著者
佐藤 武材 熊谷 謙二
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, 1973-12-25

症例は59才の男子,職業は医師、全経過は初発症状発現以来死亡まで約1年2ヵ月である.この間に昭和47年3月から2ヵ月間,昭和47年8月から1ヵ月半,昭和48年1月から約3ヵ月の入院治療を行なっている.第ユ回,第2回目の入院時主訴は右半身不全麻輝,記銘力の減退,失語症で,第3回目の主訴は右大腿骨の病的骨折,咳,疲である.胸部レ線像は左肺門部に半円形腫瘍陰影,右中下肺野に結節性孤立性陰影の散在をみる.喀疲中細胞診は陰性.原発性肺腫瘍兼脳転移と診断しFAMT療法を週2回合計10回施行し,第1回目,第2回目入院中,上記レ線像は著明に改善し殆ど痕跡を認めず,また右不全麻痒,失語症,失書症も改善し医療に従事可能となった.第3回目は工月末体動時に右大腿部に激烈な疾病をきたし,大腿骨の骨折をきたした.3月上句よリ左胸水を認め,ようやく胸水より腫瘍細胞を証明し、3回目のFAMT療法を行なったが血小板減少をきたし,血症血尿を生じ,4月脳出血を併発して死亡した.本例は2回にわたり,FAMT療法を行ない,胸部レ線像および脳転移による種々の臨床症状に著明な改善を認めた髄様状腺癌の1例である.
著者
佐藤 勝善 飯草 恭一 原田 博司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.424, pp.133-138, 2009-01-28
被引用文献数
4

ITSは渋滞や事故の低減など多くの役割を期待されている.ITSにおいて,車両間通信・路車間通信は大きな役割を果たすが,車両間通信は特に安全運転支援への適用が期待されている.その応用例の一つとして交差点見通し外環境における衝突防止が挙げられるが,このような用途のため比較的周波数が低く回折による回り込みが期待できる720MHz帯がITS用に割り当てることとなった.この周波数帯における車両間電波伝搬特性は現在必ずしも十分に明らかではなく,信頼性の高いシステムを開発するためにはその特性を知ることは重要である.本稿では擬似的交差点構造を用いた720MHz帯における車両間電波伝搬特性について測定を行ったのでその報告する.
著者
佐藤 勝善 飯草 恭一 原田 博司
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.133-138, 2009-02-04

ITSは渋滞や事故の低減など多くの役割を期待されている.ITSにおいて,車両間通信・路車間通信は大きな役割を果たすが,車両間通信は特に安全運転支援への適用が期待されている.その応用例の一つとして交差点見通し外環境における衝突防止が挙げられるが,このような用途のため比較的周波数が低く回折による回り込みが期待できる720MHz帯がITS用に割り当てることとなった.この周波数帯における車両間電波伝搬特性は現在必ずしも十分に明らかではなく,信頼性の高いシステムを開発するためにはその特性を知ることは重要である.本稿では擬似的交差点構造を用いた720MHz帯における車両間電波伝搬特性について測定を行ったのでその報告する.
著者
石井 紀代 長谷川 浩 佐藤 健一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PN, フォトニックネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.84, pp.13-18, 2008-06-05
被引用文献数
2

地域網において多用されている連接リングトポロジにおいて,フルメッシュ接続を達成するための必要最小波長数とその割当法を明らかにする.さらに,連接光リング網中で特に規模が大きくその実現のボトルネックとなっているリング間接続ノードの光スイッチ規模削減法を提案し,最大で1/3にまで規模削減が可能である事を示す.
著者
矢嶋 聰 東岩井 久 佐藤 章 渡辺 正昭 森 俊彦 星 和彦 米本 行範 鈴木 雅洲
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.30, no.12, pp.1657-1663, 1978-12-01
被引用文献数
1

