著者
越智 裕之 佐藤 高史 筒井 弘 中村 行宏
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

長寿命なデジタル記憶システムの実現に向け、長期安定性に優れるマスクROMの実装されたシリコンウエハ全体を完全に絶縁層で封止し、非接触で電源供給や相互通信を行うための構成方式の検討を行った。非接触電源供給技術としてオンチップ太陽電池に注目し、ブーストインターリーブ太陽電池を提案した。非接触相互通信技術としてオンチップダイポールアンテナに注目し、低消費電力な送受信回路を提案した。高集積、超低電圧動作が可能なNAND型マスクROMの特性を明らかにした。これらを総合して恒久保存メディアのアーキテクチャ検討を行い、待機時消費電力を極限まで削減する階層的なパワーゲーティング手法の有用性を示した。
著者
戸田 龍介 井原 理代 鵜池 幸雄 浦崎 直浩 金子 友裕 岸保 宏 工藤 栄一郎 佐藤 信彦 飛田 努 仲尾次 洋子 成川 正晃 丸山 佳久 姚 小佳
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

日本の農業の真の発展のためには,農協に全面依存し記録へのインセンティブが働いていない小規模兼業農家にかわって,農業法人や6次産業化を目指す事業体,さらには農業関連上場企業がそれぞれ農業を中心的に担っていく必要がある。この中でも,地域振興への貢献可能性からは,6次産業体が最も期待される。そして,このような事業体に,従来のような補助金ではなく,投資効果が厳しく問われる農業ファンドの資金が投入されれば,投資効果の説明のためにも,複式簿記に基づく財務諸表の作成・報告が必須となる。本研究では、このような関係においてこそ,農業発展のために複式簿記が果たし得る現代的役割が存することを明らかにした。
著者
中野 雅子 椎野 顕彦 江頭 典江 佐藤 眞一 権藤 恭之
出版者
大阪信愛女学院短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

認知症予防介入に使用することを目的に、『活き活きしているか』『力強いか』等15項目を絵で7段階に心理測定する米国版ウェルビーイングピクチャースケールを、日本版に改訂することを試みた。まず軽度認知障害(MCI)高齢者へのナラティヴアプローチ、「物忘れ外来」での『看護外来』から高齢者心理を分析し、それぞれを国際学会で発表した。次に280名の健常高齢者(平均69.6±7.5歳)に対し、米国版により心理分析とともに自由記述を依頼したが、絵の誤認、迷い、尺度と理解されない等多数問題点が抽出された。それらを基に日本の高齢者に適した絵に改訂し、現在約300名の高齢者へ試み、使用可能性を検討している。
著者
佐藤 慶明
出版者
大阪産業大学
雑誌
大阪産業大学人間環境論集 (ISSN:13472135)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.109-117, 2011-02

サッカーでは,インプレーの際にゴールキーパーをのぞくフィールド選手は手の使用を禁じられている。脚部を中心として行われるサッカーではあるが,実際のゲームでは空中でのボールを処理する事が〓繁にある。そのため,ボールをコントロールする技術としてはキック以外に「ヘディング」という技術の習得も必要となってくる。ヘディングは,腰部よりも高い位置にあるボールをコントロールするために必要な技術である。ヘディングを行う場面は,空中を飛んできたボールに対して,脚を地面と接地したまま行う「スタンディングヘッド」とジャンプして行う「ジャンピングヘッド」がある。また低いライナー性のボールに対して飛び込んでいく「ダイビングヘッド」も〓度は高くはないが行われる。ヘディングはサッカー未経験者には恐怖心が伴うので技術習得が困難である。本稿では初心者にも対応できる指導法を紹介する。
著者
若松 孝志 高橋 章 佐藤 一男 久保井 喬 柴田 英昭
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.169-178, 2004-04-05
被引用文献数
6

