著者
尾崎 美和子
出版者
早稲田大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

これまでの我々の研究から、統合失調症関連遺伝子ニューレグリン(NRG)は50Hz付近から100Hz間の周波数刺激により膜貫通ドメインのすぐN末側で蛋白切断を受け細胞外に切り出されることが解っている。実際に、統合失調症患者の血液サンプルを用い、分泌型NRGの血中量と遺伝子多型を解析することにより、統合失調症患者では、その発病と改善に分泌型NRGの量が関与していることを明らかにした。また統合失調症患者の分泌型NRG量の変動が発病と関連があること、発病の際、前頭前野や聴覚野における50~80Hz付近の神経活動消失や乱れが観察されることから光計測系で分泌量と神経活動を同時計測し、その結果を脳刺激にフィードバックする仕組みを構築しようとしてきた。そのため必要な蛍光物質を様々な角度から合成、スクリーニングを行った結果、脳機能(神経活動)を高感度で検出できる温度感受性色素を得ることができた。神経活動変化に伴う細胞内カルシウム濃度変化が発熱・吸熱反応を引き起こし、その変化を蛍光強度変化計測することにより検出するシステムである。一方、NRGの蛋白分断と分泌を追跡するための新規プローブの合成にも成功し、両者を同時観測可能なところまできた。また、脳深部の計測を可能にするため、バンドル化した光ファイバー表面に色素を塗布することにより脳深部に於ける光計測をミリセカンドの時間分解能、20~50マイクロメータの空間分解能で計測できるシステムとし、同時に光刺激も可能となった。実際に脳スライス、動物個体に応用することによりそのプロトタイプの評価を行っている。
著者
錦織 良 加藤 功一
出版者
広島大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

歯科および整形外科の領域では、間葉系幹細胞(MSC)移植による骨組織の再生治療が盛んに研究されている。そのような治療をいっそう効果的に行うには、不均質なMSC 集団の中から骨分化能の高い細胞をその表面マーカーを利用して予め選別し、細胞品質を管理することが治療に有効であると考える。そこで本研究では、未分化状態のMSC に発現する表面マーカーと、分化培養を行なった後の骨分化の程度との相関を調べ、それによってMSC の予見的表面マーカーを同定することで、MSC の品質管理に応用するための方法として、オンチップ・セル・ソーティング法および、MSC の予見的マーカーとして候補となる表面マーカー/抗体を多数選び出し、これらの可能性を調査した。マイクロアレイの作製には、アルカンチオール自己組織化単分子膜のプラズマパターニング法を用いた。10種類程度の抗体を1種類ずつスポットに固定した。多種類の表面マーカーに対する多種類の抗体を配列固定した小さな抗体チップ(チップ)を作製した。そのチップ上に細胞を播種することによって、それぞれの表面マーカーを発現する細胞を抗体を固定化したスポット上に播種しソーティングを行った。抗体に対応した表面マーカーを発現した分化前のMSCの表面抗原発現パターンを簡便に分析評価することができた。また、文献を調査することでMSCに特異的に発現する予見的表面マーカーの候補が明らかになった。スポットに捉えられた細胞の数を数えることで、定量的な評価が可能であることが示唆された。抗体チップを用いることで、細胞表面に発現する各種マーカーをチップの使用により迅速に分析することが可能になった。この手法によって、再生医療におけるMSCの品質管理に関する研究が加速されるものと期待される。なお、代表者は文部科学省の専任義務のポジションに変わったため規則上科研の研究継続が出来なかった。
著者
川口 潤
出版者
名古屋大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

人は,日常場面において, 過去の音楽や流行ったものと出会うと,単に過去の記憶を想起するだけでなく,「なつかしさ」という複雑な感情を伴った心的状態におちいることがある.本研究はこの点について,以下の側面から検討しようとするものである・ 「なつかしさ」はどのような心的過程を経て生まれてくるのであろうか・ 記憶の機能が深く関わっていることは確かであるが,記憶の進化から考えて「なつかしさ」どのような働きをしているのであろうか本年度は,以下の点について検討を進めた1) なつかしさ(nostalgia)喚起の時間的特性の検討過去約15年にわたるヒット曲を用いてなつかしさ感情が迅速に生起するかどうかを検討した.その結果,音楽提示から3秒弱でなつかしさ感情が生起すること,また自伝的記憶の詳細さ想起との相関は有意であったものの,その成分ですべてが説明されるわけではないことが明らかとなった2) なつかしさ感情生起の神経基盤に関する実験的検討なつかしさ感情生起の際にどのような脳活動が生じているかを明らかにするために,昨年度に引き続き実験参加者を増やしてfMRI実験を実施した.その結果,音楽提示によって自伝的記憶の想起と関わる部位の活動が高まること,またなかでもなつかしさを強く感じた場合と感じていない場合とで異なった領域の活動が見られることが明らかとなったこれらの成果について,Psychonomic Society大会において「Brain activity during feeling nostalgia and retrieving autobiographical memories : An fMRI study using music excerpts」と題して発表を行った.また,なっかしさがどのような心理的機能を持っているかという側面について,「ノスタルジアとは何か:記憶の心理学的研究から」という論文にまとめた
著者
肥田 登
出版者
秋田大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

