著者
脇谷 尚樹 鈴木 久男 篠崎 和夫 篠崎 和夫
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

強誘電体(BaTiO_3)と強磁性体(CoFe_2O_4またはNiFe_2O_4)を複合化させたエピタキシャル成長薄膜を作製し、強誘電性と強磁性の相互作用について検討を行った。複合薄膜の強誘電特性に及ぼす外部磁場の印加効果を調べたところ、磁場印加によって強誘電性が変調されることを見いだした。SrRuO_3/(La,Sr)MnO_3/CeO_2/YSZ/Si基板上に作製したBaTiO_3-NiFe_2O_4エピタキシャル成長複合薄膜の断面TEM観察結果より、作製した薄膜はともにナノ粒子状のBaTiO_3 とNiFe_2O_4がエピタキシャル成長関係を保ちながら分相している、0-0型の複合構造をしていることが明らかになった。
著者
脇谷 尚樹 鈴木 久男 坂元 尚紀 篠崎 和夫 符 徳勝
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

成膜時に磁場印加が可能なPLD装置(ダイナミックオーロラPLD)を用いてNb-SrTiO3(001)単結晶上にエピタキシャル成長させたSr過剰組成のSrTiO3薄膜には基板の垂直方向に向かって自発的に超格子構造が生成する。この現象が生じるメカニズムとしてはスピノーダル分解であることが明らかになった。また、この薄膜では強誘電性が発現するが、その原因はスピノーダル分解によって生じた、組成の異なる層の界面におけるひずみのためであると考えられた。
著者
土谷 富士夫 松田 豊 辻 修
出版者
帯広畜産大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1994

寒冷・少雪の気象条件にある十勝地域では融雪期において、凍結した土壌が完全に融解するまでの期間、凍結層が土中に残存し不透水層となり、融雪水や降雨によって土壌浸食の発生が多く、問題となっている。本研究では、寒冷、少雪である十勝地域における農地造成地、草地造成地を主な対象として現地調査、人口降雨装置による土壌侵食実験、傾斜枠試験、降雨係数の算出解析等を通して、農用地造成圃場における侵食実態、凍結土壌の浸食メカニズム、侵食予測等について検討したものである。本研究で得られた主な知見をまとめると以下のようになる。融雪期間における造成農地の土壌侵食は、圃場面よりもそれに付帯する法面において侵食被害が多く発生していることが明らかとなった。また法面方向による土壌侵食の危険性は、北向き法面が南向き法面と比較して融解時期、法面土層中に凍結層の残存する期間が長く、かつ積雪も日陰のため多く残存し、その危険性の高いことが明らかとなった。人工降雨装置を使用した凍結融解繰り返し斜面の土壌浸食実験の結果より、凍結融解繰り返し斜面では、どの勾配においても凍結融解の繰り返し回数が増加するとともに流亡土量の増加が見られ、勾配が急になるほどこの傾向が強くなることが明らかとなった。傾斜侵食観測枠を設置し土壌侵食実験を行った結果、積雪期間における降雨係数の換算係数を求めると、北斜面で7.0、南斜面で10.2となった。これより十勝勝地域のような寒冷少雪であり、土壌凍結の深い地域の融雪期における土壌侵食の危険性が非常に高いことが明らかとなった。
著者
小林 大二
出版者
北海道大学
雑誌
低温科学. 物理篇 (ISSN:04393538)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.405-407, 1970-03
被引用文献数
2
著者
石井 吉之 小林 大二
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

