著者
川田 十三夫 宅見 賢二 佐藤 成美 山下 彦王
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.9, no.5, pp.364-368, 1968-10-05 (Released:2010-03-01)
参考文献数
15

Most of the cells of Clostridium botulinum type A strain 190 harvested at logarithmic growth phase in GYPT medium were converted autolytically to spheroplasts in 0.5M sucrose-phosphate buffer within 2-3 hours at 37°C. Electron microscopic observations on the formation of spheroplasts demonstrated that the cytoplasmic contents were extruded through partly dissolved walls at the end of the organism and formed spherical bodies.Crude wall fraction, isolated from logarithmic phase cultures by sonication and fraction-ation, rapidly autolysed in phosphate buffer. The wall fraction isolated from the large colony type of the strain lysed more rapidly than those from the small one as reported on the whole cells. Reducing sugars and amino sugars being main constituents of the wall were released from the wall fraction as wall-autolysis occurred. Electron micorscopic study showed that the rigid structure of the wall was completely lost and only fragile membranous or amorphous components remained as residues. Heated wall preparations digested with trypsin and nagarse were dissolved by a soluble wall-autolysate, but not by a soluble cytoplasmic fraction. It seems likely that autolytic enzyme system may exist at or near the cell wall.
著者
熊地 需 佐藤 圭吾 斎藤 孝 武田 篤 KUMACHI Motomu SATO Keigo SAITO Takashi TAKEDA Atsushi
出版者
秋田大学教育文化学部
雑誌
秋田大学教育文化学部研究紀要 教育科学 (ISSN:13485288)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.9-22, 2012-03-01

The research paper herein investigated into the current conditions and issues related to children without mental retardation but enrolled in special support schools for intellectually disabled persons across Japan. The objectives of the research are three: (1) how many such children with developmental disorders but without mental retardation are enrolled in special support schools for intellectually disabled persons; (2) the reasons why such children have been transferred to or enrolled in these schools; (3) the issues at special support schools where such children are enrolled. The research findings showed that such children were enrolled in nearly half of the schools, specifically, 141 of 313 schools. Also, the number of such children was 689 (1.7%) out of 39,813 children in 313 schools. Regarding the reasons for enrollment/transfer, the majority of the reasons are associated with secondary emotional difficulties triggered by developmental disorders, such as poor academic performance and learning difficulties, inability to adapt and deal with other people, and school refusal or hikikomori. The special support schools examined are facing problems in supporting and dealing with such children with developmental disorders and a large number of issues regarding expertise of their school faculty members and school support system for such children.
著者
佐藤 弘子 菊地 幸代 久保田 妙子
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.755-761, 2003

当院における従来の感染対策マニュアルの活用状況を調査, 分析することで, 感染対策新マニュアルの作成を行った。それをもとに職員勉強会を実施, 感染対策への職員の意識づけを目的とした。<BR>感染防止対策は医療の急速な発展, 高度化に伴い, 日々変化している。当院では早期より感染対策マニュアルを作成, 修正が行われてきたが, 活用されない現状があった。そこで, 従来のマニュアルの活用状況をアンケート調査 (n=447) し, マニュアルが活用されない原因を分析した。従来のマニュアルは, 古い, 分厚い, 読みづらいと不評であったが44.7%の人が活用していた。55.3%の活用していない人は, 見てもわからない, 必要時上司, 同僚に聞くと答えている。これらの分析結果をふまえ, 約6か月間を費やし, 理解しやすく, 活用しやすい新マニュアルを作成した。職員全員に1冊ずつ手渡し, 新マニュアルをもとに職員勉強会を実施した。新マニュアルの紹介, 院内感染の定義, ユニバーサルプレコーションについて, 手洗いの仕方, 手袋, マスクのつけ方の実技を行い知識の確認を行った。パネルディスカッション形式で行われた勉強会は出席者が多く, 感染対策への関心の高さを感じた。この勉強会を行ったことで職員の感染対策に対する意識を高めることができた。また, 新マニュアルを学ぶことにより全てのスタッフに院内感染防止の重要性を理解してもらうよい機会となった。
著者
佐藤 達夫
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.2253-2272, 1995-11-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
14
著者
鈴木 政登 柴田 柾樹 佐藤 吉永
出版者
Japanese Society for Mastication Science and Health Promotion
雑誌
日本咀嚼学会雑誌 (ISSN:09178090)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.55-62, 1992-12-25 (Released:2010-07-21)
参考文献数
24