(1) 宮城県の子宮頚癌住民検診は,昭和50年末までに,のべ受診者数が553,954人に達した.この間に発見された浸潤癌および上皮内癌患者数はそれぞれ707人,および701人であつた. (2) 昭和50年の年令階層別受診者は,40才台が最も高く対象婦人の27.4%であつた.高年令層は頚癌のhigh risk groupであるにもかゝわらず受診率はきわめて低い. (3) 頚癌の継続検診を行なうと,上皮内癌,浸潤癌の発見率は年度の推移にしたがつて減少するが,高度異型上皮の発見率はほゞ一定である. (4) 昭和40年,45年および50年のCytology Activity indexは,それぞれ60.0, 116.7および193.2であつた. (5) 検診車法による受診者の上皮内癌および浸潤癌のprevalence rateは,昭和45年および50年でそれぞれ192.8, 99.9,および102.3, 71.5であり,両者とも検診の継続により減少した. (6) 宮城日母登録方式による上皮内癌prevalence rateは,昭和45年,50年でそれぞれ213.3および205.1であり年度の推移による変化はほとんど認められなかつた.この方式による浸潤癌のprevalence rateはそれぞれ769.2および636.0であつた. (7) 昭和44年〜47年における宮城県の子宮頚浸潤癌incidence rate(年間)は32.9であつた. (8) 県下の子宮癌死亡率は5.0(10万人当り)から4.0程度であり,速度はおとろえたとはいえ,減少を続けているのが近年の傾向である.
著者
干場 信司 五十部 誠一郎 佐藤 義和 堂腰 純 曽根 章夫 岡本 全弘
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
家畜の管理 (ISSN:03888207)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.73-80, 1988-03-10

カーフハッチの有効性は, 空気の新鮮さと1頭ずつの隔離飼養による疾病の感染防止に基ずいていると考えられるが, 同時にカーフハッチ自体は, 屋外の気象条件を子牛にとって少しでも快適なものとする役割を持っている。本報では, 冬期を対象とした前報にひきつづき, 夏期におけるカーフハッチ内気象環境の改善効果を知る目的で, 子牛のカーフハッチ利用行動と気象環境との関係を検討した。行動調査は, 北海道十勝地方において、7月から9月にわたり8頭の子牛を一般型, 通風型, FRP製, 連鎖型の4種類のカーフハッチに収容して実施した。得られた結果は, 次の通りであった。1)一般型, 通風型およびFRP製のカーフハッチに収容された子牛は, 日中(日の出から日の入りまで)の52%ないし61%をカーフハッチ内で過ごした。これは, 冬期の約80%に比べ, 著しく低い利用率であった。これに対して連鎖型カーフハッチに収容された子牛は, 78%ないし80%の高い利用率を示した。2)冬期間カーフハッチ利用率との間に極めて高い相関を示した風速は, 夏期には, 通風型カーフハッチに収容された3頭のうちの1頭にのみ有意な相関が認められたが, 他の7頭には有意な相関は認められなかった。3)降雨はカーフハッチ利用率に大きく影響を与えており, 降雨日には, 無降雨日の1.3倍ないし1.6倍の利用率を示した。4)通風型カーフハッチに収容された3頭のうちの1頭と一般型カーフハッチに収容された一頭の計2頭の子牛については, 屋外気温および屋外黒球温度とカーフハッチ利用率との間に有意な正の相関が認められ, これらのカーフハッチに防暑効果があることを伺わせた。5)素地のままのFRP製カーフハッチに収容された子牛のカーフハッチ利用率と日射量および日照時間との間には有意な負の相関が認められ, FRP製カーフハッチは防暑効果を有していないことが推察された。6)北海道において, カーフハッチは夏・冬それぞれ異なった機能, つまり冬には風に基ずく寒さを防ぐ機能を持ち, 夏には雨よけとしての機能を持っていることが明らかになった。
著者
今若 慎太郎 佐藤 宣子
出版者
[九州大學農學部附属演習林]
雑誌
九州大学農学部演習林報告 (ISSN:04530284)
巻号頁・発行日
no.89, pp.75-126, 2008-03

