著者
Gabriel Nunez
出版者
The Keio Journal of Medicine
雑誌
The Keio Journal of Medicine (ISSN:00229717)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.14-14, 2017 (Released:2017-03-25)
被引用文献数
2

The mechanisms that allow enteric pathogens to colonize the intestine and host immunity as well as the indigenous microbiota to inhibit pathogen colonization remain poorly understood. Our laboratory is using Citrobacter rodentium, a mouse pathogen that models human infections by enteropathogenic E. coli, to understand the mechanisms that regulate the colonization and clearance of the pathogen in the gut. These studies have revealed how the pathogen colonizes and replicates successfully early during infection and how host immunity and the indigenous microbiota cooperate to eradicate the pathogen in the later stage of the infection. The impairment of the immune system to control the barrier function of the intestine leads to pathogen invasion and the induction of a second layer of host protective immunity to limit the systemic spread of the pathogen.(Presented at the 1931st Meeting, January 17, 2017)
著者
竹崎 あかね 大浦 裕二 河野 恵伸 木浦 卓治 林 武司
出版者
農業情報学会
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.47-58, 2016
被引用文献数
1

農産物関連の代表的なテキストデータであり,今後テキストマイニングの必要性が高まるであろうインターネット通販の野菜商品レビューを対象に,付属辞書を参照した形態素解析結果からレビュー内容を把握する際の問題点を明らかにした.付属辞書を参照した形態素解析では語の分割精度が低いこと,出現頻度が高い同義語が別語と扱われること,否定概念が欠落すること,形容詞の対象が不明確であることでテキストからの概念抽出精度が低くなると判断した.これらの問題解決のために,自然言語処理済みテキストから抽出すべき構文解析情報等を提案し,以下の概念抽出工程を提示した.1)解析対象に合致した参照辞書を構築して形態素解析を行う.2)構文解析後,動詞"する"は,その直前に出現する名詞と一語に集約し,具体的動作を示す動詞に変換する.3)否定概念を付与するために,助動詞"ぬ",接頭辞"無"・"不"・"低"・"未"・"非",接尾辞"ない"について語の変換,集約処理をする.4)同義語を正規化する.5)解析対象に合わせて係り受け関係の語を抽出する.
著者
津國 正一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集C(地圏工学) (ISSN:21856516)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.313-327, 2014 (Released:2014-09-19)
参考文献数
12
被引用文献数
1

壁状改良と杭状改良を併用する新しい3次元的な改良形状を有する杭状・壁状配置併用型改良工法は,軟弱粘性土地盤上の高盛土の基礎への適用を想定して開発された工法で,既存工法に比べて盛土周辺地盤の変状抑止効果が高いという特長がある.3次元的な改良形状の効果を設計で反映させるために,地盤改良の設計では一般的でない3次元FEM解析を用いた詳細検討を,設計法の検討の一環として実施した. 解析コードMuDIAN1)を用いた3次元FEM解析により,壁状改良部である側部壁を盛土法肩部に配置すると最も変状抑止効果が高くなることを明らかにした.また,3次元FEM解析を用いた熊本宇土道路での試験施工のシミュレーションを通じて,3次元FEM解析で行う詳細設計法を検証した.
著者
芝野 淳一 シバノ ジュンイチ Shibano Junichi
出版者
大阪大学大学院人間科学研究科教育学系
雑誌
大阪大学教育学年報 (ISSN:13419595)
巻号頁・発行日
no.18, pp.81-96, 2013

本稿の目的は,高階層の人々が教育達成のために行うトランスナショナルな移動の内実を,高等教育進学以前にグアムへ海外留学している日本人学生の語りと現地でのフィールド調査の結果を手掛かりに明らかにすることである.調査の結果,次の3 つの事が明らかになった.①本事例の留学生たちは日本での学校経験をやり直すための「セカンドチャンス」を求めて海を渡ってきた.それは親の意向を色濃く反映したものであった.②彼らは留学当初,蓄積された資本(英語力や「海外経験」)を元手に日本の大学へ進学するという「成功物語」を描いていた.しかし,資本の蓄積が思いのほかハードであるという現実に直面した彼らは,「成功」へのプレッシャーと闘わなければならない状況に置かれおり,物語の崩壊を余儀なくされていた.③他方,自らの成功物語を書き換えながら次なるチャンスを模索し,トランスナショナルな移動を繰り返す学生や,日本に戻らず留学先に残り続ける学生も存在していた.この結果を踏まえ,トランスナショナルな移動と教育達成を単線的に結びつけて議論を展開してきた先行研究からは見えてこなかった移動することのリスクを明らかにしたこと,またその一方でトランスナショナルな空間が特権的な層に位置する人々の教育達成へのチャンスを与え続ける場になっていることを指摘した.
著者
徐 銀発 大川 泰一郎 石原 邦
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.42-50, 1997-03-05
被引用文献数
9

