著者
川村 信一郎 多田 稔 楢崎 丁市
出版者
JAPAN SOCIETY OF NUTRITION AND FOOD SCIENCE
雑誌
栄養と食糧 (ISSN:18838863)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.268-275, 1966
被引用文献数
1

(1) 大豆 (10品種) は88.8~92.0 (平均90.3) %の種実 (子葉) と6.1~8.3 (平均7.3) %の種皮と1.9~2.9 (平均2.4) %の胚軸からなる。<BR>(2) 糖を抽出し, 個々の糖を定量する方法を定めた。<BR>(3) 9品種の大豆の種実, 種皮, 胚軸の水分, 灰分, 粗脂肪, 粗タンパクを分析定量した。日本品種はアメリカ品種よりも炭水化物が多い。<BR>(4) 9品種の大豆の種実, 種皮, 胚軸の個々の糖を定量的ペーパークロマトグラフィーによって定量した。平均すると脱脂種実はサッカロース6.6%, ラフィノース1.4%, スタキオース5.3%を含み, 単糖類 (グルコースとフルクトース (?)) と五糖類 (ベルバスコース) がこん跡量存在する。平均すると種皮はアラビノース0.02%, グルコース (+フルクトース (?)) 0.05%, サッカロース0.60%, ラフィノース0.13%, スタキオース0.41%, ベルバスコースこん跡を含む。アラビノースは水溶性多糖類が分解したものかも知れない。脱脂胚軸の糖組成は脱脂種実と大差ないが, スタキオースがサッカロースより多い場合が多かった。<BR>計算によると, 大豆全粒 (無水物, 脂肪あるまま) は平均すると単糖類と五糖類 (ベルバスコース) こん跡, サッカロース5.0%, ラフィノース1.1%, スタキオース3.8%を含む。 (この値は日本産1品種についての定量値よりやや高い。)
著者
難波 愛枝
出版者
東京女医学会
雑誌
東京女医学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.6-6, 1937-02

東京女医学会第3回総会 昭和11年11月22日 東京女子医専「クリニツク」講堂
著者
植田 清文 木村 雅友 筑後 孝章 土橋 千琴 上杉 忠雄 佐藤 隆夫
出版者
The Japanese Society of Clinical Cytology
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.290-294, 2012

<b>背景</b> : アレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎 (allergic fungal rhinosinusitis : AFRS) は真菌に対するアレルギー反応が原因とされる再発率の高い難治性鼻副鼻腔炎である. 本邦では AFRS の存在があまり認識されておらずまれな疾患と考えられている. 今回 AFRS を経験し副鼻腔内容物を材料とする塗抹細胞診が実施されたので報告する.<br><b>症例</b> : 42 歳, 女性. 2 年前に左副鼻腔真菌症と診断され手術されたが完全な治癒にはいたらず, 今回その再発と考えられる真菌性汎副鼻腔炎となり内視鏡手術が施行された. 副鼻腔からピーナツバター様物質が採取されその組織標本に散在する菌糸を含むアレルギー性ムチンが確認された. その 1 週間後, 前頭洞から鼻腔内に漏出した同様の検体の塗抹標本で組織標本同様にアレルギー性ムチンがみられ少数の真菌が散在していた.<br><b>結論</b> : 副鼻腔炎からの検体において細胞診での背景が粘液の場合, AFRS を念頭におき, アレルギー性ムチンを確認することが重要である. 細胞診標本は組織標本より厚みがあり, 菌を見出す確率が高く, また菌糸形態の観察に有用である.
著者
岡田 一祐
出版者
千葉大学文学部日本文化学会
雑誌
語文論叢 (ISSN:03857980)
巻号頁・発行日
no.27, pp.26-42, 2012-07
著者
唐木田 健一 Ken-ichi KARAKIDA 富士ゼロックス株式会社ITデバイス研究所 Intelligent Devices Lab Fuji Xerox Co. Ltd.
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会誌 = Journal of the Japan Information-culture Society (ISSN:13406531)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.29-36, 2001-12-10
参考文献数
17
被引用文献数
1

