著者
古瀬 幹夫
出版者
一般社団法人日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.229-233, 2000-07-25

Tight junctions, the most apical component of intercellular junctions, play pivotal roles in epithelial barrier by sealing the intercellular space. Very recently claudins were identified as the major molecular components of tight junction. Claudins not only work as adhesion molecules but also form tight junction strands probably by their polymerizing activity in the plasma membranes. Identification of claudins has enabled us to examine the molecular mechanism of epithelial barrier and permeability.
著者
松岡 守 Kang Qing Wei 田 園 Matsuoka Mamoru Kang Qing Wei Tian Yuan
出版者
三重大学教育学部
雑誌
三重大学教育学部研究紀要 (ISSN:18802419)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.77-83, 2009

姓名に関する研究は、非常に長い歴史と伝統があり、又、研究分野も多岐に亘っている。本論文は、马庆株氏の研究方法に依拠し、分類と順序配列を主な方法として、分類と順序の両面及び命名修辞の面から、運用に関わる問題の分析を試みる。本論文は、二つの構成部分からなる。すなわち、第一の構成部分は、姓名の指示機能についてであり、第二は命名修辞についてである。そして、第三が姓名の指示機能と命名修辞の関係に関する部分である。第一の構成部分である姓名の指示機能においては、姓名の指示機能は分類を通して実現すること、従って、姓名は分類体系であることを明らかにする。「姓」は、類を表し、同一社会集団に所属することを表示して、同一社会集団内における成員間の最初の血縁関係を示すものである。「字輩」もまた類を表し、社会集団内部における最も近い血縁関係にあるものを再分類する。「字輩」を明確にすることによって、集団内部での世代が明らかとなる。「名」もまた指示機能を有する。姓名の指示機能は、また順序配列を通して体現される。もし同世代で一人だけではない場合、長幼の順序を通じて指称できるようになる。これらの検討から、「姓から字輩、さらに名に至る」過程は、「大分類から小分類、さらに成員個人に至る」ことに"焦点を合わせていく過程"であるといえる。第二の部分では、修辞機能、すなわち、指示機能は姓名の主たる機能であるが、姓名にも優劣があり、又、修辞機能もあって、名前を付ける場合には必ずこと細かに考慮しなければならないことを明らかにする。「姓」は、類の表示として、一般に修辞の関与はない。但し、姓の音と意義を利用して、部分的に修辞機能を担う場合もある。「字輩」は、心を込めて選ばれたものであり、修辞の関与程度はやや高い。こうした点を三つの面、すなわち、姓、字輩、名について検討を行い、名が担う修辞任務が最も重要であるということを明らかにする。姓名の担う修辞任務が重ければ重いほど、分類の表示と順序配列の表示を明確なものにしない。最後に、指示機能と命名修辞の関係について検討する。姓名の指示機能が第一義的なものであり、主要なもので絶対的なものであること。修辞機能は第二義的なものであり、付属的なもので相対的なものであること。 この点の解明を試みた。仮に、指示機能だけがあり修辞機能がなければ、姓名の生命力は優ったものとはならない。但し、もし修辞機能と指示機能が矛盾を生じたならば、指示機能の方が重要となる。三つの部分の検討を通して明らかとなったことは、箇条的に示せば、①姓名は、指示機能も修辞機能もある。指示機能が第一義であり、修辞機能が第二義であること。②姓名の指示機能は、分類と順序配列を通して実現すること。③姓名の修辞機能は、分類と順序配列が修辞に及ぼす作用を弱化することにより実現すること。④姓名の指示機能と修辞機能の関係をうまく処理するために、姓名のもつ分類と順序配列の作用を重視しなければならないこと。以上の諸点である。姓名の指示機能と修辞機能に関する先行研究は、文化学、人類学、心理学、社会言語学等の分野からなされたものが多いが、言語学の研究方法を活用した研究はそれほど多くはない。本論文は、語義機能文法の研究方法を参考に言語学の観点から考察したものである。人们对于姓名的研究可以说是源远流长, 研究内容渉及社会语言学、心理学、文化人类学、符号学、修辞学等诸多方面。本文打算借鉴语义功能语法的-些研究方法, 对姓名的指称功能及修辞功能问題作-些初歩探讨。马庆株倡导的语义功能语法理论重视词的小类划分, 重视顺序义, 分类和排序己成为语义功能语法研究的两种重要方法。运用这些方法, 马先生进行了大量研究, 取得了丰硕的研究成果, 比如在动词中建立了持续非持续和自主非自主两个新的分类系统, 论述了顺序义对体词语法功能的影响, 考察了词的小类在共现吋的排列规则, 不过他没有渉及到姓名研究。我们发现, 分类和排序这两种方法,同样适用于姓名研究, 下面我们就试着运用这两种方法来分析一下姓名的指称功能与修辞功能。
著者
山田 悟資 角替 敏昭
出版者
島根大学
雑誌
島根大学教育学部紀要. 自然科学 (ISSN:05869943)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.15-27, 1998-12-01