最近育成された多収性品種タカナリと日本晴を用いて, 1991年から1994年の4年間にわたって収量及び乾物生産量を比較し, タカナリの多収要因を収量構成要素, 生長解析及び受光態勢を通じて検討した. 10 a 当たり収量は, 日照時間が少なく天候不良であった 91 年と 93 年では, タカナリは528〜642 kg で, 日本晴に比べて約 100 kg 高く, 日照時間が多く天候のよい 92 年と 94 年では, タカナリは 817〜888 kg で, 日本晴に比べて約 230 kg 高かった. 収量構成要素についてみると, タカナリは日本晴に比べてm^2当たり穂数は少ないが, 一穂穎花数が多いことによってm^2当たり穎花数が多く, 特に2次枝梗着生穎花数が著しく多いにもかかわらず登熟歩合が高かった. この要因はタカナリの乾物生産量と収穫指数ともに日本晴より著しく大きいことにあった. 乾物生産についてみると, 天候のよくない 91 年では出穂期以降, タカナリの個体群生長速度 (CGR) は日本晴に比べてもっぱら純同化率 (NAR) が大きいことによって大きく, 天候のよい 94 年では最高分げつ期以降, タカナリの CGR は NAR と平均葉面積指数 (LAI) がともに大きいことによって大きかった. タカナリの NAR が高い要因は, 幼穂形成期以降, 吸光係数, 個体群内の葉の配列, 穂の位置からみた受光態勢が日本晴より良好であることにあった. またタカナリの収穫指数が高いことには出穂後の穂重増加量と茎葉に蓄積された同化産物の穂への転流量を表す茎葉重減少量の大きいことが関係していた.
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.442, pp.37-44, 2011-07

外国人が日本国内で働くためには、法律により「就労可能な在留資格」が必要で、現在、27種の在留資格があります。本編のように「留学」という在留資格を持つ外国人の場合は、「資格外活動許可」があれば、アルバイトとして雇うことができます。
著者
土肥 正 松岡 寿明 尾崎 俊治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.536-544, 2000-05-25
被引用文献数
6

ソフトウェア開発工程の最終段階であるテスト工程において, ソフトウェア製品の信頼性を定量的に評価するためにソフトウェア信頼度成長モデルと呼ばれる確率モデルが頻繁に用いられる.本論文では, 従来までに提案されてきたソフトウェア信頼度成長モデルを統一的に扱うための新しい枠組みとして, 無限サーバ待ち行列モデルを提案する.すなわち, ソフトウェア故障の発生過程を無限サーバ待ち行列としてみなすことにより, 既存のソフトウェア信頼度成長モデルに対して全く新しい解釈を与えるものである.最終的に数値例において, もう一つの大きなモデル化の枠組みである一般化順序統計量モデルとの比較を行い, 提案されたモデルの有効性について検証する.
著者
稲田 依久
出版者
大阪女学院大学・短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:03877744)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.17-28, 1998

自由論文アイルランドの片田舎に住む大伯母のもとで一夏を過ごした都会っ子の四人の子供達が、前近代的な生活を営む大伯母との価値観の相克のなかから自立を学び、一方の大伯母が子供達によって家庭における年少者への優しさを自らの裡に見いだす過程を論じる。This paper presents the process of the children learning self-reliance and teaching their great-aunt love of family members during their stay with her in the country-side in Ireland.
著者
森口 茂樹 福永 浩司
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.147, no.4, pp.206-210, 2016 (Released:2016-04-09)
参考文献数
20

