著者
梅澤 勲 野澤 雅子 南雲 紳史 秋田 弘幸
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
CHEMICAL & PHARMACEUTICAL BULLETIN (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.43, no.7, pp.1111-1118, 1995
被引用文献数
5

Three kinds of oudemansin X, (-)-1, (+)-1 and (±)-1, were totally synthesized. The key point in the present chiral synthesis was the enantioselective acetylation of the racemic alcohols, (±)-5 and (±)-8, using lipase in an organic solvent. The synthetic (-)-1 was found to exhibit strong antifungal activity against several molds and yeasts.
著者
上西 充子 梅崎 修 南雲 智映 後藤 嘉代
出版者
法政大学キャリアデザイン学会
雑誌
生涯学習とキャリアデザイン = 生涯学習とキャリアデザイン (ISSN:13493051)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.67-81, 2016-03

This report presents an analysis of data collected from a follow-up survey of university graduates. Using descriptive statistics of working condition, knowledge of work rules, and awareness of labor unions, the study attempts to provide an insight into studentsʼ transition from school to work. This data can be used as a basis for the practical education of labor laws. The follow-up survey revealed three facts. First, we examined only those who work full time at their first job and thenworked in companies with a union. We foundthat these respondents are working undergood labor conditions. Second, the respondentsʼ knowledge of work rules did not increase even after they commenced working post their graduation. In some instances, their knowledge decreased. In addition, we found that respondents who worked full time at their first job and thereafter worked in companies with union did not experience deterioration of their knowledge, whereas other respondents did. One possible explanation is that they forgot this knowledge of work rules; however, this interpretation is forceful. It is plausible that in their minds, the meaning of knowledgechanged after they graduated. In their schooldays, they thought that the knowledge of workrules is declarative knowledge (knowledgeof facts); however, they realize later thatthis knowledge is procedural knowledge (knowledge of the activities involved). Third, because of this reason, the awareness of labor unions decreased.
著者
南雲 千香子
雑誌
人文 (ISSN:18817920)
巻号頁・発行日
no.10, pp.69-84, 2012-03-28

本稿では近代日本語研究の一環として、明治期に大量に日本へ流入した専門用語、その中でも法律用語に焦点を絞り、漢語の観点から考察を行った。その事例研究として、現在の法律用語に大きな影響を与えている箕作麟祥訳『仏蘭西法律書・訴訟法』を取り上げ、箕作麟祥がどのように法律用語を漢語訳していたかを明らかにすることを目的とした。 『仏蘭西法律書・訴訟法』の漢語から箕作麟祥が作った、あるいは法律的な意味を加えたと思われる漢語を選別し3 グループに分類した。その中から典型的な特徴を現している4 つの語を取り上げ、詳しく語の成立を見た。その結果を基に、『仏蘭西法律書・訴訟法』の漢語を改めて5グループに分類した。『仏蘭西法律所・訴訟法』よりも用例を遡ることが出来ないもの、あるいは『仏蘭西法律書・訴訟法』以外で用例を見ることが出来ないもの、日本や中国の古典籍などで使用されている語を法律用語として使用しているものが『仏蘭西法律書・訴訟法』の漢語の大半を占めていることがわかった。このことから、主に箕作麟祥自身が新たに語を作る、あるいは古くから存在している語を転用して、法律用語へ当てはめる方針を取っていたことが明らかになった。
著者
船越 公威 久保 真吾 南雲 聡 塩谷 克典 岡田 滋
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.156-162, 2007-11-30 (Released:2018-02-09)
参考文献数
16
被引用文献数
1

