著者
古岡 秀文 長谷川 光 古林 与志安 松井 高峯
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.557-560, 1999-05-25
参考文献数
13
被引用文献数
1

北海道の十勝地方に繁養されていた14歳の雄のアラブ種を, 下位運動ニューロンの系統変性疾患である馬運動ニューロン病(EMND)と病理学的に診断した. 検索馬の脊髄腹角には, EMNDに特徴的な神経細胞の好酸性細胞質内封入体を伴う変性腫脹や軸索腫大が観察された. 末梢神経の検索では, ときに大食細胞の浸潤を伴う髄鞘崩壊からなるWallerian型の軸索変性が頻繁に観察された. また, 電子顕微鏡学的に神経細糸の蓄積からなる薄い髄鞘に被われた軸索腫大もしばしばみられた. 神経線維のときほぐし標本では, 髄球を伴う髄鞘崩壊, 分節性の脱髄や軸索腫大が観察された.
著者
河野 穣 Minoru Kohno
出版者
桜美林大学経営政策学部
雑誌
桜美林大学経営政策論集 (ISSN:13474634)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.127-158, 2005-02

イタリアにおける団体交渉とその合意の中心は産業別全国労働協約である。これにくわえて労使のナショナル・センターレベルでのConfederazione間協定があり、さらに企業レベルの協定がある。イタリアにおける労使関係は他の工業先進国とくらべて変動の振幅が大きい。フランスの5月に端を発した学生の反乱がイタリアでは工場にまで波及し、1970年代には紛争継続型労使関係が多くの工場を覆った。こ型の労使関係が永続しえないことは容易に理解できることだが、この労使関係に終焉をもたらすには衝撃的な出来事が必要であった。1980年秋のFIATにおける大紛争での労働側の敗北がそれであった。80年代、90年代と新しい労使関係の枠組みを再生する動きがつづいてきた。このような労使関係の大きな変動がFIATにおける企業協定の内容にいかなる変化を刻印しているのかを検討するものである。
著者
藤井 正人 神崎 仁 大築 淳一 小川 浩司 磯貝 豊 大塚 護 猪狩 武詔 鈴木 理文 吉田 昭男 坂本 裕 川浦 光弘 加納 滋 井上 貴博 行木 英生
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.225-231, 1994-03-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
8

セフポドキシムプロキセチル (CPDX-PRバナン錠®) は三共株式会社が開発した経口用セフェム系抗生物質で広範囲な抗菌スペクトルムを有するのが特色である. 今回, われわれは耳鼻咽喉科領域の感染症に対する有効性と安全性を検討した. 166症例に対して CPDX-PRを症状に応じて一日200mgないし400mg分2投与を4日以上最大14日間投与した。著効が51例, 30.7%にみられ, 有効例は68例, 41.0%にみられた. 疾患別では急性扁桃炎と急性副鼻腔炎が高い著効率を示した. 慢性中耳炎の急性増悪, 急性咽頭炎では高投与量で良好な効果を示した. 自覚的症状の改善度では, 咽頭痛の改善が良好な結果であつた. 投与前後の細菌検査を行つた20例30株では菌消失率では77%と良好な結果であつた. 副作用は1例に発疹が見られたのみであつた. 以上よりCPDX-PR は耳鼻咽喉科感染症に対して高い有効率と安全性を示すと考えられた.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1622, pp.28-31, 2012-12-26

「マーケットオー リアルブラウニー」。この聞き慣れないブランドの商品が突然、クッキー・ビスケット分野で売り上げ首位に躍り出た。 「オレオ」「リッツ」「カントリーマアム」といった超定番ブランドが売り上げ上位を占めるクッキー・ビスケット市場。だが9月以降、マーケットオーは大型ブランドをすべて抜き、12週連続で首位に君臨(2011年12月11日時点)している。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.813, pp.49-56, 2002-01-14

