著者
佐藤 斎 大滝 一 藤崎 俊之 中野 雄一
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.89, no.11, pp.1319-1322, 1996-11-01 (Released:2011-11-04)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

Two cases of psychogenic hearing loss combined with psychogenic aphonia are reported.Case one was a 15-year-old female with psychogenic hearing loss that appeared just before taking a high school entrance examination. After she passed the examination, the complaint of hearing loss was reduced. Three years later she suddenly suffered from psychogenic aphonia prior to taking a college entrance examination. The aphonia also diminished after she passed the examination. Both the hearing loss and aphonia were attributed to the stress caused by the entrance examinations.Case two was a 26-year-old female who suddenly suffered from profound hearing loss and aphonia simultaneously. The conditions were brought on apparently by a psychogenic reaction to a stressful relationship with her mother-in-law.In both cases, the threshold of auditory brain stem evoked response was normal while the threshold of pure tone audiogram indicated profound sensorineural hearing loss. The phonolaryngogram was useful for diagnosis and evaluation of voice disturbance.
著者
森山 美知子 柘植 尚子 古井 祐司 中野 真寿美 田久 浩志 岩本 晋
出版者
日本病院管理学会
雑誌
病院管理 (ISSN:03869571)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.47-58, 2006-01-01
参考文献数
10
被引用文献数
2

糖尿病、虚血性心疾患及び心不全について、わが国の医療機関での患者教育の実態及び問題点を把握し、患者教育の方向性を検討、さらに、今後、外部疾病管理サービスの受入れについて医療機関の意識や障害を明らかにすることを目的に調査を行った。内科を標榜する一般病床をもつ病院を病床規模ごとに全国から1,000病院、診療所100ヵ所を対象に、無記名自記式選択式質問紙による郵送回収調査を行った。322病院、26診療所を分析対象とした。結果、専門医、専門スタッフ、専門外来、患者教育プログラムの整備状況は病院規模が大きくなるほど高く、患者教育については200床未満の病院・診療所の実施割合は低く、内容も限定的であった。患者教育の問題点についてはスタッフ数・専門スタッフ不足及び看護師による教育が診療報酬対象にならないことが上げられ、5~6割の病院がこれを補完するための外部疾病管理サービスは条件が整えば採用したい意向を示した。
著者
若林 啓 竹内 誉羽 平松 淳 中野 幹生
出版者
一般社団法人 人工知能学会
巻号頁・発行日
pp.1N3J903, 2019 (Released:2019-06-01)

本論文では,音声言語理解の代表的な形式であるスロットフィリングタスクを,入力文の最適分割を求める問題として定式化するアプローチを提案する.この定式化を用いることで,系列ラベリングとして定式化して深層学習を適用する従来の手法に比べ,小さい計算資源で実行可能な言語モデルの学習に基づいた手法を導くことができる.提案手法は,モデルの学習をワンパスアルゴリズムによって高速に行い,最も確率の高い解釈の推定を動的計画法を用いて効率的に行う.実験により,提案手法は深層学習手法と同等の推定精度を達成しつつ,高速かつ省メモリに動作することを確認する.
著者
中野 佑哉 河野 誠也 吉野 幸一郎 中村 哲
雑誌
研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:21888779)
巻号頁・発行日
vol.2020-NL-244, no.3, pp.1-5, 2020-06-26

質問応答とは,与えられた質問に対し適切な答えを見つけて提示するタスクであり,機械読解や対話システムなど様々な応用を構成する重要な基本タスクの一つである.これまでの質問応答システムの研究は様々な問題を解決し,いくつかのベンチマークで高い精度を実現してきた.しかしながら,質問応答システムを実際に利用する場合,様々な課題が残されている.その中の一つに,質問応答システムに対するユーザ発話の曖昧性がある.本論文では,解答が一意に定まらない曖昧な質問文に対し,問い返しを行うことによって質問文の意味を一意に定めることを目的とする新たな質問応答タスクを設定した.その上で,この問題のベンチマークとなる質問応答データセットを既存の質問応答タスク向け大規模データセットから変換することにより作成した.また,作成したデータセットに対して既存モデルを用いた際の精度評価実験を行い,どのような問題が存在するか議論した.
著者
新井 哲也 中野 泰志 小平 英治 草野 勉 大島 研介
出版者
日本ロービジョン学会
雑誌
日本ロービジョン学会学術総会プログラム・抄録集 第8回日本ロービジョン学会学術総会/第16回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 合同会議
巻号頁・発行日
pp.47, 2007 (Released:2008-07-07)

