著者
竹内 広宜 杉山 喜昭 太田 千景 山口 高平
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

テキストマイニング分析では、事前に分析観点を設定し辞書を作成する。そして分析ではテキスト中の概念同士の共起関係から有用な知見が得られることが多い。しかし、分析観点の設定やどの分析観点間に注目すればよいかは、分析者の経験やスキルに依存する。本論文では、市場分析におけるセグメント分析に対して、マーケティングミックスを考慮した分析オントロジーとテキストマイニング分析手法を提案し、有効性を検証する。
著者
三浦 剛史 沖田 功 江口 誠一 中村 洋 森谷 和子 東 祐一郎 島袋 明子 中西 敬
出版者
日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.70-75, 1989-02-20

症例は64歳の主婦, 主訴は血痰である。既往歴としては正常分娩が2回, その後子宮外妊娠で手術が行われている。第2子出産後より月経に一致して血痰が出現し, 10年程前の閉経後も数年に1回くらいの出血があった。2年前より出血はなかったが, 最近再び血痰があったため昭和62年6月9日に岡田病院放射線科を受診した。気管支鏡検査では右底幹の外側壁に中心陥凹を有する低い隆起性病変がみられ, 周辺部は白色調を呈していた。生検鉗子によるbiopsyにて細胞に富む間質に囲まれた子宮腺に類似した腺管組織が認められ, 気管支子宮内膜症と診断された。著者らの調べた限りでは本症例は気管支鏡にて病変部を直視しえた最初の報告例と思われた。今後このような症例に積極的に気管支鏡検査が施行され, 本症の気管支鏡所見が明らかにされることが望まれる。
著者
三次 仁 三根 学 土屋 良起
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波
巻号頁・発行日
vol.103, no.238, 2003-07-25

世界無線通信会議(World Radiocommunication Conference:WRC)は国際的な周波数帯の利用方法や無線局の運用に関する各種規則などを策定する会議であり、今回WRC-03として2003年6月9日から7月4日までジュネーブで開催された.本稿ではWRC-03における固定衛星通信業務(FSS)に関連する主要な議題について議題概要、審議の結果について紹介する。
著者
桝田 絢子
出版者
上智大学
雑誌
人間学紀要 (ISSN:02876892)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.49-77, 2006-12-20

「人間学」では、人間とは何かをさまざまな側面を通して学んでいく。人間学がなかった時、人々はどのようにして人間のあり方を考えたのだろう、という問いかけにこの論文は発している。宗教、慣習、神話、伝説とある人類の遺産から、特に身近にある昔話に焦点を絞り、その中でも、世界的に読まれ続けている『グリム童話集』を取り上げた。この『童話集』の価値がどこにあり、なぜ、ここまで、永きに渡って読まれているのかを、今回は、昔話を蒐集し、編纂したグリム兄弟の生い立ちと業績から考察した。ヤーコブとヴィルヘルムがまだ少年時代、父の死による、母と六人兄弟という困窮生活で、父親に代わって一家を受けとめ、伯母や恩師、仲間に助けられて世界的な学者となって前進してゆく姿は、昔話に登場する一番下の子供が冒険に勝利を収めていく姿を髣髴とさせる。彼らの生き方そのものが『童話集』に集められた話には満載されている。そればかりでなく、兄弟の学識の広さと深さと徹底性が、彼らの『童話集』を類まれな古典とした。
著者
三次 仁 三根 学 土屋 良起
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信
巻号頁・発行日
vol.103, no.235, 2003-07-25

世界無線通信会議(World Radiocommunication Conference:WRC)は国際的な周波数帯の利用方法や無線局の運用に関する各種規則などを策定する会議であり、今回WRC-03として2003年6月9日から7月4日までジュネーブで開催された.本稿ではWRC-03における固定衛星通信業務(FSS)に関連する主要な議題について議題概要、審議の結果について紹介する。
著者
秋山 久尚 黒澤 利郎 相馬 一亥 大和田 隆
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.279-283, 1995-06-30