The Zimbabwe Craton, which is a typical Archean granite-greenstone terrane, contains two different types of granitoids ; older gneiss (3500~3000 Ma) and younger granite (2900~2600 Ma). This study focused on morphological characteristics of zircons in the older gneiss and the younger granite to understand mineralogical and petrological differences between the two granitoids.13; All samples examined in this study have two types of zircon. One is an elongated, fine-grained, and euhedral zircon (Type-A). The younger granite contains many Type-A zircons without any resorption texture, because the granitoid did not suffer later metamorphism and/or partial melting. The other type is a coarse-grained zircon with overgrowth texture around older core (Type-B). This type is abundant in the older gneiss. For example, sample ZC10A, which is a typical older gneiss, contains many Type-B zircons. We considered that the core of the zircons was formed during crystallization stage of the protolith of the older gneiss. The rock was then metamorphosed and/or partly molten and formed overgrowth texture. Presence of both euhedral and anhedral zircons in one specimen may imply that euhedral zircons were included in earlier-stage minerals(ex.biotite) before the last stage of metamorphism and/or melting.13; The younger granite contains Type-B zircons smilar to the older gneiss, although their amomt is little. We thus regard the origin of the younger granite as a partial melting of the older granite. Some zircons of the older gneiss have thus survived during later thermal event and now present in the younger granite.
著者
岩淵 剛
出版者
岡崎女子大学・岡崎女子短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:09168400)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.77-87, 2004-03-25

This essay is the supplement to my former one written on "Bulletin of Okazaki Women's Junior College" Vol. XXXVI, March 2003. Through discussion with Zimbabwean interviewers and Academicians about Research Data as well as some reference Books, I could have much clearer and fruitful definitions of concepts of "Peasant Farmer", "Small Scale Farmer" and "Farm Laborer". This information will assist us to make effective policy for poverty alleviation of Sub-Saharan Rural African.
著者
森 悦子 尾形 壽子 江越 和夫 岡 輝美 野中 重之
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.303-309, 2002-08-20
被引用文献数
1

環境保全と食資源の開発の視点から,現代の食生活で不足しやすい食物繊維を多く含むが従来はほとんど食品として利用されていなかった「穂先タケノコ」を有効利用する方法を検討した。硬い組織を柔らかく食するため,茄でた穂先タケノコを5cm長さの千切りした後調味(醤油煮)し,凍結乾燥させたスティック状穂先タケノコと,茄でた穂先タケノコを凍結乾燥後,粉にした粉末穂先タケノコを調製した。両穂先タケノコ加工品の特徴は,変異原性や肝臓ガンの誘発作用があるヘテロサイクリックアミンの吸着性がゴボウやキャベツよりも優れていた。スティック状穂先タケノコは,食物繊維を多く含む保健食・噛むおやつ・汁物の浮き身として適当である。粉末穂先タケノコは,小麦粉調理・卵料理・ゼリーなどの各種デザートなどに幅広く利用できる。
著者
遠藤 徹 井原 正昭
出版者
日本育種学会
雑誌
育種學雜誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.340-345, 1985-09-01

