著者
松原 聰
出版者
一般社団法人 日本鉱物科学会
雑誌
岩石鉱物科学 (ISSN:1345630X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.57-58, 2021 (Released:2021-05-26)

日本新産鉱物情報(2019年)以降,2020年12月末までに確認された日本産新鉱物および新産鉱物,その他について紹介する.太字は少なくとも化学的,結晶学的性質が明らかにされたもので,信頼度が高い.
著者
山﨑 貴子 岩森 大 伊藤 直子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.348-354, 2016 (Released:2016-12-19)
参考文献数
16

食肉は重要なタンパク質源の1つであるが,加熱により硬くなり,咀嚼嚥下機能が低下した高齢者には食べにくい。我々は牛肉をマイタケ抽出液と一緒に真空パックしスチーミングすると効果的に軟化ができることを報告しているが,表面がべたつき食味が低下することが課題であった。本研究では,食味を改善する方法として,マイタケ抽出液の注入による食肉軟化を試みた。また,マイタケ抽出液が調理中に肉のタンパク質にどのように作用したか調べた。 破断測定および官能評価の結果から,マイタケ抽出液を牛肉に注入する方法は,真空パック法と同程度に牛肉を軟化したが,表面のべたつきは少なかった。SDS-PAGEおよびウエスタンブロッティングの結果,マイタケ抽出液中のプロテアーゼは特にミオシンに強く作用していることが示された。 以上より,マイタケ抽出液を注入する方法では,高齢者にとって食感が良く食べやすい肉を作成できる可能性が示唆された。
著者
大山 綾子 大迫 順子 林 綾乃 鶴田 大輔
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.33-37, 2019 (Released:2019-08-13)
参考文献数
17

40歳代,女性。プレコール○R 持続性カプセル内服約20分後に咽頭の瘙痒感が出現。その後全身に瘙痒感を伴う浮腫性紅斑が出現し拡大した。無治療で約 1 時間30分後に軽快した。プレコール○R 持続性カプセル( 1 %,10% aq.)と,その成分であるイソプロピルアンチピリン( 1 %,10% aq.)でスクラッチテスト陽性であった。イソプロピルアンチピリン以外の,プレコール○R 持続性カプセルに含まれる各成分を含有する 5 種類の薬剤の内服テストを施行したところ,すべて陰性であった。以上の結果より,本例をイソプロピルアンチピリンによる蕁麻疹型薬疹・即時型アレルギーと診断した。イソプロピルアンチピリンは様々な医療用医薬品や多種類の一般医薬品に含まれており,注意が必要であると考えた。 (皮膚の科学,18 : 33-37, 2019)
著者
川原 由佳里 奥田 清子
出版者
日本看護技術学会
雑誌
日本看護技術学会誌 (ISSN:13495429)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.91-100, 2009-12-05 (Released:2016-08-25)
参考文献数
29
被引用文献数
3

本研究の目的は,看護におけるタッチ/マッサージに関する文献の統合的レビューを通じて,この領域における研究の進展状況と成果を確認することである.Cooperの統合的レビューの方法ならびに van Tulder et al.による研究のバイアスのリスクの評価基準を用いて分析を行った.その結果,ストレス状況下における看護師によるタッチにはストレス,不安,苦痛を軽減する効果があること,ナーシングホームやホスピスの入居者,がん患者へのハンドマッサージやフットマッサージには安楽や症状緩和の効果があること,全身/背部マッサージにはリラクセーション,疼痛緩和,皮膚温上昇の効果があることが明らかにされた.また会話しながらのタッチは会話のみの場合よりもストレス緩和の効果が高いなどの実践への示唆が得られた.研究の状況,母集団,タッチ/マッサージの方法,コントロール群,評価の指標やタイミングがいまださまざまであり,今後より厳密なコントロールのもとに追試を行っていく必要があることが考察された.
著者
松永 好孝
出版者
日本徒手理学療法学会
雑誌
徒手理学療法 (ISSN:13469223)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.49-54, 2019 (Released:2019-10-23)
参考文献数
8

〔目的〕本研究の目的は,膝蓋骨の遠位方向へのモビライゼーション後の膝伸展筋力の測定を行い,関節運動反射の影響を検討することである。〔方法〕膝関節疾患を有さない対照群および介入群20 名ずつを対象とした。対照群・介入群はともに1 時間の休憩をはさみ,2 回膝伸展筋力を測定した。介入群では,1 時間の休憩後に膝蓋骨遠位方向へのモビライゼーションを実施し,直後に膝伸展筋力を測定した。この結果より,両群の前後の膝伸展トルク体重比および膝伸展トルク増加率を算出し比較を行った。〔結果〕対照群の初回と休息後の膝伸展トルク体重比では有意差は認められなかった。一方,介入群の初回と介入後の膝伸展トルク体重比では有意差が認められ(p=0.03),膝伸展トルク増加率は11.4 ± 15.1%であった。〔結論〕今回の結果は,膝蓋骨の遠位方向へのモビライゼーションにより生じた関節運動反射が,大腿四頭筋における神経原性抑制を除去している可能性を示唆する。
著者
卓 南生
出版者
日本マス・コミュニケーション学会
雑誌
マス・コミュニケーション研究 (ISSN:13411306)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.60-79,239, 1995-07-31 (Released:2017-10-06)