われわれは,急性興奮覚醒薬(メタンフェタミン)中毒が来院時心肺停止(CPA)の原因と考えられた1症例を経験したので若干の考察を加えて報告する。症例は,39歳男性。平成3年6月9日,心肺停止で北里大学病院救命救急センターに搬送された。心肺蘇生術後,著明な高血圧と発汗が持続し,眼瞼および体幹の痙攣,40℃を越える高熱も認められた。蘇生後の胸部レントゲンは心拡大,両側肺うっ血以外に異常は認めなかった。頭部CTは異常を認めなかったが,脳波は平坦であった。また,心電図,心エコー図からは高血圧心が示唆された。一般検査では原因不明であったが,著しい交感神経刺激症状から薬物中毒を疑い,各種薬物の検索を行った。光学異性体カラム法にて,血中に9.17μmol/100 mlと致死量のメタンフェタミンが検出され急性覚醒剤中毒と診断した。今後,一般検索で原因不明のCPA症例では覚醒剤などの特殊な薬物中毒についても血中の濃度測定が重要であると考えられた。
著者
Yoshinori Masukawa Hiroki Shiro Shun Nakamura Naoki Kondo Norikazu Jin Nobuyoshi Suzuki Naoki Ooi Naoto Kudo
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
Journal of Oleo Science (ISSN:13458957)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.81-88, 2010 (Released:2010-01-26)
参考文献数
10
被引用文献数
50 69

A novel method to quantify glycidol fatty acid esters (GEs), supposed to present as food processing contaminants in edible oils, has been developed in combination with double solid-phase extractions (SPEs) and LC-MS measurements. The analytes were five species of synthetic GEs: glycidol palmitic, stearic, oleic, linoleic and linolenic acid esters. The use of selected ion monitoring in a positive ion mode of atmospheric chemical ionization-MS with a reversed-phase gradient LC provided a limit of quantification of 0.0045-0.012 μg/mL for the standard GEs, which enables the detection of GEs in μg ranges per gram of edible oil. Using the double SPE procedure first in reversed-phase and then in normal-phase second, allowed large amounts of co-existing acylglycerols in the oils to be removed, which improved the robustness and stability of the method in sequential runs of LC-MS measurements. When the method was used to quantify GEs in three commercial sources of edible oils, the recovery% ranged from 71.3 to 94.6% (average 79.4%) with a relative standard deviation of 2.9-12.1% for the two oils containing triacylglycerols as major components, and ranged from 90.8 to 105.1% (average 97.2%) with a relative standard deviation of 2.1-12.0% for the other, diacylglycerol-rich oil. Although the accuracy and precision of the method may not be yet sufficient, it is useful for determining trace levels of GEs and will be helpful for the quality control of edible oils.
著者
三次 仁 三根 学 土屋 良起
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.103, no.241, 2003-07-25

世界無線通信会議(World Radiocommunication Conference : WRC)は国際的な周波数帯の利用方法や無線局の運用に関する各種規則などを策定する会議であり、今回WRC-03として2003年6月9日から7月4日までジュネーブで開催された.本稿ではWRC-03における固定衛星通信業務(FSS)に関連する主要な議題について議題概要、審議の結果について紹介する。
著者
"新山 悦子 塚原 貴子 笹野 友寿"
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.117-122, 2005
被引用文献数
3