ゲルを用いるアイソザイム検出に際し,緑葉に対して用いる抽出剤の組成としての緩衝液(0.5M トリスー酢酸 PH7.5),中性洗剤(10% トリトン X-100),塩(0.5M 食塩),酸化防止剤(0.2M アスコルビン酸)およびフェノール吸収剤(ポリビニールポリピロリドン)について,その単独および複合効果を調査した.用いた材料はシダ植物(イノモトソウ)裸子植物(ソテツ,イチョウ,クロマツ,コウヤマキ,ヒノキ,イヌマキ,カヤ),双子葉植物(ツクバネガシ,ヤブニッケイ,ヒメカンアオイ,ツバキ,オオシマザクラ,フジ,マサキ,アオキ,キョウチクトウ)および単子葉植物(ミヤマエンレイソウ, ニホソイネ, ケンチャヤシ)の生葉100mgで,ザイモグラムとして検出した酵素種はパーオキシターゼとリンゴ酸脱水率酵素である. パーオキシターゼの場合,6種の抽出剤に対して少なくとも4群に分類できる.第1群はコウヤマキなどどの抽出剤でも同じようたザイモグラムが得られるもの,第2群は抽出剤成分の種類の増加につれてアイソザイムバンド数が増加するもの,第3群は逆にバンド数が減少するもの,第4群はアオキで6種の抽出剤のいずれを用いても抽出が極めて困難なものなどである.リンゴ酸脱水素酵素の場合は6群に分類できる.第1群はカヤとイネの2種である.第2群はイチョウ1種だが緩衝液を含む抽出剤を用いれば同じようなザイモグラムが得られる.第3群はクロマツなどで中性洗剤を含む緩衝液の抽出剤では同じようたザイモグラムが得られる.第4群は中性洗剤と酸化防止剤を含む緩衝液の抽出剤で同じようなザイモグラムが得られる.第5群は抽出剤の成分数の増加に応じて一般にバンドが増加するもの,第6群はパーオキシターゼの場合と同じくアオキで,用いた抽出剤の組成ではほとんど抽出困難な場合である. 以上の結果から,生体内におけるアイソザイムの存在様式ないし保持機構は植物種ごとに多かれ少なかれ異なり,例えば水でほとんど全部を抽出し得る場合から上記のすべての薬剤を投入しても抽出困難な場合まである.すなわち,アイソザイムにおける分化と同様,その保持機構もまた分化していると推論できる.
著者
杉山 あかし
出版者
九州大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2000

本研究は、コミック同人誌即売会という文化活動をカルチュラル・スタディーズ的視点から実証的に分析しようとするものである。具体的課題は、若者たちの自発的な活動として形成されてきたこの文化的な場の構造・実態を明らかにし、その中から現代の若者文化が持つ可能性と、現代の若者が直面している社会的な課題・問題を明らかにすることである。本年度は、本研究3年目の最終年として、以下の各項目を実施した。(1)文献調査(2)一昨年度実施した郵送調査の分析作業の完成および(3)昨年度実施したカセットテープ郵送調査の分析の完成(4)コミック同人誌即売会(コミック・マーケット62)の観察(5)調査結果の妥当性を検討するための、コミック同人誌関係者ならびにコミック同人誌に詳しい研究者への聞き取り調査(6)報告書の作成本年度得られた知見のうち特徴的なことは、「コミック・マーケット」という場の日常化の進行であった。かつて、「コミック・マーケット」は文化運動、あるいは、祝祭論で言う「祭り」としての性格を持ち、日常生活とは一線を画した特殊な場として参加者たちから捉えられていたが、現在では単なる日常生活の一部分としてしか受け取られなくなっている傾向があった。同人誌出版物の書店での流通がめずらしくなくなるといった状況から見て、同人誌文化は社会において一般化する段階を迎えており、これはもはや同人誌文化が特殊なものではなくなり、文化運動としては意味を持たなくなって来ていることを示唆しているようである。大量の一般市民が大衆文化の生産者となり得るという事態は、これまでの大衆文化論の予想してこなかった事態であり、大衆文化論の新たなパースペクティプの構築が要求されていると考えられる。
著者
酒井 隆道 太田昌克 寺元 光生
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.85, pp.127-132, 2002-09-12
参考文献数
9
被引用文献数
2

