128 0 0 0 OA 薬品名彙

著者
伊藤謙 著
出版者
国文社
巻号頁・発行日
1874
著者
伊藤 昌亮
出版者
日本マス・コミュニケーション学会
雑誌
マス・コミュニケーション研究 (ISSN:13411306)
巻号頁・発行日
vol.66, pp.91-110, 2005
被引用文献数
1

This paper applies a performative view, not a communicative view, to thelargest online community in Japan, Channel 2 by analyzing its typical collectiveaction called Yoshinoya Festival, from both aspects of its online communicationsand offline events. Behaviors in online communications are analyzed quantitativelybased on the methodology of CMC studies, and those in offline events areanalyzed qualitatively based on that of cultural anthropology. Then the problematiccharacteristics in Channel 2 are discussed.
著者
澤村 匡史 則末 泰博 美馬 裕之 植田 育也 重光 秀信 大野 美香 牧 盾 伊藤 香 植村 桜 上澤 弘美 丸藤 哲 藤野 裕士 西田 修
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.509-510, 2020-11-01 (Released:2020-11-01)
被引用文献数
2 4

日本集中治療医学会臨床倫理委員会は,日本COVID-19対策ECMOnet(代表 竹田晋浩)(日本集中治療医学会,日本呼吸療法医学会,日本救急医学会)ならびに厚生労働科学研究費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業)「新興・再興感染症のリスク評価と危機管理機能の実装のための研究」分担研究班と合同で,新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019, COVID-19)流行に際しての医療資源配分の観点からの治療の差し控え・中止の考え方を提言する。提言は,非常事態にあっても臨床倫理の原則を守りつつ,医療資源を公正に配分するために適切な議論を経て行われるべきことを骨子としている。
著者
日比野 友亮 伊藤 雄一
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
pp.22-011, (Released:2022-11-05)
参考文献数
23

Two species of the moray eels, Gymnothorax mucifer Snyder, 1904 and Gymnothorax niphostigmus Chen, Shao and Chen, 1996 are reported from Japanese waters for the first time. The former has been previously recorded from Australia, Taiwan, New Caledonia and Hawaii, and the latter from Vietnam and Taiwan. Two specimens of G. mucifer [356 mm and 392 mm of total length (TL), collected from Okinawa Island] conformed with the diagnostic characters and the presence of dark streaks on the branchial basket of the species. Although Gymnothorax mucifer is closely similar to Gymnothorax kidako (Temminck and Schlegel, 1846) in general body coloration and proportions, they differ in color pattern of the anal fin (whitish margin mostly continuous but posteriorly represented by separated spots in G. mucifer vs. entirely continuous in G. kidako), the pattern of the lower jaw (no defined patterned vs. obscured reticulation), and the presence of dark streaks on the branchial basket (present vs. absent or not obvious). One specimen of G. niphostigmus (514 mm TL, collected from Danjo Islands, western Nagasaki Prefecture) fully conformed with the diagnostic characters of the species. The color of the margin of dorsal fin was described as “darkish” for the species in the original description. However, the species including holotype and paratypes has a broken whitish margin on the fin. Although G. niphostigmus is closely similar to Gymnothorax intesi (Fourmanoir and Rivaton, 1979) in both proportional characters and coloration, the former is characterized by smooth edges of the teeth (vs. distinct serrations), the presence of mid-premaxillary teeth (vs. absent), and the margin of the dorsal fin coloration discontinuous whitish, the width less than the anal fin margin (vs. continuous whitish, the width similar to the anal fin margin). The new standard Japanese names, “Takanoha-utsubo” and “Watayuki-utsubo”, are proposed for G. mucifer and G. niphostigmus, respectively.
著者
伊藤 玄 北村 淳一 野口 亮太 長太 伸章 古屋 康則
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
pp.20-034, (Released:2021-01-17)
参考文献数
25

Exotic populations of Acheilognatus tabira found in northern Mie Prefecture, and subjected to nucleotide sequencing of the mitochondrial DNA cytochrome b region, were determined to represent the Hokuriku (A. t. jordani) and Kinki-Sanyo (A. t. tabira) lineages. The first record of A. t. jordani from outside its native distribution area (Japan Sea side of western Honshu), it is likely to be a viable population due to the presence at the sampling site of the freshwater mussel Beringiana fukuharai (Unionidae, Cristariini), with which the former likely has a spawning relationship.
著者
萬谷 直樹 岡 洋志 佐橋 佳郎 鈴木 理央 綾部 原子 鈴木 まゆみ 神山 博史 長田 潤 木村 容子 伊藤 隆
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.197-202, 2015 (Released:2015-11-05)
参考文献数
27
被引用文献数
17 14

