著者
木藤 伸宏 新小田 幸一 金村 尚彦 阿南 雅也 山崎 貴博 石井 慎一郎 加藤 浩
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.633-640, 2008 (Released:2008-11-21)
参考文献数
28
被引用文献数
2 2

〔目的〕本研究は足踏み動作時の外部膝関節内反モーメントを内側型変形性膝関節症(膝OA)群と健常群で比較した。さらに膝OA群の外部膝関節内反モーメントと疼痛,身体機能との関係を明らかにすることを目的とした。〔対象〕被験者は内側型変形性膝関節症と診断された女性30名(膝OA群),健常女性18名(対照群)であった。〔方法〕動作課題とした足踏み動作を,3次元動作解析装置と床反力計を用いて計測した。疼痛と身体機能に関してはWOMACを用いて評価した。〔結果〕外部股関節内転モーメント,外部膝関節内反モーメントは膝OA群と対照群で有意な差はなかった。外部膝関節内反モーメント比率は,片脚起立期では膝OA群は対照群より有意に大きかった。片脚起立期の外部膝関節内反モーメントは,疼痛に影響を与える要因である可能性が示唆された。疼痛は身体機能に影響を与える要因であった。〔結論〕膝OAの理学療法では外部膝関節内反モーメントを減少させる治療戦略が重要であることが示唆された。
著者
加藤 隆一 池田 隆 原田 祐志
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.852, pp.17-00109-17-00109, 2017 (Released:2017-08-25)
参考文献数
12
被引用文献数
1

This paper investigates the free vibrations of double beams, consisting of upper and lower beams, which are discretely connected by N springs. In the theoretical analysis, the modal analysis approach is employed to determine the expressions for the natural frequencies and vibrational modes of the system. In the numerical calculation, two cases, Cases A and B, are examined. In Case A, the two beams are connected by a single spring, while in Case B they are connected by two springs. In Case A, when the two beams have identical materials and dimensions, as the spring constant K1 increases, the natural frequencies of the odd-order vibrational modes are constant because the two beams vibrate in phase in their vibrational modes and the connecting spring is not stretched. The natural frequencies of the even-order vibrational modes are increased with the increase of K1 because the two beams vibrate out of phase. When the spring is attached at the middle of the beams, the natural frequencies p4n-1 (n=1, 2, …) equal p4n. In addition, when K1 reaches the specific values K1,n in this case, a set of three natural frequencies satisfies p4n-2=p4n-1=p4n, and a magnitude relationship of the natural frequencies is switched when K1 crosses the value K1,n. In Case B, when two springs are attached in symmetry with respect to the midpoints of the beams, a set of two natural frequencies satisfies p2n=p2n+1 for the specific values of the spring constants even if the springs are not attached to the positions of the nodes of the independent beams. The validity of the theoretical analysis was confirmed by comparing the theoretical results with the results obtained by the FEM analysis for Case A.
著者
加藤 和三 飯沼 宏之 高橋 宣光
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.10, no.8, pp.783-790, 1978-08-01 (Released:2013-05-24)
参考文献数
16

イヌ61頭において交感神経刺激(星状神経節,心室神経)によるST-T変化を観察した.右側神経刺激直後,左室前壁に一過性のST下降・T陰転出現,刺激開始数十秒後,前壁に著明なST下降・T陽転が生じ数分持続した.左室後壁ではそれらの対側性変化として初期の一過性ST上昇および後期の薯明なST上昇・T陰転が生じた.左側神経刺激では以上と対照的に左室後壁に一過性のST下降をみ,続いて著明なST下降・T陽転が生じ,同時に前壁に対側性変化を伴った.いずれの場合にも変化は星状神経節刺激の場合より心室神経刺激の場合一層著しかった.以上の変化は神経切断およびβ-ブロッカーにより阻止されたことから刺激された神経支配域心筋に発するカテコラミンの作用によると思われる.さらにD-C増幅による記録から初期変化は真のST下降,後期変化はTQ線の上昇によるみかけのST下降であることが知られた.
著者
沼倉 彬雄 加藤 成将 佐藤 和幸 富沢 武弥 三好 扶 明石 卓也 金 天海
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.993-994, 2015-03-17

