著者
関口明 [ほか] 編
出版者
山川出版社
巻号頁・発行日
2015
著者
嶋田 豊 後藤 博三 引網 宏彰 関矢 信康
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

本研究の目的は、脳虚血による神経細胞障害に対する和漢薬(漢方薬)の保護作用とその作用機構をin vivoの基礎研究によって明らかにすることである。スナネズミー過性脳虚血モデルを用いて、漢方薬の経口投与の海馬CA1領域の錐体細胞の遅発性神経細胞死に対する効果、脳虚血後の海馬及び皮質における過酸化脂質(LPO)、一酸化窒素(NO)代謝物、スーパーオキサイド(O_2^<-・>)とヒドロキシルラジカル(HO^・)消去活性、ならびに抗酸化酵素活性に及ぼす効果について検討した。漢方薬は虚血7日前から、最長で7日後まで投与した。その結果、漢方方剤・釣藤散あるいは生薬・釣藤鈎の経口投与は、虚血7日後の海馬CA1領域の錐体細胞の遅発性神経細胞死を抑制した。また両者とも、虚血後の海馬におけるLPOとNO代謝物の生成を抑制した。虚血を行わない実験で、釣藤散あるいは釣藤鈎の経口投与は、海馬及び皮質ともにO_2^<-・>及びHO^・の消去活性を増強し、虚血後も海馬及び皮質ともにO_2^<-・>及びHO^・の消去活性を増強した。抗酸化酵素活性については、スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)、カタラーゼ(CAT)及びグルタチオンパーオキシダーゼ(GSH-Px)を測定した。虚血を行わない実験では、海馬及び皮質ともにCAT活性が上昇したが、SOD及びGSH-Px活性は変化がなかった。虚血後のCAT活性は、釣藤散あるいは釣藤鈎投与によって海馬及び皮質ともに増強を認めた。以上の成績より、一過性脳虚血モデルにおいて釣藤散あるいは釣藤鈎の経口投与は遅発性神経細胞死に対して保護作用を有し、その機序の一つとして脳内のCAT活性の増強を介する抗酸化作用の関与が示唆された。
著者
藤井 昌和 喜岡 新 山崎 俊嗣 沖野 郷子 田村 千織 関 宰 野木 義史 奥野 淳一 石輪 健樹 大藪 幾美
雑誌
日本地球惑星科学連合2018年大会
巻号頁・発行日
2018-03-14

中央海嶺における火成活動は、固体地球から海洋へ熱・物質を供給する重要なプロセスであり、潜在的に全球の気候変動にも影響を与えている。海底拡大に伴う定常的なCO2放出量は2×1012 mol/yr(~0.041 ppmv)程度と考えられてきた(Resing et al., 2004)が、近年指摘され始めた海水準変動(海底での荷重変動)に伴う間欠的な海底マグマ噴出現象(Tolstoy, 2015, Crowley et al., 2015)が正しければ、中央海嶺からの一時的なCO2放出量はアイスコアや海底堆積物から復元される数百ppmの大気中CO2濃度と比較しても無視できないほど大きくなる可能性がある。これまでの古気候復元や将来予測では考慮されてこなかった中央海嶺火成活動の寄与を検証するため、中央海嶺からのCO2放出量を定量的に評価できる観測証拠の取得が望まれる。 そこで我々の研究グループは、全球気候変動における中央海嶺マグマ活動の役割を明らかにするため、学術研究船「白鳳丸」の次期3カ年航海へ新たな研究計画を提案した。本研究では、世界初の試みとなる長大測線の深海磁気異常と海底地形データの解析、および新たに開発する海底拡大–火成活動モデルに基づき、過去430万年間の中央海嶺のマグマ噴出量とそれに伴うCO2排出量の定量的推定を目指す。中央海嶺の拡大軸近傍において船上マルチビーム音響測深機によって海底地形を観測して海底地形の短波長変動を捉え、海底近傍での高分解能磁場変動を観測してグローバルな古地磁気強度変動と比較することで海底に詳細な年代軸を挿入する。研究対象は、南極大陸を囲むように分布する中央海嶺のなかでも、高いメルト生産量を持つ南太平洋の高速拡大海嶺およびインド洋–南大洋の低速–中速拡大海嶺とした。海水準変動に対するマグマレスポンスを海底地形記録から検出することに加えて、海水準変動の振幅が小さいと考えられている340万年以前の変動を捉えることを通して、”本当に海水準変動が中央海嶺メルトの噴出に直接的に作用し栓抜きのような役割を担っているのか?”を検証する。 本講演では、我々の観測計画の概要とこれまでに得られている知見を紹介するとともに、全球気候変動の理解における中央海嶺研究の意義を述べる。
著者
天野 託 関 貴弘 松林 弘明 笹 征史 酒井 規雄
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.126, no.1, pp.35-42, 2005 (Released:2005-09-01)
参考文献数
17

