著者
清水 謙多郎 石田 晴久
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.1071-1072, 1986-10-01

本稿では、ワークステーション上でホスト計算機のマルチウィンドウ端末を実現し、ホスト計算機上でのマルチタスク処理を支援する通信ソフトウェア・システムWIPについて述べる。WIP(Window Interface Program)は、ホスト計算機とワークステーションの間の通信回線を多重化して用いることにより、複数の端末セッションおよびファイル転送を並行して行うことを可能にしている。WIPはユーザ・レベルのプログラムとして実現され、ワークステーション側のソフトウェアは、現在、OSの異なる3機種のワークステーション上で移動中である。
著者
坪田 浩乃 小守 伸史 高田 英裕 田村 俊之 浅井 文康 徳田 健 山崎 哲男 嶋 憲司 西川 博昭 寺田 浩詔
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1410-1411, 1989-03-15

データ駆動形プロセッサを実用化する上において、プログラム記憶のハードウェア規模の大きいことが一つの障害となっている。本報告では、プログラム記憶中の行き先ノード番号を相対アドレスで表現することにより、プログラム記憶サイズが大幅に圧縮可能であり、また、容易にマルチタスク環境が実現できることを示す。さらに、この方式を採用することによる、性能に対する影響についても評価を行った。
著者
鈴木 満 唐橋 拓史 木下 哲男 白鳥 則郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.489-490, 1997-03-12

インターネットの普及にともないネットワーク接続された異機種分散系上の計算機資源の共有, 利用, 管理や, その上でのユーザ間コミュニケーション等の実現のために,マルチエージェントシステムが提案されている. マルチエージェントシステムとは, 複数のエージェントが互いにコミュニケーションを行い, 協調動作する事で1つのシステムを構成するものである. エージェントとは自律的な計算主体であり, 計算機資源利用に関する知識や制御機構を持つ. このようなエージェントを用いてシステムを構成することにより異機種間での差異を吸収し, また, 柔軟なシステム運用が可能となる. しかしながら, 個々のエージェンは1つ以上のプロセスにより実現され, マルチエージェントシステムの実装にはマルチプロセスが前提となっている. そのため, PC等マルチタスクをサポートしない OS による小規模な計算機システムにおいては, その実装がそのままの形では困難なものとなっている. 小規摸計算機システム上の資源をマルチエージェントシステムから利用するためには, 対象となる計算機システムやアプリケーションに特化したエージェントを用意することが必要であり, またその計算機資源の管理の一部を計算機システム外部から行なうための機構が必要どなる. 本稿では, マルチエージェントシステム上のエージェントから小規模計算機システム上の資源を利用するために, GWA-ACA モデルを提案する. GWA-ACA モデルとは小規模計算機システム上にアプリケーションコントロール機構を設け, マルチエージェントシステム上からその計算機システム上の資源を利用できるようするものである. また, 本モデルをマルチエージェントシステム ADIPS 上に実装し, その有効性を示す.
著者
市岡 秀俊 大久保 英嗣 津田 孝夫 白濱 和人 佐々木 克也 日野 耕二 宇都宮 敏行
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.257-258, 1988-09-12

R^2シミュレータは、実時間オペレーティングシステムR^2を用いたアプリケーションプログラムの開発支援システムD^2の中核をなすソフトウェアであり、実時間システムのデバッグおよびテスト効率の向上を目的としている。一般に、実時間システムは、以下のような要因によりデバッグおよびテストが困難であるとされている。(1)動作が非決定的である。すなわち、システム内のタスクのふるまいは内部状態にとどまらず、他のタスクや外部との相互作用によって決定される。(2)ソースプログラムのみで、システム全体の正当性を検証することが困難である。すなわち、プログラムテキストの文脈のみでは他のタスクの命令の実行順序を知ることができない。(3)テストケースに対応した実行環境の構築に時間がかかる。本稿では、以上の問題点を解決するために開発を行ったR^2シミュレータの機能と全体構成について述べる。
著者
白濱 和人 佐々木 克也 日野 耕二 宇都宮 敏行 市岡 秀俊 大久保 英嗣 津田 孝夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.259-260, 1988-09-12

