著者
奥田 泰子 棚﨑 由紀子 成 順月 讃内 真理 今坂 鈴江 加藤 重子 安藤 純子 河野 保子
出版者
四国大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

地域在住健常男性高齢者20名を対象に、安全とされる入浴条件(40℃の湯に5分間の浸漬)で、入浴による生理作用への影響を明らかにした。すでに獲得していた地域在住健常女性高齢者11名のデータを加え、入浴前のバイタルサインを用いて入浴中の循環変動を予測する重回帰式を高い説明率で得ることができた。各重回帰式を用いて入浴中の変動値を予測し、入浴可否を判断することが可能となった。また、地域在住健常高齢者約200名を対象とした入浴の現状調査から入浴事故との関連を明らかにした。
著者
大西 啓介 加藤誠巳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.33, no.7, pp.970-979, 1992-07-15
被引用文献数
4

近年パーソナルコンピニータ等の情報機器の高速化および高機能化が進むと共に地図データベースが整備されつつあるこのような状況の下で自動車に対し適切な経路を探索・提供するシステムが望まれているが未だ実用には至っていない道路網における経路案内では 時間的に早く行けること 分かりやすいことが重要な要因となると考えられるが このためには交差点における右左折等のコストを加味して経路探索を行う必要がある本論文ではこのような交差点における右左折等のコストを導入するための道路網ネットワークのデータ構造について述べ このデータ構造を用いて任意の出発点から任意の目的点に至る第K番目までの最小コスト経路を探索する手法を与えているまた実用的観点から代替経路として使用し得ると考えられる第左番目までの有効代替経路の定義と探索法についても述べている本論文ではさらにここで示した経路探索の手法を首都圏都心部の道路網ネットワークに適用し 複数個の有効代替経路を探索し 得られた結果を地図 文章 画像 音声等のマルチメディアを用いて案内するシステムの概要についても述べている
著者
横山 隆光 加藤 直樹 日比 光治 興戸 律子 山崎 宣次 及川 浩和
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.29, pp.234-237, 2013-11-09

小中学校教職員を対象に個人情報保護と著作権の取り扱いに係る調査を行った.その結果正答率が低い項目があることが分かり,2010〜2011年度の調査と同様な傾向となっていた.職員会等や研修で取り上げた内容の正答率は高くなっていた.小学校教職員と中学校教職員とで有意な差がある項目があることも明らかになった.
著者
高野 久輝 井街 宏 YOON Shin Le CHEOL Sang K HAN Ik Jo KYUNG Phil S IN Seon Shin SEON Yang Pa BYOUNGーGOO M 妙中 義之 松田 武久 加藤 久雄 MIN Byoung-Goo
出版者
国立循環器病センター
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1991