近年,うつ病患者の増加は深刻な社会問題であり,なかでも,うつ病治療薬であるparoxetine,fluvoxamineなどの選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitors:SSRIs)が治療効果を示さない難治性うつ病患者の増加が注視されている.私達は,sigma-1受容体欠損マウスがうつ様症状を発現することから,難治性うつ病治療におけるSSRIsに代わる新しい治療標的としてsigma-1受容体賦活化作用を提唱している.Sigma-1受容体は,神経細胞の小胞体に局在し,inositol 1,4,5-triphosphate(IP3)受容体を介して小胞体からミトコンドリアへのカルシウム輸送を担う分子シャペロンである.私達はcalcium/calmodulin-dependent protein kinase IV(CaMKIV)欠損マウスにおいて,うつ様症状の発現と海馬歯状回におけるadult neurogenesis(神経新生)の低下を見出しており,CaMKIV欠損マウスを難治性うつ病のモデルマウスとしてsigma-1受容体作動薬の効果を検討した.CaMKIV欠損マウスのうつ様症状はsigma-1受容体に親和性のないparoxetineは改善効果を示さないが,sigma-1受容体に親和性の高いfluvoxamineは有意な改善効果を示した.さらに,CaMKIV欠損マウスに対して,sigma-1受容体アゴニストであるSA4503がうつ様症状を改善した.FluvoxamineおよびSA4503によるCaMKIV欠損マウスのうつ様症状の改善効果には,神経新生と密接に関与するprotein kinase B(Akt)およびextracellular signal-regulated kinase(ERK)の活性化,続いてbrain-derived neurotrophic factor(BDNF)の産生亢進が関与していた.私達の研究結果は,sigma-1受容体賦活化が難治性うつ病の治療法になる可能性を示している.
著者
三木 孝 山田 泰宏 服部 哲 速水 治夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.58, pp.1-5, 2014-03-06

Twitter は身の回りの出来事などを手軽に投稿できる Web サービスである.Twitter では投稿することをツイートと称し,利用者は様々な場面でツイートすることができる.本論文ではTV番組を視聴しながらツイートしている実況者といわれるユーザに着目する.近年,実況者によるツイートを用いた TV 番組のネタばらしが多い.大抵の実況者は特定のハッシュタグを付加したツイートをするが,中にはハッシュタグを付加せずツイートをする実況者も存在する.実況者をフォローしているユーザは自身のタイムラインが放映時間中に実況者のツイートで埋まってしまい,必要なツイートが見ることができなくなってしまう.また,リアルタイムで観ることができず,後日録画した番組を観る場合,話の筋や結末を知ってしまっているので観る楽しさが減少する.現状で特定のキーワードを含むツイートを非表示に設定できるクライアントは存在するが,それだけではネタばらしのツイートのすべてを非表示にできない.本論文では,ハッシュタグ付加ツイートをTV番組放送時間中に取得と解析を行い,頻繁にツイートされているキーワードを抜き出し,自動的に非表示する.解析した結果から共通するキーワードが含まれるツイートをタイムライン上から非表示にすることでネタばらしを防止するシステムを提案する.提案システムはネタばらしツイートの非表示を優先することとした.このため,ネタばらしでないツイートも非表示になることも多少あるがそれは致し方ないこととした.2 種類の評価実験の結果,提案システムは高評価を得た.Twitter is a Web service that can post with ease and events around us. It can be called tweets to be posted on Twitter, user Tweets in various situations. Attention is paid to the user which is said to live who tweeted while watching a TV program in the present study. In recent years, spoilers of the TV program using a live tweet by the person in many cases. Live 's most a tweet obtained by adding a hash tag of particular, who live a tweet it without adding the hash tag is also present in. Timeline of itself would be filled with tweets live person to broadcast during the time, a user who follows live person can no longer be seen is required tweet. Further, pleasure to watch is reduced if it can not be viewed in real time, and view the recorded program later, because it has known consequences or story line. Client that can be set to hide the tweet that contains specific keywords in the present circumstances exist, but it can not hide all of the tweets spoilers. In this paper, we analyze and get to a TV program broadcasting time in the hash -tagged tweet, extracting keywords that are frequently tweet, it is automatically hidden. We propose a system for preventing the spoilers by hide from timeline tweets keywords in common from the results of the analysis and the like. The proposed system was decided to give priority to the non-display of tweet spoilers. For this reason, there is also some that tweet you do not spoilers also be hidden, but it was decided can not be helped. Results of the evaluation two experiments, the proposed system is to obtain a high evaluation.
著者
大桃 洋一郎 津郷 友吉
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.37, no.12, pp.725-728, 1963

