著者
五十嵐 悠紀
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.930-932, 2020-08-15

本会の学会誌人気コーナー『先生, 質問です!』の公開セッションをバーチャル空間イベントサービス「cluster(クラスター)」を使って実施した.本稿ではclusterで開催することになった経緯や当日のディスカッションの内容,参加者の様子などについて紹介する.
著者
木村 昭夫 五十嵐 英夫 潮田 弘 奥住 捷子 小林 寛伊 大塚 敏文
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.223-230, 1993
被引用文献数
7 3

全国国立大学付属病院より分離収集された黄色ブドウ球菌430株を, コアグラーゼ型別に加えてエンテロトキシン (SE) 並びにToxic Shock Syndrome Toxin-1 (TSST-1) 産生性をマーカーとして疫学的に細分し, これらの疫学マーカーと10種抗菌剤に対する感受性の関連性について調査した. 全黄色ブドウ球菌はVCMに感受性であった。OFLXには, コァグラーゼII型-SEA+SEC+TSST-1産生株は高度耐性傾向を示したが, 他の株では約半数が感受性であった. FMOXに対して, コアグラーゼIV型-SEA産生株では感受性菌が78%に認められた。しかし, コアグラーゼII型-SEA+SEC+TSST-1産生株には, 感受性菌は存在しなかった. IPMに対して, コアグラーゼIV型-SEA産生株, コアグラービIII型-毒素非産生株およびコアグラーゼII型-毒素非産生株においては, 50%以上の感受性菌が認められた。しかし, コアグラービII型-SEC+TSST-1産生株およびコアグラーゼII型-SEA+SEC+TSST-1産生株では耐性化が進んでいた。MINOに対して, コアグラーゼIII型-毒素非産生株およびコアグラーゼII型-毒素非産生株は良好な感受性を示した。しかし, コアグラービII型-SEC+TSST-1産生株およびコアグラーゼIV型-SEA産生株では中間的な感受性を示し, コアグラーゼII型-SEA+SEC+TSST-1産生株では感受性が著しく低かった。STに対して, コアグラーゼIV型-SEA産生株は耐性化が進行していたが, 他の株は良好な感受性を示した。
著者
高 三徳 吉田 貞彦 桜井 俊明 五十嵐 三武郎
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.38, no.Supplement1, pp.129-134, 2004 (Released:2010-08-25)
参考文献数
8

複雑な自由曲線・曲面の高品質化デザインのためには, 形状の滑らかさを定量的に正確に評価する手法が不可欠である.本論文では, 自由曲線・曲面の連続性の理論および実際の滑らかな形状の設計条件を述べ, 3次元CADソフトシステムに取り込まれている曲率分布とハイライトによる滑らかさの評価方法について考察を行った.また, 曲率分析法, 環境マッピング法, ゼブラマッピング法などの評価方法をマウスボディーモデリングへの応用を試みた.これらの方法は対話型設計にチェック機能として有効であるが, 設計のプロセスと連動させ, 評価と修正が自動的に行うことによって, 設計作業時間が大幅に短縮されることが期待される.
著者
矢部 博 成島 康史 M. Al-Baali 五十嵐 夢生 稲葉 洋介 大谷 亮介 小笠原 英穂 加藤 惇志 小林 宏 菅澤 清久 中谷 啓 中村 渉 中山 舜民 林 俊介 原田 耕平 平野 達也 柳田 健人 山下 浩 山本 哲生 渡邉 遊
出版者
東京理科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