【目的】 ロービジョンの人達の中には、エスカレーターの乗降の際、上りと下りを間違えることがあり、重篤な事故に至るケースもある。中野ら(2006)は、晴眼者、ロービジョン者、高齢者を対象とし、実機を使用した検証実験において、ハンドレールにマークを付すことで、より遠くからエスカレーターの運動方向が判断できることを明らかにした。先行研究で用いられたマークが 菱形であったことを受け、本実験では、より効果の大きなハンドレールデザインについて検討した。 【方法】 実験参加者は晴眼者10名であり、低視力シミュレーター(Nakano et al., 2006)を用いて各々の視力を段階的に変化させた(視力条件;0.04、0.02、0.015)。マークの種類について、背景色を青、マークの色を黄に固定した上で、a)マークの形状(菱形・矢印)、b)マーク間の間隔(広い・狭い)、c)広告とマークの間隔(狭い・中間・広い・広告のみ・広告なし)の3要因を選出し、それらの組み合わせのうち7種類を検証対象とした。参加者の課題は、回転するベルトを観察し、上下いずれかの運動方向をできる限り素早く正確に判断してキー押しで答えることであった。 【結果】 正答率と反応時間を分析の対象とした。その結果、「広告のみ」および「矢印」のマーク条件では正答率が低く、反応時間は長かった。また、マークの間隔については「狭い」条件で、広告とマークの間隔については「広い」条件で高い正答率と短い反応時間を示した。以上の傾向は低視力の条件ほど顕著であった。 【結論】 矢印や広告のみでは運動方向の判断に及ぼす効果は小さく、本実験で用いた菱形のように十分な面積をもったマークを付すことが有効である。また、マークの間隔は狭い方が良く、広告を挿入する場合には、できるだけマークと広告との間隔を広げる工夫が必要である。
著者
中野 治美 井上 栄
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.133, 2010 (Released:2010-06-02)
参考文献数
24
被引用文献数
6 4

東京圏在住サラリーマンの通勤時身体運動量:中野治美ほか.大妻女子大学家政学部公衆衛生研究室―目的:東京圏在住サラリーマンの中強度以上身体活動の量を測定し,電車通勤者とクルマ通勤者とで比較する. 対象と方法:歩数および身体活動の測定には,身体活動強度METs(=安静時の何倍かを表す単位)を1分ごとに記録する身体活動量計(オムロンHJA-350 IT)を使った.データをパソコンに移して,通勤時間帯および全日の運動量「エクササイズEx」(=METs(≥3)×時間)を計算した. 結果:電車通勤男性群(74人)は,朝夕の通勤にそれぞれ70±30,103±43分を使い,朝+夕通勤時のExは3.4±1.7で,これは全日のEx 5.3±2.4の64%を占めた.この全日Exは,クルマ通勤男性群(78人)の全日Ex 1.8±0.8の2.9倍であった.1日の歩数は,電車通勤男性群9,305±2,651歩で,クルマ通勤男性群3,490±1,406歩の2.7倍であった. 考察:厚生労働省「健康づくりのための運動指針2006」は,週23 Ex以上の身体運動を推奨している.東京圏在住の電車通勤サラリーマンの運動量は大きく,週日5日間では男性で平均26.5 Exとなり,電車通勤は生活習慣病予防に貢献しているように見える. (産衛誌2010; 52: 133-139)
著者
内藤 大輔 若山 文規 静川 裕彦 中野渡 正行 飯田 道夫 福原 敬
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.85-89, 2020 (Released:2020-04-26)
参考文献数
18

