著者
後藤 忠広 ホビガー トーマス 雨谷 純 李 還幇
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J97-B, no.4, pp.363-370, 2014-04-01

GPSやGlonassなどに代表される衛星測位システムは,国際原子時決定の手段としても重要な役割を担っている.しかし,市販の受信機の多くは測量目的のため,時刻比較に使用できる受信機の種類は限られており,価格も測量のみを目的としたものに比べると高価である.筆者らは,汎用のA/D変換器とソフトウェア無線技術を使用することで,時刻比較目的に使用できるGPS受信機の開発を行った.開発した受信機は,新しい測距信号であるL2C信号を受信することで電離層の影響を相殺した高精度な時刻比較を可能とする.ソフトウェア受信機と市販受信機の組合せによる,国内基線での時刻比較結果では10-13乗台の比較が行えることを実証した.また,衛星双方向方式との比較により2 ns以内の一致を得た.
著者
近藤 雄飛
出版者
大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻
巻号頁・発行日
2008-03

報告番号: ; 学位授与年月日: 2008-03-24 ; 学位の種別: 修士 ; 学位の種類: 修士(情報理工学) ; 学位記番号: ; 研究科・専攻: 情報理工学系研究科電子情報学専攻
著者
岡野 潔
出版者
九州大学大学院人文科学研究院
雑誌
哲學年報 (ISSN:04928199)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.81-111, 2003-03-08 (Released:2009-09-14)
著者
御子貝 良太 新津 善弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.447, pp.133-137, 2008-01-17

近年,誰もがいつでもネットワークにつながり利用できるユビキタス・サービスを実現する重要要素としてRFID (Radio Frequency Identification)が注目されている.今後,RFIDのタグの標準化の規格が決まり,タグの低価格化が進むことで,私たちの身の回りの様々な物にRFIDのタグが付与されることが期待されている.しかし,RFIDタグが増え続けることによって,タグが読み込まれた際のイベントが増加し,膨大な量のデータのやり取りが発生することが予想されている.本稿では,従来のRFIDシステムで用いられていたサーバ集中型の処理方法のかわりに,P2Pネットワークを用いてRFIDリーダ自身が情報を保持し管理することで,サーバに集中していた負荷を分散し,リアルタイムに起こるイベントに対応するRFIDシステムを実現するための構成法を提案し,その有効性を示すとともに,適用領域を明らかにした.
著者
根本 敏行
出版者
静岡文化芸術大学
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要 (ISSN:13464744)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.101-110, 2013

本研究は、近年世界的に関心が高まってきている産業遺産の活用による地域活性化やツーリズムとの連携と、戦争や民族紛争、労働問題といったいわば近代化の「負の」歴史遺産をミュージアムに取り入れ、これも地域活性化やツーリズムと連携させようとする取り組みの事例を取り上げ、広義の文化政策の視点から分析しようというものである。今回は旧東欧地域からポーランドとチェコの新しい事例を取り上げた。
著者
大窪 久美子 前中 久行
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.109-112, 1995-03-31
被引用文献数
16 12

畦畔草地は個々の規模は小さいものの,多様な半自然草地が成立し,農業生態系においては多様な生物のすみかとして重要な役割を担っている。しかし近年,基盤整備事業が進行するなかで,かつては普通にみられた畦畔草地は減少,変化しつつある。そこで本研究では,畦畔草地群落の現状と基盤整備の影響を把握するため,4地域において植生調査等を行った。大規模な基盤整備が行われた地域の群落は,帰化率が高<多様性は低かった。一方,基盤整備が行われていない地域では帰化率が低く,多様性の高い群落から低い群落まで,多様なタイプの群落が存在した。この多様な群落の存在が,地域としての生物群集の種多様性を高めるものと考えられた。
著者
今西 裕一郎 伊藤 鉄也 野本 忠司 江戸 英雄 相田 満 海野 圭介 加藤 洋介 斎藤 達哉 田坂 憲二 田村 隆 中村 一夫 村上 征勝 横井 孝 上野 英子 吉野 諒三 後藤 康文 坂本 信道
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究課題は、『源氏物語』における写本の単語表記という問題から、さらに大きな日本語日本文化の表記の問題を浮かび上がらせることとなった。当初の平仮名や漢字表記の違いというミクロの視点が、テキストにおける漢字表記の増加現象、またその逆の、漢字主体テキストの平仮名テキスト化という現象へと展開する過程で、テキストにおける漢字使用の変貌も「表記情報学」のテーマとなることが明らかになった。「文字の表記」は「文化の表記」「思想の表記」へとつながっている。「何が書かれているか」という始発点から「如何に書かれているか」に至る「表記情報学」は、今後も持続させるべき「如何に」の研究なのである。
著者
西村 公伸 山中 雅喜 吉村 彦一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.454, pp.31-36, 2004-11-18
被引用文献数
4

オーディオ再生音による音像表現や音質は、再生装置を構成する種々の音響機器・コード類さらに信号源となるCDやD/A変換などで生じるジッタの影響など種種雑多な要因により、高度な音響情報・感性情報が失われ、録音時の音源や周囲状況の再現力が大き変化することが報告されている。本報告は、こうした報告の再確認となる面もあるが、部屋の吸音状況、スピーカの振動処理方法、信号伝送ケーブルの差異など、音響システムの改善に用いられている手法のいくつかに焦点を当て、物理的特性の変化と聴取実験との比較により、音像表現の変化や音質の変化の傾向について、実験的に調べている。特に、標準ステレオ再生において、3次元的な音像定位に影響する要因について実験的に確認している。
著者
村田 昌巳
出版者
サレジオ工業高等専門学校
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

1926(大正15)年に宣教師団を率いて来日したサレジオ会イタリア人神父ヴィンチェンツォ・チマッティは、布教のために日本語の学習に励んだ。しかしながら、非効率的な学習環境により、その高い志にもかかわらず日本語の習得は高い水準には達しなかった。当然ながら個人的な能力の問題もあろうが、時期的には、外国人の視点からの日本語研究も日本国内で行われ、また、イタリア国内でも当時日本語教育が行われていた事実もあることから、学習に必要な情報及び教材の欠如・不足がその主たる要因であると結論づけた。