"看護学生107名を対象にアダルトチルドレン(Adult children;以下,ACと略記)特性とバーンアウト(Burnout Syndrome;以下,BOと略記)との関連を明らかにするために,自記式質問紙調査を実施した.その結果,BOの平均値は3.53(SD=0.98)であり,燃え尽き度は先行研究よりも燃え尽き傾向〜うつ状態の者が多かった.またAC特性の平均値は10.18(SD=4.84)であり,AC特性のカットオフポイントであると指摘されている12点以上の者が40.19%であった.AC特性からBOが出現するという仮説のもと,AC特性がBOをどの程度予測しうるかを調べるため,AC特性を独立変数,BOを従属変数として単回帰分析を行なった.その結果,AC特性からBOへの影響については,連続性を積極的に支持することができ,本研究の仮説をほぼ支持するものと考えられた.特に「私は情け容赦なく自分を批判する」「私は何でも楽しむことができない」「私は自分のことを真剣に考えすぎる」「私は他人と親密な関係を持てない」「私は自分が変化を支配できないと過剰に反応する」の5項目がBO得点と関連が強かった.AC特性はBOを導き,さらに自尊感情の低下と関連がある可能性が示唆された."
著者
森 順子
出版者
人間環境大学
雑誌
こころとことば (ISSN:13472895)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.15-29, 2010-03-31

萩原葉子は詩人萩原朔太郎の長女である。子供時代は「死に方が分からなくて生きていた」と述懐するほどに孤独であった。祖母に苛められ、抜きがたく植えつけられた自己否定の観念に苦しんだ日々である。作家になり、ダンスに没頭することによって、抑庄されてきた心を解き放ち、自己を高め続けたのである。彼女は自らの心に潜む父への「分析できない二重の愛憎」を吐露している。本稿では、父親に対する思いに焦点を当て、家族との関係を通して萩原葉子の内的世界を探る。
著者
北野 正雄 中西 俊博
出版者
応用物理学会
巻号頁・発行日
pp.1-11, 2003-06

最近, 従来とは異なる光の形態が注目されている.本稿では, 以下の3 つの話題を取り上げて紹介したい. (1)光速を越える群速度と負群速度, (2)電磁誘導透過(EIT) による低群速度と, ダーク状態ポラリトンによる光パルスの停止, (3)メタ物質による負屈折率の実現. いずれも従来の光に対する常識を覆す現象であり, その物理的な仕組みや意味に興味が持たれている. 一方, 量子制御などの新しいタイプの光技術への応用の可能性についても, さまざまな試みがなされている.
著者
三次 仁 三根 学 土屋 良起
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播
巻号頁・発行日
vol.103, no.232, 2003-07-25

世界無線通信会議(World Radiocommunication Conference: WRC)は国際的な周波数帯の利用方法や無線局の運用に関する各種規則などを策定する会議であり、今回WRC-03として2003年6月9日から7月4日までジユネープで開催された.本稿ではWRC-03における固定衛星通信業務(FSS)に関連する主要な議題について議題概要、審議の結果について紹介する。
著者
内藤 健一
出版者
石油技術協会
雑誌
石油技術協会誌 (ISSN:03709868)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.142-148, 2005 (Released:2007-06-01)
参考文献数
1

The ACG Oil Field is situated offshore Azerbaijan, about 100-140 kilometers ESE of Baku, in water depth between 150 and 450 meters.The ACG megastructure is comprised of three culminations, namely the Deep Water Gunashli, Chirag and Azeri field. On 12 December 1994, the Azeri Government awarded the Production Sharing Agreement (“PSA”) to the Azerbaijan International Operating Company (“AIOC”). AIOC consists of nine international oil companies, including ITOCHU. The ACG PSA is for a period of thirty years and will expire in December, 2024.The ACG area is estimated to contain in excess of 5 billion barrels of recoverable reserves. The first production from Chirag platform started in November 1997. The start-up of production in Central Azeri, East and West Azeri and Deep Water Gunashli will be phased in from the beginning of Q1 2005 to 2008 across 4 producing platforms, 3 in Azeri (Phase 1 and Phase 2), and 1 in Deep Water Gunashli (Phase 3).The structure of the giant ACG Oil Field is a WNW to ESE trending, steep-dipping thrusted anticline. The main ACG reservoir is composed of Pliocene large river dominated lacustrine delta sandstone named as Pereriv and Balakhany sandstones.Currently, AIOC has drilled 18 wells on the Chirag 1 platform, of which 14 are producing wells and 4 are water injection wells. The production from the Pereriv sandstone is over 140,000 b/d crude oil.Phase 1 and 2 developments have been in the execution stages since September 2001 and September 2002, respectively. Phase 3 development starts in September 2004 and the total ACG field peak production rate is expected to exceed 1 million barrels a day. One of the export routes for such production will be the Baku-Tbilisi-Ceyhan (“BTC”) pipeline that is 1,768 kilometers in length and will be completed in early 2005.
著者
鈴木 猛 緒方 一喜 平社 俊之助 長田 泰博
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.258-267, 1959