(1)北海道北部の多雪山地流域では、精度の良い水文・気象観測が十数年間にわたり継続されている。これらのデータを用いて各年の流域水収支を計算し、流域貯留量の年々変動を調べた。また、気温を変数とした積雪・融雪ルーチンとタンクモデルを用いた流出・貯留ルーチンからなる流域水収支モデルを構築し、積雪貯留量の変動が流減水収支に及ぼす効果を検討した。近年、日本各地に暖冬少雪傾向があると言われるが、この地域ではそのような傾向が見られるのか、また、その場合には流減水循環にどのような影響が現れるのかを、このモデルを用いて考察した。モデル計算の結果、積雪貯留量の大きな年々変動は単に冬期降水量ばかりに依存するのではなく、積雪期や融雪期の気温にも大きく依存することが示された。また、積雪貯留量の大小が夏期渇水期の河川流出高に及ぼす影響は小さいことが明らかになった。(2)上と同じ流域において、全融雪期間にわたって流域内における水及び化学物質の収支を明らかにし、その上で地中での流出過程を考察した。融雪水・混ざり水・地下水から成る3成分モデルによってハイドログラフ分離を行なった結果、地下水の流出寄与分は全融雪期間にわたって約40%とほぼ一定に保たれ、このために、融雪期における流域内での化学物質収支は流出過多になることが明らかにされた。(3)隣接する2つの森林小流域において融雪期の流出特性を比較した。2つの流域は面積・形状・地質・植生・土壌特性がよく類似しているにもかかわらず、土壌層に顕著な違いがあるために流出特性にもその影響が明瞭に現れた。また、土壌層が特に厚い内部小流域が流出の非ソースエリアとなるため、見かけ上は同じ流域面積でも実質的には異なることが明らかにされた。
著者
山根 小雪 中井 智司 李 炳大 細見 正明 勝 宣賢
出版者
The Society of Chemical Engineers, Japan
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.518-521, 2002-09-20
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

二酸化チタン光触媒を繊維状活性炭に担持させたFAC/TiO<sub>2</sub>シート材を用いた脱臭システムの構築を目標とし,メチルメルカプタン(MM)の分解経路及び硫黄収支の解明を試みた.まず脱臭効率について検討し,TiO<sub>2</sub>が氏i株)O線分解よりも優れた脱臭効果を示すこと,FAc/TiO<sub>2</sub>シートはTiO<sub>2</sub>単独よりも優れた脱臭効果を示すことを確認した.次にFAC/TiO<sub>2</sub>シートによるMM分解生成物として,二硫化ジメチル,二硫化炭素,二酸化硫黄,メタンスルホン酸イオン,硫酸イオンを定性した.また,MM分解における硫黄収支は常に50%以上,実験終了時には79%を把握した.一方,比較のために行った氏i株)O線分解では,これら5種の物質に加えて硫化水素も検出され,硫黄収支をほぼ100%明らかにした.
著者
西村 浩一 阿部 修 和泉 薫 納口 恭明 伊藤 陽一
出版者
名古屋大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

本研究は、「地震と豪雪」の複合災害の中で、「冬に地震が発生」した際の雪崩災害危険度の評価手法を開発し、被害軽減に資することを目的とした。今年度は、主に地震時の積雪の破壊強度とその挙動を調べる目的で、防災科学研究所の雪氷防災実験棟において小型振動台を用いた積雪の破壊実験を実施した。実験にはロシアのAPATIT雪崩研究所殻からChernouss博士も参加し、共同で実施された。加速度計を埋め込んだ積雪ブロックを凍着させ、一定振幅のもとで2次元の振動数を増加し、積雪がせん断破壊した時点の加速度、上載荷重、断面積から、「新雪」、「しまり雪」、「しもざらめ雪」の「高歪速度領域の積雪破壊特性」とその密度依存性が求められた。また2次元振動に伴う、法線応力の効果についても議論を行った。さらにこの破壊特性を積雪変質モデル(Snowpack)に組み込んで、対象領域の地震発生時の雪崩発生危険度予測図を作成した。一方、こうした一連の取組みに対して、トルコの公共事業省災害監理局から共同研究と技術支援の依頼があり、研究協力者2名とともに現地視察を行ったほか、地震による雪崩発生の現況および危険度評価と災害防止手法開発に関する意見交換を実施した。現在、今後の共同研究策定に向けて調整を実施中である。
著者
佐藤 比登美 齋藤 小雪
出版者
日本小児保健協会
雑誌
小児保健研究 (ISSN:00374113)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.515-526, 1999-07-30
参考文献数
10
被引用文献数
3
著者
泉 典洋 渦岡 良介 風間 聡
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