メタアンフェタミン(MAP)を5日間反復投与し,側坐核ニューロンと腹側被蓋野ドパミンニューロンのドパミンレセプターに対する感受性を検討した.MAP最終投与後5日後では,生体位の実験において,マイクロイオントホレーシスにより投与したドパミンおよびMAP対し,側坐核のニューロンは過感受性を示した.また,スライスパッチクランプ法を用いた実験でも,生体位と同様にD2レセプターに対する感受性の亢進が起こっていた.腹側被蓋野ドパミンニューロンのD1およびD2両レセプターもドパミンに対する感受性亢進が起こっていることが,スライスパッチクランプ法を用いた検討でも明らかになった.さらに,最終投与後5日後において,実験終了後のピペットから回収したmRNAをRT-PCRにより増幅した結果,側坐核ニューロンにはドパミンD1およびD2LレセプターのmRNAが存在していたが,両受容体のmRNAの発現パターンは生食投与群およびMAP投与群で,変化は認められなかった.以上の事から,MAP反復投与により,腹側被蓋野ドパミンおよび側坐核ニューロンにおいてドパミンレセプターの過感受性が起こると考えられる.しかし,ドパミンレセプターサブタイプの分画に変化がなく,おそらく細胞表面で作用するD2レセプター密度の増加か,細胞内伝達系の変化によりD2レセプターの機能が亢進している可能性が考えられる.MAPによるD2レセプターの感受性の変化にプロテインキナーゼC(PKC)が関与しているかをGFP標識PKC(PKC-GFP)のトランスロケーションをコンフォーカルレーザー顕微鏡下に観察し検討した.MAPの急性投与はSHSY-5Y細胞においてPKC-GFPのトランスロケーションを引き起こさなかった.
著者
藤岡 潤 青柳 誠司 石井 一久 関 啓明 神谷 好承
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.676-682, 2001-04-05
被引用文献数
1 5

A 6-DOF articuiated robot (PUMA 560) is calibrated by using a taser tracking system according to the multiple positioning method and the effectiveness of this system is certified. A method which calibrates only angle parameters is newly proposed, since there is a possibility that true values of length parameters are directly measured by some other methods. The relationship between sensibility index and the number of measurement are simulated and it is inferred that 10 random measurements with fixed orientation is enough in case of calibrating only angle parameters and 20 random measurements with random orientation is enough in case of calibrating both angle and length parameters. The combination method which obtains length parameters by the joint axis estimating method and calibrates angle parameters by the multiple positioning method is experimentally developed. The accuracy of the combination method and that of the normal multiple positioning method are experimentally investigated. From the results, the effectiveness of the strategy of how to select parameters, number and pose (position and orientation) of measurement, which is mentioned above, is experimentally confirmed. The accuracy of 0.12mm is achieved in wide area and this value is better than already reported ones about PUMA 560.
著者
関東 裕美
出版者
日本香粧品学会
雑誌
日本香粧品学会誌 (ISSN:18802532)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.129-134, 2020-06-30 (Released:2021-06-30)
参考文献数
10

