著者
斎藤 功
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.41, no.10, pp.623-640, 1968-10-01 (Released:2008-12-24)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1 1

群馬県東南部で,酪農地域の発展過程を牛乳産業を構成する搾乳業者,酪農家,乳業会社の歴史的関連から考察した結果,酪農地域は牛乳産業の分化にともない6期の発展過程を示した. 搾乳業者は,幾多の変化をしつつも,戦前まで当地域の牛乳産業をリードしてきたが,第IV期における地元乳業会社の成立と戦時統制,続く第V期の外来中小乳業会社,第VI期の大手乳業資本の進出のなかで,地域社会と結びついた学校牛乳業者と牛乳販売地盤を生かしつつ大手乳業会社の牛乳販売店へと転化した. 明治30年代に乳牛飼養を開始した農家は,大正末期に搾乳産業組合を設立し,牛乳の処理・販売に着手したが,多くは失敗した.戦時統制により集乳圏が明治のSpot, 大正のlocalからRegionalとなるなかで,戦後の広範は酪農の普及が準備された. 昭和31年,集約酪農地域の指定以降,東京集乳圏の拡大にともなう大手乳業資本の進出のなかで多頭育酪農が行なわれた.この結果,農家の複合経営のなかで,酪農部門が経営結合の中心的地位を占めると同時に農家間結合をひきおこすに到り,牛乳産業は,単に酪農家のみならず,地域社会に及ぼす影響が大きくなった.
著者
佐藤 美穂 若林 尚樹
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.216, 2006 (Released:2006-08-10)

“影”は、我々の身の回に起こる物理現象である。また映画やアニメーションの表現手法の1つとして、影の非物理的な動きを利用した視覚的表現が、時刻や環境などの状況説明や、感情などの心理表現に多用されている。そこで本研究では、物理現象である影がアニメーションなどで利用される映像的表現を、再度実世界のインタラクティブコンテンツ上で表現するという試みを行い、従来の視覚的表現手法では困難であった、背景や状況を説明する上での、新たな表現手法としての影の表現の効果と役割について明らかにすることを目的とした。そこで映画・アニメーションなどを参考に、影の非物理的表現の調査と分類を試みた。さらにその分類結果を元に、インタラクティブインスタレーション作品を制作し、実際にユーザに体験してもらうことによって影の表現を利用したインタラクティブコンテンツの効果や特性の検討を行った。その結果、影のように日常にある何気ないものが変化することを利用した表現によって、今までにない情報を読み取り、考えることが可能となり、新たな情報伝達手法としての可能性が広がったのではないかと考えられる。
著者
金親 あつ美 古家 夏絵 藤井 恵子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成24年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.61, 2012 (Released:2012-09-24)

【目的】大豆は古くから日本人の重要なたんぱく源として食され、近年は豆乳の機能性成分が注目されている。本研究では、豆乳の起泡性に着目し、豆乳の泡沫特性を明らかにし、米粉と複合化させスポンジケーキを調製し、その特性を検討した。【方法】10~60℃に調整した豆乳をハンドミキサーを用いて起泡させ、その泡沫の起泡力、安定性、および力学特性を調べた。併せて豆乳の表面張力を測定した。また、豆乳泡沫にショ糖を添加し米粉と混合してスポンジケーキを調製した。生地の特性としてバッターの粘度、ケーキの特性として比容積、力学特性について検討した。【結果】12~55℃に調整した豆乳を撹拌すると、均質な泡沫を形成させることができた。豆乳は、温度が高いほど表面張力が小さくなり、起泡力は増大した。しかし撹拌温度55℃を超えると一部が凝集した。また、撹拌温度が高いほど豆乳泡沫の粘度が高く、45℃で撹拌し調製した豆乳泡沫が、最も粘度が高かった。泡沫安定性は、撹拌温度が高いほど高くなり、卵白とは逆の傾向となった。豆乳泡沫を用いたスポンジケーキの調製について検討したところ、撹拌温度12~28℃で起泡させた豆乳泡沫を用いた場合ケーキは膨化した。ケーキの比容積は、糖濃度40%までは大きくなったが、50%では減少した。焼成可能であったスポンジケーキは、用いた豆乳泡沫の粘度が100~480mPa・sの範囲であった。以上の結果より、米粉スポンジケーキを調製する際は、起泡性および安定性の高い豆乳泡沫を用いるとよいというわけではなく、豆乳泡沫の粘度が100~480mPa・sの範囲内にある場合のみ、スポンジケーキが得られることが明らかとなった。
著者
加藤 渉 渡辺 浩一郎 三瓶 健
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.87-92, 1981-04-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
9

