著者
オサダ ミツオ 長田 光男 OSADA Mitsuo
出版者
高円史学会
雑誌
高円史学 (ISSN:09145176)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.61-64, 2004-10-01
著者
山内 康太 島添 裕史 石村 博史 鈴木 裕也 熊谷 謙一 海塚 安郎 東 秀史
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.387-394, 2013-07-01 (Released:2013-08-09)
参考文献数
24
被引用文献数
1

【目的】早期離床は術後管理において重要な構成要素の1つであるが,起立性低血圧(orthostatic hypotension, OH)をきたした場合,理学療法の介入が遅れ早期離床の阻害因子となる。本研究では胃癌に対し待機的胃切除術を施行した症例を対象に,術後1日目離床時におけるOHの発症率および発症因子を調査した。【方法】2004年4月から2011年8月までに胃癌で待機的手術を施行し,周術期理学療法を実施した211例を対象とした。調査項目としては,OH発症の有無および術前,術中,術後の3期においてOHに影響したと想定されるすべての因子を診療録より抽出した。【結果】胃癌術後1日目におけるOHは78例(37.0%)であった。多重ロジスティック回帰分析において,OH発症に有意に影響した因子は虚血性心疾患の既往の有無〔odds ratio(OR)2.317,95%confidence interval(CI)1.118~4.805,P=0.024〕,術後血清アルブミン値(albumin, Alb)(OR 0.362,95%CI 0.180~0.725,P=0.004),術後WBC(OR 1.008,95%CI 1.000~1.017,P=0.043),術後平均動脈圧(mean arterial pressure, MAP)(OR 0.968,95%CI 0.947~0.991,P=0.006)であった。【結論】胃癌術後におけるOHは37.0%と高率であり,虚血性心疾患,術後Alb,術後WBC,術後MAPが関連していることが示唆された。
著者
高橋 友美 大島 俊 山脇 大造
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.32, no.45, pp.1-6, 2008-10-22

1Gbps以上の高データレートが必要な次世代無線アプリケーションには,数100MS/s以上の高サンプルレートと有効分解能10b以上の高分解能を,低消費電力で実現するADCが求められている。このためのアプローチとして,デジタルキャリブレーション型ADCが注目を集めている。本報では,TDD方式の無線送受信機向けRF-ICへの搭載に適したフォアグランドキャリブレーション型ADCを提案する。マクロベースシミュレーションにより提案するキャリブレーション方式において,高い収束能力で高精度にA/D変換できることを実証したので報告する。
著者
山本 享弘 猿渡 俊介 森川 博之
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.7, pp.1863-1874, 2012-07-15

スマートフォンに代表される近年の携帯電話の高機能化にともない,携帯電話に搭載されたセンサを使って実空間情報を収集する携帯電話センシングが実現可能となった.しかしながら,バックグラウンドで動作する携帯電話センシングの処理や通信が,フォアグラウンドのウェブブラウジングなどのネットワークアプリケーションの通信に遅延を生じさせるという問題が発生する.本稿では,携帯電話センシングを実現したときのユーザ通信の遅延を抑制するために,携帯電話上でトラヒックの優先制御を行うLW-LBE(Lightweight Lower-than-Best-Effort)の設計と実装,評価について述べる.LW-LBEでは,実行オーバヘッドの小さいソフトウェア割込みハンドラをプライオリティキュー単位に割り当て,タスクとソフトウェア割込みハンドラの間で実行順序を制御することで,低優先度通信を低オーバヘッドで実現する.実機上にLW-LBEを実装して評価を行った結果,既存手法よりも少ない実行サイクル数でフォアグラウンド通信の遅延が削減できることを示す.Mobile phone sensing collects real-world information with sensors on mobile phones. The sensing applications get the real world information and upload sensor data to the server periodically in background. The sensor data uploading induces communication delay of user's network applications such as web browsing. To reduce the communication delay, this paper shows Lightweight Lower-than-Best-Effort (LW-LBE) protocol, which sets the lower priority than best-effort to the background traffic. The LW-LBE assigns software-interrupt handlers to each priority, and controls the execution order among software-interrupt handlers and tasks. We implemented the LW-LBE on an android phone and evaluated the LW-LBE. The evaluation results show LW-LBE reduces the communication latency of the foreground application to the same level with the previous work and reduces more CPU load than the previous work.
著者
津川 知朗 長谷川 剛 村田 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.658, pp.1-6, 2005-02-10
被引用文献数
2