In sensitive skin such as atopic dermatitis, seborrheic dermatitis and rosacea, it is necessary to continue skin care on a daily basis, but it is also necessary to mask the disease with makeup. Looking at the yearly change in the number of annual outpatients in our department, it can be seen that the number of female patients in their 40s is increasing. I think that the number of medical examinations is increasing at her age when makeup is required. I think that the instruction of their face washing is most important for sensitive skin with reduced barrier function. Patients with seborrheic dermatitis may also have sensitive skin, so is easy to get irritant contact dermatitis due to her constitution. Patients with rosacea and rosacea-like dermatitis have almost same sensitive skin condition. Rosacea-like dermatitis is caused by topical ointments, so discontinuation of topical therapy is the most effective treatment. Internal diseases such as liver or kidney disorders and visceral cancer often impair the health of the skin. Even if you think that it is healthy skin, the skin may become fragile due to menopause, aging and changes over time, and skin damage due to makeup may occur. Participation in society is required even if you have a disease, but being able to do so also leads to a desire to live. Makeup should be useful as a means to hide aging and pathological conditions of mind and body because it makes it easier to participate in society. Specialists need to be able to identify sensitive skin and provide proper makeup instruction.
著者
湯澤 正通 湯澤 美紀 関口 道彦 李 思嫻 齊藤 智
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.491-502, 2010 (Released:2012-03-27)
参考文献数
12
被引用文献数
3 2

本研究では, 日本語母語者の音韻処理特徴に応じた年少児向けの英語音韻習得方法の効果を検討した。本研究で検討したのは, 英語の音素を表現する手段として文字, 絵, 動作を学習し, それらの多感覚的な手段を用いて英単語の音声を分析したり, 音素から英単語の音声に統合したりする活動を行うという方法(多感覚音韻認識プログラム)であった。多感覚音韻認識プログラムに基づいた活動を継続的に行った多感覚認識I(5~6歳児35名), メディアを用いて, 英語の音素や単語の発声, 英語の歌の活動を行った音声体験(4~6歳児26名), 音声体験プログラムに続けて, 多感覚音韻認識プログラムに基づいた活動を行った多感覚認識II(4~6歳児22名), 同年齢の統制について, 英語音韻習得能力の指標となる3つの課題の成績を比較した。その結果, 1)多感覚認識IIは, 他の群よりも音韻認識課題の成績が良かった。2)多感覚認識I, 多感覚認識IIは, 統制よりも, また, 多感覚認識IIは, 音声体験よりも, 1音節反復課題の成績が良かった。3)多感覚認識IIは, 他の群より非単語反復課題の正答数や音節再生数が多かった。
著者
福田 直子 大宮 あけみ 伊藤 佳央 小関 良宏 野田 尚信 菅野 善明 鈴木 正彦 中山 真義
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 日本植物生理学会2003年度年会および第43回シンポジウム講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.380, 2003-03-27 (Released:2004-02-24)