一般に、産業用ロボットやNC工作機械をはじめとする実時間制御システムにおいては、システムの開発環境と実行環境が異なる場合が多い。しかも、システム全体のテストを行うためにはどうしてもテスト項目に対応した実機テストに頼らざるを得ないのが現状である。また、実行環境におけるデバッグ手段として、ICEをはじめとする各種ツールが使用されているが、このようなICEを主体とした従来のデバッグにおいては、割込みの制御や入出力ドライバ等の非同期に実行されるソフトウェアのデバッグに非常に時間がかかっていた。さらに、レジスタや各種のフラグ等を意識した機械語レベルのデバッグであるため、プロセッサや機械が変更される度にそれらの詳細な知識の修得が必要となる。我々は、実時間制御システムに組込み可能な実時間オペレーティングシステムR^2の開発を行ってきた。R^2プロジェクトでは、このような実行環境で行われているテストを、開発環境においてもサポートするためにR^2用マルチタスクシミュレータ(以下r^2シミュレータと略す)の開発を行っている。本稿では、シミュレーションシステム構築のためのツールである即シミュレータの言語処理系に関し、その特徴と構成について述べる。
著者
竹内 勇剛 片桐 恭弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.623-631, 1999-02-15
被引用文献数
11

本研究では マルチタスク/マルチウィンドウを可能とするコンピュータにおいて 人格化にともなう個体性が個々のウィンドウに対して帰属されるかを社会心理学的手法を用いて実証する. 個体性の帰属を観察するために 人-コンピュータ間における礼儀(politeness)に基づく対人インタラクションに注目する. 人-コンピュータ間においても人-人同様の「礼儀」に基づくインクラクションが観察されるとき 人はコンピュータを人格化していると考えられる. 実験では 最初にコンピュータ画面上のあるウィンドウからCAI形式による情報提供が被験者に対して行われた. 次に 以下の3条件によってその情報提供に関する心的評価の回答を求めた:(a)情報提供を行ったウィンドウ自身に評価を行う. (b)情報提供を行ったウィンドウとは異なるウィンドウに評価を行う. (c)情報提供を行ったウィンドウとは異なるウィンドウに評価を行う 先行して情報提供をしたウィンドウは画面上から消えている. その結果 コンピュータ使用に熟練した者では (a) (b)条件における評価がどちらも(c)条件より有意に高かった. だが コンピュータ使用に熟練していない者ではこれらの差は観察されなかった. これらのことから コンピュータの機構を熟知している者は個々のウィンドウに対して個体性を帰属させ そうでない者は物理的な実体としてのコンピュータに個体性を帰属させていることが明らかになった.Recent studies on social responses in human-computer interaction have been finding affirmative evidences which indicate that even when people interact with computer systems, people automatically and unconsciously apply social rules and principles in human-human interaction, and respond socially to computers as if they are human. This study focuses on "politeness", one of the most powerful and universal factors governing social interaction between humans, and experimentally investigates whether human-computer interaction is also dictated by politeness. The issue of attribution of individuality in interaction is also explored. A set of experimental conditions are setup to determine whether people respond to machines, visible and tangible units of hardware, or to windows, functional units of channels for interaction. The results of the experiment indicate that people who are expert computer users exhibit politeness driven responses directed toward windows as separate social individuals.
著者
藤岡 唯志 藤田 政良 宮本 芳城
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.117-123, 1999-01-15
被引用文献数
4 8