主たる研究対象域を秋田県六郷扇状地・39°25′N, 140°34′Eに置いて実施した。成果等は次のとおりである。1.地下水熱を利用して,居住空間の内,玄関周辺の生活道路に積もる雪と屋根の雪下ろしによって軒下に山積した雪の双方を同時に除排雪するための小実験を実施した。2.熱利用を終えた地下水と融雪によって生じた積雪水量の一部を地下水人工涵養池へ還元することが可能である。3.地下水位,地下水温の観測記録を蓄積した。4.本研究の応用範囲の可能性を日本に限らず東南アジアを含めて検討した。5.研究の成果,学実的及び社会貢献的な意義は有効であり,成果の一部はすでに複数の国際会議で公表済みである。
著者
宮脇 淳 若生 達也
出版者
北海道大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

第三セクター等地方自治体の外郭団体について、神戸市住宅供給公社、公有地信託事業等具体的事例について行政内部や議会での議論を整理すると同時に、金融機関交渉、損失補償契約に関する裁判所判断等財政・金融・法務にわたり学際的に研究し、外郭団体の組織ガバナンスと機能再生について体系的かつ実践的な検証を行った。同時に、第三セクター等集中改革期間中の成果について整理し、新設組織の設立増加等そこでの新たな問題点の抽出を行った。この整理・検証を基礎に、第三セクター等外郭団体改革と今後の組織経営に関する具体的選択肢の提示、ゴーイングコンサーンの確立等新たなガバナンス構造の課題整理等を実践的に行った。
著者
河内 明夫 岸本 健吾 清水 理佳 金信 泰造 田山 育男 森内 博正
出版者
大阪市立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

「領域選択ゲーム」の応用研究として、スイッチシステム「量子スイッチ」の試作品を作った。「領域選択ゲーム」は図形ゲームである。その幼児版のゲームにより数字をよく知らない幼児がどの程度数学アルゴリズムを獲得できるかを研究するためのデータを取得し、その解析を行った。この図形ゲームの効能を説明するために、数学を思考する際の脳の働きを研究し、雑誌論文や図書として発表した。大阪市立大学医学部老年内科の医師の意見を取り入れて高齢者の視空間認識機能のリハビリテーションのための高齢者向け「領域選択ゲーム」を開発し、共同研究を締結した高齢者のケア施設に、それを搭載したiPadを貸与して、検証試験を行っている。
著者
北尾 謙治 北尾 S.キャスリーン
出版者
同志社大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

24年には私たちは米国のテレビコメディーの「モダーンファミリー」の最初の3シーズンを使用した。謝罪によく使用される“sorry,” “excuse,” “apologize,” “forgive,” と“pardon”の5キーワードを使用して、コーパス内の謝罪を特定して、分析した。25年度はこの研究の吟味をして、謝罪に対して応じる言い方を研究した。まず以前の研究で謝罪にどのように応じたかや発話行為のデータを集める種々の問題を吟味する。米国のシチュエーション・コメディの「モダーン・ファミリー」の72エピソードの字幕のコーパスから抽出した320の謝罪を分析した。謝罪の応答を9つのカテゴリーに分類した。それらは、応答なし、相手のしたことを最小限にすること、したことに焦点をしぼること、謝罪の説明や理由に答えること、明らかにすることを求めること、謝罪で返答すこと、音の発生、不信感を示すこととその他。私たちはそのどのカテゴリーの返答が使用されるか、それらはどの様な状況で使用されるかを研究した。謝罪の9つの応答は私どものオリジナルのカテゴリーである。私どもは、コーパスから謝罪の仕方の例を収集して、データドリブンの教材を試しに作成した。私どもは謝罪のスピーチアクトで、謝罪以外の意味に使用される場合の分析もしたが、これをした例は今までに見当たらない。
著者
田北 俊昭 松尾 剛次 貝山 道博
出版者
山形大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