本研究は, 海上浮遊建物の揺れ環境に注目し, 1Hz以下の低周波数振動に対する人体の振動感覚での一般的傾向を把握するために, 主観的等感曲線を作成することを目的とした. すなわち, 海上浮遊建築物の動揺条件を包含した実験用シミュレータの試作, 及び心理的尺度構成法としてのスチーブンスのマグニチュード推定法とを用いて, 0.03Hzから0.2Hzまでの低周波数上下正弦波振動に対する立位での主観的等感曲線を作成し, その結果, 低周波数振動領域にても, 刺激と反応の関係を示す, スチーブンスのベキ関数法則は成立すること, また, この周波数範囲では, 人体の振動感覚は速度及び加速度で規制されることが判明した.
著者
森上 伸也 大場 正昭
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集 第23回 風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
pp.85, 2014 (Released:2015-03-10)

伝統的に、日本の住宅では自然通風が夏季および中間期における室内環境の改善に有効な手段であると考えられてきた。前報では、通風環境における人体の皮膚温と発汗蒸発特性を把握するために、通風型人工気候室を用いて、気流の変動周波数を変えて被験者実験を行い、正弦波形で変動する気流の変動周波数が皮膚温と発汗量特性および人体熱損失量に与える影響について検討した。 本報では、前報と同様に正弦波形で変動する気流環境における被験者実験を行い、変動する気流が人体の皮膚温と耳内温度および発汗の変動特性に与える影響について検討した。実験結果から、人体の皮膚温、耳内温度および発汗量と風速の変動周波数との間に相関性があることがわかった。
著者
笠根 岳 岡田 美緒 遠藤 英明 任 恵峰
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.81, no.5, pp.826-835, 2015 (Released:2015-10-16)
参考文献数
20
被引用文献数
1

かつお節加工残滓を安全かつ有効に利用する研究の一環として,まず加工残滓の熱水抽出液に PAHs を合計 3217 μg/L 添加したモデル試料の活性炭による PAHs 最適除去条件を有用成分への影響も考慮しつつ検討した。その結果,PAHs 除去率は最大 99.6% であったが,活性炭の種類による影響が大きかった。続いて,市販品の黒粉 2 種を熱水,エタノール,酢酸エチルで抽出し,PAHs 浸出量を分析した。エタノール抽出で PAHs が最大 12823 μg/L 浸出し,市販品にも高濃度の PAHs が含まれていることが分かった。
著者
末松 宗雄
出版者
社団法人 日本繊維機械学会
雑誌
繊維機械學會誌 (ISSN:18838715)
巻号頁・発行日
vol.11, no.8, pp.553-557, 1958-08-01 (Released:2009-10-27)
参考文献数
9
被引用文献数
1

研究目的糸の粘弾性体として波動方程式より動粘性係数, 弾性係数の張力および撚数に対する変化を実験的に求めた.研究結果糸へ縦波の進行波を加えて進行波の速度と減衰率より動的粘性係数および弾性係数を求めて(1) 進行波の速度は張力により大きくなる.(2) 進行波の減衰率は張力により小さくなる.(3) 生糸においては張力速度曲線, 張力減衰率曲線は撚数に岡係なく相似の曲線である.という結果を得た.
著者
竹花 一成
出版者
比較眼科学会
雑誌
比較眼科研究 (ISSN:02867486)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1-2, pp.1-2_5-1-2_9, 2003-10-06 (Released:2015-03-28)
参考文献数
4