"Nanpo"is the term used during the war era to describe South-east Asia. Extensive coverage of the region by the Japanese press began in September 1940 after the Japanese army invaded and occupied the French colony of Indo-China. The event sparked a five year long"Nanpo"news reporting craze. It was not untill the late 1960s, when the Japanese economy advanced rapidly Southward that the Japanese media would again to start to pay attention to South-east Asia. This study seeks to discuss and compare the changes in the stance of Japanese press reports on South-east Asia since 1940. A study of war correspondents' news reports on"Nanpo", as well as the lessons and experiences of post-war journalism will also be made.
著者
高橋 伸夫
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
pp.0200515a, (Released:2020-05-30)
参考文献数
92

1990年代以降、日本でも経営・組織のシミュレーション研究が行われるようになってきた。本稿は、研究者間の関係も重ね合わせて、1990年代以降の日本の経営・組織のシミュレーション研究をレビューする。世界の研究の潮流は、シミュレーションの結果だけを、多くはメタファーとして引用するというものである。しかし、日本の一連の研究は、それとは異なる次のようなユニークな研究群である:(1) 既存モデルを批判的に検証した上で、(2) 自分でもシミュレーションを実施し、(3) シミュレーションの結果が実際に存在するのか現実の調査データで検証する。こうした研究がシミュレーション研究の可能性を切り開く。
著者
市川 玲子 望月 聡
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.80-90, 2014-12-20 (Released:2015-01-07)
参考文献数
44
被引用文献数
4 1

これまでに,幅広い類型のパーソナリティ障害(PD)が自尊感情の低さと関連することが示されている。本研究では,PDと3つの様態の自尊感情(特性自尊感情,状態自尊感情によって測定される自尊感情の変動性,および自尊感情の随伴性)との関連を検討した。大学生・大学院生66名に対し,質問紙への回答と携帯電話を用いた継続調査への回答を求めた。対象者は,質問紙ではPD特性,特性自尊感情,随伴性自尊感情に関する項目に回答し,継続調査では状態自尊感情の項目に7日間回答した。結果から,特性自尊感情と境界性・依存性・回避性PD特性との負の関連,演技性PD特性との正の関連が示された。また,境界性PD特性は自尊感情の変動性との正の関連を示した。本研究の結果から,特性自尊感情は幅広い類型のPD特性と関連する一方で,自尊感情の変動性は境界性PD特性と特に関連するものであることが示唆された。
著者
長尾 真
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能 (ISSN:21882266)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.259, 1987-09-01 (Released:2020-09-29)
著者
伊藤 大輔 安井 敬三 長谷川 康博 中道 一生 勝野 雅央 髙橋 昭
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.481-485, 2016 (Released:2016-07-28)
参考文献数
24
被引用文献数
1 2

症例は65歳の女性である.再発性の小リンパ球性リンパ腫に対し,半年間rituximab等が投与され,めまいと小脳性運動失調が発症した.頭部MRIで両側中小脳脚病変を認め,進行性多巣性白質脳症(progressive multifocal leukoencephalopathy; PML)を疑い,髄液中JC virus(JCV)-DNA PCR検査を数回施行し,4回目に初めてJCV-DNAが検出され,診断が確定した.小脳萎縮を認め,granule cell neuronopathyの合併が示唆された.Mirtazapineとmefloquineの併用治療により長期生存が得られた.PMLでは両側中小脳脚の病変で発症する例がある.また,病初期には髄液検査でJCV-DNAが陰性のことがあり,繰り返し検査する必要がある.
著者
堀内 英雄 加瀬 武志 井上 義和 望月 芳義 三木 栄治 鈴木 恒夫 五里主 リチャード H. Hori E. Suzuki
出版者
日本爬虫両棲類学会
雑誌
爬蟲兩棲類學雑誌 (ISSN:02853191)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.22-24, 1965-11-15 (Released:2009-03-27)
被引用文献数
2

蛇の登攀性を知るため次の実験を行なった。1)実際の電柱とほぼ同大の模擬円柱を自製し,凸起物をつけず登攀実験を行なった。2)鉄製櫓を自製し,これが登攀性を試みた。3)実際の電柱の登攀性を試みた。以上の実験の結果次のことを知ることができた。1)円柱にもしあろ高さ以内に身を支えるに足る凸起物のない時は蛇は巻きつくことなくして,この円柱に登ることは不可能である。2)凸起物を有しないある直径以上の太さを有する円柱にもまた登ることは不可能である。3)鉄製櫓には容易に登ることができた。4)鉄枠の温度がある温度以上の時には蛇はこの枠に登らない。5)防御器は条件が揃えば有効と認められた。したがって,蛇がある径以上の太さの円柱または平坦な面を登るには体長の1/x以内に身を支える凸起物のあることを必要とし,鉄製物体に対してはある範囲の許容温度があることを確かめることができた。これらの条件は再吟呼を要するものと認む。
著者
脇田 貴文
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.75, no.4, pp.331-338, 2004-10-25 (Released:2010-07-16)
参考文献数
17
被引用文献数
7 5

This study aimed to assess the distance between adjacent categories of rating scales. It is common practice to treat ordinal variables as interval-scaled variables in the analysis of rating scales. Strictly speaking, however, ordinal scale data should be treated as such, since there is little reason and assurance that they are equivalent to interval variables. In view of this practice, this study proposes a method to assess the interval of rating scales, and analyzes empirical data in order to examine the results obtained by the method. This method is based upon the generalized partial credit model which is one of item response theory (IRT) models. The experiment was carried out on two data sets that differed only on the verbal phrasing of the rating. Main results of the study were: 1) the difference in item content (positive or negative) affects the width of a neutral category; and 2) the distance between categories differs significantly reflecting the difference in verbal phrasing.