奄美大島では大規模なマングースの駆除事業が展開されているが、その駆除を効果的に実施する上でも、マングースの詳細な生息状況と分布を把握することが不可欠である。今回、トラッキングトンネルを利用したマングースの生息状況の把握を試み、その有効性を検討した。予備実験後に、本種の放逐地点から島を縦断する林道を含む計4つの道路沿いで、夏季と冬季の2回にトラッキングトンネルを累計各556、347基設置した結果、マングースの足跡の採取率は各季16.9%、22.5%であった。特に、放逐地点から奄美中央林道沿いの14km地点までの採取率は41.4%、戸口林道沿いでも34.6%の高い値を示し、徹底的な駆除が行われながらも高密度にマングースが生息していることが確認された。この背景には、捕獲ワナを警戒したトラップ・シャイの個体の存在も考えられる。また、放逐地点から30km以上離れた奄美中央林道沿いや奄美北部でも足跡が得られ、分布の拡大が認められた。加えて、マングース以外のノイヌやノネコの足跡が24ヶ所、ネズミ類などの足跡が300ヶ所で採取され、これらによる在来希少種への影響が懸念された。これまでのマングースの駆除事業では大幅なマングース個体数の減少に成功しているが、一方で少数個体によると思われる分布拡大がみられる。極低密度域などでトラッキングトンネルを活用し、マングースの生息有無が確認できれば、駆除事業がより効率的に展開できるものと期待される。
著者
南雲 夏彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第45回, no.基礎理論及び基礎技術, pp.65-66, 1992-09-28

アブストラクトポードゲーム「フットステップ」の戦略を習得する手法を比較することを通して、駆引きの要素を含むゲームの効率的な学習について検討する。
著者
南雲 夏彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第47回, no.情報科学一般, pp.5-6, 1993-09-27

アブストラクトポードゲーム「フットステップ」の戦略を習得する手法を比較することを通して、駆引きの要素を含むゲームの効率的な学習について検討する。今回はまずランダムプレイヤーに対してどのような作戦が有効か検討し、これらの作戦を習得する為に効率的な手法の検討をおこなう。
著者
竹味 利晃 岩瀬 正泰 上條 竜太郎 倉地 洋一 水野 隆 南雲 正男
出版者
JAPANESE SOCIETY OF ORAL THERAPEUTICS AND PHARMACOLOGY
雑誌
歯科薬物療法 (ISSN:02881012)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.8-11, 1996-04-01 (Released:2010-06-08)
参考文献数
15
被引用文献数
1

A study was carried out to evaluate the efficacy of allopurinol mouthwash on mucositis induced by chemotherapy or/and radiotherapy in patients with oral cancer. The effect of allopurinol mouthwash was judged according to the World Health Organization grading system. Eight of the nine patients (89%) were reduced clinical status on mucositis. Treatment with allopurinol mouthwash was well tolerated in all patients. There were no adverse effects in trial of allopurinol mouthwash. Allopurinol mouthwash was considerably effective against mucositis induced by chemo- and radiotherapy.
著者
梅崎 修 田口 和雄 青木 宏之 島西 智輝 南雲 智映 鈴木 誠 谷合 佳代子 金子 良事 間宮 悠紀雄
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では、労働史オーラルヒストリーの未調査の確認と新調査、方法の開発、史料館との連携を行った。第一に、過去の労働史オーラルヒストリーをリスト化した。また、新しい調査を実施し、そのすべてを冊子化した。第二に、米国で7か所、英国で数カ所のオーラルヒストリー拠点を訪問・交流し、その視察報告を作成した。また、学会にてオーラルヒストリーの方法論や教育に関する報告を行った。特にオーラルヒストリーの映像の扱い方について議論を深めた。第三に、大阪エルライブラリーにて労働史オーラルヒストリー・アーカイブというWEBサイトを作成した。現在著作権の許諾中であるが、2015年度中に公開予定である。
著者
南雲 直子 バドリ バクタ シュレスタ 大原 美保 澤野 久弥
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

フィリピン共和国ルソン島中部のパンパンガ川流域は、 2015年10月中旬に襲来した台風24号及び12月中旬の台風27号により流域の広い範囲が浸水した。台風27号による降水量は台風24号のものよりも多かったが、観測された河川水位・浸水深、人的・建物被害は台風24号の方が大きかった。また、両台風による降水量・洪水規模は、過去30年間で最大とされる、2011年台風17号を超えることはなかった。フィリピンではNDRRMC(National Disaster Risk Reduction and Management Councilを中心に広域行政区、州、市、バランガイにそれぞれDRRMCが設置され、防災体制は他の東南アジア諸国と比べ進んでいる。しかし、洪水が頻繁に発生し、ある程度の時間差で上流から下流へと洪水が波及するパンパンガ川流域では、ハザードマップ作成やリスク評価とともに、地域レベルでのタイムライン策定など、より良い復興のための対策を今後も充実させていくことが必要であろう。
著者
南雲 道彦
出版者
公益社団法人 腐食防食学会
雑誌
Zairyo-to-Kankyo (ISSN:09170480)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.42-50, 2006 (Released:2007-06-28)
参考文献数
30
被引用文献数
8 11

