著者
田中 浩基 矢島 暁 筒井 裕士 佐藤 岳実 小野 公二 高田 真志 浅野 智之 櫻井 良憲 丸橋 晃 鈴木 実 増永 慎一郎 菓子野 元郎 劉 勇 木梨 友子 密本 俊典
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.128, 2010

京都大学原子炉実験所では硼素中性子捕捉療法用のサイクロトロン加速器を用いた熱外中性子源の開発を行っている。実機のインストールを平成20年10月に完了し、平成21年3月に施設検査合格、中性子発生試験を開始した。陽子電流は1mAを達成し、熱外中性子強度1×10<SUP>9</SUP>(n/cm<SUP>2</SUP>/s)を実験的に確認した。これまで原子炉で行ってきた臨床試験の中性子強度よりも高い熱外中性子束を得ることができた。
著者
佐藤 徹也 焦 玉栄 今泉 洋 狩野 直樹
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.215-219, 2011 (Released:2011-05-28)
参考文献数
8

水素の放射性同位体であるトリチウム(T)はプロチウム(H)と化学的挙動が類似しており,トレーサとして用いられている。一つの応用例として,無機結晶中の結晶水の挙動を明らかにするためにこの方法を適用した。用いた試料は硫酸銅五水和物である。この化合物をT標識し,これを脱水することで結晶水の脱離の情報を得た。その結果,得られた観測値を基に物質量と比放射能の挙動とを相互比較した結果,以下のことが明らかになった。(1)用いたT濃度の範囲では,加えたHTO水のT濃度は結晶水全体の挙動に影響を与えない。(2)硫酸銅五水和物は3種類のエネルギー的に異なる結晶水を持つことをTトレーサ法で確認できる。(3)結晶水のT濃度は配位する位置によって異なり,HTO分子は結合力の弱い位置には配位しにくい。(4)Tトレーサ法が物質中の結晶水の挙動を解明するのに役立つ。
著者
佐藤 浩 宇佐見 星弥 石丸 聡 中埜 貴元 金子 誠
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2021年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.167, 2021 (Released:2021-03-29)

中村ほか(2020)は,2018年北海道胆振東部地震(Mj 6.7)の被災域において岩盤地すべりの分布図を明らかにした。この分布図では,本地震による変動・非変動が分類されている。本分布図から岩盤地すべりのポリゴンデータを生成した。地震時SAR干渉画像によれば,この分布域は本地震の隆起域より北西側に当たるので,地殻変動による変位と断層との関係は必ずしも明らかになっていないが,断層からの距離に応じた岩盤地すべりの頻度をGIS解析した。その結果,本地震で変動した岩盤地すべりは,断層の直近(距離600〜800 m)で多発する場合や2 km以上離れた場所で多発する場合がみられた。
著者
上原 利夫 佐藤 陽一 泊 久次
出版者
日本経営倫理学会
雑誌
日本経営倫理学会誌 (ISSN:13436627)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.71-81, 2003-03-31 (Released:2017-08-01)

The recent corporate scandals were brought to light by whistle-blowing. Whistleblowing is an effective means to obtain a tip-off, but legal measures have to be put in place to prevent the whistle-blower's suffering. The Sarbanes-Oxley Act of 2002 is a U.S. version of the measure addressed to the window-dressed accounts to jack up the stock prices. Japanese corporate wrongdoings are often the outcome of the cozy relationship among politics, bureaucracy, and industry that is peculiar in Japan. Insider's accusation is effective to expose the injustice, but it should be deemed abnormal if there is no alternative. We want to answer to this problem by way of "Comprehensive Auditing". This scheme is meant for an NPO corporation to act as the auditing principal "providing an auditing firm or company's auditor with information obtained through own investigation and participating together in analyzing and making public after evaluating it from citizens' perspective". This article intends to promote the "disclosure of corporate information and its fair evaluation" in such a unique way and safeguard the interest of corporate stakeholders. The upshot will be a favorable stock market and it will also bring about the revitalization of Japanese economy.
著者
佐藤 一郎
出版者
城西大学現代政策学部
雑誌
城西現代政策研究 = Josai contemporary policies researches (ISSN:18819001)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.57-72, 2020-12

