著者
佐藤 文彦
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

非肥満IGTにおける高血糖のメカニズムは完全には解明されていな。本研究においては、非肥満IGTの病態生理を検討するためにトレーサーを用いたグルコースクランプと、二つのトレーサーを用いた経口糖負荷試験を行った。私達の予備的なデータからは、非肥満IGTでは肝糖取り込みの低下と骨格筋のインスリン抵抗性が高血糖に寄与する可能性が示唆された。今後は、これらのデータを確定させるためにさらなる調査が必要である。
著者
山野 英嗣 尾崎 正明 稲賀 繁美 川島 智生 加藤 哲弘 河上 繁樹 中川 理 並木 誠士 廣田 孝 前田 富士男 増田 聡 藪 亨 新見 隆 出川 哲朗 中川 克志 松原 龍一 池田 祐子 小倉 実子 牧口 千夏 中尾 優衣 河本 信治
出版者
独立行政法人国立美術館京都国立近代美術館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、日本近代における建築、デザイン、工芸を対象としながらも、ジャンルを超え、そして国境を超えた動向について総合的に検証したものである。研究成果は、最終的に一冊の図書としてまとめた他、研究代表者が所属する美術館においても展覧会やシンポジウムを開催し、研究成果を広く発信した。東西の文化交流、そしてジャンル間を交差する表現への注目など、時宜を得たテーマとして、建築、デザインそして工芸の各領域において、新たな視点が提言されたと思われる。
著者
高貝 就 中村 和彦 鈴木 勝昭 岩田 泰秀 尾内 康臣 竹林 淳和 森 則夫
出版者
浜松医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

高機能自閉症者にみられる「タイムスリップ現象」に代表される記憶再構築障害に果たすドパミン系の役割を、ポジトロン断層法(PET)を用いて検討した。すなわち、定常状態とタイムスリップ現象を誘発するようなcueを負荷した状態とにおいて、ドパミンD1受容体密度を特異的トレーサー[llC]SCH23390とPETで計測した。現在、その結果について解析中である。
著者
中村 恵子 塚原 加寿子 伊豆 麻子 岩崎 保之 栗林 祐子 大森 悦子 佐藤 美幸 渡邉 文美 石崎 トモイ
出版者
新潟青陵大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

養護教諭を対象とした質問紙調査を実施し、どのように養護診断・対応を行っているのかを明らかにした。養護教諭やスクールカウンセラー、生徒指導主事への面接調査を実施し、心の健康問題における連携について分析、記述を行った。スクールソーシャルワーカー(SSW)に面接調査を行い、SSWによる支援について明らかにした。また、養護教諭へのグループインタビューをもとに、保健室来室者記録の改善を図った。さらに、各関係機関を訪問し、連携について調査した。アセスメント・シートや情報提供書を作成するとともに、健康相談活動の進め方や体制づくり、関係機関との連携などについて、研究成果としてまとめた。
著者
宮脇 淳 若生 達也
出版者
北海道大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

第三セクター等地方自治体の外郭団体について、神戸市住宅供給公社、公有地信託事業等具体的事例について行政内部や議会での議論を整理すると同時に、金融機関交渉、損失補償契約に関する裁判所判断等財政・金融・法務にわたり学際的に研究し、外郭団体の組織ガバナンスと機能再生について体系的かつ実践的な検証を行った。同時に、第三セクター等集中改革期間中の成果について整理し、新設組織の設立増加等そこでの新たな問題点の抽出を行った。この整理・検証を基礎に、第三セクター等外郭団体改革と今後の組織経営に関する具体的選択肢の提示、ゴーイングコンサーンの確立等新たなガバナンス構造の課題整理等を実践的に行った。
著者
河内 明夫 岸本 健吾 清水 理佳 金信 泰造 田山 育男 森内 博正
出版者
大阪市立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

「領域選択ゲーム」の応用研究として、スイッチシステム「量子スイッチ」の試作品を作った。「領域選択ゲーム」は図形ゲームである。その幼児版のゲームにより数字をよく知らない幼児がどの程度数学アルゴリズムを獲得できるかを研究するためのデータを取得し、その解析を行った。この図形ゲームの効能を説明するために、数学を思考する際の脳の働きを研究し、雑誌論文や図書として発表した。大阪市立大学医学部老年内科の医師の意見を取り入れて高齢者の視空間認識機能のリハビリテーションのための高齢者向け「領域選択ゲーム」を開発し、共同研究を締結した高齢者のケア施設に、それを搭載したiPadを貸与して、検証試験を行っている。
著者
織谷 健司 金倉 譲 一井 倫子 齊藤 則充
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