甘草による偽アルドステロン症の頻度については十分にわかっていない。われわれは甘草の1日量と偽アルドステロン症の頻度の関係について,過去の臨床研究を調査した。甘草を1日1g 使用した患者での偽アルドステロン症の頻度は1.0%(平均)であった。1日2g,4g,6g での頻度はそれぞれ1.7%(平均),3.3%,11.1%(平均)であった。過去の文献において,偽アルドステロン症発症頻度の用量依存的な傾向が示唆された。
著者
伊藤 昌亮
出版者
日本メディア学会
雑誌
マス・コミュニケーション研究 (ISSN:13411306)
巻号頁・発行日
vol.66, pp.91-110, 2005-01-31 (Released:2017-10-06)
参考文献数
14
被引用文献数
1

This paper applies a performative view, not a communicative view, to the largest online community in Japan, Channel 2 by analyzing its typical collective action called Yoshinoya Festival, from both aspects of its online communications and offline events. Behaviors in online communications are analyzed quantitatively based on the methodology of CMC studies, and those in offline events are analyzed qualitatively based on that of cultural anthropology. Then the problematic characteristics in Channel 2 are discussed.
著者
伊藤 玄 北村 淳一 谷口 倫太郎 熊谷 正裕
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
pp.2205, (Released:2023-07-05)
参考文献数
102

タナゴ亜科魚類(以下、タナゴ類)は純淡水魚であり、日本においては 3属 11種 8亜種からなるグループである。本グループの全種が環境省あるいは地方公共団体のレッドリストに掲載されている絶滅危惧種であると同時に、多くの種が国内外来種となっている。婚姻色が美しく多様であり愛玩動物や釣りの対象魚としても人気が高いことから、意図的と思われる放流が各地で確認されている。本論文では、在来タナゴ類の生息域内保全を目的として、国内外来種の分布情報や駆除事例、定着状況を文献から網羅的に整理した。その結果、 14種において移植情報が確認された。そのうち、イチモンジタナゴの記録が 19県と最も多かった。また、カネヒラ、ヤリタナゴ、シロヒレタビラ、アブラボテにおいても、 10都道県を超える確認情報が得られた。特に在来種の少ない東北地方において移植事例が多く見られた。その一方で、国内外来種の駆除については確認することができなかった。移入先における定着状況から、国内外来種の河川や湖沼における定着の可能性と在来種への生態的影響について考察した。また、国内外来種の移入要因を整理し、移入対策について検討した。
著者
砂田 安秀 杉浦 義典 伊藤 義徳
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.150-159, 2019-11-01 (Released:2019-11-03)
参考文献数
29
被引用文献数
2

近年,倫理を伴ってマインドフルネスの訓練を行う重要性が指摘されている。本研究では,マインドフルネスと無執着・視点取得の関連に対する倫理の調整効果を検討することを目的として,一般成人193名を対象としたウェブ調査を実施した。階層的重回帰分析の結果,倫理観が強い場合,マインドフルネスが高いほど,無執着が高かった。一方で,倫理観が弱い場合,マインドフルネスが高いほど,無執着が低かった。また,倫理観が弱い場合,マインドフルネスが高いほど,視点取得が低かった。以上の結果から,マインドフルネスは倫理を伴って機能することで有益な結果をもたらし,倫理が欠如した中では有益な結果につながらない可能性が示唆された。
著者
伊藤 隆 木村 容子 大田 静香 山本 昇伯 須田 憲男 中澤 一弘
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.244-249, 2015 (Released:2015-11-05)
参考文献数
15
被引用文献数
4 4