2020 年4 月から導入された高等教育の修学支援新制度(いわゆる「高等教育無償化制度」)では、この制度を受け入れる高等教育機関(大学等)に機関要件として、一定の条件を満たした実務家教員(実務経験のある教員)による授業を指定時間数組み入れること等が義務付けられた。実務家教員の採用自体は、従来からも各大学で行われている。今回の制度によって求められる実務家教員の役割には、これまでと異なるところがあるのだろうか。本稿では、若手社員の早期離職が雇用する企業側にも、また退職者自身のキャリア・プランにも大きな問題となっていることに着目する。この改善のために、実務家教員が自らの経験を活かして在学生に働きかけを行い、卒業後の早期離職を減少させる動機付けをすべきことを、人的資源管理(HRM)分野の「Realistic Job Preview (R.J.P.)」という概念を軸に提案する。A new system of tertiary education learning support (so-called free tertiary education) was introduced from April 2020, and tertiary institutions that adopt this system must meet certain conditions.One of them is that it is now obligatory for institutions to offer classes taught by teaching practitioners (teachers with practical experience) for a specific number of hours.Until now, the hiring of practitioner faculty members has been left to each individual university. Will there any difference in the expected role of teaching practitioners under the new system?In this paper, the author focuses on the issue of newly employed graduates having a tendency of quitting soon after beginning work, which presents a major problem for companies, as well for the futures of the graduate themselves.In order to improve this situation, it is proposed that teaching practitioners should use their experiences to reach out to current students and motivate them in order to reduce numbers who quit soon after beginning work, according to the model of Realistic Job Preview (RJP), in the field of human resource management (HRM).研究ノート
著者
金光 秀子 佐藤 郁雄 石田 裕美
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.148-154, 2008-09-30
参考文献数
26

&nbsp;&nbsp;ケアハウスおよび養護老人ホームに入居中の,健康な65歳以上の男性8人,女性19人,合計27人を対象とし,連続3日間の食事調査を行い,同時に摂取した食事サンプルの分析値から,Seの摂取量 (実測値) を推定した。<BR>&nbsp;&nbsp;食事調査のエネルギーおよび栄養素摂取量の計算値の平均値は,男女とも多くの栄養素が食事摂取基準 (身体活動レベルI,70歳以上) の推奨量,目安量等を満たしていた。しかし,個人別にみるとカルシウム,マグネシウム,亜鉛,ビタミンA,ビタミンB2,ビタミンC,食物繊維は推奨量および目安量等の水準に達していない者が多くみられた。また,実測Se摂取量,摂取エネルギー1,000kcal当たりおよび基準体重1kg当たりのSe摂取量はその推奨量を満たしており,不足の可能性は低いと考えられたが,個人差が大きく,食事摂取量の少ない高齢者ではSe摂取量が低い傾向がみられた。また,全Se摂取量の約40%が魚類を主にした料理に依存していた。栄養有効性を考慮するとSeの栄養状態が危惧される。
著者
鈴木 道子 安部 悦子 大泉 直子 會田 健 岩瀬 仁子 深瀬 有紀子 高橋 裕一 佐藤 佳奈江
出版者
山形県衛生研究所
雑誌
山形県衛生研究所報 (ISSN:05134706)
巻号頁・発行日
no.40, pp.22-33, 2007

平成18年度(平成18年4月〜19年3月)は10,498人について先天性代謝異常等6疾患の検査を実施した。スクリーニング検査陽性者38人が、山形大学附属病院等で精密検査を受診した結果、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)23人、ガラクトース血症3人、先天性副腎過形成症1人の合計27人の患者が発見された。
著者
川添 航 坂本 優紀 喜馬 佳也乃 佐藤 壮太 渡辺 隼矢 松井 圭介
出版者
地理空間学会
雑誌
地理空間 (ISSN:18829872)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.47-62, 2018