To measure energy consumption during the process of chewing gum, and to investigate the effects of gum-chewing on levels of sugar and lipids in blood and pituitary - adrenal hormones concentrations in plasma, a study was designed in which nine healthy male volunteers chewed two pieces of marketed gum (6.18g;E-gum) for ten minutes with a chewing rhythm of about 80 times per minute while oxygen intake (VO2) and heart rate (HR) were measured continuously for 30 minutes before (rest period), during the 10 minutes (chewing period) and for 30 minutes after chewing (recovery period). Blood samples were drawn before, immediately after, 10 minutes and 30 minutes after gum-chewing via a catheter introduced into the brachial vein for measurements of blood sugar (BS), FFA, TG plasma ACTH, plasma adrenaline (pAd), noradrenaline (pNorad), and insulin (IRI) concentrations. Two pieces of the control gum (1.30 g; C-gum), a gum base containing no additional elements and harder than E-gum, were also chewed in the same manner as the E-gum. Both E- and C-experiments were carried out continuously in the sitting position and fasting state in no particular order, separately, during a different period between 10 a.m. and 2 p.m.
著者
和田 小依里 佐藤 健司
出版者
京都府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

日本食の発酵食品中に抗炎症効果を有する複数のピログルタミルペプチドが含まれていることを明らかにした。これらのペプチドは発酵の過程で生成されていると考えられるが、大腸炎誘発モデルマウスにおいて,微量で腸炎改善効果を示すことを示した。また、ピログルタミルペプチドは腸内細菌叢を正常化させることや抗酸化作用を有することも明らかとなった。一定の発酵条件下でこれらのペプチドを高濃度に含有する米発酵物サンプルを作成することができ、ヒト試験でも腸内細菌叢改善作用を示す可能性が示唆された。これらの結果から日本の伝統的な発酵食品の健康増進作用が期待される。
著者
佐藤 いまり 平 諭一郎 日浦 慎作 佐藤 洋一
出版者
国立情報学研究所
雑誌
学術変革領域研究(A)
巻号頁・発行日
2020-11-19

本課題では,質感を科学的に取り扱うための学術的知見を蓄積し,我々が視覚を通して感じる質感と物体が有する光学的特性,その光学特性を生む素材・制作工程との関係を明らかにすることで,本物の工芸品の「良さ」を科学的に論じる手段と,工業製品のさらなる高付加価値化に寄与する計測・評価技術の創出を目指す.特にデジタルな再現技術に人手を介した質感表現を加えた作品を準備し,その物理特性と質感の差異を能動的に解析することで,革新的な質感評価・質感合成技術の創出する。これにより、本物の工芸品の「良さ」を科学的に論じる手段と,工業製品のさらなる高付加価値化に寄与する計測・評価技術の創出を目指す。
著者
畑江 敬子 脇田 美佳 宮後 恵美 佐藤 由紀 島田 淳子
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.41, no.11, pp.755-762, 1994
被引用文献数
1

嗜好性の高い昆布だし汁を調製するための基礎的知見を得るために,だしの成分量と抽出時間(1~90分間)および抽出温度(5~95℃)との関係を調べた.<BR>各温度における各成分の抽出量(Y)は,抽出時間(X)の関数としてうまく示された.すなわち,<BR>ここでa値は,抽出初期段階における傾斜で, b値は,漸近値すなわち最大抽出量である.<BR>各成分についてa値を各抽出温度に対してプロットし,みかけの活性化エネルギーを計算した.同様に,各成分について, b値のみかけの活性化エネルギーを求めた.これらの活性化エネルギーを比較することによって,各成分の抽出における温度依存性を知ることができる.抽出初期の温度依存性は,マンニット,全エキス,K<SUP>+</SUP>, Cl<SUP>-</SUP>,および全窒素に高かった.最大溶出量の温度依存性の高い成分はCa<SUP>2+</SUP>,グルタミン酸, Mg<SUP>2+</SUP>, P<SUP>5+</SUP>お上アド全エキスであった.
著者
佐藤 泉美 牧野 春彦 下妻 晃二郎 大橋 靖雄
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.132-139, 2014