本稿では, データ転送のためのパケット以外に計測用パケットを必要としないインラインネットワーク計測によって得られる計測結果を用いて, 従来のTCPよりも優先度の低いデータ転送を実現する新たなバックグラウンド転送方式を提案する.具体的には, 送信ホストと受信ホスト間のネットワークパスの利用可能帯域に関する情報をインライン計測によって取得し, その計測結果を基に送信側TCPが持つ輻輳ウィンドウサイズの上限値を動的に設定する.ネットワーク状態を高い精度で推測して輻輳制御を行うことによって, 従来提案されてきたラウンドトリップ時間を指標として早期にネットワーク輻輳を検知する方式とは異なり, 輻輳を発生させることなくバックグラウンド転送を行うことができる.シミュレーションによる性能評価を通して, 提案方式がフォアグラウンドトラヒックへの影響度や帯域の利用率に関して従来のバックグラウンド転送方式よりも優れた性質を持つことを示す.
著者
井上 英二 鹿島 潤 坂井 純 井手 治
出版者
農業食料工学会
雑誌
農業機械学会誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.3-10,27, 1993 (Released:2010-04-30)
参考文献数
11
被引用文献数
1

ゴム履帯走行部を有する農業機械では, 路面の凹凸や作業機の他に, 転輪配置の良否更には左右履帯の位相などによって振動が生じる。機体の振動特性を把握するには, 機体重心位置での並進加速度成分計測法の精度向上のため, 12個の加速度変換器を用いた計測理論の拡張を行い, この計測法の利点について報告する。さらに, 本計測法を用いてゴム履帯車両の振動加速度の6自由度成分計測を行い, 転輪配置と左右履帯ラグの位相の影響による履帯車両の並進・回転成分の振動特性を明らかにした。
著者
林 清忠
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

LCA(ライフサイクルアセスメント)に基づく土地利用の影響評価手法を発展させるため、文献調査と現地調査により評価構造を明確化するとともに、土地利用および土地利用変化に関するモデル作成の際の留意点を明らかにした。また、収集したデータを加工することにより、これまでに開発したインベントリデータベースを拡張する形でデータベース化を行い、土地利用に関わる直接的・間接的影響を評価する方法論を検討した。以上を踏まえ、持続可能な食料・エネルギー生産システムがどのように設計できるかを考察した。
著者
新宅 正明
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.541, pp.64-66, 2002-02-11

日本オラクルの快進撃にブレーキがかかった。昨年末には今期(2002年5月期)の業績見通しを下方修正。増収増益は維持するものの,売上高と経常利益の伸び率は10%を下回る見通しだ。しかし,同社の新宅正明社長に悲壮感は感じられない。むしろ「これまでの急成長のひずみを一掃する好機」ととらえ,「ユーザー企業や販売パートナーの満足度向上にゼロから取り組む」考えだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケーション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.504, pp.32-35, 2008-02-15

ブロードバンドの本命「FTTH」でNTT東西の快進撃が続いている。FTTH市場におけるシェアは東西合計でついに7割を超えた。ライバルのKDDIやソフトバンクは「設備競争」に音を上げており,巻き返しの決め手を見いだせない状況である。こうした中,光ファイバの"仕入れ値"を安くすることで,「サービス競争」を促進させる議論が今まさに総務省で進んでいる。
著者
古橋 優子 八木 明彦 酒井 映子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.130-140, 2006 (Released:2006-11-14)
参考文献数
43
被引用文献数
4 2

女子学生の食生活の諸問題を明らかにし, セルフケア行動ができる食教育のあり方を検討するために, 1~2年生577名を対象として料理レベルからみた食事形態と食生活状況に関する調査を行った。1. 栄養素等摂取状況は, カルシウム, 鉄, 食物繊維などが著しい不足傾向にある一方で, 脂質は過剰摂取となっていた。2. 食品群別摂取状況は, 砂糖類, 菓子類, 油脂類, 卵類, 肉類を除く全ての食品類が著しく不足していた。3. 主食・主菜・副菜料理ともに揃っている食事の割合は, 朝食, 昼食, 夕食ともに低い状況であった。4. 料理の組み合わせから評価した食事形態が良好な者は, 栄養素等摂取状況や食品群別摂取状況が良いことを認めた。また, 食行動や健康状態も良好であった。5. 女子学生の食生活状況の構造は, 「栄養や食事への関心度」要因と「自己管理能力」要因に位置づけられることが示された。  以上のことから, 料理レベルの評価法である食事形態と食生活関連要因を連動させた実践学習, セルフ・コントロールやセルフ・モニタリング能力を高める食教育を通して食行動の変容をはかることが効果的であると考えられる。
著者
Squires Todd
出版者
近畿大学教養・外国語教育センター
雑誌
近畿大学教養・外国語教育センター紀要. 外国語編 (ISSN:21856982)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.287-306, 2011