本研究は茨城県大洗町におけるコンテンツ・ツーリズムの展開に注目し,ツーリズム形態の転換に伴う観光空間への影響,及びその変容の解明を目的とした。大洗町は観光施設を数多く有する県内でも有数の海浜観光地であり,2012年以降はアニメ「ガールズ&パンツァー」の舞台として新たな観光現象が生じている地域である。大洗町においては,当初は店舗・組織におけるアニメファンへの対応はまちまちであったが,多くの訪問客が訪れるにつれて,商工会の主導により積極的にコンテンツを地域の資源として取り入れ,多くのアニメファンを来訪者として呼び込むことに成功した。宿泊業においては,アニメ放映以前までは夏季の家族連れや団体客が宿泊者の中心であったが,放映以降は夏季以外の1人客の割合が大きく増加するなど変化が生じた。コンテンツ・ツーリズムの導入によるホスト・ゲスト間の関係性の変化は新たな観光者を呼ぶ契機となったことが明らかとなった。
著者
佐藤 ななえ 吉池 信男
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.253-262, 2010 (Released:2010-10-26)
参考文献数
28
被引用文献数
10 10

【目的】この研究の目的は,小児の咀嚼行動特性や,それに関連すると考えられる因子について,実験食を食べた際の咀嚼回数及び食事に要した時間を評価指標として用いて検討することである。【設定及び対象】2つの幼稚園の61名の園児(5-6歳)を対象とする横断研究である。【方法】本研究では,日常的な幼稚園昼食を実験食とする,小児用簡易咀嚼回数計を用いた, 咀嚼回数(回)及び食事に要した時間(分)の測定,デンタルプレスケールを用いた咬合力測定及び対象児の咀嚼行動に関する保護者への質問紙調査を行い,咀嚼行動に関連すると考えられる因子について検討した。その際,食事に要した時間の影響を考慮した,食事時間調整咀嚼回数(以下「調整咀嚼回数」と称す)を残差法により算出し,咀嚼行動の個人間差を表わす新たな指標として検討に用いた。【結果】調整咀嚼回数との関連では,肥満度についてのみ有意な負の相関(r=-0.28;p=0.041)が示された。一方,食事に要した時間との関連では,身長(r=-0.31;p=0.018),体重(r=-0.30;p=0.026),肥満度(r=-0.27;p=0.047)に有意な負の相関が示された。重回帰分析(ステップワイズ法)の結果,「材料やおやつはよく噛んで食べることを考えて選んでいる」という保護者の行動が調整咀嚼回数に関連していることが明らかとなった。食事に要した時間では,保護者による児の判断,「すぐに飲み込まず,いつまでも口の中に入れていることがある」に有意な正の相関(r=0.35;p=0.010)が,同様に「よく噛まずに食べている」に有意な負の相関(r=-0.33;p=0.011)が示された。咬合力との間に有意となる関連はみられなかった。【結論】実験食を用いた本研究においては,肥満傾向であるほど食事時間が短かく,噛む回数が少ないこと,小柄であるほど噛む回数が多く,食事に時間を要することが明らかとなった。その他,「材料やおやつはよく噛んで食べることを考えて選んでいる」という保護者の関わりが,児の咀嚼行動に関連していた。実験食において測定した調整咀嚼回数により,肥満度及び他の因子との間の関連を明らかにすることができたことは,関連研究及び小児の咀嚼行動に着目した食育実践のエビデンス構築に役立つであろう。(オンラインのみ掲載)
著者
飯田 昭人 佐藤 祐基 新川 貴紀 川崎 直樹
出版者
北翔大学
雑誌
人間福祉研究 = Human welfare studies (ISSN:13440039)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.159-170, 2008