Stiff-person syndrome(SPS)は,特徴的な筋硬直および有痛性痙攣により進行性に四肢軀幹筋の運動障害を引き起こす極めて稀な疾患であり,診断に苦慮することがある.SPSでは抗GAD抗体や抗amphiphysin抗体などの自己抗体が証明される場合があり,これらの抗体による中枢神経系でのGABA作動性ニューロンの障害が推測されている.今回われわれは,進行期乳がん患者に発症した傍腫瘍性SPSの症例を経験したので報告する.【症例】患者は52歳の女性で,両側肺転移,両側がん性胸膜炎,肝転移,がん性腹膜炎,両側卵巣転移を伴う進行期乳がんと診断された.全身状態不良のため抗がん治療の適応はなく,緩和ケア病棟入院にて酸素投与や胸腹水ドレナージを行ったが,嚥下障害に始まり筋硬直による上肢の運動障害や歩行障害が急速に進行し,脳神経内科にて傍腫瘍性SPSと診断された.ジアゼパム投与で若干効果が認められたが,傾眠となり投与量調整に難渋した.
著者
中野 茉莉恵 有馬 正貴 長田 洋資 桜井 研三 升森 智香子 水野 将徳 都築 慶光 小野 裕國 後藤 建次郎 近田 正英 麻生 健太郎
出版者
特定非営利活動法人 日本小児循環器学会
雑誌
第51回日本小児循環器学会総会・学術集会
巻号頁・発行日
2015-04-21

【緒言】単心室症例のFontan術後にhepatic factorの偏在が側副血行路を生むことが報告され、長期予後への影響が示唆されている。肝静脈血を左右の肺動脈に灌流させる必要があるが、Fontan手術施行例では肝静脈と肺動脈を繋ぐルートの作成に苦慮する場合も多い。今回、Total cavopulmonary shunt (TCPS)術後に肝静脈-肺動脈ルート作成に難渋した心房内臓錯位症例に対して肝静脈-半奇静脈吻合を行い、良好なFontan循環を確立した症例を経験したので報告する。【症例】2歳10ヶ月女児。在胎39週5日、2896gで出生。胎児期より心房内臓錯位を指摘されており、出生後、左側相同、両大血管右室起始、肺動脈狭窄、卵円孔開存、下大静脈欠損半奇静脈結合と診断した。心房は左心房が右前方、右心房が左後方の関係にあり、肝静脈は椎体の左側を走行し右心房に開口していた。生後7ヶ月時に肺動脈絞扼術、心房中隔作成術を施行した。1歳1ヶ月時にTCPSを施行、左上大静脈と左肺動脈を吻合した。2歳4か月時、Total cavopulmonary connection(TCPC)の方針となり、心外導管のルーティングについて検討した。肝静脈が椎体の左側にあるため、導管を右側に通して作成すると椎骨や心室によりルートが圧迫される可能性が考えられた。一方で、左側に作成すると、ルートが長く屈曲することやTCPS吻合部近辺の肺動脈形成が必要となると予想され、どちらの術式を選択しても導管狭窄やhepatic factorの分布に偏りが生じる可能性があったため、肝静脈-半奇静脈吻合を選択した。術後1ヶ月時に施行した心臓カテーテル検査では、肝静脈圧 11 mmHg, 半奇静脈圧 9 mmHg, 肺動脈圧 8 mmHgで、肺動静脈瘻の発生はなく良好なFontan循環を維持していた。【結語】下大静脈欠損を伴う左側相同に対して肝静脈-半奇静脈吻合を行い、その後も良好なFontan循環を確認した。肝静脈-半奇静脈吻合は、下大静脈欠損の症例に対する右心バイパスの有効な吻合方法である。
著者
那須 裕子 岡垣 雅美 小林 ゆき子 馬引 美香 重村 智栄子 練谷 弘子 中野 貴美子 市川 寛 吉川 敏一 東 あかね
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.919-926, 2010 (Released:2011-04-22)
参考文献数
23