1.1959年5月8日より6月9日に至る間, 長崎県西彼杵郡高島町の端島において, ゴキブリの棲息状況の調査, 及び殺虫剤による駆除実験を試みた.2.採集数1232匹中, 3匹のクロゴキブリPeriplaneta fuliginosa Servilleを除いて, 他はすべてワモンゴキブリPeriplaneta americana L.であり, 1958年の予備調査の結果とあわせ, 端島のゴキブリの優占種はワモンゴキブリであり, しかもきわめて高い比率を占めることを認めた.3.実験地のアパートからトラツプによつて採集されたワモンゴキブリは, ♀より♂の方がはるかに多い.一方, ほぼ同時間に採炭坑内から採集されたワモンゴキブリは, ♀の方が♂より多いことを知つた.4.ワモンゴキブリは実験地のアパートに確率的に分布するのではなく, ある特定の家に集中する.そして, 各戸面接調査によつて得た環境条件と, トラップで捕獲したゴキブリ数の相関をしらべた結果, カマドの使用頻度が高く, カマドの下にたきぎや紙などがつまつており, また屋内全体の湿気が高い家ほどゴキブリの棲息密度が高いことを知つた.5. diazinon 5%乳剤(塗布及び撒布, 各原液及び5倍), lindane 10%乳剤(各2倍及び10倍), dieldrin 4% lindane 6%乳剤(各2倍及び10倍), BHC50%水和剤(各10倍及び50倍)をカツコ内の濃度に稀釈し, 塗布実験区では, 1戸150ccの割でカマドや流しの周辺, 台所のすみ, 押入の入口などに刷毛を用いて巾5〜7cmに塗布した.撒布実験区では, 台所や押入入口附近のゴキブリの潜伏場所やその周辺に対し, 1戸あたり約800ccを全自動式噴霧器によつて撒布した.6.薬剤の効果を正しく把握するため, トラップあるいは視察によつて得たデータに対し, 次の補正によつて相対棲息密度指数RPIを算出した.RPI=T_<ai>/E_i×100=C_b/C_<ai>×T_<ai>/T_b×100ここで, T_<ai>, T_bはそれぞれ薬剤処理区の処理以前の1日平均捕集数, C_b, C_<ai>は同じく対照区の平均捕集数であり, またE_iは, 薬剤処理を全く行わないと仮定した場合の処理区のi日後の期待捕集数で, 次によつて得られる.E_i=T_b×C_<ai>/C_b 7.同種の薬剤で, 塗布の効果は一般に撒布の効果に劣る.トラップの捕集数から判定すると, lindane撒布, lindane・dieldrin混合剤撒布がもつとも有効であるが, 1ヵ月後にはほぼもとの相対密度まで回復する.diazinon撒布及び塗布, 混合剤塗布がこれにつゞき, lindane塗布は効果がそれほど大きくない.BHCの撒布と塗布は, 効果がほとんど認められなかつた.8.視察及び死亡虫数から効果を判定すると, おゝむねトラップによる方法と結果が一致するが, ただBHC撒布の効果が著しく高くあらわれた.9.薬剤処理後のワモンゴキブリの性比及び幼虫比を, 処理前及び対照区のそれと比較検討した結果, 処理区では, 全成虫中に占める♂の比率及び全ゴキブリ中の幼虫の比率がともに減少する傾向にあることを知り, これを♀に対する♂の, また成虫に対する幼虫の, 薬剤に対する高い感受性によるものと推定した.結果において, 薬剤処理区では, ♀の比率が高まることを知つた.10.アパートの各戸内に床面積1m^2あたり9.2cc(約300cc/33m^2)のDDVP0.3%油剤を煙霧機によつてふきこんだが, ワモンゴキブリに対して, ほとんど効果が認められなかつた.11.端島で1959年6月以降行われたゴキブリ全島駆除の概況を附記した.
著者
五神 真 宮野 健次郎 十倉 好紀 永長 直人 宮野 健次郎 宮下 精二 鹿野田 一司 内田 慎一 内野倉 国光 花村 栄一
出版者
東京大学
雑誌
特別推進研究(COE)
巻号頁・発行日
1996