アカマツ林の林床に^<15>NH_4^+を添加し,70日後までの林床植生,有機質・無機質土層への^<15>Nの移行量を調べた.さらに,室内培養実験により窒素の形態変化速度を測定し,^<15>Nの動態と微生物による窒素代謝との関係を調べた.^<15>N添加30日後の各プールヘの15N移行量は,林床植生5%,有機質上層56%,無機質土層44%であった.70日後には,無機質土層への移行量が増大したが,37%の^<15>Nが有機質土層に保持されていた.土壌水の観測結果から,無機質土層へ浸透する窒素の95%をNO_3^-が占めることが分かった.また,^<15>NH_4^+を添加したにもかかわらず,添加初期には土壌表層のNO_3^-のδ^<15>N値が著しく上昇し,またそのピークは時間の経過とともに下層に移動した.このことから,林床に沈着したNH_4^+のほとんどは,有機質土層で硝化によりNO_3^-に変化した後に,下層土壌へ移行することが裏付けられた.室内培養実験の結果,有機質土層(Oe-Oa層)における硝化速度(20mg N kg^<-1> d^<-1>)は,微生物の代謝によるNH_4^+の有機化と窒素無機化の速度(145mg N kg^<-1> d^<-1>)の1/7程度であった.このことから,大気由来のNH_4^+は林床に沈着した後,すべてが硝化に向うのではなく,微生物の窒素代謝のサイクルに取り込まれることが推察された.このことが,70日経週後も,添加した^<15>Nの4割が有機質土層に保持された主要な要因と考えられた.本調査地の有機質土層における窒素の形態変化速度は,ほぼ同量の窒素が大気から負荷されているオランダの森林よりも1桁程度大きかった.これには本調査地における温暖多雨な気候条件と酸性度の低い土壌条件が関与していることが推察された.
著者
小川 侃 佐藤 義之 冨田 恭彦 岩城 見一 斎藤 渉 金田 晋 吉田 和男 有福 孝岳 高橋 憲雄
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

平成12年から15年に継続された本科学研究費補助金によるプロジェクトは京都大学の研究者と京都大学以外の大学の研究者との共同作業に基づいて多くの成功した成果をあげることができた.なかでも海外からのおおくの著明な現象学的な研究者との国際的な協力と共同作業を行いえた.シュミッツ,ゲルノット・ベーメなどのようなドイツからの新しい現象学者,ヘルト,ベルネット,クリスティン,ケルックホーフェン,ダストウールがヨーロッパから共同研究に参加した.アメリカからの参加者はウエルトン,ガシェー,プルチョウなど.毎年数度の研究会を開催し,小川他が海外で共同研究を展開して成果の発表をおこなった.これらの研究プロジェクトの結果,集合心性は基本的に雰囲気と地方的もしくは地球全体の気候,天候,風土などに埋床しており,このことは,地水火風などという四つのエレメントを風土や雰囲気とくに風との連関で研究するべき新たなプロジェクトを立ち上げる必要性を示した.
著者
木下 康昭 阪本 泰男 佐藤 千明 青木 敏 野本 真一 篠原 弘道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.85, no.3, pp.204-213, 2002-03-01
被引用文献数
5

ダイヤルアップ時代から常時接続の時代に向け,ラストワンマイルのブロードバンド化がインターネット通信で最大の課題となっている.加入者から集配局に至るアクセス系の伝送媒体と網トポロジーを,電話用対ケーブルを用いるADSL,CATV同軸ケーブル網の利用,アンテナ系を用いる無線アクセス,光ファイバを用いる光アクセスの4種類に分類し,そのブロードバンド化の内外動向と技術課題を横断的に論じた.IT国家基本戦略は,今後の政策課題の実行で十分に達成の見込みである.
著者
山木 哲 近藤 礼 長畑 守雄 伊藤 美以子 齋藤 伸二郎 佐藤 慎哉 嘉山 孝正
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.11, pp.885-889, 2012 (Released:2012-11-22)
参考文献数
12

総頚動脈閉塞症 (CCAO) に対し頚部頚動脈内膜剥離術 (CEA) を行うことはまれであるが, 今回, 大動脈炎症候群に合併したCCAOに対しCEAを施行し良好な結果を得ることができた1例を経験したので報告する. 症例は58歳女性で一過性脳虚血発作にて発症した. 大動脈炎症候群によるCCAOを認めたが, 神経放射線学的検討にて術前に閉塞部分はごく限局していることが診断しえたためCEAによる血行再建を行った. 本例のごとく閉塞が限局しその近位部および遠位部の開存が術前に確認できる場合には順行性の血行再建が行えるCEAは有効な方法である.
著者
福井 敏樹 山内 一裕 丸山 美江 佐藤 真美 高橋 英孝 山門 實
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.29-35, 2012 (Released:2012-10-03)
参考文献数
13

