著者
位田 晴良 帰山 恭輔
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会大会講演要旨集 第25回日本エネルギー学会大会 (ISSN:24238317)
巻号頁・発行日
pp.80-81, 2016-08-02 (Released:2017-03-01)

Operating conditions such as engine speed and load of diesel engines change the combustion state. In addition, the thermal efficiency and PM emission characteristics are greatly affected by the combustion state. On the other hand, Bio Diesel Fuel (BDF) contains a lot of oxygen, but the ignitability is inferior because the viscosity is high compared with gas oil. However, the previous researches found out that while gas oil and BDF are different fuel properties, the operating conditions to lose the remarkable difference of the thermal efficiency and the PM exhaust characteristic when using these with Diesel engines. In this research, operation conditions were examined while paying attention to the PM exhaust characteristic that changed by the combustion state by the performance examination of the diesel engine using BDF.
著者
生井 友紀子
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.295-304, 2019 (Released:2019-10-18)
参考文献数
16
被引用文献数
1

声帯結節の主な成因は声の濫用にあり音声治療が有効である.本稿では,当科での声帯結節の音声治療の経験に基づき難治例の治療戦略を検討した.難治には音声治療をしても局所病変の改善に乏しい例と,最終的に自他覚的な改善と満足を得て終了するが治療が長期化する例がある.過去11年間に30例に音声治療を実施し29例で治療を終了した.うち23例では自他覚的な改善と満足を得て3ヵ月未満で終了した.他6例が難治例で,うち3例は局所病変の改善に乏しく治療開始1ヵ月で治療を終了し医師による薬物治療に移行した.残り3例は最終的に治癒したが治療に3ヵ月以上を費やした.難治例全例で声帯浮腫や炎症,広基性病変を認め,上気道症状の訴えを伴った.また声の濫用は生活面の多岐にわたっており,病悩期間は2〜10年と長かった.難治例は結節の悪化要因を多数抱えており,全人的(holistic)治療と,多職種他領域との連携によるチームアプローチが重要と考える.

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1888年10月20日, 1888-10-20
著者
寺地 淳 津田 剛 野田 徹 久保 賢明 伊東 輝行
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.71, no.710, pp.2581-2587, 2005-10-25 (Released:2011-08-16)
参考文献数
13
被引用文献数
1

Combustion in IC engines involves very complicated phenomena, which are strongly affected by engine speed, load and turbulence intensity. The aim of this study was to develop a flame propagation model and a knock prediction technique applicable to various engine oparating conditions. A new flame propagation model (UCFM) has been developed that improves the Coherent Flamelet Model (CFM) by considering flame growth both in terms of the turbulent flame kernel and laminar flame kernel. A knock prediction model was developed by implementing the Livengood-Wu integral as the autoignition model in the flame propagation model. The combined model allows evaluation of both where and when autoignition occurs in a real shape combustion chamber. The three-dimensional calculation results indicate the general tendency for the pressure history and the location where autoignition occurs in the combustion chamber.
著者
谷川 剛 山口 誓司
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.29-33, 2014 (Released:2015-05-01)
参考文献数
19

褐色細胞腫クリーゼはカテコラミン過剰放出により多彩な臨床像を呈し,発症急性期での診断が困難で,急激に全身状態が悪化しうるため適切な治療がなされなければ致死的となることもある内分泌緊急疾患である。急性期治療はまず薬物療法を行い,状態を安定させた後に手術による摘除を行う。薬物治療に抵抗性の場合は腫瘍切除が考慮されるが急性期の緊急手術はリスクが高く,治療成績向上のためには術前コントロールの成否が重要となる。当院では多臓器不全を合併した褐色細胞腫クリーゼを薬物療法に加え,持続血液透析濾過法(continuous hemodiafiltration;CHDF)によりカテコラミンを除去することで全身状態を改善させた後に待機的手術を施行し,救命しえた2例を経験した。いずれも手術による合併症を認めず,良好な経過をたどった。CHDFによる過剰なカテコラミン除去は内科的治療に抵抗する褐色細胞腫クリーゼの術前コントロールのための一つの有効な手段となりうる。
著者
吉田 正武
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.64, no.617, pp.305-311, 1998-01-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
8
被引用文献数
1

The author had previously reported that work done by a power stroke of 4-stroke gasoline engine is expressed as a function of engine factors (ignition timing, combustion period, heat release diagram and so on.) using an approximate pressure diagram of a cylinder, which is an approximate solution of the energy conservation equation. In this report, the author examined the effects of combustion period and heat release diagram on the work done by a power stroke. The results show that (1) the factors mentioned above have little effect on the thermal efficiency at the optimum ignition timing (MBT) ; (2) When combustion period is decreased, MBT shifts from advanced crank angle to retard crank angle in proportion to the decrease of combustion period ; and (3) The idea that a short combustion period improves thermal efficiency does not apply in the case of non-adiabatic engines.
著者
大沼 義彦
出版者
日本スポーツ社会学会
雑誌
スポーツ社会学研究 (ISSN:09192751)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.55-65, 2018-09-30 (Released:2019-09-30)
参考文献数
9