本研究では、地域ブランドの理論と実証分析を行いつつ、地元連携型の「創造的地域ブランドの発掘と構築を行うことが目的である。地域ブランドの経済分析は、さくらんぼ、高級米「つや姫」、高級洋梨「ラ・フランス」、イチョウの銘木などをとりあげ、訪問地ブランドとしての各市町村の情報発信能力について分析を進めている。創造的地域ブランドについては、世界最高級の羽前エキストラシルクをはじめ、自然・歴史文化等の地域資源発掘について、博物館・行政・民間団体等と連携を行い、シンポジウム発表会を実施し地域ブランドの構築を進めた。日本・世界ブランドのプロセスを構築し将来価値評価も可能である。
著者
山田 秀則 花田 信弘 野村 義明 今井 奬
出版者
鶴見大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

Corynebacterium matruchotiiはバイオフィルムの石灰化に重要な役割を果たしている。しかし、C. matruchotiiと歯石沈着の関連における疫学調査や臨床データが少ない。その理由は、C. matruchotiiの簡便な検出方法が存在しないためである。本研究では、C. matruchotiiの簡便な検出方法の確立を目指した。C. matruchotiiの分子疫学調査に利用できる比較的安価で特異的な抗原を抽出した。C. matruchotiiのカルシウム結合タンパク質は20種類存在し、そのタンパク質の多くは酸性タンパクであることが明らかとなった。
著者
松岡 延浩 今 久
出版者
千葉大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

超音波風速温度計から得られた気温が湿度の影響を受けることを利用して,超音波風速計と細線K熱電対温度計を用いた潜熱フラックスの簡単な評価方法を提案し,その実現を試みた。このシステムのコストダウンを図るためには,安価な高速サンプリングデータロガーの分解能に合わせて熱電対の出力を増幅するためのアンプ(熱電対アンプ)の開発が必要となった。このシステムを屋外に取り付け,応答特性,ノイズの分離,零点補償部分の精度の検討を行った。
著者
多田隈 理一郎 多田隈 建二郎
出版者
山形大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

酢酸ナトリウム三水和物水溶液を過冷却状態にした後に刺激を加えると、熱を放出しながら急激に結晶化が起こるというホット-アイス現象を用いて、形状・剛性が可変な作業移動ロボットの製作を行った。磁性スライムで構成されたロボットを移動させる手段として、研究開始時には主にネオジム磁石を手で動かす方法を用いていたが、より広範囲にロボットを移動させるために、複数の平歯車により全方向駆動歯車およびネオジム磁石を任意の方向に移動させる全方向搬送テーブルを製作した。また、磁石や刺激のための電極よりも小さな機器を環境側に配置するだけで形状・剛性が変化できる新しいゲル材料によるロボットについても検討した。
著者
関根 和江
出版者
東京藝術大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

シモン・ゴールドベルク旧蔵資料が、2010年、東京藝術大学音楽研究センターに一括寄贈され、「シモン・ゴールドベルク文庫」として資料整備が開始された。資料全6524点の整理がほぼ終了し、その内容を広く国内外に紹介し、資料利用に供する準備が整いつつある。本研究では、初年度に、文庫公開の第一歩として展覧会「シモン・ゴールドベルク資料展」を開催し、文庫資料の初公開を果たした。また、次年度には、文庫資料目録を日本語版と英語版で出版し、さらに、センターのホームページ経由で、データを発信することができた。
著者
平田 道憲 今川 真治 正保 正惠 田丸 尚美 八重樫 牧子
出版者
広島大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

(1) 「子育て共同化」プログラム実施のための国内,国外のアンケート調査を実施し,「子育て共同化」プログラムに関する母親のニーズを明らかにした。(2) 国内・国外の先行事例を研究した。(3) 「子育て共同化」プログラムを試行し,参加者の育児不安の変化やニーズを明らかにした。(4) 父親の子育て参加のためのワークショップを実施した。(5) 「子育て共同化」プログラムの行政・民間機関との連携についての研究が今後の課題である。
著者
白澤 政和 増田 和高 畑 亮輔
出版者
桜美林大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