水越伸は,その著書『メディアの生成』のなかで,無線電話という新しい技術がラジオ放送という新しいメディアに結実していく過程を多面的に記述した。そこにおいては,新しいメディアは,まずは既存のメディアの延長上でとらえられ,社会的に共有される。しかしながら,それが展開されるうちに,当初のビジョンは実態とのズレを生じる。そして,そのズレを原動力として,新しいメディアの生成が導かれる。本稿では,水越のこの観察を紹介するとともに,それが新しい秩序(思想,理論,様式,など)の生成機構に関して高い一般的意義を有すること,とりわけ自然科学における基本理論の形成過程ときわめてよく対応することを示した。また,このような創造過程に関わる日本社会の問題点を論じた。Shin Mizukoshi described in his book, "Formation of Media" (in Japanese, Tokyo, 1993), the detailed process that a new technology, wireless telephone, developed into a new medium, radio broadcasting. In this process, the new technology was first accepted in the framework of the existing media, and shared in the society. However, in the development process, the first vision about the technology showed inconsistencies with the actual situation, which drove the technology into the formation of the new medium. The present paper shows the general significance of Mizukoshi's observation, in particular its great similarity with the process of the formation of fundamental theories in sciences. The problems of Japanese society concerning such creation processes were also discussed.
著者
高橋 昌也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.40, pp.9-16, 2001-05-12
参考文献数
10

コンピュータがどのような発展を遂げ、社会でどのように活用されているかを知ることは、大変重要なことである。しかし、内容が非常に豊富で、範囲が広く、かつ高度であるため、これらの内容の全体像を理解することは大変困難である。そこで、本稿では、これらの内容に関して講述すべき具体的な事項について考察することにした。It is very important to study the development and applications of computers in the society. However, since these contents are very abundant and advanced, and their range is very wide, it is very difficult to appreciate the whole figure of these contents. So, in this paper, we consider the concrete items which should be mentioned about them.
著者
豊田 弘司
出版者
奈良教育大学
雑誌
奈良教育大学紀要 人文・社会科学 (ISSN:05472393)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.p143-151, 1992-11

The present study was carried out to investigate the effects of number of the encoded attributes of autobiographical information on incidental memory of Kanii words. In an incidental memory task, the sujects were presented each word and asked to rate the personal experiences on each word. Three types of rating scales were used : the quantity, the pleasantness and the vividness scales. Two rating conditions involved processing on one scale (1 rating group) and three scales (3 rating group). Recall performance of each subject was tested in the immediate and the one-week delayed tests. Performance differences between two groups were not observed in both tests. This result showed that there was no effect of the number of the encoded attributes on incidental memory in autobiographical elaboration. Immediate and delayed recall performances varied as a function of quantity, pleasantness and vividness rated by subjects. Recall performances in 3 categories (low, medium, high) ×3 scales (quantity, pleasantness, vividness) combinations were compared. Performances in 4 combinations with high category of vividness scale were higher than those in the other ones. This result showed that the vividness of personal experiences was critical for the effectiveness of autobiographical elaboration.
著者
横本 真千子
出版者
北海道大学大学院経済学研究科
雑誌
經濟學研究 = Economic Studies (ISSN:04516265)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.27-43, 2014-12

1980年代からインドネシアは海外への労働者派遣を本格化させた。大多数は,アジア各国へ出稼ぎに行く女性家事労働者である。小論では,現在の募集・派遣ネットワークの歴史的形成過程と内在する問題点を指摘し,出稼ぎ国の香港での調査から,募集・派遣ネットワークがいかに彼女たちの就労に影響を与えているかを考察する。現在の海外出稼ぎの募集・派遣ネットワークは,募集人の村での活動や渡航費用の前借りなどの点で,政府が制度化に乗り出す前に農村において慣行化したインフォーマルな海外渡航ネットワークと似通っている。海外出稼ぎ女性家事労働者は,農村在住の募集人から海外出稼ぎの情報を入手し,仲介企業へと帯同される。彼女たちは,渡航前に渡航関連費用を工面する必要がないかわりに,渡航後およそ半年にわたって賃金のほぼ全額を渡航費用の返済に充てる。この募集慣行が,香港で働くインドネシア人女性家事労働者に他国の出稼ぎ労働者に比べて低賃金かつ悪条件での就労を強いる要因となっている。女性家事労働者は,香港での就業によって情報へのアクセスが可能になる。そして,海外出稼ぎ終了後,彼女たち自身が募集人となって渡航ネットワークの一端を担う。
出版者
日経BP社
雑誌
日経バイオビジネス (ISSN:13464426)
巻号頁・発行日
no.50, pp.52-56, 2005-07

2005年3月、味の素は、メタノール資化性菌の全ゲノムの解析結果を発表した。天然ガスから安価に作られるメタノールを炭素源*1として、飼料用アミノ酸であるリジンを高効率に生産する微生物を開発するためだ。 世界トップのアミノ酸メーカー、味の素と天然ガス──。
著者
光成 滋生 渡辺 秀行 吉田 真紀 境 隆一 笠原 正雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.68, pp.261-266, 2002-07-18
参考文献数
17
被引用文献数
1

