著者
徳永 江利子
出版者
中央大学
雑誌
法學新報 (ISSN:00096296)
巻号頁・発行日
vol.116, no.11, pp.291-319, 2010-03
著者
井上 博之 上田 伸一 下川 徳明
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
薬学雑誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.86, no.12, pp.1202-1204, 1966-12

The detailed investigation on the bases of Swertia japonica MAKINO was carried out. Extraction of the plant with chloroform using ammonia as usual gave, gentianine and a base of m.p. 129.5〜130°. The structure of the latter was now elucidated. On the other hand, however, the extraction with methanol in the absence of ammonia as well as the treatment with methylamine gave none of these compounds. Thus, an evidence that both substances must be the artifacts produced during the extraction process was presented.
著者
加藤 隆吉
出版者
人体科学会
雑誌
人体科学 (ISSN:09182489)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.43-47, 1999-10-30

This study is based on an investigation of 356 patients who complained about an unidentified clinical syndrome during the period between 1983 and 1994. This unidentified clinical syndrome, with its diversified symptoms and deep-rooted factors, is a serious problem. The patients suffer for long periods of time with no appropriate treatment. Many of them repeatedly visit medical facilities, receive folk remedies or resort to religion. Up to 28% engage in antisocial behavior such as pachinko gambling addiction, consumer-loan addiction, kitchen-drinking and drug dependency. The more the patients become absorbed in these diversions, the lighter their symptoms seem to become. Husbands who have been affected by these unidentified clinical syndromes in their wives can take refuge in divorce or even sexual abstinence, but frequently mistreat their children. The incidence of problem children who refuse to attend school and exhibit anorexia nervosa as an escape mechanism is on the increase, and they are also left adrift without receiving effective clinical treatment. Problem children in themselves cause problems, but their mothers are frequently the root-cause. In addition, in many cases, their fathers are involved as well. Resolving the family's problems is the most important task. If the couples remain sexless, with the wives thus going into menopause at an early age, they will become susceptible to the unidentified clinical syndrome. Why do they engage in sexual abstinence? The reason for it is a sexual disorder. Male sexual disorders can be detected rather readily, but female cases are difficult to detect. In the meantime, family problems occur from causes buried in the subconscious mind. These couples experience the unidentified clinical syndrome with a sexless relationship.
著者
坂井 美恵子
出版者
大分大学国際教育研究センター
雑誌
大分大学国際教育研究センター紀要
巻号頁・発行日
no.2, pp.45-51, 2008

本稿は、大分大学国際教育センターの短期留学生受け入れプログラムである「二豊プログラム(日本語による短期交換留学プログラム)」の2007年度の実施状況をまとめたものである。2007年度は4ヵ国・地域の18校の交流協定校から、過去最高である計43名を受け入れた。国別では韓国が一番多く、中国がそれに次ぐ。留学生の所属学部は教育福祉科学部が33名となり、日本語専攻の留学生が増加した。留学生によるプログラム評価結果からは、プログラム全般に対する評価は概ね高いものの、専門科目の内容の充実、チューターや日本人学生との交流促進などが今後の課題として浮かび上がった。また、上級レベルの日本語学習者を対象とした授業の充実を図るなど、改善の必要がある点について指摘した。
著者
上村 智子
出版者
広島県立保健福祉短期大学
雑誌
広島県立保健福祉短期大学紀要 (ISSN:13420070)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.65-70, 1998-03

目的 : 脳卒中発症後の麻痺側上肢の機能回復過程にみられる障害像をMFS{上肢機能スコア, MFT(脳卒中上肢機能検査)の得点}が反映するかどうかを検討した。方法 : 脳卒中による片麻痺患者81名(右片麻痺39名, 左片麻痺42名)の回復過程に収集した250件のデータを分析に用いた。MFTの8つの下位得点の組み合わせ(パターン)が上肢の障害像を反映していると仮定して, 回復過程で収集した下位得点の構造を調べた。下位得点のパターンの類似度によってデータを分類し, 各群のMFSの分布を調べた。結果 : MFT下位テスト間で連関の低かった上肢の運動課題とペグボード課題(手指の巧緻性評価)の得点の小計をみると, 少数例ではあるが小計が同点でも障害像の異なるケースがあった。下位得点のパターンの類似度で分類した場合, 各群に属する50%のデータではMFSが群ごとによく分離していた。結論 : MFSは麻痺側上肢の障害像をある程度反映していた。Object : The purpose of this study was to determine if an MFS (Manual Function Score) describes the actual state of the paretic upper extremities seen post-stroke. Methods : 250 MFT (Manual Function Test) results of 81 stroke survivors (39 Rt. hemiplegia, 42 Lt. hemiplegia) collected during the paretic recovery process were analyzed. Assuming that a combination pattern of 8 MFT subscores shows the state of the paretic upper extremities, the relationship among the subscores was investigated. The 250 data were classified into 6 groups by the pattern of their subscores. The distribution of the MFS of each group was checked. Results : There was a low association between the arm function and the finger dexterity measured by the peg board test. Occasionally, even when the subtotal of both subscores was same, figures of subscore components were different. The comparison between each group of MFS showed that difference in patterns of subscores is reflected in a difference in total MFS in 50% of the cases studied. Conclusion : The total MFS generally corresponded to the actual state of the paretic upper extremities seen post-stroke.国立情報学研究所で電子化
著者
松野 真
出版者
千葉県健康福祉部児童家庭課
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2009