近年,内容指向のメッセージ配送を行うContent-based network (CBN )がアプリケーション層ネットワークの一形態として着目を浴びている.CBN をグローバル環境において適用する場合,異なるオントロジーを有するエンドユーザ間におけるメッセージ配送を実現するための,オントロジー変換技術の確立が課題となる.本稿では,このようなオントロジー変換を実現するためのアーキテクチャを示し,フレーム形式のオントロジーモデルを対象としたオントロジー自動変換方法を提案する.A content-based network(CBN), that performs a content-based routing, is paid attention as a kind of an application-layer network in recent years. When we lay out the CBN at a global environment, we must establish an ontology transformation technique in order to realize the message routing between end-users of different ontologies. In this paper, we propose an ontology transformation architecture and an automatic ontology transformation method for the frame-based ontology model.

1 0 0 0 OA 徳川禁令考

出版者
司法省
巻号頁・発行日
vol.巻3, 1890
著者
荻野 千鶴子 岩城 久美子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.109-114, 1976-03-15

以上をまとめると,中学3年女生徒は1.教科としての技術・家庭科の「好き」「嫌い」については,顕著な地域差はなく,「好き」なものは32.4%,9教科の丁度中央に位し,「嫌い」なものは11.0%で,音楽とならんで最低である.2.中学校技術・家庭科(女子向き)の内容中,「不必要」を訴えるものの最高は木材加工,最低は調理実習,ついで被服製作で,その必要度は,調査人数中,生徒は約6%,父母は,約8%である.3.被服製作のうち,学習してよかった教材としては,ワンピースドレスが最も多く全体の約半数を占め,ついでパジャマであり,スカートは,僅か5%程度である.4.被服製作については半数以上のものが「好き」であるが,「嫌い」な理由としては,「説明聞いてもわからない」「着れないから」というのが僅かながらある.つぎに父母の意見としては1. 家庭科の学校教育としての必要性を全体の93.2%のものが認めており,「不必要」と答えたものは僅か2.7%足らずである.2.必要性を認めた理由は,「将来の生活のため」「人間性育成」などがあげられている.3.現在の被服製作の程度は,「現状のままでよい」というのが72.4%以上あるが,「程度を上げてほしい」というよりむしろ「下げてほしい」との意見の方が多い.また作業方法も,生徒の能力の個人差を充分認め,家庭作業は「やむを得ない」とするもの約30%であるが,半数の人は「学校のみの作業」を望み,遅れたものへは,「先生の手伝い」も希望している.現在次期学習指導要領の改訂準備の時期でもあり,社会の世論も大切であるが,実際にこれを学ぶ生徒の意識と合わせて父母の考えも知り,現代社会における義務教育の最終段階の家庭科教育のあり方について研究し,大学教師も,中学校の実態を充分把握した上で教育実習の事前指導を行ない実習の効果をあげたいと考える.終わりに,本調査に御協力くださった東海3県下の中学校3年女生徒および,その父母ならびに家庭科の先生方に厚く感謝します.
著者
関 亜沙美 小林 一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

時系列データの振る舞いを理解するために,多くの場合グラフなどに表現を変更する可視化の手法が用いられる.一方,株価などの動向を示すテキストが新聞やWebページに掲載されている.本研究では,時系列データの振る舞いを言葉で説明することに着目し,日経平均株価の動向を例とした時系列データの言語化手法の開発を行う.