[目的]透析未導入の慢性腎不全患者に対する減塩指導を効果的に実施するために、塩分味覚障害の頻度と食習慣や服薬状況との関連を明らかにすることを目的とした。[方法]集団食事指導に参加した透析未導入の慢性腎不全患者のうち、有効回答を得た50名を対象者とした。濾紙法による味覚検査と食習慣など46項目にわたる自記式アンケートを実施し、身体状況および血液生化学検査値に関してはカルテを参照した。[結果]対象者の味覚障害の頻度は36%であり、味覚障害と食べる速さ、降圧剤であるアンギオテンシンII受容体拮抗剤の服用が有意に多かった。[結論]慢性腎不全患者に対して、食べる速さや降圧剤内服に関連する味覚障害に配慮して減塩指導する必要性が示唆された。
著者
土田 英央 中野 明正 中井 泉
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.63, no.7, pp.625-628, 2014-06-05 (Released:2014-07-31)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

Sr isotope ratio and trace elements (Al, Ti, Mn, Fe, Ni, Cu, Zn, Rb, Sr) of 52 paprika samples (from Japan, Korea, New Zealand and Netherlands) were measured using inductively coupled plasma mass spectrometers of the double-focusing type and the quadrupole type, respectively. The relative standard deviation of the strontium isotope ratio (87Sr/86Sr) for a NIST SRM 987 standard was as small as 0.033% by optimizing the measurement conditions of the device. The obtained data were statistically evaluated so as to investigate whether there was a significant difference between domestic and foreign products cultivated by nourishing solutions. Although domestic products were limited to two cultivated areas, a linear discriminant analysis (LDA) model allowed the discrimination of domestic and foreign products with high (domestic products) accuracy. Consequently, the present study has demonstrated that the production place of paprika cultivated by a nourishing solution can be estimated by the 87Sr/86Sr isotope ratio and the Sr concentrations.
著者
渡辺 光太郎 藤堂 謙一 奥野 龍禎 佐々木 勉 望月 秀樹 岡崎 周平 谷口 茉利子 柿ヶ野 藍子 北野 貴也 秀嶋 信 石倉 照之 中野 智仁 神野 隼輝
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
2019

<p>要旨:可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)は稀ながら周産期脳卒中の原因として重要な疾患である.症例は37 歳の初産婦,妊娠40 週に緊急帝王切開で第一子を出産した.産褥3 日目に,頭痛,めまい,左手の使いにくさが出現し,当院に搬送された.頭部MRI で左小脳半球と橋に急性期脳梗塞,右前頭葉に皮質下出血を認めた.来院時のMRA では主幹動脈に異常を認めなかったが,第8 病日に脳底動脈・両側椎骨動脈に高度狭窄が新たに出現し,basi-parallel anatomical scanning(BPAS)および3 dementional-T1 weighted imaging(3D-T1WI)の所見から血管攣縮と考えられた.カルシウム拮抗薬で治療を行い,次第に狭窄は改善し,数カ月の経過で正常化した.本例では,MRA に加え,BPAS および3D-T1WI を経時的に撮影することにより,非侵襲的にRCVS の診断が可能であった.</p>
著者
福田 理 栁瀬 博 河合 利方 戸田 久美子 中野 崇
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.1141-1147, 1996-12-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
20

本研究は,ミダゾラム舌下投与鎮静法の小児歯科臨床への応用の可能性を探るための基礎的検討を行った。すなわち,成人ボランティア8名を対象に,ミダゾラム0.2mg/kg舌下投与後の血中濃度および鎮静度の推移,循環・呼吸系への影響,歩行機能の回復過程,副作用について調査し,以下の結論を得た。ミダゾラム血中濃度は,投与30分後に平均71.7ng/mlと最高濃度を示し,鎮静効果が充分期待できる血中濃度が維持されていた。また,投与25分後から60分後にかけて安定した鎮静効果が認められ,投与150分後には全症例が通常の状態に回復していた。歩行機能の回復過程では,投与60分後には全ての症例にふらつきが観察されたが,時間経過と共に回復傾向を示し,150分後に全ての症例で正常な歩行が可能になっていた。循環系・呼吸系の変化では,ミダゾラム投与後,対照値に比べ血圧および経皮的酸素飽和度の低下が認められたが,全て正常範囲内の変化であり,臨床的に問題となる循環系・呼吸系への影響は認められなかった。さらに,経過を観察した全ての過程において重篤な副作用は認められなかった。
著者
原 慎太郎 中野 哲雄 越智 龍弥 村上 直也 稲葉 大輔 安岡 寛理 中原 潤之輔
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.376-381, 2013-03-25 (Released:2013-06-11)
参考文献数
6