表面流によって侵食と堆積を受ける平坦な斜面上に,規則的な間隔で発生する水路群(ガリ群)の形成理論を提案するとともに,理論を任意形状の斜面に拡張し,形状に関わらず水深の1000倍程度の間隔で水路群が形成されることを示した.また水路分岐の物理モデルを提案し,周囲から集まる流量が減少すると,水路頭部は擾乱に対して不安定となり分岐することを明らかにした.この結果は宗谷丘陵における現地観測によって裏付けられ,水路形成には地下水や斜面崩落も重要であることが判った.浸透流によって斜面下流端に発生する水路群の形成過程を明らかにするために模型実験を行い,水路間隔を決定する要因は流量および斜面勾配,浸透層厚であり,それらが大きくなると水路間隔も大きくなることを明らかにした.地震で発生した斜面崩壊について現地調査および室内土質試験を実施し,地すべり発生時の地盤状況,崩壊土の物理的・力学的特性が明らかとなった.また,流体解析を用いて崩壊土砂の移動量を再現した.斜面のような不飽和地盤における3相系(土骨格・間隙水・間隙空気)の動的・大変形挙動を解析的に明らかにするために,多孔質・有限変形理論に基づいた有限要素解析手法を提案し,不飽和地盤の自重・圧密・浸透・動的解析を行い,不飽和地盤である斜面の外力による崩壊過程を明らかにした.Dev確率分布を用いて求めた極値降雨再現期間の空間分布から東北地方を例に斜面災害発生確率の空間分布を求めた.さらに土砂災害実績を利用して融雪に起因する土砂災害発生確率モデルおよびリスクモデルを構築するとともに結果を分布図として示し,実績と良好に整合することを示した.また多雪年および小雪年,温暖化の場合について,時系列的な融雪変化による土砂災害のリスク変化を示した.さらに,土砂崩壊発生確率モデルと経済損失額モデルを用いて,土砂災害リスクの地域分布を明らかにした.
著者
眞境名 達哉
出版者
室蘭工業大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

平成18年度も主に住宅地における除雪行為とコミュニティ形成との関連に着目し研究を行っている。具体的には札幌市と室蘭市において、除雪車による除雪の実態を道路の等級などの視点において把握を行った。また室蘭市母恋地区においては、狭隘街路における除雪の実態、特に私有地が連担し利用が図られている路地での除雪の実態について観察を行った。そこでは、必ずしもコミュニティ形成の要因は把握できないまでも、除雪行為がなんらか社会心理学的に近所間の心理的な紐帯に寄与している可能性が得られた。また集合住宅など住居集合の型による除雪の違いについても、室蘭市を対象に観察調査を行った(集合住宅4つ、住宅地2カ所)。ここでは集合住宅と戸建て住宅地での除雪方法の違いを調査している。集合住宅地における、ルールと規範については公共系の集合住宅と民間系集合住宅では若干異なることも類推された。これらと平行して、居住地の基本構成要素である寒冷地住宅の文献調査も行った。ここでは東北以北の住宅に焦点を絞り、伝統的な寒冷地住宅のあり方をイヌイットなどの北方狩猟系住宅なども視野に入れ横断的にまとめた。また北海道における高断熱高気密住宅の最新技術あるいは関連法規などまとめを行った。以上の考察結果は現時点ではまとまっていない。今後は室蘭市における集合住宅を対象に補足的な調査を行い、寒冷地における高密居住のあり方について提言的なまとめを行っていく。
著者
岡田小雪
雑誌
手術部医学
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.122-123, 1992
被引用文献数
1
著者
小南 靖弘 横山 宏太郎
出版者
独立行政法人農業技術研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