大規模な無制約最適化問題に対する3項共役勾配法ならびに微分不可能な関数を含む非線形方程式系に対する共役勾配法について新しい解法を提案し、その大域的収束性を示した。また、無制約最適化問題を解くための準ニュートン法に関してメモリーレス準ニュートン法および目的関数値のみを利用する準ニュートン・パターンサーチ法も研究した。制約付き最適化問題に対して実行可能方向を生成する新しい非厳密逐次二次制約二次計画法を提案しその大域的収束性・超1次収束性を示した。さらに、画像処理などの応用分野で扱うトレース比最適化問題に対する新しい解法も提案した。以上の提案解法について数値実験を行って、実用的な有効性を検証した。
著者
原 佑介 菅原 彩華 山田 クリス孝介 遠藤 慶子 芦谷 早苗 五十嵐 香織 曽我 朋義 神成 淳司 黒田 裕樹
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.12, pp.499-513, 2020-12-15 (Released:2020-12-24)
参考文献数
29

ウンシュウミカンの成分分析では,高水溶性のイオン性低分子を網羅的に探索した研究はほとんど無い.本研究では,静岡県三ヶ日産ウンシュウミカンの ‘青島温州’ や ‘興津・宮川早生’ を対象に,高水溶性成分をキャピラリー電気泳動-質量分析法によるメタボローム解析を用いて調査し,品種,グレード,処理方法ごとの総測定データも蓄積させた.この分析では,対象とした151の成分のうち,早生ではメチオニン,グリシン,アスパラギン酸が,青島ではオルニチン,プトレシン,シネフリン,グルタミンが,青島の果汁ではピログルタミン酸,GABA(γ-アミノ酪酸),マロン酸が,有意に多く検出された.さらに,生果と加工品,および加工前後での比較結果を統合し,含有成分量の変化に寄与すると推測される要因も整理した.これらの解析は,三ヶ日産ウンシュウミカンに含まれる高水溶性成分の基礎データとして,今後,代謝や加工による成分変化のさらなる検証につながることが期待される.また,本研究において,クエン酸やGABAなどの機能性表示登録がすでにある成分に加えて,機能性が示唆される成分も検出された.農産物の新規機能性成分表示の検討等においてもメタボローム解析は有用であることを強く示していると言える.
著者
岩波 基 定藤 誠一郎 五十嵐 祐貴
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F1(トンネル工学) (ISSN:21856672)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.I_117-I_126, 2011

大規模な開削トンネルの側壁に生じる温度応力ひび割れはトンネルの耐久性を損なう.そこで温度応力ひび割れを抑えるために温度応力解析が行われることが多い.しかし,その解析の条件設定には課題が多い.<br> そこで,本論文は,大規模な開削トンネルの厚さ1.0m程度の側壁に着目し,まず,乾燥収縮ひずみを考慮すること,次に,コンクリート標準示方書設計編の図を用いる方法,最後に,湿気移動による乾燥収縮を考慮した3次元温度応力解析を実施する方法,これらの3種類の方法を試み,温度応力解析の精度の向上を試み,その結果,解析精度が向上することをまとめたものである.
著者
石原 尚志 柳瀬 義男 五十嵐 英夫
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.619-623, 1987
被引用文献数
1

生理中にタンポンを使用していた16歳女性が, 高熱, 咽頭痛を訴え, さらに典型的なToxic shocksyndromeの症状を呈した. 迅速な治療により患者は徐々に改善し, 第12病日までには急性期の症状は消失した. 体幹の枇糖様落屑と四肢末端部の膜様落屑が回復期に認められた.使用したタンポンと膣分泌物より黄色ブドウ球菌が分離された. この分離株はtoxic shock syndrome toxin-one産生性で, コアグラーゼVII型であった. 本症例は生理中のタンポンと膣分泌物から毒素産生性黄色ブドウ球菌が証明された本邦第1例と思われた.
著者
五十嵐 哲也 茅野 理恵
出版者
日本学校心理学会
雑誌
学校心理学研究 (ISSN:13465732)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.43-51, 2018-09-30 (Released:2018-12-04)
参考文献数
29
被引用文献数
1