本稿では,木構造を用いた階層型学習器である力学系学習木を提案する.力学系学習木は力学系の挙動の階層的な関数近似を行う.水面上での船体の運動など,力学的挙動の数式表現が困難な場合には,実機データの関数近似が有効である.力学系学習木は実機データを階層的に整理して学習することで,データ密度に合わせた適応的な汎化(A)を実現できる.また,データのノイズ除去(B)やオンライン学習(C)も同時に実現できる.振り子の運動や船体運動の学習で力学系学習木を評価した結果,機能A,B,Cが確認できた他,船体運動の外乱推定にも応用できることが分かった.力学系学習木は任意の連続力学系に適用できるため,今後は様々な力学系への応用を試みたい.
著者
加藤 史恵
出版者
Osaka Prefecture University (大阪府立大学)
巻号頁・発行日
2015

学位記番号:論工第1383号, 指導教員:綿野 哲
著者
那須 亨 上田 健太郎 川副 友 岩崎 安博 川嶋 秀治 置塩 裕子 國立 晃成 加藤 正哉
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.405-409, 2017

<p> 比較的まれである小児の鈍的外傷性十二指腸穿孔を3例経験した. 症例1は10歳女児. シートベルト損傷により受傷した. 腹部造影CTで肝周囲に血腫を認めるもfree airはなく, 翌日のCTで後腹膜気腫を認めたため手術を施行した. 症例2は14歳男児. 空手試合中に回し蹴りにより受傷した. 造影CTで右腎周囲に血腫を認めるもfree airはなく, 翌日のCTで後腹膜気腫を認めたため手術を施行した. 症例3は14歳男児. 空手練習中に心窩部を打撲した. 翌日, 右側腹痛が増強したため救急搬送された. 単純CTでfree airを認めたため手術を施行した. 3例とも十二指腸憩室化手術は行わず, 経過良好で第19病日以内に退院した. 自験例を含む本邦11例の文献的考察を加えて報告する.</p>
著者
加藤 依子 伊藤 靖 北澤 圭子 森田 健一 反町 隆俊 藤井 幸彦 川原 信隆
出版者
特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会
雑誌
Journal of Neuroendovascular Therapy (ISSN:18824072)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.46-50, 2013
被引用文献数
4

【目的】今回我々が新たに開発した6FrセルリアンカテーテルDD6の有用性について報告する.【方法】未破裂前交通動脈瘤に対するコイル塞栓術,および破裂左中大脳動脈瘤のコイル塞栓術において,8Frガイディングカテーテルのintermediate catheterとして6FrセルリアンカテーテルDD6を使用した.【結果】親血管のアクセス困難を解決し,ガイディングカテーテルのサポートを向上させると同時に,balloonあるいはstent assist techniqueを併用したコイル塞栓術が可能であった.【結論】4Frセルリアンカテーテルを用いたtriple coaxial systemではsimple techniqueによる塞栓術のみが可能であるが,新たに開発した6FrセルリアンカテーテルDD6を用いたtriple coaxial systemであればバルーン併用あるいはEnterprise VRD併用によるコイル塞栓術が可能である.
著者
加藤 紫苑
出版者
京都大学文学研究科西洋近世哲学史研究室
雑誌
Prolegomena : 西洋近世哲学史研究室紀要 (ISSN:21858098)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.1-16, 2017-06-15

筆者は2016年の9月から12月にかけて、京都出町柳GACCOH において、計3回にわたって「やっぱり知りたい! シェリングとドイツ・ロマン主義」と題する連続講義を行なった。本稿は、第2回「産出的構想力の発見--シェリングの精神哲学」を文章化したものである。
著者
鈴木 康裕 清水 如代 岩渕 慎也 遠藤 悠介 田邉 裕基 加藤 秀典 羽田 康司
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2016, 2017