1.種々の雪質の積雪について音速および音響減衰係数の測定をおこない、雪の物性と音響特性との関係を検討した。用いた音は200Hzから1/3オクターブ刻みで8000Hzまでの正弦波である。その結果、以下のことがあきらかとなった。(1)間隙空気中を伝播する音の音速は伝播経路の屈曲度を反映している。これは積雪中のガス拡散係数における拡散経路の屈曲度と同様であるが、音の伝播は屈曲した間隙中の最短距離を通るのに対し、ガス拡散の場合は屈曲した間隙の平均的な距離を反映していることがわかった。(2)間隙空気中を伝播する音の減衰係数は粒径×気相率で求める間隙サイズ指標の二乗に反比例し、圧力変動によって生じる間隙内のマスフローの減衰と同様の現象であることが確認された。また、結合した雪粒子を伝播する音の減衰係数は積雪密度に反比例し、質量効果による遮音のメカニズムによるものと推測された。以上の結果より、音速および音響減衰係数の測定より、積雪のガス環境を決定するパラメタであるガス拡散係数や圧力変動に伴うマスフローの減衰度合いなどを推定できることがわかった。2.自然状態の積雪中の底部、内部および表面の二酸化炭素濃度の連続測定をおこない、表層近くの積雪の見かけ上のガス拡散係数が風によって増加する現象を確認した。さらに、その程度は風速の二乗と積雪表層の間隙サイズとに比例することをあきらかにした。
著者
西村 喜文 森谷 寛之 今村 友木子
出版者
西九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、健常な乳幼児から高齢者を対象に、コラージュ技法を用いて発達的集計調査を行った。具体的方法としては、2189名のコラージュ結果を収集し、形式分析(全体的表現特徴、切り方、貼り方などの表現特徴)、内容分析(表現された具体的内容)、印象評定分析(表現された作品の印象)を行い、乳幼児から高齢者までのコラージュ表現の発達的特徴を明らかにした。また、コラージュ技法のアセスメントとしての有効性について考察した。
著者
中井 智司 山根 小雪 細見 正明
出版者
Japan Society on Water Environment
雑誌
水環境学会誌 = Journal of Japan Society on Water Environment (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.23, no.11, pp.726-730, 2000-11-10
参考文献数
11
被引用文献数
3 4

Four polyphenols, gallic acid (GA), ellagic acid (EA), pyrogallic acid (PA), and (+)-catechin (CAT), released from <i>Myriophyllum spicatum</i>, are anti-algal allelochemicals. In this paper, we investigated the inhibitory effects of each of these polyphenols on blue-green algae (<i>Microcystis aeruginosa</i> and <i>Phormidium tenue</i>), green algae (<i>Selenastrum capricornutum</i> and <i>Scenedesmus quadricauda</i>), and diatoms (<i>Nitzschia palea</i> and <i>Achnanthes minutissima</i>). We also determined the collective actions of the 4 polyphenols on the inhibition of algal growth.<br>Among the 6 algae, <i>M. aeruginosa</i> was the only one whose growth was significantly inhibited by each of the 4 polyphenols, while PA, GA, and EA each caused some degree of growth inhibition in <i>P. tenue</i> and the 2 green algae. Because none of the 4 polyphenols showed any inhibitory effect on growth of <i>N. palea</i> and growth of <i>A. minutissima</i> was not inhibited by PA, GA or CAT, diatoms appear to have strong resistance to such polyphenols. The algal assays we used to investigate the collective effects of polyphenols showed that (<i>i</i>) blue-green algae, <i>M. aeruginosa</i> and <i>P. tenue</i> were most sensitive to the synergistic actions of PA, GA and CAT, and (<i>ii</i>) the synergistic actions toward the 2 green algae and the 2 diatoms were concentration-dependent. These results indicate the possible feasibility of selectively controlling growth of blue-green algae through use of these polyphenols and/or the allelopathic effects of <i>M. spicatum</i>. Measurement of the autoxidation rates of the 4 polyphenols suggests that (<i>i</i>) their inhibitory effects on the growth of <i>M. aeruginosa</i> could be caused by products of their autoxidation, such as radicals, and (<i>ii</i>) the synergistic action of PA, GA and CAT might be due to acceleration of their autoxidation resulting in increasing production of such autoxidation products.