本稿は、自らが参加したマラソン大会の事例に基づき、ランナーが利用する自己モニタリング装置とそれがもたらす自己の変化、及び現代マラソン大会が提供する情報サービスから、スポーツにおけるモニタリングの意義と限界について考察するものである。 まず、初心者ランナーのトレーニング期におけるモニタリング装置の利用を分析する。初心者ランナーがフルマラソン完走を果たす上で重要な役割を果たしたものにGPS付きランニングウォッチがある。これにより、走行ペース、運動負荷を内観できるようになり、フルマラソンは「配分のゲーム」と認識され、ゴール時刻の計算可能性が高まった。同時に疲労回復という観点から、サプリメントの摂取、トレーニング時刻の設定等、自身の生活全般を反省的にモニタリングし再編していくことになった。 第二に、現代のマラソン大会そのものが巨大なモニタリング装置であることを分析する。ランナーは大会においてICチップを装着する。このICチップによる記録測定システムは、大会の規模拡大を可能にし、さらにはランナーだけでなく観客といった他者に対しても情報を提供するようになった。このことは、ランナーの大会記録とその共有など、新たな二次利用の可能性を開いている。 最後に、こうしたランナーと大会そのもののモニタリングとの関係について検討する。ランナーは、ランニングウォッチが提供する情報をリアルタイムで活用するが、大会というモニタリング装置からの情報は受け取ることがない。ランナーにとってこれらは、全て事後的である。大会の間、鳥瞰図的にランナーたちをモニタリングできるのは応援者や運営者といった外部の誰かである。経過時刻により再構成されたランナーをモニタリングする他者と実際のランナーとの間にはタイムラグと意味内容のズレを生じさせる。ここにスポーツにおけるモニタリングの限界がある。
著者
朝永 育 白石 和輝 前田 純一郎 朝長 匡 宮本 俊之
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.99-102, 2019-03-25 (Released:2019-05-16)
参考文献数
7

【はじめに】大腿骨転子部骨折におけるfemoral short nailでは,tip-to-apex distance(TAD)を20mm以下にすることでカットアウト率が減少すると言われている.本研究の目的はTADを術中測定できるcomputer-assisted navigation system(Navi)の有用性を検討することである.【対象と方法】大腿骨転子部骨折40例を対象とし,Navi群20例,非Navi群20例を比較した.評価項目はTAD,手術時間とした.【結果】TADはNavi群13.4mm,非Navi群15.2mm(p=0.18)であった.TADが10mmから20mmである症例はNavi群95%,非Navi群75%であった.手術時間はNavi群36.9分,非Navi群37.4分(p=0.90)であった.【考察】TADに2群間で有意差は認めなかったが,Navi群の方がより正確な位置に挿入することが可能であった.また手術時間に両群間で有意差はなかった.【結語】Femoral short nailにおけるNaviは有用である可能性が示唆された.
著者
佐藤 睦子
出版者
日本神経心理学会
雑誌
神経心理学 (ISSN:09111085)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.2-9, 2021-03-25 (Released:2021-04-23)
参考文献数
19

日本神経心理学会誕生の経緯を紹介しつつ「書く」ことの神経心理学的変遷について述べた.かつて書字障害は手書きの症状を示したが,その後,「書く」という行為形態はタイプライターキーボード入力やスマートフォン入力などへと変遷し,それらの症状も散見されるようになった.本邦のタイピングではローマ字変換が用いられる一方,スマートフォンではローマ字変換不要のフリック入力が用いられることが多い.これらは別々に障害されうる機能であり,自験例を紹介して発現機序について論じた.本学会は神経心理学懇話会として1978年に誕生した.今後も日々「ふしぎ」を感じ「なるほど!」と納得する神経心理学の醍醐味を会員と共に分かち合いたい.
著者
小林房太郎著
出版者
南光社
巻号頁・発行日
1932
著者
妻鹿 絢子 三橋 富子 細見 博子 荒川 信彦
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.199-203, 1981-04-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
9