<p>【はじめに,目的】バランス能力の定義は,静的と動的に大別できるが,アスリートの競技パフォーマンスと関連するのは,動的バランスと考えられている。我々は,重心動揺計を用いた姿勢安定度評価指標(以下IPS),その修正版である修正IPS(以下MIPS),また片脚立ちを,動的バランスと定義しているが,MIPSの測定方法である閉眼および軟面上立位で行う2重課題に注目している。MIPSは視覚および感覚の負荷が同時にかかる難度の高いバランス検査であり,より高度なバランス能力を要求されるアスリートに適合する可能性がある。我々は,MIPSを含めた複数の動的バランス能力の評価指標を用いて,健常者を対照とし,様々な競技群との比較を行うことで,競技毎のバランス特性が明らかになるものと考えた。</p><p></p><p>【方法】動的バランス評価として,IPS,MIPSを測定し,また閉眼片脚立ち検査を行った。身体機能評価として,体性感覚は,振動覚,二点識別覚,足底触圧覚,下肢筋力は,膝伸展筋力,膝伸展筋持久力,足関節背屈筋力,足趾筋力を測定し,また体組成は,体脂肪量および除脂肪量を算出した。バランス特性を検討するため,IPS,MIPS,閉眼片脚立ちについて,10名以上の被検者が確保できた競技群と健常者による対照群との比較を,対応のないt検定を用いて行った。またMIPSとの関連要因を検討するため,欠損データのない対象競技者において,MIPSと各身体機能をPearsonの積率相関関係を用いて相関関係の検討を行った。使用統計ソフトはSPSS(ver21)を用い,全ての統計有意水準は5%未満とした。</p><p></p><p>【結果】対象は179名(男性119名,女性60名),平均年齢は20.7±2.2歳(19~29歳)であった。対象となった競技は,全11種目(154名)であったが,対照群(25名)と比較を行ったのは,5種目の競技群(水泳33名,野球27名,競艇26名,サッカー30名,体操15名)であった。対照群と各競技群の動的バランス評価を比較した結果,IPSは全ての競技群において有意に優れておらず,MIPSは競艇群(p<0.05)および体操群(p<0.01)が優れ,水泳群が劣っていた(p<0.01)。閉眼片脚立ちは,サッカー群および体操群が優れていた(p<0.05)。すなわちMIPSおよび閉眼片脚立ちの双方が優れていたのは体操群のみであった。全11種目の対象者に,MIPSとの関連要因の検討を行った結果,身長,体重,足底触圧覚,足関節背屈筋力に有意な関連性が認められた。</p><p></p><p>【結論】健常者を対照とし,各競技群との動的バランス評価の比較を行った結果,競艇・水泳・サッカー・体操・野球のバランス特性が明らかとなった。</p>
著者
福沢 仁之 FUKUSAWA Hitoshi 加藤 めぐみ KATO Megumi 山田 和芳 YAMADA Kazuyoshi 藤原 治 FUJIWARA Osamu 安田 喜憲 YASUDA Yoshinori
出版者
名古屋大学年代測定資料研究センター 天然放射性元素測定小委員会
雑誌
名古屋大学加速器質量分析計業績報告書
巻号頁・発行日
vol.9, pp.5-17, 1998-03 (Released:2010-05-18)

第10回名古屋大学タンデトロン加速器質量分析計シンポジウム(平成9 (1997)年度)報告 「最新型タンデトロン加速器質量分析計(加速器年代測定システム)による高精度・高分解能14C年代測定の利用分野・方法の開拓(II)」
著者
藤長 昌彦 加藤 聰彦 鈴木 健二
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.221-222, 1993-09-27
被引用文献数
3

分散処理技術の進展と普及に伴い、ISOとITU-TではODP(Open Distributed Processing:開放型分散処理)の標準化を行なっており、現在、分散システムのモデル化のための枠組みを規定したODP基本参照モデルの検討を進めている。分散システムでは、多数の構成要素が相互に協調して動作し、全体としてひとつの処理を実現する。このため、機能分散や負荷分散による柔軟なシステム構築が可能となる反面、計算機資源の分散や分散されたデータ間の整合性等に配慮しなければならない。ODP基本参照モデルでは、このような分散システムの複雑さに対処するために、エンタプライズ、情報、コンビュテーショナル、エンジニアリング、テクノロジの五つのビューボイントを導入している。ODPビューボイントは、分散システムを異なる側面からモデル化する手段を提供するため、分散システムの設計に対して有効に適用できると考えられる。これまでに一部のビューボイントを分散システムの設計に適用する試みが報告されているが、分散システム全体を設計するための体系的手法については充分には議論されていない。本稿では、ODPの五つのビューボイントから分散システムをとらえ、その仕様を明確化することにより、分散システムを設計する方法について検討する。
著者
加藤 智也
出版者
健康科学大学
雑誌
健康科学大学紀要 (ISSN:18825540)
巻号頁・発行日
no.6, pp.195-205, 2010-03-01