こむら返りに対する芍薬甘草湯の効果は知られているが,近年,偽アルドステロン症の副作用が多く報告されている。こむら返りに用いることのできる漢方製剤で,甘草を含まないものが期待されている。今回,こむら返り患者26例(平均年齢70.7 ± 12.1歳)に対して,甘草を含まない漢方製剤である四物湯エキスを投与したところ,改善18例(69%),不変8例(31%)であり,前者の腹力は後者よりも推計学的に有意に低い結果であった。また,特に今回の有効例のうち,代表的な4例について詳述した。四物湯は貧血様症状に用いられてきたが,こむら返りには用いられて来なかった。四物湯は,芍薬甘草湯と同等の有効率であり,実証ではない高齢者で緊急性が求められない場合にはより用いられてよい方剤と考えられる。
著者
伊藤 尚子 木下 康仁 金 永子 文 鐘聲
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究の目的は、在日コリアン高齢者と韓国人高齢者の抑うつにかんする要因を明らかにすることである。研究初年度にあたる本年度は、研究の全体像を把握するため文献等資料収集を行った。その結果をまとめ現在、論文投稿の準備を行っている。文献収集に合わせて、収集した量的データから、研究に関する新しい知見を得ることを目的に、在日コリアン高齢者の抑うつ傾向の関連因子の再分析を行った。結果として、抑うつ傾向者が47.8%にみられた。抑うつ傾向者は、朝鮮半島で生まれ日本に移民した在日コリアン1世高齢者(65.6%)が、日本で生まれた在日コリアン2世高齢者(42.0%)に比較して有意に高く、年齢、性別、出生地、治療中の疾患と婚姻状況に関係なく、家族親戚と電話などの間接的なやり取りをする頻度、友人と直接会う頻度、友人と電話など間接的なやり取りをする頻度、外出頻度、また、趣味を楽しむ機会が少ない群ほど抑うつ傾向の割合が有意に高くなる傾向がみられた。在日コリアン高齢者の精神的健康の保持増進のためには、在日コリアン高齢者が家族友人と交流を持つ機会を作ることや、高齢者が近隣で社会活動を確保できる場所づくりが必要であることが示唆され、この結果は論文にて研究報告を行った。しかしながら、これらの傾向が、在日コリアン独自の結果なのかを明らかにするには、日本人高齢者、韓国人高齢者との比較をするなど再検討する必要がある。そのため、日本人高齢者との量的な調査データの比較を行いつつ、在日コリアン介護施設における参与観察、インタビュー等質的な調査も同時に行い、研究2年目には韓国にて質的、量的調査を行うため、関係機関と研究計画など調整を行っているところである。研究結果は随時学会等で発表を行う予定である
著者
大戸 朋子 伊藤 泰信
出版者
京都大学大学院人間・環境学研究科 文化人類学分野
雑誌
コンタクト・ゾーン = Contact zone (ISSN:21885974)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2019, pp.207-232, 2019-08-31

本稿は、腐女子と呼ばれる男性同性愛フィクションを嗜好する少女・女性の二次創作活動とメディア利用を対象とし、彼女たちがどのようにコミュニティを形成し維持しているのかについて、作品やキャラクタへの「愛」という不可視で不可量なものを議論の導きの糸として明らかにすることを目的としている。二次創作コミュニティは、二次創作者らの原作に対する「愛」によって形成されている。しかし、原作に対する解釈は個人によって異なっており、「愛」をめぐってコンフリクトが発生する。本稿では、このコミュニティ内で発生したコンフリクトが、2種類の対応によって調停されることが明らかとなった。1つ目は、二次創作者が言行一致の姿勢を取っている/いない、原作のキャラクタや設定から逸脱し過ぎている/いないなどの基準によって、原作に対する「愛」の具体化である二次創作作品を評価し、「愛」がないと判断した場合、コミュニティのソトに押しやり、原作への「愛」を持つ者同士のコミュニティを維持しようとする。2つ目は、過度な性描写や暴力表現などが盛り込まれた二次創作作品であっても、肯定的なコメントを送ったり、無視をして評価を行わないことで、メンバ間の衝突を回避し、コミュニティを維持しようとする、という調停である。
著者
伊藤 康弘 宮内 昭 木原 実 小林 薫 廣川 満良 宮 章博
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.294-298, 2013 (Released:2014-01-31)
参考文献数
10

年齢は甲状腺乳頭癌の予後を規定する重要な因子である。特に高齢者乳頭癌が生命予後不良であることは,よく知られている。ただし,生命予後とリンパ節再発予後,遠隔再発予後とは必ずしも一致しない。今回われわれは小児(20歳未満)乳頭癌110例の予後および予後因子について検討した。8例に術前から遠隔転移を認め(M1),これらはM0症例に比べてaggressiveな臨床病理学的所見を示した。M0症例における10年リンパ節および遠隔再発率はそれぞれ16%,5%であった。多変量解析において3cm以上のリンパ節転移,16歳以下が独立したリンパ節再発予後因子であり,3cm以上のリンパ節転移と被膜外進展が遠隔再発予後因子であった。M1症例およびM0症例各1例が癌死した。小児乳頭癌の生命予後は良好であるが,再発率はかなり高い。特に3cm以上のリンパ節転移,16歳以下,被膜外進展のある症例に対しては慎重な治療と経過観察が必要である。
著者
伊藤 晴康 野田 健太郎 平井 健一郎 浮地 太郎 古谷 裕和 黒坂 大太郎
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.145-149, 2016 (Released:2016-05-20)
参考文献数
13
被引用文献数
8 20