本研究は,小中学生の登校への動機づけについて,自己決定理論に則って測定することができる尺度を作成し,その信頼性と妥当性を検討することを目的として実施された。その結果,自己決定理論の4つの枠組みに沿った尺度が作成され,内的整合性,構成概念妥当性,併存的妥当性,交差妥当性が確認された。また,概ね自己決定性の高い登校への動機づけは小学生の方が高く,自己決定性の低い登校への動機づけは中学生の方が高いことが示された。
著者
久永 晃資 岩田 剛敏 池内 隆 五十嵐 章紀 足立 邦明 林谷 秀樹
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.54-57, 2004-01-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
9

生活空間を共有する人と犬が快適に生活するために, どのくらいの頻度で犬を洗浄したらよいかを検討するために, 犬の被毛の脂質の成分や量を調べるとともに, これらが洗浄前後でどのように変化するかを経時的に観察した. その結果, 犬被毛の脂質は脂肪酸, コレステロールおよびステロールエステル, ワックスエステル, グリセロールエステルなどのエステル類で構成されており, 特にエステル類は脂質の80%以上を占めていた. また, 犬被毛の脂質量は洗浄直後に洗浄前の約60%にまで減少したが, 72時間後には洗浄前のレベルまで回復した. そして, 洗浄後72時間が過ぎる頃から動物臭が感じられるようになった. これらの結果から, 衛生的な観点からみると, 室内犬の洗浄は3~4日に1回くらいの割合で行うことが適当と考えられる.
著者
田中 信治 樫田 博史 斎藤 豊 矢作 直久 山野 泰穂 斎藤 彰一 久部 高司 八尾 隆史 渡邊 昌彦 吉田 雅博 斉藤 裕輔 鶴田 修 五十嵐 正広 豊永 高史 味岡 洋一 杉原 建一 楠 正人 小池 和彦 藤本 一眞 田尻 久雄
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.1321-1344, 2019 (Released:2019-06-20)
参考文献数
203
被引用文献数
2

大腸腫瘍の内視鏡治療の適応病変としては,早期大腸癌のみでなく前癌病変としての腺腫性病変も多く存在し,大腸EMRとESDの棲み分け,そのための術前診断,実際の内視鏡治療の有効性と安全性を第一線の臨床現場で確保するための指針が重要である.そこで,日本消化器内視鏡学会では,大腸癌研究会,日本大腸肛門病学会,日本消化器病学会の協力を得て,新たに科学的な手法で作成した基本的な指針として「大腸ESD/EMRガイドライン」を2014年に作成した.本ガイドラインでは,手技の具体的な手順や機器,デバイス,薬剤の種類や使用法など実臨床的な部分については,すでに日本消化器内視鏡学会卒後教育委員会編「消化器内視鏡ハンドブック」が2012年5月に刊行(2017年5月に改訂)されているので,技術的内容に関しては可能な限り重複を避けた.大腸ESDは2012年4月に保険適用となったが,2018年4月には保険適用範囲と診療報酬点数が改訂された.「大腸ESD/EMRガイドライン」発刊後,SSA/Pの病態解明やESD症例のさらなる集積もなされており,ガイドライン初版発刊から5年目の2019年に最新情報を盛り込んだ改訂版を発刊するに至った.
著者
五十嵐 由利子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.4, 2014 (Released:2014-07-10)

目的 住宅の断熱・気密化が進められ、その住宅性能に合致する暖房方法が増加してきているものの、開放型暖房器具による各室暖房が多い現状である。そこで、本研究では、開放型暖房器具使用時の二酸化炭素濃度(以下、CO2濃度)の実態を把握し、適切な換気方法の提案のための基礎データを得ることを目的に、昨年度は実住宅を対象に開放型暖房器具使用時のCO2濃度が高くなっている現状を報告したが、本報では、換気による効果も合わせて報告する。 方法 新潟市内の2000年建築された住宅1戸を対象に、CO2濃度、温度、湿度が記録できる小型自記記録装置を用いて実測調査を行った。測定を行ったのはLDK(14畳、石油ファンヒーター使用)と居室(大学生の個室、6畳、石油ファンヒーター使用)で、2013年11月8日~12月18日まで測定を行った。なお、居住者は3世代6名で、日中は高齢者夫婦がLDKで過ごしている。結果 LDKでは8~21時まで継続しての暖房が多く、室温は22℃前後、湿度は50%前後であった。CO2濃度は、暖房開始直後の上昇が大きく、7,000ppmを越えることも多かったが、その後は5,000ppm前後で変動していた。一方、居室では間欠暖房のため、暖房開始後の室温上昇とともに10,000ppmを越えることもあり、非暖房時の最低でも1,000ppmを超える日が多かった。居室での換気を廊下の扉開放、窓開放など試みたが、窓の施錠をせず僅かな換気量の継続が効果的であった。
著者
五十嵐 千浪
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科放射線学会
雑誌
歯科放射線 (ISSN:03899705)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.57-63, 2017 (Released:2017-03-30)
参考文献数
17