目的:人間ドック健診は,生活習慣病の発症予防と早期治療,がんの早期発見と早期治療を大きな目的としている.しかしながら人間ドック健診と一般健診受診者の医療費について比較検討した報告はこれまでほとんどない.したがって今回我々は,通常の健診を毎年受けている集団(一般健診群)と毎年人間ドックを受け続けている集団(ドック健診群)における医療費の経年変化を比較検討し,毎年人間ドック健診を受け続けていれば,本当に一般健診以上の医療費削減効果があるのかを検討した.方法:対象は四国エリアの40歳代および50歳代のNTTグループ社員.平成15年度から17年度までの3年間連続での一般健診群と3年間連続でのドック健診群における年間医療費を,平成18年度から22年度まで5年間前向きに追跡した.結果:男性については,40歳代および50歳代の一般健診群では経年的に年間医療費が増加する傾向が見られた.5年間の累積医療費の両群の差は,40歳代は,男性約14.3万円,女性約-6.9万円であった.50歳代は,男性約33.0万円,女性約4.0万円であった.男性においては40歳代,50歳代共に両群の差が年々大きくなっていった.結論:50歳代男性では,人間ドック健診と一般健診との費用差額を考慮しても,毎年人間ドック健診を受けることに医療費削減効果があることが示された.
著者
砂山 幸雄 尾崎 文昭 坂元 ひろ子 村田 雄二郎 高見澤 磨 石井 剛 菅原 慶乃 加治 宏基 佐藤 普美子 晏 〓 佐藤 普美子 晏 〓
出版者
愛知大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、市場経済化の急速な進展によって大きく変容を遂げつつある中国について、文化の側面から変化の内容と方向を探求することをめざしたものである。言説分析の方法により、主として1990年代以降の政治、思想、イデオロギー言説、文学作品や文化批評を分析し、従来から存在していた近代と反近代(近代批判)、グローバル化と土着性の対立に加え、近年では近代性内部の諸価値相互の対立が顕著になっていることを明らかにした。また、それが中国政治の展開、社会の変化といかに密接に関連しているかを考察した。
著者
佐藤 あやの 西野 邦彦 西野 美都子 (林 美都子) 仁科 勇太 Yu Sidney
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

これまでに、ゴルジンタンパク質群のひとつであるgiantinをノックダウンすると分泌が上がること、ゴルジ体の構造に変化が起こることを示した。本研究課題では、この現象に関わる分子機構を明らかにすることを最終的な目的とし、電子線トモグラフィーなどを用いゴルジ体の構造を詳細に解析した。また、この間、分泌調節に関わる新規小分子を発見したため、新規分子の特徴付けを合わせて行なった。本研究課題の期間は終了したが、引き続き、これらの解析や新規分子のターゲットの探索を行う予定である。
著者
佐藤 正寛
出版者
日本養豚学会
雑誌
日本養豚学会誌 = The Japanese journal of swine science (ISSN:0913882X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.136-140, 2007-09-10
被引用文献数
3

豚系統造成規模の集団において、線形計画法を用いて雌雄毎に制限を付加して候補個体を選抜した場合(方法1)と雌雄同時に制限を付加し選抜した場合(方法2)における選抜個体の推定育種価(EBV)をモンテ・カルロ法によるコンピュータシミュレーションにより比較した。繁殖集団の大きさは、雄8頭雌40頭、雄10頭雌50頭、雄12頭雌60頭の3通りとし、基礎集団(GO)を含む2形質3世代分の無作為選抜記録を発生させた。一腹あたりの育成頭数は雄1頭雌2頭とした。G2において、形質2の改良量を0に制限し、形質1の改良量を最大にする選抜を実施した。形質1におけるEBVの平均は、いずれの集団においても方法1より方法2が大きく、形質2では方法間に違いはみられなかった。集団のサイズが大きくなるにつれ、形質1におけるEBVの平均はいずれの方法においても大きくなった。しかし、形質2のそれには集団のサイズによる違いや傾向はみられなかった。以上の結果から、豚系統造成規模の集団では、雌雄毎に制限を付加するよりも、雌雄同時に制限を付加して候補個体を選抜することが望ましいと結論づけた。
著者
佐藤 正寛 西尾 元秀
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

適切な制限付き選抜法を決めるため、まず選抜反応を予測するためのモンテカルロ法によるコンピュータシミュレーションプログラムを開発し、次に選抜候補個体の中から次世代の種畜を選抜するための制限付き選抜法のプログラムを開発した。両者のプログラムを組み合わせてすべての個体に制限を付加した制限付きBLUP法(AR-BLUP法)と選抜候補にのみ制限を付加したPR-BLUP法の選抜反応を比較した結果、PR-BLUP法は、選抜反応および近交係数の点でAR-BLUP法に比べ望ましい選抜結果の得られることが明らかとなった。さらに、制限付き選抜を行うための指標として、育種価の適切な重み付け値の算出方法を考案した。
著者
冨田 哲治 佐藤 健一
出版者
県立広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