Signal transducing adaptor protein-2 (STAP-2)は、シグナル伝達あるいは転写因子と結合するアダプター蛋白である。本研究において、生体内炎症反応を増強すること、アレルギー反応を抑制すること、BCR-ABL活性増強を介してケモカイン受容体発現を変化させること、メラノーマ細胞増殖に必須であること、抗原刺激後のT細胞免疫応答を正に制御すること、を見出した。本研究成果により、STAP-2阻害剤開発後の治療対象疾患が明らかになった。
著者
伊藤 昭 寺田 和憲
出版者
岐阜大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

心を読むことに基づくコミュニケーションを計算機に実装可能なアルゴリズムとして検討した。主要な成果は、次のとおりである。1.心を読むコミュニケーションの発生要件を「非零和ゲーム状況=利害が完全には一致しないが協調を必要とする状況」と定式化し、人工的にその状況を生成することで、嘘やだましを含む心を読むことによるコミュニケーションを創発させた。2.人が(人工物を含む)対話相手に心属性を付与する条件を、外見要因、行動要因の2面から調査した。また、心を読むことによるコミュニケーションの創発におけるメタ信号を役割を、身振りをコミュニケーションメディアとして用いて分析した。
著者
河原 俊雄
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

1998年、『殺人者の言葉から始まった文学-G.ビューヒナー研究-』(鳥影社)を出版した。本研究は、この著書で展開した論を裏付け補足し、ビューヒナー研究史上における本研究の位置を明確に示し、あわせて、『ヴォイツェック』と『レンツ』の作品が生まれた土壌となる当時の時代背景を主として殺人者の精神鑑定という問題に焦点を絞り明らかにしたものである。科学研究費申請の当初の目標も研究史の外観と時代背景の解明に的を絞り込んだ。その成果が以下の二点である。すなわち、ビューヒナー研究(四)は研究史を、ビューヒナー(五)は時代背景を、それぞれ調査し検討し、従来の論に対して批判的な観点から自らの見解を提示しようと試みた。研究期間の後半は、ビューヒナーの作品に対する演劇的な側面からのアプローチが大きな課題となった。2001年に、ベルリンのシャウ・ビューネで観た『ダントンの死』の公演、ベルクのオペラ『ヴォツェック』の分析、さらには、レッシングやヴァーグナーやデュレンマット等の演劇やオペラの演出への関心。これらはいずれも、申請者のなかでビューヒナー研究を通して得た文体研究の成果が反映された結果である。言葉の戦略的な機能、群集の問題、主人公の感覚による一見断片的としか思えないがしかし基底のところで通じている太くて直線的な流れ。こうした観点からビューヒナー研究と関連する分野の演劇やオペラを観る視点が生まれた結果である。しかし、ベルリンやウィーンでのビューヒナーの戯曲や、その戯曲を台本にしてオペラ化した作品の上演はそう多くはない。このため、演劇的な側面からの研究は未完に終わった.これは今後の課題としたい。
著者
林 亜希子
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は、反社会的な嘘(登場人物の嘘によって、他者が被害を受けるシナリオ)と向社会的な嘘(登場人物の嘘によって、他者が利益を得るシナリオ)という目的の異なる2種類の嘘に対して被験者がどのように道徳判断をするのかについて明らかにすること、さらに、それらの嘘の道徳判断に関与する神経基盤についてfMRI(functional magnetic resollance imaging)を使用して検討することであった。本研究では、同じ嘘という行為でも、目的に応じて道徳判断が異なり、さらには、それぞれの嘘に対する神経基盤も特異的なものであったという結果を得ることができた。今年度は前年度に引き続き、実験データの考察や解釈のため数多くの論文の精読をこなし、国際雑誌への投稿を目標に英語論文の作成を行った。投稿結果は、差し戻しであったが、reviewerから本研究に対する問題点やアドバイスを頂いた。特に、論文中に記載されている言葉の使い方や解析方法の改善及び追加解析に対する指摘が多かったため、その点の改良を行った。現在、再投稿を行い結果待ちである。道徳判断や道徳的行動に関わる脳活動を詳細に調べることは、人の意思決定などの社会行動における脳のメカニズムの一端を明らかにすることが可能になると考えられる。また、社会的行動の異常、特に道徳的な判断・行動の異常を呈する脳損傷患者の病態の理解に貢献するものと考えられる。本研究の成果が、一部の認知症患者にみとめられる反社会的行動の神経機構の解明や、将来的には症状の早期診断等の一助となることに期待する。
著者
北尾 謙治 北尾 S.キャスリーン
出版者
同志社大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