近年,総称して「森林環境税」と呼ばれる都道府県による独自税の導入が広がり,地方分権の下で自治体による森林環境政策が模索されている。税目的が明確なため,導入後数年を経て,税事業の効果を厳しく問われることになる。先行研究では,高知県を中心に先発県を事例として税導入の合意形成過程が主に考察され,税事業の内容と実績に関する比較研究はない。そこで本稿では,(1)各県のホームページ等の情報から導入県の事業内容の特徴を分類し,比較検討を行い,(2)事業内容の異なる岡山県と熊本県を事例として,県担当者への聞き取り調査と税事業及び既存事業に関する予算と実施要項等に関する資料収集によって,「森林環境税」導入過程における県民意識と議論過程が税事業の内容をどのように規定したのか,また税事業の実績を既存事業との関係で比較した。更に,(3)多くの県で新たな事業と位置づけられている,強度間伐による針広混交林化事業の実施状況,特に森林所有者の同意状況に関して,熊本県を事例に,県の出先機関と森林組合での資料収集に基づいて分析した。その結果,多様な事業内容の中で,多くの県が荒廃人工林の間伐事業を中心としていること,しかし,その手法は,林業支援とリンクさせた従来の間伐補助事業と同様の事業を補助対象の拡充で実施している県(岡山県型)と行政が費用の全てを負担し直接強度間伐を実施し,混交林化を進める事業(熊本県型)に分けられることがわかった。岡山県では税導入の議論の際,森林環境の向上には林業の担い手対策や所有者への間伐補助金を行うことに対して県民の理解が得られたこと,一方の熊本県では新税導入に際して,私財支援に対する県民の反対意見が強く,県による強度間伐の直接整備に限定する形で県民の理解を得たために林業支援との厳しい切り分けがなされている。税事業実績と既存事業の分析によって,岡山県では森林整備と林業就業者確保に新税が有効であり,施業の放棄を未然に防ぐことや,結果として木材供給量が増加することが見込まれた。しかし,森林を放棄した所有者の森林までの整備には至らず,更には既存事業との差違が明確ではないため,既存事業の税事業化によって間伐予算総額では減少していることが明らかとなった。
著者
児玉 充晴 梅崎 太造 佐藤 幸男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.87, no.2, pp.278-286, 2004-02-01
被引用文献数
1

オープン系ネットワークの進展や労働人口の流動化など,企業をとりまく環境の変化とともに,近年「社内からの情報漏えい対策」の重要性がクローズアップされている.この中で,一般の企業において,既存の業務システムヘのコストパフォーマンスの良いセキュリティ機能の強化は大きな課題となっている.本論文では実際に発生した情報漏えい事件をモデルとして,司直の見解に基づきセキュリティ機能に必要な要件を整理している.また,実際に導入した指紋認証を用いたセキュリティシステムに対する検証を行った結果,実用的なセキュリティ対策が可能であることが判明したので報告する.更に,セキュリティシステムの一部をデータセンタに設置して,複数の企業で共同利用する形態への発展について提案する.
著者
佐藤 倬暢
出版者
社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学会誌 (ISSN:13439677)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.282-288, 2001-07-01

21世紀はマルチメディア機器が広く一般に使われる高度情報化社会になると思われている。このような高度情報化社会の実現を支える基盤技術の1つはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の集積化である。すなわち, 電子システムインテグレーションという新しい概念で, Si基板をベースに電子回路だけではなく, センサやアクチュエータなどが混在一体となった素子の実用化である。今日のMEMSでは信号遅延と発熱を抑える問題がクローズアップされ, 低抵抗Cuの埋め込み配線(Damascene)や低誘電率層間絶縁膜, 配線を極小化する3次元実装などの検討が精力的に行われている。ウエハレベル3次元実装での問題は, 積層時の層間配線である。これまでの積層基板では貫通電極上にインナバンプを設けて, そのバンプで結線していた。しかし, バンプ形成時にその高さを均一に作ることは困難で, 研磨して高さを揃えているのが現状である。この問題を解決するために, 基板を数枚3次元方向に積層した後, 基板間を溶融金属吸引方式で配線する技術を開発し, バンプレスでの結線に成功したので紹介する。
著者
佐藤 智子 黒岩 幸子 佐々木 肇
出版者
岩手県立大学
雑誌
総合政策 (ISSN:13446347)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.215-243, 2000-11-01