同一花弁において着色組織と白色組織が存在する覆輪花弁は、色素生合成の活性化・不活性化の機構を理解するために極めて有効な材料であると考えられる。トルコギキョウの覆輪形成に関与するフラボノイド系色素の生合成について解析した。 先端着色品種では、花弁の成長初期から着色組織にフラボノイドの蓄積が認められ、開花直前からアントシアニンが合成されたのに対し、白色組織では花弁のすべての生育ステージにおいてフラボノイドとアントシアニンの蓄積は認められなかった。一方、基部着色品種では先端着色品種と異なり、花弁の成長初期には全ての組織においてフラボノイドの蓄積が認められたが、花弁の成長に伴い白色組織のフラボノイドは減少していった。両品種とも開花花弁の着色組織と白色組織においてchalcone synthase (CHS)遺伝子の転写産物の蓄積に顕著な差が認められ、白色組織においてCHS遺伝子の転写が特異的に不活性化されていた。トルコギキョウにおいては、CHS遺伝子の組織特異的発現が、覆輪の形成に深く関与していると考えられる。花弁の成長に伴うフラボノイドの蓄積パターンから、先端着色品種ではCHSの不活性化は花弁の成長の初期から起こるのに対し、基部着色品種では花弁の成長に伴いCHSの不活性化が起こると考えられる。それぞれの品種において、CHSの不活性化には、異なる機構が機能していることが示唆された。
著者
尾関 昌幸 大江 礼三郎 三浦 定俊
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.233-242, 1985-02-01 (Released:2009-11-16)
参考文献数
4
被引用文献数
3 3

Durability of papers, such as acid and neutral wood free papers, Japanese Kozo (Broussonetia papyrifera) and Gampi (Wikstroemia retusa) papers, as well as handsheets from Mitsumata (Edgeworthia papyrifera), Kozo, Manila hemp and softwood sulphate pulps, were compared by means of degradation rate or relative durability obtained from Arrhenius plots of folding endurance at various temperatures and relative humidities. It was confirmed that papers or handsheets from bast fibres for Japanese paper-making were less degradable compared with those from wood pulps.Influences of acidity and sulphate ion concentration at handsheet making were also investigated. It was not perceivable that sulfate ion concentration was adversely so effective to durability of paper as acidity, which deteriorated properties of papers from bast fibres as well as from wood pulp.
著者
井上 桂輔 沼沢 祥行 山本 一樹 須藤 聡 箱守 正樹 豊田 和典 冨滿 弘之 関屋 曻
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11988, (Released:2021-09-30)
参考文献数
26

【目的】急性期脳梗塞患者の注意障害を定量的に示して歩行自立判定を検討したものは見あたらない。本研究では,BBS に加えてMARS およびSWWT を用いて,急性期脳梗塞患者の病棟内歩行自立判定に関連する要因を明らかにすることを目的とした。【方法】発症から2 週間以内の急性期脳梗塞患者の病棟内歩行自立判定におけるROC 曲線から算出したBBS のカットオフ値による判別と,多重ロジスティック回帰分析から算出した判別スコアによる判別の精度を比較した。【結果】多重ロジスティック回帰分析ではBBS,MARS,SWWT が採択され,判別スコアを用いた方がBBS 単独での判別よりも精度が高かった。【結論】急性期脳梗塞患者の歩行練習開始時点における病棟内歩行自立判別はBBS だけでなく,MARS,SWWT を用いることで精度が高まる可能性がある。
著者
広田 秀憲 小林 正義 関東 良公 上田 一之
出版者
日本芝草学会
雑誌
芝草研究 (ISSN:02858800)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.125-130, 1987
被引用文献数
1

著者らの観察ではセンチピードグラスは新潟市の気象環境の下でも10数年は生きるものと考えられ, 耐寒性はバーミュダグラスとほぼ同じ程度に強く, 冬の極値が12°F (-11℃) 以上の気温で生育する。晩秋の霜枯れしたあと生育を停止する。年平均気温13℃の地域を北限としているため, 限界地帯では年によりかなり冬枯れするが, すべて枯死することはなく春になれば再び旺盛に生育を始める。<BR>ほふく茎は2次茎も3次茎も太く, 葉幅も3~4mmと芝草の中では広い方である。芝地としては管理しやすい草種である。病虫害にも強い。早春と秋にモグラの害を蒙ることがありモグレスなどの忌避剤をまく必要がある。<BR>本草種の用途としては, ゴルフ場のラフ, 公園の植込みの間, 運動場のフィールドや観覧席, あるいは道路, 堤塘などにおける平面や斜面の緑化などに普及性が高い。ほふく茎のもつ被覆力, 各節からの旺盛な発根力をもつと種々の方面に活用したいものである。<BR>なお, 本草種は飼料としての価値はあまり高くないとみられているが, 平準的な季節生産性を利用して兎, 羊など中小動物による放牧利用の可能性がまだ残されている。