24年には私たちは米国のテレビコメディーの「モダーンファミリー」の最初の3シーズンを使用した。謝罪によく使用される“sorry,” “excuse,” “apologize,” “forgive,” と“pardon”の5キーワードを使用して、コーパス内の謝罪を特定して、分析した。25年度はこの研究の吟味をして、謝罪に対して応じる言い方を研究した。まず以前の研究で謝罪にどのように応じたかや発話行為のデータを集める種々の問題を吟味する。米国のシチュエーション・コメディの「モダーン・ファミリー」の72エピソードの字幕のコーパスから抽出した320の謝罪を分析した。謝罪の応答を9つのカテゴリーに分類した。それらは、応答なし、相手のしたことを最小限にすること、したことに焦点をしぼること、謝罪の説明や理由に答えること、明らかにすることを求めること、謝罪で返答すこと、音の発生、不信感を示すこととその他。私たちはそのどのカテゴリーの返答が使用されるか、それらはどの様な状況で使用されるかを研究した。謝罪の9つの応答は私どものオリジナルのカテゴリーである。私どもは、コーパスから謝罪の仕方の例を収集して、データドリブンの教材を試しに作成した。私どもは謝罪のスピーチアクトで、謝罪以外の意味に使用される場合の分析もしたが、これをした例は今までに見当たらない。
著者
鈴木 達行 音井 威重 藤原 昇
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

-20Cで3ヶ月間凍結保存後、融解した牛胎児細胞からドナー核を作り出した。セルラインの7回から12回継代培養したものを本研究のドナー核として用いた。これらのドナー核にオワンクラゲ蛍光遺伝子、EGFPジーンフラグメントをリポゾームの媒介により牛胎児細胞内へ取り込んだ。牛胎児細胞は遺伝子導入前に4〜5日間飢餓状態に置くため、牛血清添加量を抑えた0.5%血清加DMEM培地内で順化させた。一方、除核卵子を準備するため、食肉処理場で得られた卵丘付き卵母細胞を修正卵管液で成熟培養し、20〜22時間後に5ug/mlサイトカラシンB+0.3%BSA加修正SOF液内で除核し、ドナー核を挿入して電気融合装置BTX2001によりDCパルス1kv/cm, 50マイクロ秒にてチマーマン液内で融合した。その後修正SOF液内で8日間培養し、発生した胚盤胞、拡張・脱出した胚盤胞への遺伝子導入成果を確認した。その結果、胚全体に遺伝子が導入されたものは11例(3.5%)で、このうち胚盤胞は1例(1.0%)に過ぎなかった。遺伝子導入例の大部分がモザイク状で26例(8.4%)にみられた。遺伝子導入核構築胚の一部は開発した陰圧式炭酸ガス培養器で培養しながら、日本(福岡)から中国(チンタオ)空港を経て、中国莱陽農業大学で準備した5頭の受胚牛へ移植実験を試みた。その結果、3頭が妊娠し、1頭は移植後60日後に流産、2頭が分娩した。これらの分娩牛からの遺伝子導入成功の有無については未だ確認されていない。
著者
田中 樹 真常 仁志 三浦 励一
出版者
総合地球環境学研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

西アフリカの砂漠化地域において、「危機の年」と対処行動の特定、在来の情報技術伝播経路の解明、対処技術の開発を行なった。その技術は、風食抑制と収量向上を可能とする「耕地内休閑システム」、生計向上と水食抑制に有効な「ザイ+アンドロボゴン草列」および従来の普及法の大幅な改善と社会的弱者層の可視化を可能とする「社会ネットワーク手法を用いる技術普及法」である。一部の技術は、ニジェール国内で普及段階に至った。
著者
兼原 敦子
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