1999年9月、岩手県の全市町村に対して実施した「姉妹都市および国際交流に関するアンケート」は、100%の回収率で集計、分析を行った。岩手県内の9市町およびその提携先であるアメリカ、カナダ、オランダの8都市については、現地に出向いて調査も行った。これらの結果を総合することにより、岩手県の市町村レベルにおける姉妹都市および国際交流の現状と問題をある程度把握することができた。政治・経済・文化の中心地東京から遠隔の地というイメージが強く、国際化や国際交流とは疎遠と思われている岩手県だが、県内59市町村の約3割にあたる18市町村が10カ国23市町と姉妹都市提携を行っており、市町村レベルでの積極的な国際交流への取り組みの姿勢が見られた。岩手県の姉妹都市交流の特徴は、欧米先進国志向、青少年交流、官主導に集約される。この三つの特徴は、岩手県の姉妹都市交流の推進力であると同時に、交流の意義や継続にかかわる問題も孕んでいる。交流の問題点および今後の課題としては、民間レベルでの交流の拡大、アジア諸国との交流、姉妹都市交流の意義と目的の見直しがあげられる。
著者
佐藤 太一郎 山田 吉英 渡辺 旦 亀田 武志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.182, pp.35-39, 2006-07-20

近年,モーメント法(MoM)に基づく電磁界シミュレーターは,高速多重極法(FMM)を使用することで計算能力が大幅に向上し,大形構造物の解析が可能となった.本報告では,ステルス戦闘機の1/48のスケールモデルを用いて,レーダー断面積(RCS)の検討を行った.周波数60GHzにおいて,電磁界シミュレーション値と簡易測定値を求めて比較した.スケールモデルの寸法は約80波長であり,計算時のメモリー容量は1.9GBで,計算時間は2時間程度であった.測定は電波暗室を用い,ほぼ遠方界領域で行った.測定器の性能から,ダイナミックレンジは不十分であり,RCSの大きくなる部分の比較しかできなかった.計算値と測定値は良い対応を示し,データの信頼性を確認できた.
著者
佐藤 輝幸 井上 彰 福原 達朗 榊原 智博 太田 洋充 海老名 雅仁 西條 康夫 貫和 敏博
出版者
The Japan Lung Cancer Society
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.257-261, 2009

<b>背景</b>.上皮増殖因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤であるゲフィチニブは,活性型EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺癌患者に対して著明な抗腫瘍効果をもたらすが,後に生じる耐性化への対策は十分に検討されていない.<b>方法</b>.2004年6月∼2007年6月の間に,当施設で活性型EGFR遺伝子変異陽性と診断され,ゲフィチニブ治療が開始された進行非小細胞肺癌患者を対象に,増悪形式に関連した臨床的特徴をレトロスペクティブに解析した.<b>結果</b>.51例にゲフィチニブ治療が行われ,奏効率,病勢制御率は各々71%(36/51),86%(44/51)であった.病勢制御できた44例のうち,2008年4月末時点で33例に増悪を認め(無増悪生存期間中央値14ヶ月),21例は胸郭内,12例は遠隔臓器での増悪(うち10例は脳転移)であった.脳転移増悪例の過半数では放射線治療とともにゲフィチニブが3ヶ月以上継続され,生存期間中央値は28.2ヶ月と極めて良好であった.耐性遺伝子変異T790Mは全て原発巣近傍から検出された.<b>結論</b>.ゲフィチニブ治療例においては異なる増悪形式が認められ,それぞれの機序をふまえた治療法の開発が望まれる.<br>
著者
稲垣 忠 嶺岸 正勝 佐藤 靖泰
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.109-112, 2008
被引用文献数
2