1研究目的本研究は、異性と付き合っている若者間の暴力(dating violence)の実態の把握やdating violenceに関する事項について,若年層の若者がどのように捉えているかについて明らかにすることで,今後のDV予防教育を効果的に進める要因について探ることを目的とした。2研究方法大学生255名(男子116名,女子139名)を対象に,DVやdating violenceの実態に関する質問紙を作成し実施した。また,上杉喬(1979)が提唱した感情イメージ調査法に基づき,DVやdating violenceに関連する10個の対象語(恋愛,結婚,デート,支配,セックス,無視,束縛,服従,暴力,対等)と8つの感情語(喜,望,愛,驚,悲,恐,怒,嫌)を対提示する「dating violenceイメージ調査票」を作成し実施した。調査票では,対象語と感情語のそれぞれをイメージさせ、両者がどのくらいピッタリするかを5段階で評価してもらった。10対象語ごとに,8感情の因子分析から抽出された第1因子(快-不快感情)の因子負荷量を重みづけとした8感情の合成得点である「感情価」を算出し,10対象語間におけるピアソンの積率相関係数を求め,対象語間の関連性について検討した。3研究成果10対象語ごとの感情価を基に,主因子法による因子分析した結果,固有値1.0以上を基準として2因子が抽出され,回転バリマックス解により「他者コントロール」(支配,服従,束縛,暴力,無視)と「親密さ」(対等,デート,恋愛,結婚,セックス)を反映する因子が得られた。因子間の関連性には,男女でその構造に差異が認められた。女性では、他者コントロール因子と親密さ因子には強い相関は無く,両者は独立した構造を示した。また,親密さに関する対象語では,対等が独立していることが特徴的だった。一方,男性では、他者コントロール因子と親密さ因子に強い負の相関があり,男性の方が,女性よりも暴力を通して相手をコントロールしやすい傾向にあると思われる構造が示唆された。特に,付き合い経験がある男性では,デートに対する感情イメージと暴力のそれとの間に強い負の相関があることが特徴的であった。以上のことから,一般的な若年層の男性において,潜在的に他者をコントロールすることと親密であることの関連性が強く,同様の特徴を有するDV加害者と一定の共通点を見出すことができた。従って,高校生や大学生等の若年層を対象に(特に男性),広くDV予防教育を実施する意義が確認された。
著者
池谷 のぞみ
出版者
東洋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2001

救急医療は119番通報にはじまって、それを受ける災害救急情報センターにおける救急管制員、現場に派遣される救急隊、医療機関における医師および看護婦をはじめとする医療スタッフなど、多様な領域の人々が分業を担うことによって、短い時間のなかで最適な治療を患者に施すことをめざしている協働作業である。そのためには、適切な情報環境の構築が常に重要な課題のひとつとなっている。今年度は大学病院における救急救命センターにおいてフィールドワークを行った。特に、救急車で運ばれる患者への対応をめぐる、医師および看護婦間の情報伝達と患者への実際の対応に焦点をあて、消防庁からのホットラインへの対応をはじめとして、それを受けた情報伝達、初療の場面から入院までを、研究者がその場にいあわせて録音および録画の技術で補いながら観察記録を行った。当該センターは大規模な改築工事を開始したところで、改築前と後でどのように一連の業務が変わったのか、そのメリット、デメリットを解析し、提言を行うことも求められているため、今後も引き続き同様のデータ収集を行っていく予定である。2001年7月に英国マンチェスターでは、すでに収集したデータをManchester Ethnography Groupで提示し、今後の進め方についてもアドバイスおよび意見交換を行った。さらに、同時期マンチェスターで開催されたIIEMCA(International Institute of Ethnomethodology and Conversation Analysis)主催の会議において、医師による患者に関する情報共有および治療方針の決定、ならびに教育の場として、毎朝行われるカンファレンスに関する研究した成果を発表し、一定の評価を受け、2003年に刊行予定の図書に収録されることになった。
著者
相澤 宏幸 錦織 大樹 平川 大貴 相馬 亮一 園田 陽介 龍岡 文夫
出版者
Japan Chapter of International Geosynthetics Society
雑誌
ジオシンセティックス論文集 (ISSN:13446193)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.77-82, 2007
被引用文献数
1