放射線被ばくによる健康被害への影響は被ばく線量に基づき評価されている.原爆被爆者における被ばく線量は,実測ではなく被爆状況から算出した初期線量の外部被爆の推定線量である.本研究では,被爆時所在地を位置情報として活用することで,位置毎に定量的なリスク評価を行い,リスクの地域差を等値線図で記述したリスク地図を作成する,更に,リスク地図に被爆後経過年数や年齢等の時間要因を組み込むことで,時間変化するリスク知事を作成する.これにより,原爆被爆者におけるがん等の疾病に関するリスクは,時間により変化するリスク地図のアニメーションとして視覚化され,2次的な放射線被ばくのリスク評価を行った.
著者
有馬 拓也 鹿嶋 雅之 佐藤 公則 渡邊 睦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.380, pp.7-12, 2012-01-12

掃除ロボットが実用化されて我々の身近なところにも見られるようになったが,単に移動経路上のゴミらしきものを回収して行くだけでゴミの分別など高度な清掃作業は実現できていない.そこで本研究は,ロボットが自らゴミを選別して回収する新たな清掃ロボットを目指し,ロボットビジョンを用いたゴミ分別のための能動的物体認識を提案する.まず,対象の表面にレーザー光パターンを投影・解析することにより曲面・平面・折面などの表面形状を識別してゴミ選別の手掛かりとする.次に接触し圧力を加える前後の対象の位置変位を観測することにより重量を推定して対象ゴミかどうか決定する.実験室にてゴミ選別のための物体認識実験を行い,提案手法の有効性を検証した.
著者
伊勢 晃 三好 郁朗 佐藤 文郎 伊藤 洋司 辻野 稔哉 森田 いく子
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

我々は、ベル・エポック期におけるフランス・モダニズムの諸相を明確にし、詳細な校注、解説を含むアポリネールの文芸評論の全訳を作成することを目標とし、研究を推進してきた。その結果、翻訳の下訳作業はほぼ完成し、フランスでの調査と資料収集によって、基礎的資料の整備を終えた。今後は平成24年度科学研究費補助金研究(基盤研究C)「20世紀初頭のフランス文芸思潮におけるモダニズムの形成と展開に関する実証的研究」(課題番号: 24520374、研究代表者:伊勢晃)に研究を引き継ぎ、さらに広範な調査を行い、出版物の形で成果を公開したい。
著者
佐藤 拓哉
出版者
京都大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011-08-24

本研究課題では、申請者が発見した「寄生者が駆動する生態系間のエネルギー流;以下、PMEF (Parasite-Mediated Energy Flow)」の維持・創出機構とそれへの人的影響の解明を目的としている。本年度においては、当初の研究計画に則り、全国10サイト、およびカナダ11サイトにおいて、ハリガネムシ類とその宿主の季節消長を明らかにし、PMEFが生じる季節の地理的パターンを明らかにした。すなわち、本州とカナダのサイトでは、8-9月をピークとしてPMEFが生じているのに対して、北海道では、6-7月がピークであることが明らかになった。また、北海道の一つのサイト(北海道大学苫小牧研究林)では、ピークが6-7月と9月の2回あることも明らかになった。PMEFの生じる季節が異なることは、森林から河川へのエネルギー補償の時期が異なり、ひいては森林-河川生態系間相互作用の季節的動態にも影響する可能性がある。一方、4つの集水域から捕獲されたハリガネムシ類の種多様性について、遺伝子分析を用いて明らかにした。その結果、それぞれの集水域のPMEFが、非常に多様なハリガネムシ類(最大で8種)とさらに線虫類によって駆動されていることが明らかとなった。また、PMEFの期間や量とハリガネムシ類の種の多様性と間には関係が認められなかったが、地理的に近い集水域間でも、PMEFの期間が異なることが明らかになった。このことは、地理的に近い集水域においても、ハリガネムシ類の生活史パターン次第で、森林-河川生態系間相互作用の特徴が異なる可能性を示唆する。
著者
園部 太郎 佐藤 孝宏 奥村 与志弘 広田 勲 津田 冴子 小石 和成 大村 善治
出版者
京都大学東南アジア研究所
雑誌
Kyoto Working Papers on Area Studies: G-COE Series
巻号頁・発行日
vol.36, pp.1-15, 2009-03

A possibility of sustainable biomass power generation from rice fields in Thailand has been investigated from view points of potential power generation, their chemical properties, current status of power generation using rice production residue and the field survey at the rice husk power plant and rice mill of Chainat in Thailand. It is found that rice husk has been mostly used in this region for power generation mostly because of its easiness of collection and transportation as compared with rice straw. With comparison of chemical properties of rice husk and rice straw, it is also suggested that rice husk can be converted to heat relatively easier compared with rice straw. In order to supply the electricity from biomass power plant steadily in Thailand, it can be suggested to increase the fuel variation by utilization of other biomass resources such as rice straw.