著者
植田 麦
出版者
明治大学教養論集刊行会
雑誌
明治大学教養論集 (ISSN:03896005)
巻号頁・発行日
vol.566, pp.1-31, 2022-12-31
著者
葦原 恭子 小野塚 若菜
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.157, pp.1-16, 2014 (Released:2017-03-21)
参考文献数
17

経済のグローバル化を背景に,日本企業に就職を希望する高度外国人材に対する就職支援事業が実施されている。一方で,企業における高度外国人材の活用があまり進んでいない要因として,採用時の能力判定が難しいことが挙げられている。また,高度外国人材のビジネスコミュニケーション能力を伸ばす教育の必要性が指摘されている。そこで,本研究では,ビジネス日本語能力を評価するシステムとして,また,ビジネス日本語教育の現場における到達目標レベルの設定に活用することを目的としてビジネス日本語Can-do statementsを開発した。開発にあたっては,BJTビジネス日本語能力テストの測定対象能力を参考に項目を構築した。そして,予備調査に基づいて再検証を行った結果,ビジネス日本語Can-do statementsの妥当性が高まった。しかし,一部の項目には問題点が残っていることから,今後の更なる検証の必要性を指摘した。
著者
石垣 尚志
出版者
関東社会学会
雑誌
年報社会学論集 (ISSN:09194363)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.15, pp.141-152, 2002-06-01 (Released:2010-04-21)
参考文献数
34

This article examines the relation between experts and the public on “Detergent Issue” from the perspective of the public understanding of science. It will be shown that in a dispute over the use of a synthetic detergent, there was a discrepancy between the scientific explanations offered by experts and the disquiet, concerns and experience of the public at large.
著者
根無 一行
出版者
宗教哲学会
雑誌
宗教哲学研究 (ISSN:02897105)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.121-133, 2014-03-31 (Released:2019-08-08)

D’après Totalité et Infini, le « visage » est un mode de phénomène par lequel autrui qui commande « tu ne commettras pas de meurtre » apparaît au sujet comme un absolument faible, dépourvu de tout pouvoir. Puisque le visage se définit de cette manière, il faudrait, à la limite, que nous puissions reconnaître ce visage faible même dans un meurtrier. Certes, Levinas n’a pas explicitement développé cette question. Mais une lecture attentive de Totalité et Infini nous permet d’y discerner la description qui montre comment le meurtrier apparaît en tant que « visage ». En faisant face à celui qui veut le tuer, le sujet s’aperçoit, lui aussi, comme un meurtrier. C’est seulement alors qu’il reconnaît un visage dans le tueur même. Or, il me semble envisageable que la figure du « SS » puisse être mise à la place occupée par ce tueur. En introduisant le concept de « justice », le dernier Levinas ouvre la possibilité que le visage soit reconnu « en principe » dans un meurtrier, mais pas « en réalité ». Cependant, compte tenu du fait que Totalité et Infini semble situer le visage du meurtrier antérieurement à la justice, ne pouvons-nous pas en conclure que Levinas allait reconnaître « malgré lui » le visage du SS comme réel dans cet ouvrage ?
著者
加藤 健太
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第57回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.H08, 2010 (Released:2010-06-15)

国土交通省が公的に使用している乗用車の平均乗車人数の値は1.3人である。これは現在市販されている乗用車の多くが4人以上の乗車定員だということを考えると、乗車定員数削減による小型化が大いに可能なように思われる。そこで本研究では、乗用車の定員数と生活者の意識の変遷を文献調査から分析し、現在の乗車人数と利用実態をアンケート調査によって明らかにした。それをもとに乗用車の乗車人数を適正化する手段の一つとして少人数乗りの乗用車の可能性を考察した。その結果、2人乗りのパーソナルモビリティが今後普及する可能性があると分かった。また、5人乗り以上の乗用車は非所有化し、レンタカーなどを利用することが望ましい。しかし、少人数乗り乗用車を購入する事による利点が消費者にとって少ないのが現状である。今後はこの利点を明白にし、実現の可能性のための解決策を具体的な数字で明らかにしすることが課題であると言える。