完全体内埋み込み型人工心臓の駆動システム、さらには、生体医用材料の血液適合成に関し、日・韓両国のメンバ-が韓国が会し、討論を行った。以下に、討論された問題点にそって両国の現状をまとめる。1.駆動システム国立循環器病センタ-では、摩擦ポンプ(アクチュエ-タ)を正・逆転させる事で、シリコン油を左右交互に動かし血液ポンプを駆動させるエレクトロハイドロリック方式が採用されている。本システムの利点は、アクチュエ-タを血液ポンプと離れた位置に埋め込み可能で、従来開発をおこなってきた空気駆動型人工心臓がそのまま利用でき、またその胸腔内へのフィッティングを損なうことが無い。しかし、モ-タ-を正・逆転させる事による効率の低下が大きい点が、現在の欠点である。生理的状態に設定された循環回路を用いたテストでは、最大60回の心拍と5L/minの心拍出量が得られている。また、成山羊を用いた急性実験でもほぼ同等の結果が得られている。今後、アクチュエ-タのデザイン及びモ-タの改良を行い、効率を向上させる事が大きな課題である。東京大学では、ユニ-クなアイデアの埋め込み型人工心臓が開発されている。これは、一つの遠心ポンプに2つの3方弁を付け、更に、それぞれの3方弁に血液の輸入出ポ-トを取り付けたもので、3方弁を切り替える事で一つのポンプが両心室の機能を果たす。現モデルを用いたin vitroテストでは、5L/min程度の流量が証明されているが、一つのポンプを用いる事による動静脈血シャントやシステムの抗血柱性等が今後の課題である。ソウル大学では、2つの血液サックの間でアクチュエ-タを左右に動かし血液を駆動する、ペンデュラムタイプの埋め込み型人工心臓が開発されている。5頭の動物実験がすでに行われ、100時間の生存記録を得ている。本システムでは、アクチュエ-タと2つのサックがひとつのハウジングの中に収められており、ポンプのデサインの自由度が低い。このため、人体内での解剖的適合性に問題がある。2.材料表面での抗血柱性の獲得国立循環器病センタ-では、医用材料表面に血液が接した場合の内因性血液凝固系やカリクレイン・キニン系の活性化に関する研究が行われている。ビタ-ガ-ドの種子から、これらの系の活性化を阻害するインヒビタが見つけられており、人工臓器や体外循環に応用できる可能性がある。また、血液面だけでなく材料面からのアプロ-チも行われている。すなわち、光照射で開裂するフェニルアジド基を吸着させたい蛋白等に化学反応させ、本物質を目的とするポリマ-上で光照射により吸着させる技術の開発が行われている。様々なポリマ-、蛋白質に応用可能であり、人工臓器やバイオセンサへの応用が期待できる。ソウル大学では、より高い抗血柱性を獲得する為に、ポリウレタン表面を内皮細胞や蛋白分解酵素であるルンブロカイネ-スで被覆する研究が行われている。また、ペンデュラムタイプ人工心臓の血液室内での、流れと血柱形成の関係に関する研究も行われている。3.その他自然心では、左右心拍出量が数%異なるが、埋め込み型人工心臓においてこの左右差をいかに実現するかは、大きな問題である。国立循環器病センタ-では、心房内シャントを利用する事を考えている。東京大学のタイプの人工心臓では、3方弁の開閉の時間を変える事で比較的容易に実現できる。ソウル大学では、血液サックを2重にして外側のサックをペンデュラムに固着し、ペンデュラムの動きを非対称にする事と、さらにペンデュラム周囲のシリコン油と空気の量を調節する事で、左右差を実現しようとしている。人工心臓には機械弁を用いるのが現在の主流であるが、ソウル大学では、人工心臓と同じ材料のポリウレタンを用いた人工弁の開発と評価が行われている。製作コストが低い事が利点であるが、耐久性や石灰化の問題が今後の課題である。
著者
スタワリー ジーラナット 加藤 俊吾 高見 昭憲 畠山 史郎 嘉手納 恒 渡具知 美希子 友寄 喜貴 与儀 和夫 ジャッフェ ダニエル シュバルツェンデゥルバー フィル プレストボ エリック 梶井 克純
出版者
公益社団法人大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.350-361, 2007-11-10
被引用文献数
2

大気中のオゾン(O_3),一酸化炭素(CO),揮発性有機化合物(VOC)を沖縄本島の辺戸岬において2004年の春に観測を行なった。後方流跡線による解析により,C(中国方面),K(韓国方面),J(日本方面),O(太平洋方面)という分類で観測地点まで空気塊が到達する経路ごとに分けた。CおよびK方面からの空気塊でこれらの濃度は高くなり,O_3はそれぞれ56.4,62.2ppbvでCOは240,209ppbvであった。O_3が高濃度だがCOが高くない輸送イベントがあり,それがK方面の方がC方面より月平均O_3濃度を高くしていた。最も低濃度はO方面であった。J方面の空気塊は中間の濃度となった。VOCは炭素数が増えると大気中濃度が減少する傾向が見られ,これは時間が経過した空気塊を測定していることを示している。飽和炭化水素についてこのような傾向が見られるのは,清浄な大気を観測しており近傍の影響を受けないことを示している。VOCの主な除去過程はOH反応や希釈である。観測されたさまざまなVOCの比の変化は,アジアでの国での測定結果と一致している。C方面およびK方面からのイソペンタン/ノルマルペンタンの比はこれらの発生源での組成の変化を示唆している。
著者
伊達 宗和 田中 敬二 加藤 謹矢 酒井 重信
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.9, pp.131-136, 1996-02-21
被引用文献数
8