本稿では放送型コンテンツ配信における不正者追跡問題を考える.従来の配信法は、想定された人数以上の不正者の結託により追跡不可能な海賊版復号器を作成することが可能になるという問題点を持つ.筆者等は、既に楕円曲線上のヴェイユペアリングを用いることにより、この結託問題を解決する方式を提案した.本稿ではこの方式を拡張し、鍵漏洩の自己抑止力と非対称不正者追跡機能、および加入者排除機能を持つ方式を提案する.提案方式では放送量は従来方式より小さく、また加入者が何人結託したとしても結託者以外の個人鍵を生成することができないという拡張前の方式の特長を受けもつ.In the previous traitor tracing schemes, there exists an upper bound on the number of traitors who attack the schemes for certifying the security. We proposed one resolution of the problem using Weil-pairing on the elliptic curves. In this paper, we extend the scheme, yielding an asymmetric self-enforcement and revocation scheme.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.867, pp.140-142, 1996-11-25

詳細な住宅地図を武器に,9月に大証・東証2部に上場を果たす。学生時代から家業を手伝い,成長を支えてきた2代目社長。カーナビソフトをはじめ電子地図へ投資,「紙」からの脱皮狙う。「4年後に社長引退」を公言,社員の奮起を促す。「大迫抜き」でも強いゼンリンを築けるか,重い課題を抱えている。身長180cm,口調も穏やかな大迫忍は,誰の目から見てもスマートな紳士だ。
著者
若木 守 宮村 修一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.139-140, 1992-09-28

開発完了時の生産性評価メトリックスには,開発稼働(人年)当たりの開発規模(NCSL:Non-Comment-source-line)がある。しかし,このメトリックスには,開発の後続工程である保守工程の稼働を決定づける品質が考慮されておらず,品質の悪いプログラムと良いプログラムとが,開発の規模や稼働が同一の場合,両者の生産性は全く同じになってしまうという問題がある。本論文では,保守工程の作業内容を分析し,品質に係わる作業を抽出し,当該作業を含めた生産性評価モデルを提案する。また,2,3の適用例から,従来の生産性評価方法の無効性の実例を示し,改めて,開発完了時に残留欠陥数を予測して,生産性を評価することが重要であることを示す。
著者
穐山 守夫
出版者
千葉商科大学
雑誌
千葉商大論叢 (ISSN:03854558)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.185-250, 2010-03
著者
山登庸次 中野 雄介 宮城 安敏 中村 義和 大西 浩行
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.1019-1030, 2010-03-15

ユーザカスタマイズサービスを容易に開発するため,BPELの拡張を用いたサービス合成機能を提案し,その有効性を示す.近年,Web2.0やSOAのキーワードが普及し,コンポーネントを組み合わせてサービスを実現することが増えている.このような連携サービスには,ユーザに応じてコンポーネントを変更するカスタマイズが必要と考えるが,BPELはユーザに応じたカスタマイズはできず,既存技術であるサービス合成技術は独自言語であるため普及が困難である.そこで,本研究では,ユーザカスタマイズサービスを容易に開発するため,標準技術であるBPELの拡張による手法を提案する.本論文は,①BPELを一部拡張し,ユーザに応じたカスタマイズ可能な拡張BPEL仕様を検討し, ②拡張BPELを処理する拡張BPEL実行エンジンを,市中BPELエンジンを改変して実装し, ③拡張BPELがBPELエディタを用いて容易に作成でき,拡張BPEL実行が性能上問題ないことを確認し,提案方式の有効性を示す.We propose the Service Composition Function based on BPEL extension for user customize services, and show the effectiveness of the proposal. Today, Web 2.0 and SOA become famous keywords, and many composition services are developed. We think user customizations are needed for these composition services. BPEL is a standard of Web Service orchestration, but BPEL cannot customize composition services for each user. The service composition technology which is our previous work needs original description, so developers cannot develope the description easily. Therefore in this paper, we propose the BPEL extension for developing user customize services easily. We study the BPEL extension, and implement a new BPEL engine which processes a BPEL extension. We evaluated descriptiveness of BPEL extension using common BPEL editors, and also measured the performance of executing BPEL extensions. The evaluation results show our method effectiveness.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ = Nikkei computer (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.901, pp.8-11, 2015-12-10

「今後30年の礎」「新生みずほの象徴」——。みずほ銀行がこのように位置付ける次期勘定系システムの開発が佳境に入っている(写真)。本誌取材により、総投資額3000億円以上、ピーク時要員8000人超に上る巨大プロジェクトの全貌が見えてきた。
著者
山下 一夫
出版者
慶應義塾大学
雑誌
藝文研究 (ISSN:04351630)
巻号頁・発行日
vol.72, pp.39-61, 1997-06-01

はじめに一、 定光について二、 燃灯について三、 『封神演義』における重出の構造おわりに