当院における足関節果部骨折の治療成績について調査し,予後決定因子について検討した.調査項目を5項目とし,Lauge-Hansen分類による骨折型,骨折数,距骨転位および脛腓間離開,術直後の整復状態を最終診察時の臨床成績で評価した.足関節果部の予後不良因子は,骨折型ではPronation type,特にSER I・II以外のtype,両果・三果骨折,距骨転位が大きい事であった.術直後整復の評価であるBurwellの基準でも治療成績に有意差を認めたが,Anatomicalにも成績不良が散見された.そこで整復評価をtrue-Anatomical,sub-Anatomicalまで細分化したところ,true-Anatomicalの成績が良好であった.よって術後整復はtrue-Anatomicalを目指すべきである.
著者
中野 節子 今井 美智子 小金丸 智子 原 邦子 上田 信子 堤 康英 大山 正則 入田 美子 清川 博之 前田 義章
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血学会雑誌 (ISSN:05461448)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.612-616, 1995 (Released:2010-03-12)
参考文献数
8

Three apheresis systems (COBE Sprectra, Fenwal CS-3000 plus and Haemonetics MCS) were compared with regard to white cell (WBC) content (n=9 each) in the apheresis chamber on plateletpheresis of 10 units (range, 2-3×1011). Average WBC content in the residual blood in Sprectra, CS-3000 plus and MCS was 6.65×108 (70% of lymphocytes), 3.98×108 (77% of lymphocytes) and 2.21×108 (41% of lymphocytes) WBCs, respectively.Apheresis donors experiencing 12 plateletpheresis procedures per year, the maximum allowed, will sustain a 56.4×108 lymphocyte loss when Spectra, designoed to collect WBC-poor platelet concentrates, is used.The annual loss of lymphocytes in males and females would be 2.5 and 3.7 times, that by whole blood donation. Recently developed respectively, cell separators have been improved to decrease WBC contamination. However, close attention should be paid to WBC content in residual blood in the apheresis chamber.
著者
小澤 祐也 中野 圭介
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.12, 2019-05-21

定理証明支援系Coqでは,無限に続くリストのような余帰納的構造を持つデータについての証明を,タクティクと呼ばれるコマンドを用いて進めることができる.ただ,Coqでは無限のデータや証明をそのまま扱うことはできないため,再帰的な表現による有限の形で表している.このような無限のデータや証明は再帰関数として表現されるため,意味のないループの形でないという,ガード条件の検査(guardedness check)が証明の最後に行われている.このため証明全体を走査するために時間がかかってしまうという問題や,途中でガード条件が成立しなくなっていてもユーザは証明の最後の検査まで気づくことができないという問題がある.Coqには証明途中でガード条件の検査を行うGuardedコマンドが存在するが,これもそれまでの証明全体を走査するために,タクティクごとに実行すると時間効率が悪い.そこで本発表では,Coqにおける余帰納的証明のガード条件の検査を証明中に少しずつ行い,ガード条件が成立しなくなった際,即座にユーザに知らせることができるような手法を提案する.本手法ではタクティクの実行ごとに新しく作られた部分の証明のみを取得し,その部分的な証明に対してガード条件の検査を行う.検査を行った後は,その時点での環境やゴールのIDなどの情報を保持しておき,次回のタクティク実行時のガード条件の検査に用いる.