<b>【目的】</b>乳がん専門医によるうつ病診療の実態調査 <b>【方法】</b>乳がん専門医352名に, うつ病診療状況に関する調査票を郵送した. <b>【結果】</b>110名(31.3%)から回答を得た. 乳がん患者のうつ病罹患割合は, 90%の医師が20%以下, 約半数が5%以下と回答した. 第一選択薬はベンゾジアゼピン系抗不安薬(BZD)が最多で(41.5%), 次が選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)だった(30.9%). BZD使用の医師は, 使用経験の豊富さ(オッズ比[OR] 8.20), 安全性(OR 6.27)で選んでおり, SSRIは, 効果の高さ(OR 7.07)で選ばれていた. <b>【結論】</b>乳がん専門医の乳がん患者のうつ病診療では, 調査票に基づく診断や薬物療法等において高い水準の医療が均しく行われているとは言い難く, 精神科系専門家との連携も含め, 診療環境整備の必要性が示唆された.
著者
佐藤 雅浩
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.51-70, 2019

本稿の目的は、「うつ」で通入院経験のある人々を対象とした社会調査の結果を分析することで、精神疾患に関する医学的知識が、どのような経路を辿って人々に受容されているのか、またその結果として、人々の意識や行動にどのような影聾を及ぼす可能性があるのかについて考察することである。これまで「うつ」をはじめとする各種の精神疾患の流行現象については、理論的・実証的な諸研究が蓄積されてきたが、精神疾患に関する大衆的な知識の普及という現象に着目し、当該の過程を精緻に検討した研究は少ない。本研究では、上記の人々を対象としたアンケート調査の結果を分析することで、精神医学的知識の普及過程とその自己への影聾について、社会学的な観点から考察を行った。またこのことにより、精神疾患の流行に関するI.Hackingの「ループ効果」概念の妥当性を、経験的なデータに基づいて検証することを目指した。
著者
平澤 由貴 倉田 昌明 中島 実千代 坂本 憲吾 小田部 耕二 佐藤 伸一 野村 護
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本トキシコロジー学会学術年会
巻号頁・発行日
vol.38, pp.20157, 2011