著者専攻: 外国語習得[Abstract] Within mainstream L2 motivation research questions of gender and identity have yet to be adequately addressed. This is particularly troubling since in the past five years interest in identity and the "L2 self" have been the most highly written about topics in the field. The reasons why researchers have avoided the topic of gender and motivation is due to the restrictions of the privileged methodology, psychometrics. This paper introduces an alternative approach to gender and motivation based in psychoanalysis and Marxist theory and proposes that gender is a construct that is complicit in the reproduction of unequal relations in society. Data from a discussion between three men is introduced and discussed to highlight the ways in which they construct their masculinity in regard to the acquisition of English by appropriating hegemonic masculinity. [要旨] ジェンダーはどのように第二言語習得に関わっているか。その習得過程はどのように学習者のアイデンティティに影響があるか。第二言語学習におけるモチベーション研究は、主に社会心理学に基づいてきたが、この二つの問題は今まで明白にしていない。なぜなら、主流モチベーション研究方法は心理統計学が優先されているので、ジェンダーというのはただ男性か女性かその性的二形に限られている。本論文は、精神分析学やマルクス主義により人々が歴史的・社会的・経済的に構成されているかを考察する。ジェンダーも社会的に構成され、多様性があると論じる。英語習得する欲動と男性性の密接な関わりが男のディスカッションで互いに構成されるデータを紹介して分析する。
著者
上床 弥生
出版者
THE JAPAN SOCIETY OF EDUCATIONAL SOCIOLOGY
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.89, pp.27-48, 2011

本稿の目的は,中学校における生徒文化とジェンダーの関係に注目し,ジェンダーを軸としたピア・グループの分化とそれによる秩序形成・維持のメカニズムを明らかにすることである。<BR> その際,本稿では Wieder の「コード」概念を援用し,中学校での学級観察と生徒へのインタビュー調査から,生徒同士が共有するジェンダーに関するコードを「ジェンダー・コード」として抽出し,分析に用いた。<BR> 分析の結果明らかとなったのは,中学校の教室では,生徒の行動をコントロールするコードとして,男子と女子との間の距離化や男子優位の上下関係で行為を説明するジェンダー・コードが,圧倒的に重要なものとして存在していたことであった。フォーマルな学校教育においてはジェンダーが回避されているにも関わらず,生徒たち自身が,行為解釈のなかでジェンダー秩序を維持していたのである。<BR> もちろん本調査でも,ある場面をめぐって男子と女子で解釈に用いるコードが対立し,ジェンダー・コード自体が揺らぐこともあった。しかし,その場合でも,生徒による再解釈過程を経て,ジェンダー・コードはさらに修復・維持されていった。<BR> このように,本稿ではジェンダー・コードが,特に中学校の教室においてはいかに秩序維持と分かちがたく結び付き,また生徒同士の関係性においても重要なものとして機能しているのかが示されたのである。
著者
秋山 博紀 安村 通晃
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2011-HCI-142, no.13, pp.1-8, 2011-03-10

近年,Amazon 社の Kindle や Apple 社の iPad の登場により,電子書籍はより身近なものになった.特に日本国内でも電子書籍市場規模は右肩上がりで拡大しており,電子書籍の重要性が高まっていることが分かる.しかし,従来の電子書籍は紙の書籍同様,一人のユーザーが読み,自分のためにコメントなどを付加できるもので,他の読者とコメントなどを共有できるものではなかった.コメントやブックマークなどの書籍に関連したアノテーションを他のユーザーと共有することで,書籍の特定の箇所に関わる議論や疑問の解決や要点の抽出など,電子書籍ならではの新しい書籍の読み方が提案できる.本研究で提案および実装を行った “libenote” は電子書籍に対してアノテーションを付加し,それらを共有することでユーザー間の知識共有を図る,電子書籍のための統合プラットフォームである.本稿では,印刷された書籍に対する読者の書き込み調査を元に提案を行い,設計と実装について述べる.