エンドウの試験管内での世代促進技術を開発するため, 種子を無菌は種して培養し, 開花率, 結莢率が高くなる培養容器, 容器の栓, 温度, 照度, 照明時間, 培地成分などの培養条件を明らかにした.1. 試験管内の培養条件においても, エンドウは生育, 開花に関して, ガラス温室で栽培した時と同じ品種特性を示した.早生で短節間である'美笹'など絹さや品種では開花率, 結莢(結実)率がともに100%であったが, 晩生で節間の長い'きしゅううすい'などの品種では, 開花率, 結莢率が低かった.2. 開花率, 結莢率が最も高くなる培養容器と栓は, '美笹', 'きしゅううすい'ともに, φ30×200mm試験管と綿栓であった.3. 25℃で培養した場合, 20℃区に比べて, '美笹'では, 開花および結莢が早くなった.'美笹', 'きしゅううすい'ともに, 10, 000lxの照明は3, 000lxに比べて, 開花率, 結莢率が高く, 開花が早くなった.また, 'きしゅううすい'では24時間照明は16時間に比べて, 開花率が高く, 開花が早く, 結莢率が高くなった.4. 'きしゅううすい'の結莢率が最も高くなる培地組成は, MS培地の窒素濃度が標準, ショ糖濃度が3%, ホルモンはNAA0.5mg・liter^<-1>添加又は無添加であった.5. 'きしゅううすい'の培養において, 培地へわい化剤ウニコナゾール10mg・liter^<-1>やアンシミドール10mg・liter^<-1>を添加することにより, 無添加に比べ, 茎長と節間長が短く, 節数が少なくなった.また, ウニコナゾール添加区は, 開花率, 結莢率が高く, 開花および結莢が早くなった.
著者
宗方 比佐子
出版者
桜花学園大学
雑誌
桜花学園大学研究紀要 (ISSN:13447459)
巻号頁・発行日
no.3, pp.49-55, 2000

本研究は,職業意識の日中比較研究の一環として,日本と中国で使用可能な職業興味尺度の開発を目指して行われた予備調査の結果を分析したものである。日本では,これまでに職業興味尺度が多数開発されてきたが,その多くは米国で提案された職業興味の構造モデルに依拠するものであり,適用に際してはいくつかの問題点が指摘されている(宗方,1999)。今回用いた職業興味測度は,日本および中国の産業構造や労働市場を考慮して収集された独自の職業興味項目から成るものである。この予備的に作成された職業興味測度を中国と日本の大学生と高校生に実施した結果に基づき,両国の職業興味構造の違いを比較検討したところ,職業興味の構造は両国で共通部分はあるものの社会体制の違いを反映した部分においては明確な違いが現れた。これらをもとに,両国に適応可能な職業興味尺度を開発するために克服しなければならない今後の課題を明らにした。
著者
小野 洋三
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.378-383, 1980-05-01

NHKの国際放送「ラジオ日本」は, ヨーロッパ, 中東, アフリカ, 北米東部および中南米では, 受信状況が劣化し, 改善が強く要請されてきた.受信改善のための抜本的解決策である海外中継放送が, ポルトガル・シネスから, ヨーロッパ, 中東地域向けに開始されたので, その概要について紹介する.
著者
大迫 孝 倉本 到 渋谷 雄 辻野 嘉宏 水口 充
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.5, pp.23-30, 2009-01-19

スケジューラを用いるとき,人は抱えている予定を思い出すために,それを事前に通知するリマインダ機能を用いる.既存のスケジューラでは,事前通知時刻をユーザが決定する必要があり,他のタスクおよびスケジュールをすべて考慮して適切な事前通知時刻を決定することは難しい.そこで,自動的に事前通知時刻を決定することを考える.このためには,ユーザ自身のタスクおよびスケジュールに対する余裕の持ち方について考慮しなければならない.そこで,まず,タスクおよびスケジュールに対して人が持つ時間的余裕を余裕時間と定義し,その余裕時間と,タスク実行に最低限必要であると予想する見込み時間およびスケジュール実行場所への移動時間との関係をアンケートより調査した.さらに,その結果を用いて事前通知時刻を自動的に決定する手法を開発し,効果を検証するために実環境での実験を行った.その結果,余裕時間を用いた事前通知手法が既存の手法に比べて適切なタイミングでスケジュール情報を通知できることがわかった.Many people use their calendar software with reminder function to remind their task or schedule in good time. Most current calendar software asks the user to set such good remind time, called the prior notification time below, manually. In order to decide the prior notification time automatically, it is necessary to consider how much margin the user needs for a task and/or a schedule. In this paper, we investigated the relationship between time margin and the expected time for task completion / the expected traveling time by questionnaire, and then we proposed a prior notification method based on the relationship. As a result of experiment, we found that the proposed method provided better timing than the conventional method of popular calendar software.
著者
岡城 純孝 河野 泉 宮崎 陽司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.28, pp.69-75, 2009-03-06