The purpose of this study was to clarify the structure of the "Pain of living" among undergraduate students. A questionnaire was administered to 117 students (36 males, 81 female; mean age 20.4 years; SD=1.13 years). The results indicated that the structure of Pain of living among undergraduate students comprised of 3 categories with five subgroups in each category. The three categories were : "Pain of living that originates in own thinking and feelings," "Pain of living that originates in relations between self and others," and "Pain of living that originates in relations between society and environment and the self." The three categories were found to influence each other. These findings suggest that it is helpful to know the structure of Pain of living, in order to determine how students can be supported.
著者
武田 晃治 和田 薫 砺波 雄介 佐藤 純一 村上 敏文 新村 洋一
出版者
東京農業大学
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.76-83, 2016 (Released:2016-12-15)

本研究は,植物色素が光合成のみならず酸素毒性から細胞や種を守る抗酸化物質としても働いてきたことを,進化的側面から植物色素の存在意義について再考察させるための実験開発と教材開発を行った。実験開発では,過酸化水素と2価鉄から生じる最も酸化力の高いヒドロキシルラジカルによるDNA分解が,植物色素であるアントシアニンにより防ぐことができることを可視化するための最適実験条件を明らかにした。また,高校生を対象とした授業実践から,本実験教材を用いた授業の教育効果を検証し,高等学校生物への発展的導入について考察を行った。授業実践の事前・事後アンケートの比較の結果,本教材のアントシアニンによる抗酸化能を可視化した実験により,植物色素の抗酸化能について理解しやすい教材であることが明らかとなった。また,授業解説と実験を行うことで,植物色素の抗酸化能が,紫外線や光合成から生じる活性酸素の毒性に対する防御機構として,植物の細胞機能の維持に重要な働きをしていることを,進化的側面から理解させることのできる効果的な教材であることも明らかとなった。よって本研究は,光合成以外の働きとして重要な植物色素の抗酸化能に着目した新たな実験としてだけでなく,光合成とバイオテクノロジーで学ぶ知識と実験技術を融合したバイオテクノロジーの発展的教材として,生徒に生命進化の観点から植物色素を多面的に理解させるための探究活動として,高校生物への今後の導入が期待された。
著者
佐川 元保 中山 富雄 芦澤 和人 負門 克典 小林 健 櫻田 晃 佐藤 雅美 澁谷 潔 祖父江 友孝 竹中 大祐 西井 研治 原田 眞雄 前田 寿美子 丸山 雄一郎 三浦 弘之 三友 英紀 村田 喜代史 室田 真希子
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.929-935, 2020-12-20 (Released:2020-12-28)
参考文献数
2
被引用文献数
1

「肺がん検診の手引き」は2020年に大幅な改訂を行った.この稿では特に重要と思われる「胸部X線検診の読影医の条件」と「症例検討会の実施」に関して背景とねらいを解説する.2017年版の読影医の基準はわかりにくいという批判が多くの自治体職員から寄せられており,改訂が必要であった.2020年版では,「症例検討会等におおむね年に1回以上参加すること」を条件とするとともに,上級医には読影経験も条件とした.「症例検討会」を実施する場合の留意点に関しても併せて述べた.本稿が今後の肺がん検診の精度管理に役立つことを望みたい.
著者
松川 啓義 八木 孝仁 貞森 裕 松田 浩明 篠浦 先 楳田 祐三 成島 道樹 岩本 高行 佐藤 太祐 田中 紀章
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.40, no.12, pp.1915-1920, 2007 (Released:2011-06-08)
参考文献数
18
被引用文献数
3 5