ホログラフィック高分子分散液晶(HPDLC)を用いたフルカラー反射形ディスプレイについて報告する。HPDLCは、高分子樹脂中に液晶の微粒子を分散させて作製した、電界によりon/off可能なホログラムである。動作速度は1ms以下と動画表示に充分で、階調表現も可能である。さらに、偏光に依存せず積層が可能なので光の利用効率が高く、色純度も高いなど基本特性において優れている。今回我々は、任意の波長の素子の作製法を確立するとともに、TFT駆動により32×32画素のモノクローム表示パネルを作製し、HPDLCを用いた反射形フルカラーディスプレイが実現できることを明らかにした。
著者
内藤 佑介 清水 智 加藤 智行 小林 功郎 植之原 裕行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.258, pp.103-108, 2012-10-18

ループバック装荷半導体モノリシック集積SOA-MZI型全光フリップ・プロップ回路は、高速・広波長帯域・低偏波依存性の特徴を持ち、全光パケットスイッチの光パケットの光ゲート制御信号生成や光ラベル識別動作への応用が期待される。しかしながら、従来はSOAと光導波路のハイブリッド集積回路に光ファイバ・ループを外部で接続した構成での動作実証のみであり、ループの伝搬遅延に制限される数10nsのパルスでの動作が報告されるに留まっていた。そこで数10psの入力光パルスでの動作を目的として半導体モノリシック集積回路について動作検討を行った。SOA利得の波長・注入キャリア密度依存性を考慮したモデルを用いたレート方程式を解析し、CWプローブ光パワーとループ減衰量に対してセット・リセット動作を同時に実現可能な動作条件について明らかにした。またFWHM 18psの光パルスに対してフリップ・プロップ動作を実証したので報告する。
著者
河野 裕彦 菱川 明栄 小関 史朗 加藤 毅 菅野 学 伏谷 瑞穂 松田 晃考
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

電子・原子核波束計算法を用いて,COやN2のレーザー場中の多電子ダイナミクスやアト秒パルスを発生する高次高調波のレーザー制御法を提案した。また,実験グループは,理論の予想通りCO2の等価な2つのC-O結合の一方だけを2色レーザーパルスの形状によって選択的に切断させることに成功し,化学反応制御の新たな可能性を示した。さらに,反応動力学計算を用いて,XFELによる多価カチオン生成とそのクーロン爆発を使った時間分解分子イメージングに対するシミュレーション法を確立して,ヨードウラシルなどに適用した。そのほか,分子ベアリングやDNA鎖切断の実時間シミュレーションを行い,それらの動力学を明らかにした。
著者
加藤 和生 丸野 俊一
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

2年間の研究を通して,次のような実績を得た:1.甘えタイプの理論化と尺度構成Kato(1995)の甘え過程モデルを展開しながら,甘えタイプのモデルを提案した.理論では,自己観と他者観のポジティブ・ネガティブの組み合わせにより,4つのタイプを区別した:甘え上手タイプ(A),甘え難いタイプ(B),気兼ねする甘え屋タイプ(C),混乱型甘え屋(D).これらのタイプを測定するために,甘えタイプ尺度を構成した.次に,自己観・他者観の測度の得点の違いから,理論的妥当性を検討した.2.甘えタイプによる甘え行動・交流での態度,認知過程,感情の違いの検討Kato(1995)の甘え過程モデルにもとづき,甘え態度,認知過程,情動体験を測定するための尺度を構成し,理論化した4つの甘えタイプによって甘え行動・交流の間で甘え態度,認知過程,情動体験にどのような違いがあるかを検討した.AタイプとBタイプは,多くの要因得点で対局をなしていた.C・Dタイプは,その中間に来ることがおおく,それらのタイプに特徴的な幾つかの要因得点では,独特の反応を示していた.3.甘え・甘えさせの素朴概念の分析従来の甘え研究者は限られた観察から甘え行動の一側面について議論することがおおく,甘え・甘えさせが実際にどういう行動や心理的過程を含んでいるかを分析していない.そこでそれらの素朴概念(自由記述)の内容分析をすることにより,一般の人が甘えや甘えさせることをどのように理解しているかを質的に分析した.4.大学生の愛着行動の質的分析甘えの研究意義を明らかにするために,類似概念と思われている愛着行動の分析を通して,逆に甘えの特徴を明らかにすることを試みた.そのために,Kato(1995)の甘え過程モデルの枠組みを用いながら,愛着行動の内容,動機,状況,および対象を自由記述の質的分析をとおして解明を試みた.
著者
加藤 浩平
出版者
専修大学経済学会
雑誌
専修経済学論集 = Economic bulletin of the Senshu University (ISSN:03864383)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.1-20, 2013-11