2001年後半,話題の家庭用ゲーム機が相次いで登場した。任天堂の「ゲームキューブ」と米Microsoft Corp.の「Xbox」。いずれも,滑り出しは順調といえるだろう。2001年末の時点で,9月に発売されたゲームキューブは約270万台,11月に発売されたXboxは約150万台が出荷されたもようだ。 実は,それを上回るペースで伸び続けるゲーム機がある。
著者
Yasutaka IMADA Kaoru KURISU Toru TAKUMI Hirohiko AOYAMA Takashi SADATOMO Keisuke MIGITA Kiyoshi YUKI
出版者
The Japan Neurosurgical Society
雑誌
Neurologia medico-chirurgica (ISSN:04708105)
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.264-270, 2019 (Released:2019-07-15)
参考文献数
24
被引用文献数
1 9

In this study, we used 45 adult cadaveric cerebral hemispheres to investigate the anatomical classification of the superficial middle cerebral vein (SMCV) based on the number of stems, course, and anastomosis at the distal portion. We classified the SMCVs into five types based on embryological concept. Type A (18 cases, 40.0%) is that the frontosylvian veins (FSVs) merge with the vein of Trolard (VT) and the vein of Labbé (VL) at the distal portion of the sylvian fissure. Type B (5 cases, 11.1%) is that the temporosylvian veins (TSVs) merge with the VT and the VL at the distal portion. Type C (13 cases, 28.9%) is that no vein merge with the VT and the VL at the distal portion. The VT merges with the SMCV from the FSV and the VL merges with the SMCV from the TSV. They course along the sylvian fissure and merge at the proximal portion. In Type D (eight cases: 17.8%), the VT and the VL merge at the distal portion, and the SMCV from the FSV and the SMCV from the TSV join their confluence without merging. Type E (one case, 2.2%) show an undeveloped SMCV. Formation rate of intravenous anastomoses or bridging veins(BVs) at the distal portion between the frontosylvian trunk (FST) and the temporosylvian trunk (TST), between the FST and the temporal lobe, and between the TST and the frontal lobe was very low, because these formation may be difficult to occur during the embryological process in which the SMCV is formed from the telencephalic vein.
著者
板垣 雄三 永田 雄三 斯波 義信 佐藤 次高 湯川 武 後藤 明
出版者
東京大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1988

本研究計画は最終年度にあたり、総括班の連絡と調整のもとに研究活動のとりまとめが行なわれた。具体的には1.研究会の開催:公開性を原則とし、研究班組織にとらわれず、また研究分担者以外の研究者も参加した多様な形式の研究会が組織され成功した(3年間に191回)。とくに総括班の機能性を発揮して、クウェ-ト危機、地震、都市環境に関するセミナ-など現実の問題に即応した研究会がもてたことも成果のひとつである。2.第2回国際会議(中近東文化センタ-との共催 12月27〜29日)を開催し国際共同研究を充実させた。3.成果の流通:共同研究の新しいモデルとして、研究分担者や関連研究者に研究成果を迅速に公開することを目的とした出版活動も順調に行われた。3年間の出版物は231点になる。4・成果の公開性:特に今年度は研究成果の社会的還元のために、大学院生・学部学生を対象としたサマ-・スク-ル(7月23〜27日)を、一般市民を対象とした講演会を各地(仙台・大阪・福岡など)で開催した。1991年2月11〜12日の「大学と科学」公開シンポジウムー都市文明イスラ-ムの世界ーにも全面協力した。2.全体の研究活動のとりまとめとして全体集会(12月1〜2日)を開催し、共同研究・比較研究の総括がなされた。また、招へいしていたDale F.Eickelman、Hassan Hanafiの両氏より国際的見地からの評価ととりまとめに対する助言をうけた。3月23日には本研究のしめくくりの研究会を予定している。5.新たな理論枠組みに基づく研究成果のとりまとめとして、研究分担者全員および関連研究者が執筆に当たる『事典「イスラ-ムの都市性」』、『イスラ-ム都市研究史ー歴史と展望』、『イスラ-ム都市から世界史をみなおす』等の刊行が準備されている。
著者
後藤 明 板垣 雄三 松原 正毅 佐々木 高明 板垣 雄三
出版者
東京大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1991