階層分類されたコンテンツ検索では 「次に選択すべきディレクトリをユーザが判断できない」 「類似コンテンツが複数の異なる項目に分類されてしまう」 などの問題がある.本稿では, 1 つの分類項目内のコンテンツ集合に特徴的なキーワードである特徴キーワードと,複数の分類項目に跨って存在するキーワードである共通キーワードを,ディレクトリ型検索における選択候補ディレクトリ一覧などと組み合わせて提示することにより,ユーザの検索を支援するキーワードナビゲーションを提案する.We propose a navigation method for contents search based on directory structures, focusing on keyword presentation-based methods. This proposed method uses "feature keywords" and "shortcut keywords". Feature keywords are terms characterizing a specific directory, appear in contents in the directory. Shortcut keywords are terms distributed in contents in sibling directories. We also propose a search interface that effectively presents those keywords to searching users.
著者
戸塚 大介 小暮 悟 小西 達裕 竹内 勇剛 伊東 幸宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.487, pp.25-30, 2009-03-16
参考文献数
5

近年,情報通信機器の発達によって我々の生活は便利になった反面,我々はそれらに応答する責任を暗に負わされている.この問題を解決するために公的メディアを用いたメッセージ配信システムが提案されている.本稿では,比較的小規模な集団内で共有することにメリットがある情報として集団内に属するメンバのスケジュール情報に着目し,スケジュールの遂行支援のためのメッセージを,公的メディアを利用して配信することを考えた.まず,誰にどんなメッセージを配信すれば効果的であるかについて検討しメッセージ生成のためのルールを決めた.そして,決められたルールに従ってメッセージを生成するためのシステムを実装し,集団内での運用実験を行った.実験では,メッセージそのものの有用度の評価,またメッセージを見たユーザに対して,期待したコミュニケーションが発生したかについて評価を行う.最後に考察と今後の展望について述べる.
著者
門脇 亜美 佐藤 淳太 大津 香織 坂内 祐一 岡田 謙一
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌) (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.128, no.12, pp.455-460, 2008-12-01 (Released:2008-12-01)
参考文献数
19
被引用文献数
2 3

Trials on transmission of olfactory information together with audio/visual information are currently being conducted in the field of multimedia. However, continuous emission of scents in high concentration creates problems of human adaptation and remnant odors in air.To overcome such problems we developed an olfactory display in conjunction with Canon Inc. This display has high emission control in the ink-jet so that it can provide stable pulse emission of scents. Humans catch a scent when they breathe in and inhale smell molecules in air. Therefore, it is important that the timing of scent presentation is synchronized with human breathing. We also developed a breath sensor which detects human inspiration.In this study, we combined the olfactory display with the breath sensor to make a pulse ejection presentation system synchronized the breath. The experimental evaluation showed that the system had more than 90 percent of detection rate. Another evaluation was held at KEIO TECHNO-MALL 2007. From questionnaire results of the participants, we found that the system made the user feel continuous sense of smell avoiding adaptation. It is expected that our system enables olfactory information to be synchronized with audio/visual information in arbitrary duration at any time.
著者
大谷 智子 永井 淳一 横澤 一彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
巻号頁・発行日
vol.108, no.27, pp.53-54, 2008-05-12
参考文献数
3

The purpose of this study is to examine the relation between focal attention and color feature processing. Previous studies have shown that unattended objects could be detected more efficiently when the attended and the unattended objects are common in color feature. In a experiment, subjects were required to identify the color of a peripheral blob as well as the value and color of a digit in the focal attention. The spatial distribution of activation should be decrease with the distance from the focus of attention centered on the attended object. However, the distribution might be decrease with the distance from the fixation point. The dual-task experiment could be conducted to examine these possibilities.