4 0 0 0 OA 長崎六景

著者
竹久夢二 画
出版者
加藤版画研究所
巻号頁・発行日
vol.第1-6, 1941
著者
高橋 綾子 藤井 修平
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.93, no.1, pp.58-64, 2022 (Released:2022-04-25)
参考文献数
17

The purposes of this study are to clarify the relationship between attitudes toward Amabie (folkloric mermaid -like creature) during the COVID-19 calamity and traditional values, including everyday religious activities in Japan, and to explore the social functions of Yokai (Japanese supernatural creature and phenomena). Although Yokai have historically had both religious and entertainment roles, recent studies have shown that contemporary Yokai are only seen as entertainment. In Japan, however, Amabie has been attracting public attention for its historic ability to repulse plagues and therefore seems to have social functions other than entertainment. Study 1 used newspaper articles and other supporting materials to investigate the social prevalence of Amabie and the way people relate to it. Study 2 investigated attitudes towards Amabie and traditional values. The results suggested that with the expectations that Amabie could drive the plague off, Amabie evoked not only positive but also negative impressions, and for that reason, it might be accepted as a Yokai. This showed that the function of Yokai may change depending on the situation.
著者
野村 和孝 嶋田 洋徳 神村 栄一
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
認知行動療法研究 (ISSN:24339075)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.121-131, 2020-05-31 (Released:2020-10-23)
参考文献数
30

わが国の司法・犯罪分野・嗜癖問題の認知行動療法(CBT)の実践として、2017年に創設された公認心理師がその職責を果たすためには、CBTの実践を精査し今後の課題を明らかにすることが必要である。本稿ではわが国における司法・犯罪分野の心理に関する支援を要する者の特徴と支援の枠組みを網羅的に概観し、CBTの実践における課題を検討した。そこで、プロセス指標の評価、グループワークの展開方法、抵抗や否認への対応、認知的介入、レスポンデント条件づけ、および施設内処遇と社会内処遇との連携に基づく介入の六つについて、知見を蓄積していくことが提案された。いずれの課題についても、司法・犯罪分野・嗜癖問題における支援効果を高めるために、個人と環境の相互作用の観点を持つCBTの理解の枠組みで取り組み知見を蓄積していくことが期待される。
著者
加藤 走 木村 充 田中 聡 中原 淳
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.46077, (Released:2023-06-07)
参考文献数
51

大学のリーダーシップ教育プログラムが増加することに伴い,大学生の個人的要因と大学生のリーダーシップ行動との関係についての検討が求められている.本研究の目的は,大学生のリーダーシップ行動とリーダー・アイデンティティの関連を定量的データに基づき明らかにすることである.本研究では,大学生291名を対象にwebによる質問紙調査を実施し,取得したデータに対してパス解析を行い仮説の検証を行った.分析の結果,大学生の関係水準のリーダー・アイデンティティならびに集団水準のリーダー・アイデンティティがリーダーシップ行動と正の関係があること,集団水準のリーダー・アイデンティティが関係水準のリーダー・アイデンティティよりも率先垂範,挑戦,目標共有,目標管理のリーダーシップ行動と強い正の関係があることが明らかになった.最後に,以上の結果から考えられる本研究の意義や教育実践への示唆,今後の課題について考察した.
著者
藤澤 茂義
出版者
金原一郎記念医学医療振興財団
巻号頁・発行日
pp.36-39, 2020-02-15