マリネ処理時間および酸濃度の食肉蛋白質におよぼす影響について検討し, あわせてマリネ処理肉の官能検査を行った.1) 浸漬時間の経過および, 酸濃度の増加にともないマリネ肉のpH低下, 重量増加がみられ, 切断応力が経時的に減少して肉がやわらかくなることが認められた.2) マリネ処理により生じた水溶性窒素化合物の総量は半日~1日経過で著しく増加した.3) 酸の浸透にともない筋肉蛋白質中のミオシン主鎖の切断がおこり, 150,000 dalton fragmentへ移行することが認められた.4) 浸漬日数の経過にともない官能的にも肉がやわらかくなると判定された.また, 酸味を感じるパネル数も増加した.
著者
森田 譲 前田 保憲 日隈 崇文
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.262-270, 2004-06-15 (Released:2017-05-29)
参考文献数
9
被引用文献数
1 2

本論文では、ニューラルネットワークを利用し、倒立振子制御におけるPIDゲインのセルフチューニングを行い、評価関数の最小となるPIDゲインが存在することを明らかにした。実システムの制御対象として無駄時間を含む1重倒立振子を考える。この制御系は1入力2出力系を構成し、台車、倒立振子および角度補償器と位置補償器を含めた系を伝達関数で表し、これに時系列処理を行いニューラルネットワークで同定する。このニューロエミュレータはPIDゲインをチューニングする際に必要なシステムヤコビアンを計算するときに用いる。つぎに実システムモデルに対して、別のニューラルネットワークを用いて、倒立しているが不安定なPIDゲインの初期値からセルフチューニングを開始する。この結果チューニングで得られたPIDゲインを用いて実験を行い、測定された振子の角度および台車の位置の情報とも整定時聞か短くなり、かつシミュレーション結果とよく一致することを示した。
著者
行岡 秀和 田勢 長一郎 黒田 泰弘 谷川 攻一 村川 德昭 中川 隆
出版者
日本蘇生学会
雑誌
蘇生 (ISSN:02884348)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.85-89, 2016-08-01 (Released:2016-08-23)
参考文献数
8

心肺蘇生(CPR)の合併症の部位や頻度に関する検討はほとんど行われていない。日本蘇生学会医師会員923名に対して,CPR実施数(指導数を含む),合併症の部位・頻度,防止策などについてアンケート調査を実施した(回答率46%)。回答者は,40歳以上が84%,男性が84%で,ほとんどが麻酔科,救急科の専門医であった。CPR実施数は,20回以下26%,21~100回33%,101回以上41%で,85%が合併症を経験しており,肋骨骨折,気胸・血胸,胸骨骨折,皮下気腫・縦隔気腫,胃内容逆流,誤嚥性肺炎,肺損傷,肝損傷の順であった。合併症防止の注意点としては,胸骨圧迫の部位,強さ,気管挿管の手技が多かった。心停止において迅速なCPRが予後を改善することは明白だが,今回の調査で,合併症は熟練した医師でも発生することがわかった。合併症を最小にするCPR法や予後に及ぼす影響を検討する必要がある。
著者
徳留 大剛 小和瀬 晋弥 鈴木 穣 寺田 直正 伊藤 浩一 前垣 雅治 増田 慶太 長田 淳
出版者
一般社団法人 日本不整脈心電学会
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.16-24, 2019-03-20 (Released:2019-04-10)
参考文献数
10
被引用文献数
1

両心室ペースメーカーの左室(LV)リード植込み手技を行う前に冠静脈(coronary vein:CV)と左横隔神経(left phrenic nerve:LPN)の情報を得ることは植込み手技の戦略を立てるうえで重要である.今回,われわれは単純CTからCVとLPNの3D画像を作成し,その正確性について,20例のCRT植込み症例で検討した.評価方法については,CVは術中の造影画像と比較し,LPNはLVリードで横隔神経刺激が発生した部位と一致しているかを確認した.3D画像は全症例で作成でき,CVについては19/20例で一致,LPNは全10例で走行部位とペーシングでの横隔神経刺激発生部位が一致していたことから,3D画像は正確に描出できていると考えられた.単純CTから作成したCVとLPNの3D画像は,CRT植込みの術前に正確性の高い解剖学的情報を把握でき,有用である.(心電図,2019;39:16~24)
著者
廣田 佳久
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.143, no.3, pp.199-203, 2023-03-01 (Released:2023-03-01)
参考文献数
16

Vitamin K plays an important role in blood coagulation and bone formation. However, apart from the liver and bone, the role of vitamin K in other tissues remains unknown. Previously, we have reported on high concentrations of vitamin K in the mouse brain and investigated vitamin K conversion in brain tissue. This led us to hypothesised the possibility of vitamin K contributing significantly towards maintenance and function of the cranial nervous system. In this review, we summarise the synthesis of novel vitamin K derivatives, their neuronal differentiation inducing activities and the induction mechanism. The findings from this study will provide insights into the physiological roles of vitamin K in the brain.