眼窩は眼球とその周辺に位置する眼球付属器を容れる円錐状の空洞である。この空洞は眼球を保護しその機能を維持するために大変重要な部分である。眼窩軸と眼球軸(視軸)は完全には一致せず眼窩軸がやや内側に傾いており空洞とその中にある構造物の基本的構造と機能そして障害時の変化について記載する。
著者
大久保 雄作 三品 美夏 茅沼 秀樹 渡邊 俊文
出版者
一般社団法人 日本獣医麻酔外科学会
雑誌
日本獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:21896623)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.31-35, 2015 (Released:2015-11-24)
参考文献数
8

排尿困難を主訴として、8歳、去勢雄のゴールデン・レトリバーが来院した。肉眼的に症例の会陰部は腫脹しており、逆行性尿路造影検査では会陰部尿道内にテニスボール大の腫瘤性病変が確認された。排尿困難の改善を目的として、会陰部正中から外科的にアプローチし、腫瘤周辺の尿道の一部分とともに腫瘤を摘出し、同時に外尿道口の再建を行った。摘出した腫瘤は病理組織学的に平滑筋腫と診断され、摘出後は良好な臨床経過が得られた。
著者
伊東 輝夫 西 敦子 内田 和幸 チェンバーズ ジェームズ 椎 宏樹
出版者
一般社団法人 日本獣医麻酔外科学会
雑誌
日本獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:21896623)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.37-41, 2015 (Released:2015-11-24)
参考文献数
14

脊椎原発骨肉腫は犬では稀な疾患であり、その治療や予後に関する報告は少ない。本報告では減容積手術を実施した3例について述べる。症例1は雑種犬、12歳、雌、体重10kgで、第3腰椎の骨肉腫による進行性の後肢麻痺がみられた。減容積手術で麻痺は一時的に改善したが、その後麻痺が進行し、術後46日目に安楽死させた。症例2は雑種犬、8歳、雌、体重15 kgで、第12胸椎の骨肉腫による急性の後肢麻痺がみられた。減容積手術と6回のカルボプラチン治療により7ヶ月以上歩行機能の維持が可能であった。症例3はウエルッシュ・コーギー・ペンブローク、10歳、雄、体重11 kgで、第5胸椎骨の肉腫による後肢麻痺を急性発症した。減容積手術を実施したが麻痺は改善せず、術後27日目に死亡した。以上の症例の治療経過から、脊椎骨肉腫の減容積切除は診断と緩和に有効であるが、予後は症例によって大きく異なることが示唆された。
著者
Yasuyuki KANEKO Shidow TORISU Mitsuyoshi HAGIO Ryoji YAMAGUCHI Shinya MIZUTANI Kiyokazu NAGANOBU
出版者
公益社団法人 日本獣医学会
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
pp.15-0425, (Released:2015-11-30)
被引用文献数
2

Hepatopulmonary syndrome (HPS) is a respiratory complication of hepatic disease, that is well recognized in humans and defined by the presence of 1) liver disease, 2) hypoxemia and/or high alveolar-arterial oxygen gradient (AaDO2) and 3) intrapulmonary vasodilatation. The present report describes a similar case of HPS in a dog. A six-month-old Papillon was diagnosed with ductal plate malformation with chronic active hepatitis and showed progressive increases in AaDO2 over the course of the following six months. The presence of intrapulmonary vasodilatation was confirmed by agitated saline contrast transthoracic echocardiography. Also, the absence of congenital cardiac defect was confirmed by transthoracic echocardiography. From these results, we suspected that this dog had HPS. This is the first description of suspected canine HPS.
著者
Masaki MICHISHITA Aya OHTSUKA Rei NAKAHIRA Tsuyoshi TAJIMA Takayuki NAKAGAWA Nobuo SASAKI Toshiro ARAI Kimimasa TAKAHASHI
出版者
公益社団法人 日本獣医学会
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
pp.15-0550, (Released:2015-11-28)
被引用文献数
1 22