コミュニティマネジメント過程を明らかにし、それとケースマネジメントの連結で、ソーシャルワーク論の確立を目指した。その結果、コミュニティマネジメントは、「地域活動の実施とモニタリング」「地域の情報収集」「地域活動実施準備」「地域活動プランニング」「地域アセスメント」の5因子で構造化されていること、コミュニティマネジメントはケースマネジメントと同じPDCAサイクルで展開していること、ケースマネジメントでの個別ニーズへの対応から地域ニーズが抽出され、地域ニーズに対応したコミュニティマネジメントの展開により、ケースマネジメントとコミュニティマネジメントが循環していることを明らかにした。
著者
佐野 和史 大関 覚 木村 和正 橋本 智久 増田 陽子
出版者
獨協医科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012

生体組織を凍結・解凍すると通常では細胞破壊を起こすが、既に食品鮮度を保つために利用されている凍結・解凍時の細胞破壊を極力抑える特殊な冷凍技術(Cell sAlive system, 略称CAS)を用いて切断後凍結保存した動物肢を解凍し顕微鏡下に血管吻合再接着して生着生存させうる技術開発を行った。結果現時点ではCAS凍結により細胞破壊をある程度抑える事ができたが、生着生存させるには至らなかった。今後に繋がる本研究成果として瞬時に組織内をむら無く均一に凍結し得る実験用CAS冷凍装置の冷凍能力を向上と、より組織障害性の少ない細胞凍結保存液の調整調合が鍵である事がわかった。
著者
田辺 和裄 平井 誠 本間 一 堀井 俊宏 美田 敏宏 中村 昇太
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

本研究では、DNAポリメラーゼδの校正機能を欠損させることによって高頻度に突然変異を発生するネズミマラリア原虫Plasmodiumberghei(ミューテーター原虫)を用い、原虫の進化を予測する進化モデル実験系の構築を目指した。ミューテーター原虫に生じた変異をゲノムワイドに解析した結果、変異率は対照原虫よりも75-100倍上昇していた。また、サルファ剤耐性試験の結果から、ミューテーター原虫は薬剤耐性の予測を可能にする新たな研究手法となり得ることが明らかになった。
著者
深田 吉孝
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

一日の中で食餌が得られる時刻を予知する「食餌予知行動リズム」は、摂餌時計と呼ばれる脳内の時計機構によって制御されている。しかしこれまで、この摂餌時計が存在する脳領域や分子メカニズムは不明であった。本研究ではまず、給餌のタイミングを自由に調節できる自動給餌装置を開発した。さらに、食餌に応答する脳領域としてMBHに焦点を絞り、そのマイクロアレイ解析を通して摂餌時計(予知行動リズム)と連関するであろう遺伝子群を網羅的に探索した。
著者
花見 仁史 吉森 久
出版者
岩手大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

本補助金によって、X線、電波を含む追観測が実現できた。これにより、1)多波長深宇宙探査で検出した10万個の銀河データベースを再構築をし、2)多波長スペクトル解析から赤方偏移、星質量、星形成率、ダスト量を再導出し、3)星形成と銀河中心核(AGN)の活動性を赤外線ー電波スペクトルで分離して、1000個のz<3の赤外線銀河を星形成銀河、AGN銀河、星形成+AGN銀河に再分類し、4)AGNのブラックホールへの質量膠着率を再導出し、5)z<0.8でのAGNによる星形成の抑制傾向などを明らかにした。一方、銀河の系統樹を再構築する統計的因果推論については、多波長データの誤差評価が今後の課題と残された。
著者
綿谷 安男 榎本 雅俊
出版者
九州大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

大きなヒルベルト空間に含まれる小さい部分空間の相対的な位置関係を研究した。それもn個の部分空間の配置を考えた。重要なのは直和に分解できない直既約な配置である。n=1,2の時はすでに解けているが、有限次元に限れば、n=3,4の場合も完全に分類されている。しかし、無限次元だとn=3や4の場合すら未解決である。今回の研究はこの問題を線形作用素の研究との類似を考察するという新しいアイデアで攻略した。さらにquiver(有向グラフ)の頂点をヒルベルト空間に、辺を線形作用素に対応させるヒルベルト表現の理論を開始した。拡大ディンキン図形に対してその無限次元直既約ヒルベルト表現の存在を証明した。
著者
坂井 伸之
出版者
山口大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

スポーツには様々な指導論があるが、その多くは客観的・科学的な言葉で記述されていない。本研究では、スポーツ動作全般に適用可能な剛体力学に基づく基本原理解明の理論的方法を提案し、野球の投動作及び剣道の面打ち動作について具体的に考察し、その成果をスポーツ指導及び物理教育に活用することを試みた。特に、通常はあまり意識されない重力・慣性力・筋肉の復元力・筋収縮の反作用の複合的効果の重要性を明らかにした。