1.平成3年度調査研究実施計画にもとづき、学術調査の対象国をアメリカ合衆国にしぼり、同国の地域研究機関の研究実績面、組織・行政面の情報集積・解析・評価をおこなった。2.研究実施のための計画作業わが国における新しい「地域研究」の組織上の、また研究方法上の推進体制に関して国立民族博物館においておこなっている調査研究の作業の進行と密接に連携しつつ、本研究組織としては、欧米諸国における「地域研究」の歴史と現状に関する事前サ-ヴェイをさらに深化させるべく集中的討議をおこなうとともに、この学術調査の実施上の重点目標の確点、調査項目の調整、調査対象機関の選定、それとの連絡態勢の確立、調査対象機関における協力者との事前の協議など、計画の具体化をすすめた。3.研究遂行のための現地調査実施の概要1)現地調査のための派遣者(2名)研究分担者 板垣雄三(東京大学名誉教授)研究協力者 竹下典行(文部省学術国際局研究機関課課長補佐)2)現地調査のための派遣期間:平成3年11月5日〜16日(12日間)3)おもな訪問機関および応接者ワシントンDC(1)ジョ-ジタウン大学現代アラブ研究センタ-/イブラヒ-ム・イブラヒ-ム所長およびマイケル・ハドソン教授(2)ジョ-ジ・ワシントン大学政治学部/バ-ナ-ド・ライク教授(前学部長)(3)中東研究所/ロバ-ト・キ-リ-理事長(4)スミソニアン研究機構ウイルソン・センタ-/ロバ-ト・リトワク国際研究部長(5)アメリカン大学国際学部(SIS)/ルイス・グッドマン学部長およびシェリフ・マルディン教授マサチュウセッツ州ボストン(6)マサチュウセッツ工科大学アガカ-ン計画/バ-ブロ・エック部長(7)ハ-バ-ド大学中東研究センタ-/ウイリアム・グレアム所長(8)ハ-バ-ド大学国際開発研究所/大木正光研究員(前外務省中近東二課長)ニュ-ヨ-ク市(9)社会調査研究所/ジャネット・アブ-ルグド教授およびエリック・ホブズボ-ム教授(10)コロンビア大学中東研究所/グレゴリ-・ゴ-ズ3世助教授(11)社会科学研究所(SSRC)/メアリ-・マクドナルド事務局員4.観察結果および収集された情報資料にもとづく研究作業本研究組織としては、調査実施から得られた知見を整理・分析・評価する作業をすすめつつ、調査研究のつぎの段階の準備にとりくんでいる。本年度の調査にかぎっていえば、アメリカ合衆国においては、世界諸地域の地域研究がしばしば政策形成・実施のための応用研究に引き寄せられ基礎研究としての系統性と持続性に欠ける結果となってきたことへの反省が全般的につよく生じており、教育の次元からの再建・再編への動きが看取される。わが国における総合的な地域研究の組織化への志向は、そこで大きな関心を呼んでいる。
著者
板垣 雄三 黒田 壽郎 佐藤 次高 湯川 武 友杉 孝 後藤 明
出版者
東京大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1988

イスラムの都市性を比較の視点から検討しその総合的解明を目指す本研究において、総括班は共同研究の実をあげるために、研究全体の活動の相互の連絡・調整に当たった。即ち、互いに関連する研究班の合同研究会やセミナーの開催、研究成果の発表のための出版活動、海外の研究者・研究機関との交流などに努めた。具体的には、1.研究会の開催:個別研究班を統合した合同研究会、外国人招聘研究員Anouar Abdel-Malek, Nurcholish Madjid氏を中心とした国際セミナー、在日中のMochtar Naim, Abdallah Hanna, Mahmud Hareitani, EmileA. Nakhleh氏を招いた研究集会や公開講演会を開催した。これにより、個別研究の枠を超えた情報交換を実現し、国際的共同研究を進展させ、成果を広く社会に還元することに努めた。2.成果の流通:研究成果を研究分担者全員が随時共有するため、ニューズレター「マディーニーヤ」(創刊準備号〜15号)、研究報告シリーズ(1〜23号)、研究会報告シリーズ(1〜7号)、Monograph Series(No.1〜8)、広報シリーズ(1〜2号)を出版し、国内外の研究者・研究機関に配布し、研究連絡網を確立した。3.総括班副代表の後藤明をアメリカ合衆国に派遣し、本研究活動に対する当地の研究者の協力を要請するとともに、関係学会、研究機関との研究協力態勢の確立につとめた。4.来年度開催予定の国際シンポジウムにむけて、数次にわたる準備連絡会議をもち、各セクションのテーマの設定、招聘研究者の選定などの作業を行った。すでに第二次サーキュラーを内外の研究者に配布した。以上の諸活動により、イスラム世界の都市性についての研究視角が明確化し、都市研究における新たな参照テーマとしてイスラム圏の都市研究の重要性が広く認識され、活発な比較研究を刺激・促進する結果を生んだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.710, pp.46-49, 2019-04-22