Feline mammary carcinomas are characterized by rapid progression and metastases. Vascular endothelial growth factor (VEGF) is a key regulator of tumor angiogenesis, proliferation and metastasis. The present study aimed to investigate the effects of a single drug therapy of bevacizumab on a xenograft model of feline mammary carcinoma expressing VEGF protein. Bevacizumab treatment suppressed tumor growth by inhibiting angiogenesis and enhancing apoptosis; however, it did not affect the tumor proliferation index. Thus, bevacizumab had anti-tumor effects on a xenograft model, and this may be useful for the treatment of feline mammary carcinoma.
著者
中島 和一 上田 智
出版者
一般社団法人 日本粘土学会
雑誌
粘土科学 (ISSN:04706455)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.57-75, 1990-04-24 (Released:2011-09-20)
参考文献数
110
被引用文献数
1

Heulandite-clinoptilolite, analcime-wairakite, mordenite and ferrierite are main natural zeolites which are widely distributed. We have reviewed histories of synthetic study on the main natural zeolites, and mineralogical properties and formation conditions of the natural zeolites synthesized.
著者
羽藤 英二
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.13-27, 2002-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
81
被引用文献数
1 1

本稿では, ネットワーク上の行動原理とモデルを整理した上で, 今後の研究の方向性を展望してみたい. 交通行動モデル発展の経緯を整理した上で, 行動モデルとネットワークモデルの理論的整合性に留意して, 均衡配分理論の定式化と, 最適性条件, ローディングアルゴリズムをレビューする. 従来のモデルを下敷きに, 新たなモデルの枠組み構築に向けた課題と展望について触れる.
著者
長瀧 寛之 永井 孝幸 都倉 信樹
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.5_8-5_14, 2007 (Released:2007-10-04)
参考文献数
11
被引用文献数
1

This paper reports trials to record all possible lectures and to deliver on demand the recorded video contents in the Department of Information Systems at Tottori University of Environmental Studies. Main features of the efforts by the department are summarized as follows : (1) Every possible lecture is recorded and delivered on demand. (2) The activity is done at reasonable initial and running costs. (3) Voluntary students and teachers work together as technical and management staff without university staff. For the fiscal years 2004 and 2005, more than 1000 lectures, each of which lasted 90 minutes were recorded successfully, and the total running cost was less than 2-million yen, including the maintenance cost and payment. In this paper, we describe how we realized the three features, and analyze the details of the costs.
著者
早瀬 環 山本 淑子 山本 啓一
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本トキシコロジー学会学術年会 第32回日本トキシコロジー学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.121, 2005 (Released:2005-06-08)