【目的】一般毒性試験における血液凝固系検査では,血小板数,PT,APTT及びフィブリノーゲン(Fbg)がルーチンに測定されるが,これらの項目だけでは血小板機能や線溶系の異常は検出できない.薬物の血液凝固系への統合的な評価には,これらの測定を補足する必要がある.今回,ヒトに類似する実験動物であるカニクイザルについて,血小板機能検査である血小板凝集能,また血管異常も含め凝固異常を総合的に評価できる出血時間,FDPについて測定したので報告する.また,ルーチン項目に関し,産地間差(フィリピン,中国,ベトナム,インドネシア)も含め基礎的に検討した.【方法】(1)出血時間:市販の注射針を一定の深さに穿刺できるように加工して,穿刺器具とした.無麻酔下で尾背部を穿刺部位とした.湧出血を一定間隔で濾紙に吸い取り,吸着血痕が1mm以下となった時間をエンドポイントの出血時間とした.(2)血小板凝集能:無麻酔下に大腿静脈からクエン酸加採血し,遠心分離(200×g)して多血小板血漿(PRP)を分取し,さらに遠心分離(2000×g)し乏血小板血漿(PPP)を分取した.PRPの血小板数が約35×10<SUP>4</SUP>/μLになるようにPPPで希釈調製した.凝集誘発剤はADP 5,20 μmol/L及びコラーゲン3 μg/mL(いずれも最終濃度)を用い,光透過法により凝集率を測定した.(3)その他のルーチン項目(血小板数,PT,APTT,Fbg)は自動分析装置,FDPは用手法にて測定した.【結果】(1)出血時間:出血時間は1~3.5分であった.2回の繰返し穿刺でも出血時間に差はなかった.今回の方法では,穿刺傷は小さく出血量も限られており,生体に対する侵襲性は小さいと考えられた.(2)血小板凝集能:最大凝集率はADP 5 μmol/Lで約63%,ADP 20 μmol/Lで約75%,コラーゲン3 μg/mLで約75%あった.また,ADP 20 μmol/Lで誘発した凝集の日内と日差変動に大きな変動はなかった.(3)血小板数,PT及びAPTTに産地による大きな違いはみられなかった.【結論】ルーチンの血液凝固系検査項目に加えて,血小板凝集能(ADP,コラーゲン凝集)及び出血時間について基礎的なデータを得ることができた.これらの検査は侵襲性が小さく,さらに線溶系検査を組み合わせることで,一般毒性試験でより詳細かつ統合的な血液凝固異常の評価が可能である.
著者
佐藤 大悟
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要. アーカイブズ研究篇 = The bulletin of the National Institute of Japanese Literature. 人間文化研究機構国文学研究資料館 編 (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.15, pp.53-70, 2019-03

本稿は、明治太政官期の修史部局の記録管理を分析するものである。太政官の記録管理部局から派生した修史部局は、歴史を編纂する修史的側面に加え、史料や図書の収集・管理といったアーカイブズ的側面を併せ持つため、当該期のアーカイブズ認識や制度を検討する上で重要な一事例である。歴史課の成立経緯を、「記録編輯」の編纂物を提示しつつ、明治元年11月記録編輯掛、3年11月記録編輯局、4年8月記録局(同9月記録分局設置)といった段階を明示して論じた。5年10月の歴史課設置は、政府の様々な記録管理を掌る正院記録局内の分課構想が、正院の分課に落着し、内史・外史に記録局の各課が分課された結果だと位置づけた。成立した修史部局の記録管理を、東京大学史料編纂所所蔵「修史局・修史局史料」を用いて分析した。記録管理制度については、歴史課、修史局、修史館の段階別に解明し、記録局出身の官員らによって取扱事項の明文化などの整備が進められたことを指摘した。その上で制度に対応する記録管理の実態に迫り、「修史局・修史館史料」のうち往復文書、日記・官員履歴類、受付録、図書目録の簿冊について整理し、これらと別に史料編纂所が所蔵する簿冊との対応関係を示した。以上を踏まえ、当該期の政府の記録管理を捉えるには、修史部局やそれと同様の成立経緯・アーカイブズ的側面を持つ地誌・統計編纂事業の検討が不可欠である点を指摘した。This article analyzes records management of the Office of Historiography under the Dajō-kan during the Meiji period. The Office of Historiography, derived from the record administration department of the Dajō-kan, is an important example when considering the recognition and institutionalization of archives in that period because it has archival aspects such as collection and management of historical records or books in addition to the historical aspects, compiling history. While presenting the compilation of the Kiroku Henshū, we discussed the history of the establishment of the History Division by expressly giving the following three chronological orders and the corresponding name: the Kiroku henshū gakari in November of Meiji 1, as the Kiroku henshū kyoku in November of Meiji 3, and as the Kiroku kyoku in August of Meiji 4 (the branch of the Kiroku kyoku was established in September in the same year) We assumed that the subdivision concept within the Seiin Records department responsible for the various records management of the government was settled down by making it a subdivision of the Seiin. We then concluded that the establishment of the History Division of October of Meiji 5 was the result of the subdivision of each department of the recording office into Naishi and Gaishi. We analyzed the records management of the Office of Historiography by using the Shūshi-kyoku and Shūshi-kan Shiryō owned by the Historiographical Institute of the University of Tokyo. Regarding the record management system, we clarified stage by stage the History division, the Shūshi-kyoku, and the Shūshi-kan, and then pointed out that the officials from the bureau of records made preparations such as clarification of handling matters. In addition, we approached to the actual situation of the record management corresponding to the system. We organized books of round-trip documents, diary / official history, acceptance records, book bibliographies described in the Shūshi-kyoku and Shūshi-kan Shiryō, and then showed the correspondences with books separately owned by the Historiographical Institute of the University of Tokyo. Based on the above, we pointed out that consideration of chorography and or statistical compilation projects which have history of establishment and or archives aspects similar to the ones of the Office of Historiography are indispensable to understand record management of the government during that period.
著者
前田 里美 早川 由佳理 佐藤 桂子 猿山 沙樹 藤澤 宏幸 星 文彦
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会宮城県理学療法士会
雑誌
理学療法の歩み (ISSN:09172688)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.14, pp.45-50, 2003 (Released:2004-08-13)
参考文献数
8
被引用文献数
2