海馬はエピソード記憶や空間記憶などをつかさどる脳部位である。睡眠はその記憶形成や固定化などに重要な役割を果たしていると考えられているが,その神経回路メカニズムについては不明な点が多い。神経生理学的にみると,動物が覚醒し活動的な状態と,睡眠中や安静にしている状態とでは,神経細胞の活動パターンは大きく異なる(図1)。海馬では,覚醒活動時ではシータ波(4-10Hz)と呼ばれる脳波が強く観察され,神経細胞はこの周波数で同期して活動している1)。一方,安静時や徐波睡眠時では,リップル波(ripple oscillation)と呼ばれる150-250Hzの脳波が観測される2)。リップル波は,鋭波(sharp wave)と呼ばれる1Hz程度の大きな振幅を持つ脳波に重畳されて発生するため,鋭波リップル(sharp wave-ripple;SWR)と呼ばれることもある。安静時・徐波睡眠時でも,やはり神経細胞はこのリップル波に強く同期して活動することが知られている。 このように,海馬ネットワークは大きく分けて2種類の全く異なる周波数帯域の活動パターンを持つため,それぞれの活動状態によって異なった情報処理がなされているのではないかと考えられてきた(海馬2ステージモデル)3)。本稿では,この安静時や睡眠時に特徴的なリップル波の活動が,記憶の形成や固定化においてどのような役割を果たしているかについて考察していきたい。
著者
福島 宙輝 速見 友里 見上 拓也 諏訪 正樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第27回 (2013)
巻号頁・発行日
pp.1H4OS02b3, 2013 (Released:2018-07-30)

感性をことばにし、伝えることは難しい。自分の感じた味わいを、他者に伝えるにはどうすればいいのか。他者のあじわいを、自分も追体験するにはどうすればいいのか。我々は、あじわいを語ることばの研究を通してこれらの問題にアプローチする。本研究では日本酒のあじわいを例題とし、あじわいを語ることばの事典を作成する。事典の作成にあたっては、香味成分の測定ではなく、身体メタ認知によってことばを紡ぎだすことを試みる。
著者
岩井 將
出版者
愛媛大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012

本年度は、膵臓におけるアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)の分布と、その役割についてACE2欠損マウスを用いて検討した。1)膵臓におけるACE2およびMasの発現と局在:野生型マウスの膵臓を採取し、ACE2およびMasのmRNA発現をリアルタイムRT-PCR法により検討すると、これらが膵臓においては、心血管に比して多く含まれていることが判明した。さらに、免疫染色にてACE2とMasそれぞれの局在を調べると、ACE2は膵臓のランゲルハンス島に限局して発現しており、しかもグルカゴンと共存することが分かった。一方、Masの発現はランゲルハンス島よりも外分泌細胞に多く染色された。マウスを絶食させた後膵臓のACE2発現を調べると、絶食によりラ氏島のACE2は増加することが分かった。Mas発現はほとんど変化しなかった。2)絶食時の膵ホルモン分泌に及ぼすACE2欠損の影響:上記の結果から、ACE2が膵ホルモン分泌に関わる可能性が考えられたため、ACE2欠損マウスを用いて絶食を行い、その時の血中インスリン及びグルカゴンの濃度変化を計測し野生型マウスと比較検討した。野生型マウスにおいては、絶食24時間目から48時間目にかけて血中インスリンは著明に低下した。一方血中グルカゴンは絶食24時間目に増加が認められた。これらに対し、ACE2欠損マウスでは絶食後のインスリン低下が野生型マウスよりもさらに著しく、また血中グルカゴンは絶食前においてすでに高値でありまた絶食によっても変動しなかった。3)絶食後の再摂食による膵ホルモンの変動とACE2の役割:マウスを24時間絶食させた後、再摂食をさせると、1時間後には野生型マウスでは血中インスリン分泌が増加し、グルカゴン分泌は低下する。ACE2欠損マウスにおいては、血中インスリンは再摂食によって増加したが、血中グルカゴンレベルは再摂食により、著明に増加するという反応が認められた。これらの結果から、膵臓においてACE2はラ氏島に限局して分布し、グルカゴン分泌細胞に共存して存在して血中グルカゴンに分泌に重要な役割を果たすと考えられる。Masについては、その分布から現在のところは特定の役割を推測することができなかった。このような膵組織ACE2/Masの意義に関しては、今後さらに詳細な検討が必要である。
著者
大槻 穣治
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.354-359, 2020-04-15 (Released:2021-04-24)
参考文献数
16