The normal anatomical structural interpretation in the panoramic radiograph is important in clinical dentistry. In this time, it is textbooks published until the present that we use for references, however, widely used anatomical terms are not unification, and there are differences within the textbooks by authors.Purpose: To help the routine dental care, it is to show that the relations of landmarks of the anatomical structures and its terms in the panoramic radiograph.Material & Methods: Using 17 representative textbooks (eleven were Japanese, and six were written in foreign language), we examined relations of anatomical landmarks of the normal image of the panoramic radiograph and the described terms.Results: Cutline in the textbooks and the used anatomical terms were various and were not uniform.
著者
本武 陽一 五十嵐 康彦 竹中 光 永田 賢二 岡田 真人
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回全国大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.2I23in2, 2017 (Released:2018-07-30)

ノンパラメトリックなスパース変数選択法として,L1VMがL1正則パラメータλをone-standard ruleなどのアドホックな手法によって最適化されて適用されてきた.本研究では,L1VMで抽出された説明変数を用い,交差検証誤差やベイズ自由エネルギーによって各λから求められた説明変数を評価する枠組み(λ-スキャン法)を提案する.提案手法をスペクトル分解に適用し,その有効性を検証する.
著者
飯野 勢 三上 達也 五十嵐 崇徳 相原 智之 石井 健太郎 坂本 十一 東野 博 福田 眞作
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.1663-1672, 2017 (Released:2017-08-20)
参考文献数
20

【目的】上部消化管出血患者に対して予後予測におけるスコアの有用性が報告されているが,内視鏡治療の適応において,これらのスコアの有用性は十分に評価されていない.われわれは,日本人における上部消化管出血患者の,内視鏡治療の必要性のために,予測スコアの有用性を検討し,新たなスコアモデルを構築した.【方法】吐下血を主訴に受診し,緊急内視鏡検査を行った上部消化管出血患者の212例を対象とした.内視鏡治療,手術,IVRをアウトカムとし,初めに,Glasgow-Blatchford score(GBS)とClinical Rockall score(CRS)とAIMS65のROC曲線下面積(AUC)の比較を行った.次に,上部消化管出血に関連する因子についてロジスティック回帰分析を行い,その回帰係数より新たなスコアモデルを作成した.最後に,新予測スコアと既存の予測スコアにおける有用性の評価を行った.【結果】治療を必要としたのは109例(51.4%)であった.AUCはGBSが0.75[95% CI 0.69-0.81],CRSが0.53[0.46-0.61],AIMS65が0.52[0.44-0.60]で,GBSが治療必要性の予測においてCRSやAIMS65より優れていた.ロジスティック回帰分析の結果,収縮期血圧<100mgHg,失神,吐血,ヘモグロビン<10g/dL,尿素窒素≧22.4mg/dL,eGFR≦60ml/min/1.73m2,抗血小板剤内服の7つが有意な因子であった.これらの因子に基づいて作られた新予測スコアのAUCは0.85[0.80-0.90]で,治療適応の予測において,既存のスコアより優れていた.【結論】日本人の上部消化管出血患者における治療適応を予測するために新スコアは既存のスコアより優れていた.