本研究の目的は, 筋電図 · 床反力計 · 三次元動作解析装置を用いた膝立ち位における側方重心移動動作中の運動学的機構を明らかにすることである。対象は健常男性10名とし, 可能な限り速く3種類の右方向への側方重心移動動作を行わせ,左右の脊柱起立筋 · 大殿筋 · 中殿筋 · 外複斜筋の筋活動, 圧中心 (center of pressure : COP), 反射マーカーの空間座標データを測定した。COPの軌跡は一度目的方向とは逆方向へ移動し, その後目的方向へと移動した。また, 全課題動作において動き始めに活動が高まる筋は共通しており,右脊柱起立筋 · 左大殿筋 · 左中殿筋 · 右外腹斜筋であった。これは右側の骨盤挙上に働き, COPを目的方向とは逆方向に移動させ, 重力モーメントを大きくし, 速い側方重心移動動作の原動力となっていることが考えられた。
著者
佐藤(三戸) 夏子 瀧本 秀美
出版者
公益社団法人 日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.1, pp.19-23, 2008-01-25 (Released:2017-10-10)
参考文献数
45

Folate is a water-soluble vitamin, which is one of vitamin B group, and is involved in DNA synthesis cycle and methylamine cycle. It is known that folate deficiency is associated with pernicious anemia. Folate is also an important nutrient for an embryo, because recent many studies reveal an association between maternal folate status and fetal neural tube defects (NTDs). In 2002, Japanese government recommended that all women planning a pregnancy should consume an additional 400μg/day of supplementary folate to reduce risk of NTDs, referring to scientific evidence and recommendations in the other countries. It is also reported that folate is an important nutrient for not only the prevention of NTDs but also health of mother and fetus. As the prevalence of NTDs was low in Japan compared with other countries in the past, folate status in Japanese has not been fully investigated. Folate has been recently added to the Dietary Reference Intake for Japanese and Standard Table of Food Composition in Japan since 2000.
著者
佐々木 貴浩 佐藤 宏喜 古内 孝幸 竹中 能文 佐久間 正祥 堀 眞佐男
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.926-930, 2005-04-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
18
被引用文献数
1 4

乳癌胆管転移の1例を経験した.症例は56歳,女性.平成9年左乳癌(TlN0M0)で乳房部分切除,腋窩郭清を施行.病理診断は浸潤性乳管癌 硬癌,リンパ節転移陰性,切除断端癌陰性で残存乳房照射50Gyとtamoxifen 20mg 5年間の補助療法を行った.乳癌術後5年5カ月,肝機能障害発症,画像診断上,中下部胆管が著明な狭窄を呈し,胆管癌の診断で膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織学的には粘膜直下より漿膜,膵に浸潤した腺癌が認められ,既往の乳癌の組織像に類似しているところから乳癌の胆管転移と診断した.乳癌の転移による胆管狭窄は肝十二指腸間膜リンパ節転移による報告例が散見される程度で本症例の如き胆管転移は極めて稀である.
著者
渥美 みはる 佐藤 真理
出版者
東京女子大学論集編集委員会
雑誌
東京女子大学紀要論集. 科学部門報告 = Science reports of Tokyo Woman's Christian University (ISSN:03864006)
巻号頁・発行日
vol.63, pp.1961-1975, 2013