1 0 0 0 OA 次の戦争

著者
粟屋関一 著
出版者
国際連盟協会
巻号頁・発行日
1922
著者
関口 秀夫 石井 亮
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.21-36, 2003
被引用文献数
27

有明海は本邦全体の干潟面積の約20%に相当する広大な干潟をもち,その中で最大の干潟面積をもつ熊本県ではアサリ漁業が盛んである。本邦全体のアサリ漁獲量は1975~1987年にかけて14万~16万トンあったが,これ以降激減している。有明海全体のアサリ漁獲量を代表する熊本県の漁獲量は,1977年に約6万5千トンあったが,2000年にはその1%にまで激減している。アサリ漁獲統計資料の解析によれば,アサリ漁獲量の減少パターンは有明海固有のものであり,漁獲量激減に関与している要因は本邦全域に及ぶような要因ではない。また,有明海の二枚貝類各種の漁獲統計資料の解析によれば,有明海のアサリ漁獲量の減少パターンは他の二枚貝類と異なっており,アサリ漁獲量の激減に関与している要因はアサリに固有の要因である。有明海のアサリ資源の幼生加入過程に関する過去の研究成果を踏まえれば,アサリ浮遊幼生の生残率の低下が,さらに言えば,この生残率の低下を引き起こしている要因が,アサリ漁獲量の近年の激減に関与している可能性が高い。ここでは,この推測を検証するための,併せて着底稚貝以降の死亡が関与する可能性を検証するための,プロジェクト方式の研究計画についても,提案をおこなう。
著者
関 陽平 立花 義裕
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2018, 2018

天気予報などで耳にする気温の前日差は,体感温度に関係しており,寒暖差アレルギーや熱中症などの健康面への被害だけでなく,商品の売り上げ等に関連する経済的にも重要な指標である.<br> どの地域どの季節で前日差が大きいかを気候学的に理解しておくことは重要である.しかし,前日差の地域性・季節性について詳細に検討した研究例はない.今回は最低気温の前日差に着目して,地域性・季節性を気候学的に解析した結果を報告する.<br> 結論から記述すると,北海道の冬季は最低気温前日差が非常に大きい.そのため,北海道と比較して,最低気温前日差が大きい条件を考察していく.
著者
関 復華 小林 直樹 渡辺 和子 伊藤 清隆 荒木 洋之助 石戸 良治
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1985, no.10, pp.2040-2047, 1985-10-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
67
被引用文献数
3

2,3,5-トリ-O-ベンジル-D-リボフラノース[1]を石川試薬(ヘキサフルオロブロペンージエチルアミン)で処理することによって2,3,5-トリ-O-ベンジル-α-および-β-D-リボフラノシル=フルオリド[2α]および[2β]がそれぞれ21.4%および63.8%で得られた。[2α]あるいは[2β]とイソプロペニル=トリメチルシリル=エーテル[3]乏を微量の三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを触媒として反応させると両者とも高収率高選択的に(2,3,5-トリ-O-ベンジル-α-D-リボフラノシル)アセトン[4α]を与えた。[4α]は三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートと長時間処理すると[4β]に異性化し[4α]:[4β]=1:2.5の混合物を与えた。さらに[2β]と[1]あるいは2,3,5-トリ-O-ベンジル-1-O-トリメチルシリル-β-D-リボフラノース[6]とを三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを触媒として反応させることにより高収率で2,2ノ,3,3ノ,5,5'-ヘキサ-O-ベンジル-(β-D-リボフラノシル=β-D-リボフラノシド)[5β]を与えた。その他,関連した選択的リボフラノシル化反応について述べた。