日本と近隣諸国との間には、海洋境界画定紛争がある。島に対する領域主権の問題が関わるため、紛争は短期には解決されず、長期化する。日本は、とくに中国との間の大陸棚境界画定につき、中間線方式を主張しているが、その妥当性が文献、実践から明らかになった。また、日本の調査捕鯨船への妨害行為についての国際法上の対処についても検討した。
著者
池田 雅則
出版者
兵庫県立大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

これまで明らかにされてこなかった、19世紀後半日本における地域エリートの学習歴とその変容過程について、史料調査を通した一次史料の収集と分析によって検証することができた。農村エリートの青少年期の日記や文官普通試験にかかわる公文書を史料として分析を進めた。そして、19世紀後半の地域エリートは、国家的制度による正規の学校体系に収まらない不定型で複雑な学習歴を歩んでいたことが明らかとなった。本研究の成果の一部は学術図書として平成25年度中に刊行されることになった。
著者
溝口 元
出版者
立正大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

江戸末期までの本草書および明治期以降の学術書、専門雑誌に掲載された棘皮動物、甲殻類、両生類、げっ歯類の種の量的変化、図譜の記載の特徴を文献的に調べ、近代西洋動物学が我が国導入されることにより、どのように動物「種」の認識が変化したかを探究した。明治期以降の教育制度の整備と標準和名の普及は対応していた。また、20世紀初頭、来日し日本産両生類を採集し新種として記載して、アメリカへ持ち帰ったスミソニアン博物館学芸員スタイネガーの日本産動物の液浸標本を調査し、採集時期と種を確定した。さらに、旧台北帝国大学理農学の動物分類学者、青木文一郎が採集したげっ歯類の種と採集数を計数しデータベース化を試みた。
著者
鈴木 真ノ介
出版者
小山工業高等専門学校
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は,コンピュータと通信機能を有し,生体に装着可能な超小型高機能電子機器である"ウェアラブルデバイス"における新たな通信システムの基礎開発を行うものである.その手法は,生体を伝送路とし,1つの圧電デバイスから超音波と微弱電界の両方を出力し,それらを併用したハイブリッド通信を行うものである.本研究の成果としては,超音波・電界通信の条件把握に始まり,両通信回路の設計・製作,およびその通信品質の検証を行い,ハイブリッド通信の有効性を示した.
著者
戸田 任重 宮原 裕一 浅井 和由
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

不活性ガスの六フッ化イオウ(SF6)による年代解析では、調査地(長野県南部)の地下水の滞留時間は2~33年と推定された。水道水源および観測井戸(いずれも30m以上の深井戸)の地下水の硝酸態窒素濃度は、滞留時間が20年弱(1993~94年涵養)の井戸で極大を示し、15年未満(1997年以降涵養)の井戸では比較的低濃度であった。調査地では、堆肥を含む施肥量が過去40年以上にわたり減少し続けており、水道水源などの深井戸の硝酸態窒素濃度は施肥量の減少を反映している可能性がある。
著者
堤 俊彦
出版者
福山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は,レアシンドロームであるプラダウイリー症候群(PWS)児の養育のプロセスにおける親や家族が経験する困難の理解と心理的援助のニーズを探ることであった。乳幼児から青年期のPWS児を持つ親を対象に,グループインタビューを行ない,子育ての過程で経験する困難や発達のプロセスを中心に聞き取りを行った。その結果,障害に起因するさまざまな問題への周囲の無理解により,親や家族は地域で孤立し,専門的な援助もないまま,同じ子を持つ親のサポートを頼りに,養育を行っている現実が明らかになった。より早期より専門家が関わり,親や家族に対する心理面の支援を含めた包括的支援システムの構築が急務な課題といえる。
著者
竹下 盛重 中村 昌太郎 石塚 賢治 石塚 賢治
出版者
福岡大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

日本のEATL(腸管症関連T細胞リンパ腫)では大部分がII型であり、その多くはCD56+, CD8+T細胞リンパ腫であった。その非腫瘍部位の粘膜には、腫瘍性のIEL(上皮内リンパ球)が約70%にみられ、また反応性IELが多くみられる腸管症病変が約50%に認められた。腫瘍細胞はC-METの反応が約80%に、またリン酸化MAPKが90%、C-MYCが約40%、BCL2が70%強に認められた。また、FISH によるC-METの増幅は65%、C-MYCの増幅が71%に認められた。EATLでは、C-MET/MAPK系やC-MYC/BCL2系を介する細胞の増殖維持が腫瘍化に関与していると推測した。