Sr<sup>90</sup>およびCs<sup>137</sup>の牛乳中における分布を明らかにし,牛乳を乳製品に加工した場合に,どの部分に移行するかを知る目的で,トレーサーとして牛乳にSr<sup>89</sup>およびCs<sup>134</sup>を添加し,バターおよびチーズを製造して実験を行なった.その結果,バターに移行するSr<sup>89</sup>およびCs<sup>134</sup>は非常に少なく,またバター中に移行したSr<sup>89</sup>およびCs<sup>134</sup>はすべてバター中の水の相に存在し,脂肪球の皮膜には吸着されていないことが明らかにされた.<br> ゴーダ型チーズにおいては,全乳中のSr<sup>89</sup>の約45%が生チーズに移行し,カテージチーズにおいては脱脂乳のわずか1.9%が移行するに過ぎないことが確められた.このSr<sup>89</sup>の移行は,カード形成におけるCaの行動とよく一致することが認められ,牛乳に添加したSr<sup>89</sup>の32~39%はカゼインに結合した状態で存在することが明らかにされた.<br> 一方, Cs<sup>134</sup>は,ゴーダ型チーズにおいてもカテージチーズにおいても,全乳または脱脂乳から生チーズへ移行する量が非常に少ないことが認められた.またその移行する割合が同程度であることおよび生チーズをすりつぶして水洗することによって,生チーズ中のCs<sup>134</sup>のほとんどを除去しうることから,牛乳中のCs<sup>134</sup>のすべては,ホエー中に存在するものと考えられる.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.574, pp.50-52, 2003-05-19

ITコンサルティング会社のからんだプロジェクトの失敗は、ユーザー企業に問題があることも多い。例えば、コンサルティング会社の選定時にきちんと調べずに以前から面識があるといった理由で頼んでしまう、実施すべき業務改革をやらなかった、といったことだ(図5)。実行すべきことをやらなければ、満足できる結果は当然得られない。
著者
松野 義晴 川端 由香 小野 祐新 佐藤 浩二 足達 哲也 小宮山 政敏 門田 朋子 森 千里
出版者
千葉大学
雑誌
千葉医学雑誌 (ISSN:03035476)
巻号頁・発行日
vol.78, no.5, pp.203-207, 2002-10-01
参考文献数
2
被引用文献数
2

肉眼解剖実習は,医歯科大学生にとって人体の構造および機能を学ぶ上で,重要な基礎科目の一つである。本学において,解剖実習に供される遺体は千葉白菊会会員から提供いただいている。ところで,本学の解剖実習施設は,本学医学生およびコメディカル学生以外には公開していなかった。以前より,実習施設に関しては,会員から「死後自らのご遺体を預ける施設について見学したい」といった要請があったが,その機会を実現するには至らなかった。しかし,平成13年3月に解剖実習施設内の面会室および実習室の改装が終了したことを機に,要請に応えることおよび施設の現状を会員に知っていただくことを目的として,同年10月に開催された千葉白菊会総会時に希望者に対して見学会を実施するに至り,その成果を含めここに報告する。見学会には112名が参加し,見学箇所への移動に支障のない会員を10名程度のグループに分け,面会室,霊安室,遺体保管室および解剖実習室の順に見学を行った。なお,移動の困難な会員については待機場所において映像による見学を行った。後日,見学会に関するアンケート調査を行ったところ,参加いただいた8割の会員から返答をいただき,見学会全体を通して肯定的な回答をいただいた。特に,実際に施設見学を行った会員の回答によって(1)スタッフの対応,(2)見学時間,(3)見学内容,さらには映像による見学を行った会員の回答にみられるとおり,(1)映像の出来映え,(2)映像に関する説明,(3)放映時間については,その肯定的な回答を約6割の会員から得た点からすれば,及第点をクリアーしているといっても過言ではなかろう。