiment by six volunteers, the average discrimination rate was 94.9 %. Moreover, the average discrimination rate of long-time use was 97.8 %. From these experimental results, we showed the possibility of discrimination of composite motion using photoreflectors.
著者
鈴木 和香子 中垣 紀子
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.68-73, 2016

<p> 特別支援学校で医療的ケアを受けている児童生徒の父親2名、母親7名を対象とし、医療的ケアの現状について思うことを明らかにし、その現状から課題を考察することを目的に質的記述的研究を行った。結果、【養育者の負担が大きいと思う】、【教員との信頼関係が重要だと感じる】、【教員の医療的ケア実施の負担が大きく心配である】、【教員が医療的ケアを拒否しているように感じる】、【学校側との相互理解ができていないと感じる】、【個別性を配慮した医療的ケアをしてほしい】、【医療的ケア制度の改善を検討してほしい】、【教育を受ける権利を尊重してほしい】の8カテゴリーが抽出された。</p><p> 養育者の視点での医療的ケアの課題には、養育者の負担、教員に対する信頼と不安の葛藤、養育者と学校間の相互理解不足、児童生徒の個別性に対応可能な医療的ケア制度の不足、特別支援学校の看護師の役割の不確定さが存在すると考えられた。</p>
著者
鈴木 真実哉
出版者
聖学院大学
雑誌
聖学院大学論叢 (ISSN:09152539)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.39-58, 2008-03-31

In practice and theory, French mercantilism had its own uniqueness which was different from one in any other European country. It has been altering with various prime ministers in France and their policies. Especially, Richelieu and Colbert mared French mercantilism.

1 0 0 0 五季 : 歌集

著者
鈴木治子等著
出版者
古今社
巻号頁・発行日
1959
著者
柴崎 一雄 大谷 史郎 平井 輝夫 鈴木 元吉
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.11, no.12, pp.521-530, 1964

食品を凍結あるいは凍結乾燥した場合の挙動を明らかにする目的で,本報ではまずモデル食品をつくり,凍結温度の検討を行なった。モデル食品は合成スポンジ(ソフラン)を担体として,ブドウ糖,食塩およびゼラチンの単独または,これらの2成分,3成分混合水溶液を含ませたものを用いて,溶液のままで外部から冷却(静的凍結)したものを対照としながら,自己凍結した場合の凍結温度に及ぼす以上の各成分の影響を検討した。
著者
森 和夫 比佐 静枝 鈴木 宗三 菅井 浩二 酒井 秀章 樋渡 信夫 菊地 孝夫 宍戸 洋 後藤 由夫 高橋 孝
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.256-262, 1983 (Released:2009-01-26)
参考文献数
19
被引用文献数
1

The patient is a 14 year old boy, who admitted to our Department because of severe hemorrhagic diathesis and oliguria following a bite by Rhabdophis tigrinus. He had a snake bite on the 5th finger of right hand on September, 28, 1980. After 9 hrs, he noticed the bleeding at the sites of snake bite and gingiva. On the next day, he developed nasal, gastrointestinal, petechial and subcutaneous bleeding and hematoma 2 days later, and macroscopic hematuria 3 days later.Hemostatic examinations revealed complete incoagulability of whole blood clotting time, partial thromboplastin time, prothrombin time, serial thrombin time, and decreased amount of fibrinogen and elevated level of FDP. However, platelet count increased up to 50×104/mm3 at about 30 hrs after the snake bite. About 34 hrs after the first examination, platelet count decreased to 2.3×104/mm3, and at this time a diagnosis of disseminated intravascular coagulation (DIC) syndrome was made. As antiserum against this snake venom was not available, exchange blood transfusion was performed. His clinical feature and the hemostatic function were recovered well on the following days, while chronic renal failure has been persisted for several months.From above results, the exchange blood transfusion is favorable therapy in order to exclude the snake venom from the blood circulation.
著者
鈴木 高二朗 渡邊 和重 山本 悟 梅崎 康浩 小澤 康彦 村上 俊春
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.726-730, 2004

宮崎港南防波堤は全長2, 150mで, 昭和56年から建設が進み, 現在, 建設の最終段階にある. 当防波堤は夏期の台風のため設計有義波高が10m以上と大きく, 細粒の砂地盤上に設置されるため各種洗掘防止工を用いて室内実験や現地実験を重ねた上で, 現況の防波堤断面が決定されてきた. 現地実験では洗掘による防波堤の変形もあり, その防止工は施工法も含めて改良されてきている. 本研究では, 洗掘防止工の設計法の確立に資することを目的として, 宮崎港南防波堤での洗掘に関する現地実験と過去の洗掘の実態を調べるとともに, その対策法をとりまとめた.
著者
鈴木 淳 大平 通泰
出版者
一般社団法人 日本繊維機械学会
雑誌
繊維機械学会誌 (ISSN:03710580)
巻号頁・発行日
vol.26, no.12, pp.T217-T224, 1973
被引用文献数
1