内臓逆位症は合併奇形が多く, かつ内臓逆位による診断治療の困難性が診療上問題である.完全内臓逆位症, Kartagener症候群に合併した肝腫瘍に肝拡大後区域切除を安全に施行した1例を経験した. 症例はKartagener症候群 (気管支拡張症, 副鼻腔炎, 右胸心) の55歳の女性で, 腹部臓器も逆位の完全内臓逆位症で, 肝後区域中心に13cm径の血管性腫瘍を認めた. 内臓奇形・変異としては肝部下大静脈欠損・奇静脈連結・上大静脈還流, 肝静脈右房還流, 右腎静脈半奇静脈還流, 多脾, 膵体尾部欠損, 腸回転異常がみられた. 術中所見では肝部下大静脈欠損により解剖学的肝右葉は後腹膜に固定されず, 解剖学的右三角間膜から後腹膜無漿膜野はほとんどみられなかった. 完全内臓逆位症に対する肝切除も, 左右鏡像関係, 腹部臓器・脈管の変異を念頭におき, 解剖学的構造を同定認識し手術操作を行うことで通常の肝切除例と同等な切除手術が可能であった.
著者
丸山 和昭 佐藤 万知 杉原 真晃 立石 慎治 MARUYAMA Kazuaki SATO Machi SUGIHARA Masaaki TATEISHI Shinji
出版者
名古屋大学高等教育研究センター
雑誌
名古屋高等教育研究 (ISSN:13482459)
巻号頁・発行日
no.20, pp.91-110, 2020-03

大学教員における教育と研究の分業が、高等教育政策をめぐる議論のなかで取り上げられている。教育と研究の両立、分業については、大学教員を対象とする調査研究の蓄積があるが、大学外の人々の認識は十分に検討されてこなかった。そこで本研究では、大卒者へのウェブ調査の結果をもとに、教育、研究を行わないタイプの働き方が「大学教員にふさわしい」と判断されるか否かについての分析を行った。分析からは、教育と研究を両立する働き方が「大学教員にふさわしい」と判断される傾向が強いことが明らかとなった。他方、分業を認める立場も一定割合を占めており、特に私大出身者に分業を許容する傾向が見られた。ただし、分業を認める立場にあっても、"教育と研究を両立しつつ、社会貢献や管理運営にも関わる"という従来型の教員像への評価が、分業型の教員像に対する評価を上回る傾向にあった。教育と研究の分業化が先行する英語圏の動向を踏まえても、細分化された役割を担う教員は、不安定な身分に置かれやすい。分業の導入を巡る議論においては、新しいタイプの教員が相対的に評価の低い地位に固定化されることがないよう、格別の配慮が求められる。The division of education and research among university faculty is an issue arising upstream of the debate on higher education policy. Regarding the balance between education and research, and the division of labor, previous studies have been accumulating, which target university teachers, but its recognition by people outside the university has not been fully examined. Therefore, in this study, based on the results of an internet survey of university graduates, we analyzed whether or not the type of work that does not involve education or research was judged to be "suitable for university teachers." Analysis revealed that work styles that balance education and research tend to be judged as "suitable for university teachers." Conversely, the position of allowing a division of labor also occupies a certain percentage, and there was a tendency to allow a division of labor especially for those from private universities. However, even if they are in a position to recognize the division of labor, the evaluation of the traditional teacher image of "being involved in social contribution and management while balancing education and research" tends to exceed the evaluation of the image of research-only professors and teaching-only professors.本研究はJSPS科研費17K04691の助成による。
著者
竹田 和平 佐藤 吉哉
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1396, pp.124-127, 2007-06-18

問 竹田さんは「タマゴボーロ」などで知られる菓子メーカーの会長であるのと同時に、個人投資家ながら100社を超える企業の大株主です。保有銘柄のほとんどは中堅企業で長期保有が基本だそうですが、株式投資にはどんな考えを持っているのでしょうか。 答 僕は配当を重視するんです。「早う値上がりしてほしい」「まだ値上がりせんのか」とギラギラしている投機とは違います。
著者
佐藤 勝明 Katsuaki SATO
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 = The journal of Wayo Women's University (ISSN:18846351)
巻号頁・発行日
no.62, pp.201-212, 2021-03-31

蕉風以外の未注釈の連句作品を分析する第二弾として、無倫編『俳諧紙文夾』(元禄十年秋序)に収められる、嵐雪・無倫・艶士・止水による四吟歌仙を対象とする。そして、その分析により、嵐雪と無倫らの間に不協和音は感じられず、芭蕉流の付け方が共有されていると見られるものの、各付合では詞の連想に頼った側面もあり、一巻全体では変化を重んじる意識が希薄であることを指摘する。