症例は15歳の女性.20XX年8月と9月に2価Human papillomavirus(HPV)ワクチンの接種を行った.2回目の接種後から全身の疼痛,顔面の日光過敏と両側肘部に多発する紫斑を認めた.11月頃より持続する37℃台の発熱と全身倦怠が出現した.20XX+1年1月上旬には39℃以上の発熱と全身の疼痛に加えて関節痛が出現した為,精査目的に入院となった.入院後,Systemic Lupus International Collaborative Clinics(SLICC)2012の分類基準のうち,臨床的項目の頬部紅斑,光線過敏症,関節炎,リンパ球減少と免疫学的項目の抗核抗体陽性,抗ds-DNA抗体陽性,抗Sm抗体陽性を認め,SLEと分類した.その他,筋膜炎の合併を認めた.本症例を含め今までに報告されている症例を検討したところHPVワクチン摂取後にSLEを発症する症例は,自己免疫性疾患の既往歴や家族歴のある患者が多かった. また,SLEの症状は2回目の接種後に出現することが多かった.
著者
伊藤 康弘 宮内 昭
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.123-125, 2012 (Released:2013-02-28)
参考文献数
3

甲状腺乳頭癌は一般に予後良好であるが,中には再発を繰り返すようなハイリスクな症例がある。ハイリスクな症例に対しては全摘を行い,予防的郭清も含めて広範囲なリンパ節郭清が必要である。日本内分泌外科学会および日本甲状腺外科学会が2010年に出版した「甲状腺腫瘍診療ガイドライン」で定められた全摘の適応は,当院のデータから鑑みても概ね妥当である。中央区域のリンパ節郭清はすべての乳頭癌についてルーチンに行うべきであり,外側区域の予防的郭清は,腫瘍径が3cmを超える症例やEx2の症例といった予後不良とされる症例には施行することが望ましい。あらゆる乳頭癌に対して画一的な手術を行うのではなく,個々の症例の予後をきちんと見極めた上で術式を決定することが大切である。
著者
伊藤 萌林 佐鹿 万里子
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.103-108, 2023 (Released:2023-02-09)
参考文献数
26

北海道大学札幌キャンパス内に設置した自動撮影カメラによって,オニグルミJuglans mandshuricaの種子を地面に貯食し,それを積雪下から回収するエゾリスSciurus vulgaris orientisの行動を記録した.エゾリスは2021年12月16日に非積雪状態で貯食したオニグルミの種子を,23日後の2022年1月8日に21 cmの積雪下から回収した.本観察事例ではエゾリスは嗅覚や視覚記憶を使っておらず,エゾリスが貯食物の探索に空間的記憶を重視していることが示唆された.また,貯食行動から回収行動までの23日間にわたって,貯食場所を再確認することがなかったにも関わらず,迷うことなく貯食場所に到達したことは,エゾリスが精度の高い記憶能力を持つことを示唆する.
著者
伊藤 裕子
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.458-468, 2001-12-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
41
被引用文献数
3 1

本研究の目的は, 第1に, 青年期女子の性同一性を測定する尺度を開発してその発達過程を明らかにし, 第2に, 自尊感情および身体満足度と性同一性との関連を検討することにある。中1, 中3, 高2, 大学に在籍する701名の女子青年に, 性同一性, 自尊感情, 身体満足度を尋ねた。その結果,(1) 女子青年の性同一性は, 父への信頼, 母への同一視, ステレオタイプな性役割への同調, 性的成熟への戸惑い, 性の非受容から構成される,(2) 性同一性は中学1年から3年にかけて低下し, その後上昇するという発達的変化を示す,(3) 身体満足度との関連から, 青年前期には身体的側面において性同一性の危機が経験されている,(4) 青年期における女子の自尊感情は, 両親の良好な関係を認知し, その関係を生み出す源泉としての父親を頼りに思い尊敬できること, および自己の性を受容できることが関係していた。このことより, 性同一性から摂食障害に至る過程において, 母親の存在の背後にある父親の影響が小さくないことが示唆された。なお, 性同一性尺度 (GIIF) の信頼性, 構成概念妥当性, および基準関連妥当性も併せて検証された。