著者
林 恵津子
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.425-433, 2011 (Released:2013-09-14)
参考文献数
54

障害のある子どもは、眠れない、睡眠覚醒リズムが乱れる、睡眠時の異常運動があるといったさまざまな睡眠関連病態を高い割合で呈する。子どもの睡眠関連病態は、子どもの昼間の行動や気分に影響するばかりでなく、後の心身の発達にも影響する。また、家族の心身の健康にも影響するので、看過できない問題である。本稿では、障害種別ごとに、併存する睡眠関連病態を整理した。障害種別により、併存しやすい睡眠関連病態があることから、障害の背景にある神経機構と睡眠関連病態の背景にある神経機構に関連があることが示唆された。さらに、家庭での睡眠関連病態への対処法を整理し、その効果を示した。生活の最大の基盤である睡眠が確保できないと、親は子どもの将来を冷静かつ建設的に考えることが難しい。睡眠関連病態への迅速で丁寧な支援が期待される。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ニューメディア (ISSN:02885026)
巻号頁・発行日
no.1481, pp.11-12, 2015-09-14

携帯電話機の登場から日本全国一人1台相当までに普及するスピードには本当に驚かされたが、その後、スマートフォン(スマホ)、タブレットが登場し、さらなる驚異的なスピードで普及してきた。これだけ、スマホやタブレットが広く普及してくれば、コンテン…
著者
早川 美徳 酒井 勇
出版者
アグネ技術センタ-
雑誌
固体物理 (ISSN:04544544)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.305-312, 2007-05
被引用文献数
1
著者
渡辺 満久 中田 高 水本 匡起
出版者
一般社団法人 日本活断層学会
雑誌
活断層研究 (ISSN:09181024)
巻号頁・発行日
vol.2017, no.46, pp.9-15, 2017-03-31 (Released:2018-03-29)
参考文献数
17

We found several faulted landforms and an active fault outcrop around the Minobu fault, Yamanashi Pref., central Japan. The Neguma fault may be a reverse fault dislocating a fan surface (not dated) ca. 13 m vertically. Fluvial terrace surfaces at Wada are classified into W1 to W5 surfaces in descending order. It is probable that the W3 surface was formed in the period of MIS 5 to MIS 4. The Wada fault cuts the Neogene and the overlying gravel distributed in almost the same height with the W3 surface. The dip and strike of the fault plane are N5゜E and 50-60゜W, respectively. The striations are plunging to the south at an angle of ca. 20 degree and blow. The relative vertical component is upthrown on the east side. These structures are indicative of left-lateral movement. The maximum accumulated left-lateral slip since MIS 5 to MIS 4 is 100 m at least.
著者
稲田 祐介 小西 勇輝 東 幸靖 竹田 史章
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.7, pp.29, 2007

現在,プラスチック部品は工場で生産され,最終工程で手作業により不良品の監査が行われている.本研究では,手作業の工程を機械化するため,ニューラルネットワークを用いたプラスチック部品監査システムの開発を目的としている.本論文では,提案システムについて述べ,新たにガイドと無反射光源の提案を行う.これらの改良により,新旧実験筺体での搬送能力及び抽出能力また識別能力のそれぞれの比較実験を実施し,改良の有効性を確認する.
著者
朝野 尚樹 小曽納 雅則 野口 健 伴 義之
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学研究 (ISSN:13447629)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.63-69, 2008-06-01
参考文献数
14

現在、作物におけるDNA分析による品種識別技術については、稲、いちご、いんげんまめ、イグサ、茶、おうとう等において、育成者権侵害紛争の早期解決や食品表示の適正化等の現場で利用されるまでに至っている。品種識別に用いられる技術としては、RAPD、AFLP、CAPS、SSRが上げられるが、実際の現場では、上記方法のうちRAPD-STS、CAPS、SSR等が実用化されている。本研究において、品種識別に利用したSSRは、2〜6塩基を単位とした反復配列であり、ゲノム中に多数散在している。一般的に共優性であり、反復単位の繰り返し数の変異性が高く、アリル数が多いため、一つのSSRマーカーで複数の品種の識別が可能であり複数のSSRマーカーを用いることにより品種識別能力が非常に高くなる。また、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所において品種判別、親子鑑定などDNA鑑定を高精度で行うことを目的として、ナシ品種を対象としたSSRマーカーのデータベース(果樹研究所ホームページ「DNAマーカーによる果樹・果実の品種識別」を参照)が報告され、おうとう等、ナシ以外の果樹への適用も可能である。本研究では、日本国内で栽培されているバレイショのDNA分析による品種識別能力の向上を目的とし、9種類のSSRマーカーを用い、のべ193品種のDNA分析を行い、品種特性等を補完したバレイショのDNA品種識別用データベースを作成したので報告する。
著者
安東 孝久 松本 敏昭 志水 英二
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.54, no.10, pp.1466-1473, 2000-10-20 (Released:2011-03-14)
参考文献数
16

We are developing a see-through display that uses holographic optical elements (HOEs) for the purpose of realizing a see-through head mounted display (HMD). Our display uses the Maxwellian view, which eliminates the need for focusing with a crystalline lens (ocular accommodation) because its depth field is extremely deep. We previously estimated the optical efficiency of a HOE that has both Maxwellian optics and a see-through function by using still images. In this report, we describe a prototype of a see-through display that provides electrical dynamic images by using a digital micro mirror device (DMD) as an electrical spatial light modulator.
著者
玉井 清
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法学研究 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.83, no.12, pp.115-170, 2010-12