本報では物質の色を利用した化学実験について報告する.具体的なテーマは以下の通りである.1 ソルバトクロミズム金属錯体を用いて溶媒の極性を調べた.金属錯体には Ni[tmen acac]ClO4 と Cu[tmen acac]ClO4を使用した.これらの錯体を種々の有機溶媒に溶かし,その色の違いによって有機溶媒の極性を簡単に調べることができた.2 植物色素と水溶液のpHアントシアン色素を植物から抽出して,pH指示薬としての性質を調べた.また,緩衝溶液に酸性およびアルカリ性水溶液を少しずつ添加しpH変化の様子をその色によって観察した.緩衝溶液に少量の酸性およびアルカリ性水溶液を加えてもpHはほとんど変化しないことを確認した.
著者
丸山 拓朗 竹内 大樹 阿久澤 弘 佐藤 薫子 中村 崇
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2015, 2016

【はじめに,目的】近年,職員研修制度の報告ではOff-the-Job TrainingだけでなくOn-the-Job Trainingの有効性が数多くされている。当法人でも,新人理学療法士(以下,新人PT)に対する臨床指導の効率を向上させる目的で,臨床指導を行うOn-the-Job Trainingと講義やcase studyを中心としたOff-the-Job Trainingを相互にリンクさせる新人教育システムを今年度より新たに取り入れた。本調査の目的は,アンケートによる意識調査を行い,今後の新人教育システム運用へ向けた改善策の参考にすることである。【方法】対象は当法人全6施設リハビリテーション科に所属する新人PT18名とした。アンケート回収率は100%で有効回答率も100%であった。質問内容は,学習意欲項目:2問,理学療法評価項目:6問,治療項目:3問,保険制度項目:2問,コミュニケーション項目:2問,リスク管理項目:4問,合計19問のアンケートとした。回答は,1:思わない,2:少し思う,3:思う,4:強く思う,の4段階を選択形式とした。アンケートは,新人教育システムが実施される前(以下,実施前群)と新人教育システム実施6ヶ月経過時点(以下,経過群)の2回行い,各質問項目における2群間の変化を比較検討した。統計解析は,SPSSを使用しWilcoxonの符号付順位和検定にて有意確率は5%とした。【結果】全19問のうち,14問で2群間に有意な差が認められた。有意差が認められなかった質問は,学習意欲項目の「臨床で生じた疑問を解決しようと行動しているか否か」,理学療法評価項目の「問題点の抽出が出来るか否か」,リスク管理項目の「転倒予防」「内部疾患のリスク管理」「感染対策」に関する質問の以上5問であった。【結論】有意差が得られなかった5問のうち,学習意欲項目の「臨床で生じた疑問を解決しようと行動しているか否か」の質問は両群ともに中央値が3.00を示した。これは,新人教育システム実施に関わらず新人PTは臨床で生じた疑問に対する解決意欲を持っていると考えられる。また,理学療法評価項目において「問題点の抽出が出来るか否か」の質問においては,6ヶ月経過後も問題点抽出に対して苦手意識を抱いている新人PTが多い。問題点抽出は,case studyの際に多くの新人PTが指摘される部分であり,新人PT自身が課題として捉えていることが示唆された。今後は,検査測定や理学療法評価の指導だけでなく,問題点抽出からその順位付けの捉え方に至るまでアドバイスを実施していく必要がある。リスク管理項目は,転倒予防,内部障害のリスク管理,感染対策ともに2群間に有意な変化がなく,これらの項目に対して新人PTは知識の不足を感じていることが分かった。よって,今後,新人PTのレベルに合わせた講義内容や実際を想定した研修内容にするといった工夫が必要になると考える。