統一後の東ドイツ経済は、中核都市での伝統的製造業の復活、新興産業の一気の移植、サービス経済化の進展などにより発展が見られる一方で、これまでの復興政策の見直しが始まっている。依然解消されない西側ドイツとの経済格差は、ドイツ分断に由来する東ドイツに固有の成長障害に根差すというより、西側でも一般的に見られる構造不況地域の問題であるとの認識が広まり、投資を広く誘導する従来の政策からイノベーションを促進する政策へと重点が移行され、教育機関の整備、R&D活動の支援が模索されている。また従来の復興政策では、市町村を始め地方自治体が上位自治体から財政援助を受けて、インフラ整備、都市再開発、住宅建設などを推し進め東部復興の主要な担い手となってきたが、連邦の特別財政援助の打ち切りが決まった現在、財政基盤の脆弱な地方財政の健全化が迫られている。さらに出生率低下による人口動態上の変化は、東ドイツの今後の経済発展にとり大きな制約条件となるだろう。
著者
桜井 進一 坂本 雅昭 中澤 理恵 川越 誠 加藤 和夫
出版者
The Society of Physical Therapy Science
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.209-213, 2007-05-20
被引用文献数
2 4

本研究の目的は,健常成人女性の足圧中心(COP:Center of pressure)軌跡を調査し,COP軌跡を内外側偏位の観点から分類する方法を検討する事である。対象は健常成人女性75名とし,足底圧測定装置を用いて歩行時COP軌跡を測定し,さらにCOPの位置座標を用いた独自の分類条件により,対象者のうち平均的な軌跡を描く群,内外側へ偏位を示す群への分類を試みた。分類の結果,各群はそれぞれ異なる特徴的なCOP軌跡を示した。今回の分類方法によって対象者をCOP軌跡の内外側の偏位により分類することができたため,今後はCOP軌跡の特性毎に足底板が歩行時COP軌跡に及ぼす影響を検討する事が課題である。<br>
著者
加藤 博一 片寄 晴弘 真鍋 佳嗣 山口 証 井口 征士
出版者
大阪大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1996

1)インタラクティブアート作成支援ツールの整備使用可能なジェスチャ情報が多ければ,それだけ,作品を作っていく際の自由度がますわけであるが,そのハンドリングはア-ティストのみならずシステム制作者にとっても煩雑なものである.シンタクスがあっていたとしても,CPUの能力や通信バスの許容量を考慮したプログラミングを行わないと,思い通りに動かなかったり,時にはシステム全体がクラッシュしてしまうことがある.我々は,各シーンのトランディションが明に記述できるMAX上のフレームワークHIATを作成した.HIATでは,音響エフェクトに関するパッチ,音像移動などディジタルミキサに関するパッチ,その他にパターン認識パッチ,トリガー生成不応期パッチ,映像系制御パッチを利用することが出来る.2)VRシステム使用時の緊張状態の生理指標による計測の検討定量的・客観的に心理状態を得る手段として,生理指標を用いた手法が確立されつつある.特に,皮膚電位活動及び心拍活動といった生理指標を用いることで,緊張状態を定量的に評価できることが知られている.本研究では,これらの生理指標を用いて緊張状態に影響を与える要因と生理指標との関係を用いて解析を行い,その結果に基づいて人間の緊張状態をモデル化するという試みを行ってきた.Virtual Performer演奏時における生理指標の計測を行い,演奏時における緊張状態が計測可能であることを確認するとともに,パフォーマ-と観客の生理指標を同時計測し,緊張状態の関連性についての検討を行った.
著者
松久 公嗣 加藤 隆之 藤田 志朗 坂井 孝次 尾立 和則 青木 朋子 坂本 英駿
出版者
福岡教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

美術史上の評価が定まっていない福永晴帆とその作品について,宗像大社御便殿に現存する襖絵や腰障子絵の調査を中心に,視覚的効果の高い模写による実証的研究を通して技法や材料的な側面から晴帆の芸術性を分析した。また,晴帆のご息女ならびにお孫さんへの取材調査によって,色紙作品75点と直筆覚書他の資料を発見し,晴帆の画歴や人物像の一端を明らかにした。本研究の成果は,「福永晴帆日本画展」(2014.6.3-6.29,海の道むなかた館)を開催して広く公開する。