小此木政夫教授退職記念号序第一章 前哨戦としての補欠再選挙第二章 候補者選考の苦悩第三章 既成政党批判と行財政改革案第四章 演劇と映画を活用した政治啓蒙と選挙運動第五章 選挙結果と敗因の分析結語
著者
梶野 敦 雨宮 好仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路
巻号頁・発行日
vol.93, no.231, pp.17-22, 1993-09-17

LSIコンピュータの限界を打破するものと光コンピューティングが期待されるている。しかしその速度性能についてはこれまで正確な予測がされなかった。ここでは積和演算処理を例にとってアナログ光演算器とアナログLSI演算器の速度性能を比較する。第一段階として雑音による本質的な速度性能の限界を解析した。アナログ光演算器とアナログLSI演算器の雑音はそれぞれショット雑音と熱雑音であり、この雑音による積和演算器本体のみの速度性能限界を比較した。その結果、両演算器本体の本質的な速度性能自体には大差はないという結果を得た。
著者
小西 勇輝 東 幸靖 西蔭 紀洋 竹田 史章
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.6, pp.100, 2006

現在、プラスチック部品は工場で生産され、最終工程では、手作業により傷やバリなどの監査が行われている。しかし、人材不足など様々な問題が滞積している。そこで本研究では、それらの問題を解決するため、ニューラルネットワークを応用した監査システムを提案する。提案システムにより、手作業の工程を機械化し、監査の高精度化を行うことが期待できる。本論文では、提案システムの基本性能と有効性を検討する。
著者
斎藤 奨
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 医学 : 山形医学 = Bulletin of the Yamagata University. Medical science : Yamagata medical journal
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.79-94, 2004-02-16

1975年4月1日、山形大学医学部に寄生虫学講座の開設と同時に、私は本講座の助教授として就任し、2001年3月31日の定年退官までの26年間、寄生虫学の教育、研究に従事した。その間に、山形大学医学部附属病院を始め、山形県、宮城県、福島県の大学を含む医療関係機関から多くの寄生虫症の検査依頼があった。これらのうち、山形県でしばしば見られる蛔虫症、広節裂頭条虫症(日本海裂頭条虫症)、アニサキス症、ツツガムシ病、マダニ刺症、また症例は少ないが全国的に問題視されている輸入マラリアについて紹介し、さらに、山形県で発見されたMetagonimus miyataiおよびNanophyetusjaponensisの2新種と日本新記録種である旋毛虫の1 種Trichinella britovi のヒトへの感染の可能性についても考察した。最近の日本における寄生虫症はその重要性から日本臨床寄生虫学会が設立され、またインターネットを駆使して毎日のように医療関係機関の間で寄生虫症の問題点が討論されている。このように日本で終息傾向にあった寄生虫症がふたたび全国的に増加してきているので、現在はややもすると軽視されがちな寄生虫症の重要性を再認識し、常に念頭に置いて臨床活動を行う必要があることを喚起したい。 キーワード: 寄生虫、症例、新種、日本新記録種、山形県
著者
関根 美和 馬場 理 片山 由紀 平松 啓一
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.232-242, 2011-06-30 (Released:2014-11-11)
参考文献数
21

黄色ブドウ球菌の全ゲノム解読は, 同菌のほ乳類主要組織適合遺伝子複合体: Major histocompatibility complex (MHC) 様分子をコードする遺伝子を4つ見い出した. この遺伝子産物 (MHC1-4) はヒト免疫機構に何らかの影響を及ぼしているものと考えられ, MHC3 (extracellular adherence protein: Eap) についてはフィブロネクチンやフィブリノーゲン等血漿タンパクと黄色ブドウ球菌表面の接着に関与することや, 血管内皮細胞上に存在するInter-Cellular Adhesion Molecule-1 (ICAM-1) に結合し, 好中球の遊走を抑制することがよく知られているが, ほかのMHC様分子も含め, それらの生理的機能には不明な点が多い. 本研究ではMHC1-4の生理的機能を網羅的に追求すべく, 市中感染強毒型メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (community-acquired MRSA: CA-MRSA) であるMW2株から, 4つのMHC様分子の遺伝子それぞれの単一-4重遺伝子欠損変異株を作成した. この変異株を用い, 野生株と対比してヒト血球細胞に対する応答性を調べ, さらにマウスに対する感染実験を行った. その結果, MHC1はリンパ球分化増殖および炎症性サイトカイン産生を促進し, また, MHC3はリンパ球分化増殖を抑制し, 樹状細胞上のHLAおよび補助刺激因子であるCD86の発現, およびINF-γ産生を抑制していることが明らかになった. また, 野生株と比較して, 1-4をすべて欠損した株は3倍以上貪食されやすく, ほかの単一欠損株に比べても2倍近く貪食をされやすかった. 一方で好中球による殺菌活性に差はみられなかった. これらの結果から, MHC様分子は貪食からの回避に関与するのに加え, 宿主の獲得免疫系の応答にも影響を与えていることが明らかとなった.