本研究の目的は、固体中の電子が、そのスピンと電荷さらに格子系の自由度を通じて互いに強い相関を保ちながら運動することによって生じる多彩な物質相に注目し、その多体量子系としての物理学と外場や光による相の制御を利用した新しいエレクトロニクスを開拓することであった。遷移金属酸化物、有機系固体、半導体など幅広い物質系を対象とし、物質開発、物性測定、レーザー分光、X線光学さらに理論を互いに連携させながら研究を推進した。その結果、従来の物性物理学研究では伝導や磁性といった低エネルギーの物性と光領域の高エネルギーの物性が同じ土俵の上で議論される機会はなかったが、この両者の融合を図ることで、独自の研究領域を世界に先駆けて創始することができた。これにより、従来の一体問題の発想では捉えられない新規の現象を次々に発見し、それをきっかけとして、強相関電子系の磁気的性質、伝導、光学応答、非線形光学応答に関する知見とそれを記述する理論研究が格段に進歩した。本研究により、高品質の遷移金属酸化物結晶作製技術の確立、テラヘルツ領域から紫外線領域にわたる超高速分光技術の確立などの技術基盤整備をメンバーの強い連携のもとで進めた。これらを用いて、光誘起金属絶縁体転移の発見、金属絶縁体転移と超伝導機構の関連、軌道量子(オービトン)の発見、超高速光制御機能の発見などの成果を上げた。これらの成果は従来の半導体エレクトロニクスを超える次世代エレクトロニクスにつながる新しい工学を拓く成果であると言える。本研究によって、この東京大学の研究チームを世界的研究拠点としてアピールすることができた。この成果を踏まえ、国際研究拠点として本研究をさらに発展させるため平成13年4月に東京大学大学院工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センターが発足した。
著者
信濃川ネオテクトニクス団体研究グループ
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.95-110, 2003-06-25
被引用文献数
6

信濃川中流域に分布する第四紀末期(約50,000年前以降)の河成段丘と指標テフラとの関係について検討し,特に指標テフラ降灰時期に離水した段丘面に着目し,中流域全域にわたる新たな段丘面区分を提案した.調査地域にはDKP(約50,000年前),AT(約25,000年前),As-K(約13,000年前),As-Ut(約5,000年前)の指標テフラが分布する.DKP, AT, As-K,およびAs-Ut降灰頃に離水した段丘面を指標段丘面として,それぞれ川西面,塩殿面,真人面および十日町面と命名した.また,各指標段丘面および現河床との問に位置する段丘面を段丘面群とし,高位から塩殿面群,真人面群,十日町面群および川井面群と命名した.塩殿面,真人面および十日町面は,それぞれ塩殿面群,真人面群,十日町面群を構成する段丘面の最も低位に位置する.各指標段丘面の信濃川現河床からの比高は,地域毎に大きく変化しており,従来の研究による低位の段丘面対比は,大きく変更された.