目的 布のぬれやすさ, すなわち汗の接触移動による布のふきとり能力が「べたつき」ないしは「まとわりっき」に及ぼす効果を液滴吸収ならびにすべり抵抗の同時測定から物理的に検討する.結果 ふきとり能力が大きい比較的太番手で撚りもある密度の小さい親水性試料ほど「べたつき」ないしは「まとわりつき」への効果が小さく, ふきとり能力が小さい細番手で撚りも少ない密度が大きい薄地の疎水性試料ほど「べたつき」ないしは「まとわりつき」への効果が大きい.たとえば, 「べたつき」ないしは「まとわりつき」の指標として定義したS'の値は綿プロード40sを1とすると綿ブロード200/2sでは20, ポリエステル/綿混紡プロード40sでは, 4, ポリエステルタフタでは100~500の値を示した.また, すべり抵抗の作用機構をモデル的に検討し実験式としてF=2 (T/g) sin (θ+α) ・ (lN), R=μ・F・Sを提案した.
著者
原田 隆之 鈴木 由夫 鈴木 雄介 小松 真一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0887, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】平成24年度に児童福祉法が改正され,児童発達支援・放課後等デイサービスが開始された。その中で,主たる対象を重症心身障がい児とする施設(以下,重症児デイ)は,定員5名の小規模が多数で,近年増加している医療的ケアの必要な子どもたちも受け入れ利用している。その為,重症児デイでは,一般の放課後等デイサービス(以下,放課後デイ)とは異なり,人員配置として,看護師・療法士・保育士・嘱託医の配置が義務付けられている。この様に,重症児デイ事業を開始するにはハードルが高く,利用希望者が多いにも関わらず,事業所が足りておらず,住み慣れた地域で通所サービスを受けられない現状がある。今回,全国重症児デイサービス・ネットワーク(以下,重症児デイネット)によって,重度の障がいを持った子どもたちの地域生活白書を発行したので,白書の紹介とともに,重症児デイの現状と問題点について検討した。【方法】2015年10~11月に,重症児デイネットに所属する事業者とそれらに関係する事業者と保護者に対して,アンケート調査を実施した。質問項目は,事象者アンケート23問,保護者アンケート25問とした。内容は,事業者に対しては職員配置,利用児の身体特性,サービス内容等について,保護者に対しては,お子さんの身体特性,利用しているサービス,重症児デイの利用状況・要望等について質問した。【結果】重症児が利用している全国の重症児デイおよび放課後デイ410ヵ所へ発送し,事業者アンケートに回答した210事業所のうち,データ対象となるのは重症児デイ121事業所とした。保護者アンケートでは,全国およそ400人の保護者へ配布し,215人から回答があった。事業者アンケートの回収率51.2%,保護者アンケートの回収率53.8%であった。アンケート結果から,専門職の配置状況では,療法士が不足していると答えた事業所が一番多かった。医療的ケアの内容では,経管栄養,吸引,てんかん発作時の処置(坐薬の投与等)の順で多かった。事業所のサービスや運営特長では,医療的ケア,リハビリテーションに力を入れている事業所が多かった。併設サービスについては,児童発達支援,生活介護が多かった。【結論】白書を通じて,重症児の身体特性,重症児デイの1日の流れ等について紹介し,重症児に関する認識を広めている。また,保護者のアンケート結果で事業所への要望として,医療的ケア,リハビリが多かったが,92.6%で医療的ケア,57.9%でリハビリテーションを特長としており,ある程度,対応できている可能性が考えられたが,療法士が不足している事業所は46.6%もあった。我々の先行研究(2016年)において,PT養成校の学生が重症児デイに療法士の配置が必要である事の認識はわずか14.7%しかなかった。今後,療法士の確保に向けて早くから情報を普及させていく必要性が考えられた。
著者
鈴木 寛一
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.657-663, 1999-10-15
参考文献数
14
被引用文献数
3 5

液状食品の粘性及び粘弾性を簡便・迅速に評価する新しい解析理論と測定法を提案した.共軸二重円筒の環状路に試料を入れ,内筒(プランジャー)を定速で上方又は下方に微小距離移動させる場合に内筒壁面に作用するずり応力を二重円筒の半径比,試料へのプランジャーの浸入距離,プランジャー移動速度等の条件で理論解析した.その理論から,ずり応力に含まれる粘性寄与分と弾性寄与分を分離して算出する方法を考案し,試料の粘度と粘弾性と求める理論式の有用性を検討した.用いた液体試料は,ショ糖水溶液等のニュートン流体とマヨネーズ,ケチャップ,ドレッシング,ガム類水溶液等の液状食品である.本研究で以下のことが明らかとなった.(1) 本法では,プランジャーを移動させる瞬間の荷重値から各試料の粘度(又は見かけ粘度)を測定できた.(2) 続くプランジャーの微小移動に伴う荷重値変化からt=0での接線を求めることで粘弾性が評価できた.(3) 以上の結果より,本研究で提案した粘性と粘弾性の測定理論と方法の有用性を認めた.
著者
金澤 健二 山口 弘二 佐藤 守夫 鈴木 直之 金尾 正雄
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.30, no.332, pp.454-460, 1981-05-15 (Released:2009-06-03)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

In order to obtain basic data for high-temperature, high-cycle fatigue properties of S45C(0.45C) and SCM435 (0.35C, 1Cr, 0.15Mo) steels, rotating bending fatigue tests were carried out up to 108 cycles on smooth and two kinds of notch specimens at room temperature, 200, 300, and 500°C with a frequency of 125Hz.The fatigue strength at 108 cycles and the S-N curves up to 108 cycles were found to change depending upon test temperature and stress concentration factor. The temperature and material dependences of fatigue strength of the smooth specimen were explained qualitatively by the blue brittleness phenomenon of the materials used.Cracks were observed on the cross section of specimens endured 108 cycles sometimes depending on the test condition. The temperature dependence of the change in fatigue strength due to the variation of stress concentration factor corresponded to the existence of such cracks. The notch root curvature for branch point at 400∼500°C was larger than that at room temperature to 300°C. It is considered that oxidation film formed at the surface of crack plays an important role in delaying for crack to propagate.