海外市場では、鉄道分野で数十億〜数百億円規模の大型ODA(政府開発援助)案件の発注が活発だ。とりわけ活況を呈するのは、公共投資の増加が著しいフィリピン。同国では非ODA分野でも、PPP(官民連携)による事業参画の取り組みが実を結び始めて…
著者
伊藤 寛明 伊藤 耕史 荒井 政大 杉本 公一 松倉 利顕 小飼 俊勝
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密工学会誌論文集 = Journal of the Japan Society for Precision Engineering Contributed Papers (ISSN:13488724)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.807-811, 2004-06-05
参考文献数
15
被引用文献数
3 1

To apply glass-like carbon (GC) to precision die for press-molding of optical glass lens, the wettability between optical glasses and the GC materials was investigated in nitrogen, argon or air atmosphere heated up to 900-1050&deg;C. The GC material calcinated at about 2000&deg;C (GC20) exhibited larger contact angle than that of the GC materials calcinated at 1300&deg;C or 3000&deg;C. This was caused by that calcination at 1300&deg;C or 3000&deg;C promoted graphite reaction of the GC materials. When the contact angle between the GC20 material and some commercial glasses with different chemical composition was compared, kron (Crown) glass achieved the same large contact angle as flint glass. In the kron glass, lower adhesion or more melted fragment of glass was also observed on the GC20 surface. It was expected that a lack of PbO, Na<sub>2</sub>O and K<sub>2</sub>O brought on good characteristics of the kron glass.
著者
寺川 裕基
出版者
大阪市医学会
雑誌
大阪市医学会雑誌 (ISSN:03864103)
巻号頁・発行日
no.68, pp.9-18, 2019-12-25

【目的】自殺念慮を適切に評価することは, 自殺予防のために重要である. しかし, 学童期の精神科臨床例における自殺念慮の知見は乏しい. 本研究の目的は, 学童期の精神科臨床例において, 重症度評価を加味して自殺念慮を評価し, その有症率を調査した. また養育者が子どもの自殺念慮の存在を認知しているのかについても評価した. さらに, 近年自殺との関連性が示唆されている自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder; ASD)について, これを有する児と有さない児における自殺念慮の違いについて検討した. / 【対象と方法】9歳から15歳の学童期精神科臨床例の128人(ASD児70人, 非ASD児58人)を対象とした....

1 0 0 0 OA 十三の砂山

著者
青森県民謡
出版者
ビクター
巻号頁・発行日
1952-05
著者
王 黎曼 山本 貴嗣 久山 泰 高野 喜久雄 本田 由美子 峰下 哲
出版者
特定非営利活動法人 日本バイオレオロジー学会
雑誌
日本バイオレオロジー学会誌 (ISSN:09134778)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.35-41, 1999-03-31 (Released:2012-09-24)
参考文献数
11

Aim: It is recently stressed that physiological state of blood viscosity plays some important role in the patho-etiology of some cardiovascular diseases. To know the closer relationship between the blood viscosity and the cardiovascular diseases, we carried out this study.Method and Subjects: We collected 118 patients (53 male, 65 female) who were diagnosed as having hypertension, hyperlipemia and/or cerebral infarction. The following items were examined.1) Blood viscosity, 2) Plasma viscosity, 3) Hematocrit, 4) Total cholesterol, 5) HDL-cholesterol, 6) Total protein, 7) Triglyceride, 8) Phospholipid, 9) Fibrinogen.Results and discussion: The blood viscosity showed higher level in 61-80 years-old group. The plasma viscosity and fibrinogen were higher in the patients over 71 years old. It is suggested the fibrinogen content closely relates to plasma viscosity. The effects of some drugs to the blood viscosity were investigated. Among them, one of β-blockers decreased blood viscosity.
著者
篠原 信
出版者
養賢堂
巻号頁・発行日
vol.81, no.7, pp.753-764, 2006 (Released:2011-03-05)