我々はこれまで、濫用薬物であるコカイン(COC)やメタンフェタミン(MA)の不安惹起作用について、マウスにおける高架式十字迷路法などの方法によって調べてきた。COCやMAによる不安症状は、他の原因による不安症状同様、ベンゾジアゼピン受容体やセロトニン受容体などの受容体と関係があるといわれ、様々な抗不安薬による抑制効果が検討されてきたが、最近カンナビノイド(CB)受容体との関係が示唆されている。特にanandamide(AEA)など内因性CB受容体作用薬(内因性CB)は抗不安作用など様々な治療効果を示すことが証明されている。本研究ではCOC及びMAによる不安症状に対する内因性CBの影響を調べ、他の抗不安薬との比較を試みた。【方法】雄ICRマウスでCOC及びMAの不安惹起作用に対するベンゾジアゼピン受容体(diazepamなど)、セロトニン受容体(ketanserin、ondansetronなど)などに関係のある抗不安薬、及び内因性CBであるAEA、2-arachidonylglycerol、N-arachidonyldopamine(NADA)、noladin ether、virodhamine(VD)の影響を高架式十字迷路法(壁のあるenclosed armへの嗜好性の変化)によって調べた。【結果と考察】高架式十字迷路法では、COC 30mg/kg又はMA 4mg/kgの急性投与群(腹腔内投与)、及びCOC 15 mg/kg又はMA 2mg/kgの慢性投与群(7日間の投与)の両方で、3日間以上の不安症状(壁のないopen armへの移動回数の減少、壁のあるclosed armへの移動回数の増加、open armでの滞在時間の減少、open armに最初に移動するまでの時間の延長、すくみ緊張姿勢の増加など)の継続が認められたが、(最終)投与40分後では、急性投与群のみで著明な不安症状が認められた。抗不安薬については、投与40分後では、diazepam(5mg/kg)、chlormethiazole(10mg/kg)、ketanserin(5mg/kg)、ondansetron(0.01mg/kg)、及びCB受容体に対して部分antagonistとしても作用するVD以外の内因性CBの抗不安作用(上記の評価値の回復)が急性投与群で認められたが、投与3日後では、内因性CBのみに急性投与群と慢性投与群の両群での抗不安作用が認められ、作用の継続性とCOCやMAの退薬症状に対する効果の可能性が示唆された。また内因性CBなどの効果がCOC群とMA群の両群で認められることが示された。
著者
川端 晶子 澤山 茂
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
栄養と食糧 (ISSN:18838863)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.241-244, 1976-07-10 (Released:2010-03-26)
参考文献数
8
被引用文献数
1

8種の果実ペクチン質および4種の市販ペクチンを試料とし, 臭化カリウム錠剤法による赤外線吸収スペクトル分析を行なうとともに, 中和滴定法によって, 試料中の遊離のカルボキシル基と, エステル形カルボキシル基を定量し, また, 原子吸光分析法によってカルシウムとマグネシウムを定量した結果, 赤外線吸収スペクトル特性が, エステル化度, 無機イオンおよび前報のメトキシル基の定量値とほぼ一致することが認められた。
著者
北村 隆一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1-15, 2003-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
111
被引用文献数
3 4 3
著者
平山 世志衣 天野 雄太 大内 康弘 本藤 祐樹
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会誌 (ISSN:18802761)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.348-358, 2015 (Released:2015-11-17)
参考文献数
28

We created a self-directed e-learning program for high school environmental education. The learners are expected to understand their indirect contribution to environmental problems such as global warming or energy consumption through this program. Life cycle thinking (LCT) is a key concept to link learners’ daily activities to the environmental problems. The advantage of e-learning is that it makes possible to provide schools with an opportunity of environmental education without much extra preparation required for school teachers. This feature of e-learning is especially important for LCT based education, because the concept of LCT is usually unknown by most of school teachers. The program created is composed of two parts. In the first part, learners study the LCT concept using visual materials that describe the life cycle environmental impacts of pro-environmental behaviors, such as local production for local consumption and reuse tableware. In the second part, learners calculate the life cycle energy of their own belongings using the dedicated LCA software named ‘Energy Consumption in Your Bag?!’. These learning materials can be down-loaded from the website prepared for the e-learning. Approximately 500 high-school third graders studied using this self-directed e-learning program, individually during the summer break. Their teachers’ role was to provide students with the follow-up quizzes to confirm what they had learned. The result of the self-assessment survey conducted after the e-learning showed that more than half of the learners became concerned about LCA. Moreover, there was the tendency that their concern to environmental problems was higher than that of the previous third graders in the same school. Furthermore, we analyzed the learners’ impression statements written after the e-learning, and found that the learners who began to be concerned about LCA tended to describe more about their daily lives in their impression statements than those who were not or less interested in LCA did.