RC橋台と橋桁を一体化したインテグラル橋梁(一体橋梁)は、経済的・構造的な弱点となる支承部及び伸縮装置がない。一方、大気温変動に伴う橋桁の熱伸縮により壁面工に強制繰返し水平変位が生じて、背面盛土に過大な沈下と土圧増加が生じる。このため、壁面工に構造的損傷が生じる虞が生じ、壁面工下端が前方に押し出される可能性が、あるいは壁面工が杭支持されていれば杭頭部が損傷する虞が出てくる。この問題を解決するために、「壁面工に定着したジオシンセティックス面状補強材で補強した盛土と一体橋梁を組み合わせたGRS一体橋梁(Geosynthetic-Reinforced Soil Integral Bridge; GRS Integral Bridge)」を提案している。室内模型実験を行い、壁面工上端に強制繰返し水平変位を与えた。(1)壁面工下端の水平及び鉛直方向の自由度を高めて壁面工の転倒+下端滑動モードが生じる場合と、(2)強固な杭基礎がある場合を想定して壁面工下端をヒンジ固定して転倒モードが生じる場合を検討した。背面盛土が無補強、あるいは補強しても補強材が壁面工に非定着の場合では、(1)の載荷モードでは、壁面工下端が主働方向に押し出されて盛土に過大な沈下が生じた。(2)の載荷モードでは、盛土の沈下は若干抑制されたが、残留土圧が非常に大きくなり、壁面工及び杭頭部が損傷する可能性が生じた。一方、補強材を壁面工に定着させた場合では、(1)と(2)のモードの何れでも、盛土の残留沈下は殆ど生ぜず、土圧は上昇しても構造系は非常に高い安定性を示した。
著者
フォルテン コンラッド
出版者
上智大学
雑誌
アメリカ・カナダ研究 (ISSN:09148035)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.21-68, 1989-03-20

多くの人々はカナダ人を完全に二言語主義の国と考えているが, 1981年の前回の国勢調査では, 実際にフランス語と英語を話せるのは370万人のカナダ人で, これは人口の13%にしか相当しない。1971年の国勢調査時からは2%の増加しかみられない。だが歴史的にみると, 二言語政策はニューフランスが英国の植民地となった1763年に始まる。つまり英国による征服以前は, ニューフランスの全住民がフランス人であり, 公共機関も完全にフランス式のものであった。フランス人は自分たちの言語を守るために長年イギリス人との政治闘争にかかわったが, 1867年にようやく英領北米法により英語とフランス語の併用が認められ, 1982年憲法の「自由と権利の章典」につながるのである。当初, カナダのフランス語はフランスで使用されている言語のまねであったが, 次第に独自の言語に発展して特有の発音と語いをもつほどになった。また英語は, 元来, 1776年のアメリカ革命への参加を嫌ったロイヤリスト(王党派)がカナダにもたらしたイギリス英語とアメリカ英語の混合英語である。労働力, 公務執行, 言語教授法, 英仏両系の少数民族教育などの分野で二言語の使用能力上の問題があり, 今日のカナダ人の大半が支持している二言語政策の発展を遅らせている。
著者
尾島 光栄 SHIMIZU Kenji Kenneth
出版者
日本歯科医史学会
雑誌
日本歯科医史学会会誌 (ISSN:02872919)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.84-90, 1995-12-25
被引用文献数
3

カナダは世界各地からの移民で大草原州の時代を迎え,Gold rushに動揺した西海岸地域の人口が動揺のはてに激減した.Montrealの巨星William George Beers (JSDH, 20 (3), Fig.2)が59歳で逝去した.Bishop's Collegeは教育効果と諸問題からMcGill, Lavalとして分離,Quebec Boardとの正式な教育に関する決議により再出発した.1902年の年次大会は多数の出席者で盛り上がりScientific programとBusiness sessionの2部門で強力に進められ,後者のsessionからは国家規模の2組織が誕生した.南アフリカ戦争にカナダから渡海,参戦し,2名の歯科医が派遣され,その後軍事歯科委員会が形成され初の歯科軍医の任命があった.1900〜1904年間に活躍した歯科貢献者等を第1〜6報に引き続いて紹介し,本間から引用した歯科・社会・文化史を参考に記載した.
著者
潮木 守一 矢野 眞和 市川 惇信 宮澤 彰 植草 益 山本 眞一 小林 信一 浦田 広朗 三浦 真琴
巻号頁・発行日
1994-03 (Released:2010-03-08)

科学研究費補助金 研究種目:総合研究(A) 課題番号:04306021 研究代表者:潮木 守一 研究期間:1992-1993年度
著者
秋元 俊祐 桃井 昭好 佐藤 茂雄 中島 康治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.466, pp.67-70, 2003-11-15

我々はストカステイックロジックという論理を用いたニューロチップを試作した.64個のニューロン回路が内蔵されたこのチップでは,一般的な連続時間ニューロダイナミクスを実現でき,速度を大幅に落とすことなく非同期更新を行うことができる.また,活性化関数の形を非単調にすることでネットワークの性能を向上させることが可能である.今回,我々はこのチップを複数個接続した大規模ニューロシステムの構築に関する報告を行う.
著者
Omar Baharudin Jeffery John Sulaiman Sallehudin
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.215-217, 1991

マレー半島のカメロン・ハイランドの野菜畑に発生しているイエバエMusca domestica L.の囲蛹に寄生していた3種のコガネコバチのうち2種は世界共通種Spalangia nigroaenea Curtisと南米産S. chontalensis Cameronであったが, 1種は新種であったのでS. bouceki n. sp.として記載した。本新種はpronotal collarの前縁が盛り上っている3番目の種になる。