児童が自分の考えを説明する場面において,電子黒板はどのような影響を与えるのだろうか.本研究では,小学校高学年算数科「分数の掛け算と割り算」単元の授業実践において,電子黒板を利用した説明場面を対象に,質問紙調査,ビデオ記録,児童・教師へのインタビュー調査を実施した.その結果,電子黒板を用いることで書きながら説明する行動が観察され,聞き手は口頭での説明と比べ,より話者の考えを理解し,自分の考えと比較しやすいこと,また,手立てとして,画面上に配布資料と同じものを提示することが,書きこみや説明のしやすさをもたらすことが明らかになった.
著者
松原 望 北村 喜宣 繁枡 算男 小宮山 宏 細野 豊樹 佐藤 仁 石 弘之
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
1998

(松原)最終年度のとりまとめを行った。アジア・太平洋地域の環境問題は、開発と高い経済成長にともなう環境破壊、資源開発と相関する環境破壊、「環境保護」の名のもとの環境破壊、所得格差と不平等増大の進行、などの各論的問題が次第に総論化し、政策の統合と協調が政治経済学的に「集合行為」(オルソン問題)としての課題となっている。その中でアメリカの環境政策での立場が、ブッシュ政権のもとで従来との一貫性を欠く等の局面が現出していることに焦点をあてた総括を行った.(小宮山)中国を含む東アジアおよび東南アジア諸国における資源とエネルギーについて20世紀後半50年間分のデータを収集し、農業生産量、エネルギー資源等の天然資源の生産量、工業生産量の経年変化から現状を分析した。(繁桝)構造方程式モデル(SEM)のパラメータを推定するためのベイズ的な解析方法を理論的に精緻化し、ギブスサンプリングを用いて実用化した。SEMは,リスク認知における因果関係を検証するために有用な方法である。(佐藤)今年度は、日本における資源概念の形成にかかわる文献を集中的に収集し、とくに南洋地域における資源確保の政策背景について研究した。タイでは関連する現地調査も行った。(北村)環境保護のためにきわめて厳格な法執行制度を整備している米国環境法を概観し、日本環境法の導入可能性をさぐった。非刑事的制裁の有効性などが示唆されたが、日本の行政システムのなかで機能させるには、組織文化的な課題があることがわかった。(細野)アメリカ合衆国2000年大統領選挙で明らかになった投票集計機材の誤差問題に対応すべく策定された、2002年10月の連邦政府の対策法がなぜ不十分なものに終わったかを、自治体の新技術への対応能力の格差にからめて、キングダンの政策モデルで分析。
著者
原田 昌紀 風間 一洋 佐藤進也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.20, pp.45-52, 2001-03-05
被引用文献数
7

WWWの急速な普及に伴い,Webディレクトリの構築と維持に要するコストは増大しつつあり,登録や更新作業に大幅な遅延をもたらしている.そこで我々はハイパーリンクの参照共起関係に基づく関連Webページ発見アルゴリズムを用いて,Webディレクトリを自動的に拡大する手法を提案する.多数のカテゴリから成る実際のWebディレクトリに対して,4種類のアルゴリズムごとに提案する手法を適用し,その有効性とアルゴリズムによる差違を示す.With the rapid growth of the web, it is getting harder to build and maintain web directories and there are significant delays in registering or updating information. To meet the situation, we propose a new method to automatically expand a web directory using related web finding algorithms based on co-citation analysis of hyperlinks. We apply the proposed method with four algorithms respectively to a web directory in real use which consists of hundreds of categories to show effectiveness of the method and differences among the algorithms.