材料中の水素の存在状態を解析する手法を概観した. トリチウムオートラジオグラフィ, 水素マイクロプリント法, 走査型二次イオン質量分析法など, いろいろな水素可視化技術の原理と特徴と, 水素昇温分析の解析法について述べた. 実際の適用例を実験技術や理論の限界や不確定さに重点をおきながら紹介した.
著者
南雲 道彦
出版者
公益社団法人 日本金属学会
雑誌
まてりあ (ISSN:13402625)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.205-211, 2011 (Released:2012-12-06)
参考文献数
41
被引用文献数
4
著者
南雲 昭三郎 小林 平八郎 是沢 定之
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.1355-1368, 1969-03

1968年5月,三陸沖の微小地震活動を調べる目的をもつて三陸沖にて海底地震観測を行つていたところ,偶々1968年十勝沖地震(M=7.9)と称せられる地震が発生し,海底地震計はその本震の前数日間の前震現象を記録したことになつた.現在までの解析の結果,次のようなことが判明してきた.(1)5月11日から16日における前説の活動度は,観測点て観測された地震の中で30μkine以上の最大速度振幅を持つ地震の数の日別頻度で表わすと,約20ケ/day程度であつた.(2)この前震の地震活動変に1967年における相模湾,1957年の筑波等,他の地域の常時微小地震活動度にくらべて約10倍程度高いものである.(3)前震域は非常に広く,余震域の殆ど全域に対応しているようである.(4)これらの前震のある観測点て記録された地震動の最大振幅別頻度分布はベキ分布では表わすことが出来ない.これら微小地震の前震活動は,青森県東方沖から三陸沖にいたる日本海溝西側部において,1968年4月中旬以来統いている異常な地震活動と一連のものと考えられる.|While the ocean-bottom seismographic observation was being performed off Sanriku in May of 1968 in order to investigate the seismicity of micro-earthquakes of that area, the 1968 Tokachi-Oki Earthquake (M=7.9) happened to occur. The ocean-bottom seismographs have recorded foreshock phenomena during several days before the main shock.
著者
南雲 大悟
出版者
千葉大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
千葉大学人文社会科学研究科研究プロジェクト報告書 (ISSN:18817165)
巻号頁・発行日
vol.207, pp.44-58, 2010-02-25

千葉大学大学院人文社会科学研究科研究プロジェクト報告書第207集『マイノリティの言語実践と社会行動 - 文化・越境・歴史』土田知則 編"Verbal Practice and Social Behavior in the Minorities: Culture, Border-crossing and History" Report on Research Project No.207
著者
南雲 俊喜 甘利 治雄 三井 博隆 岡田 幹夫 廣瀬 通孝 石井 威望
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.59(1994-CG-069), pp.41-48, 1994-07-08

現在、立体音響システムを導入したVR環境について研究している。我々は現在までに、ソフトウェアの構造と挙動の状態等を3次元グラフィックスによって視覚的に表現して、VR環境をユーザーインタフェースとしたソフトウェア開発支援ツールSVSS (ftware Visualization Support Spa)を試作している。そこで今回、このSVSSに立体音響システムを導入した具体例を紹介し、VR環境における立体音響システムを提案する。また、我々はVR技術を電力設備の遠隔監視に適用する研究を行っており、この遠隔監視システムに立体音響システムを導入するための研究を紹介し、実映像と同時に実音源を立体音響として再現するシステムを提案する。
著者
南雲 康行
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.1146-1146, 2014 (Released:2016-09-30)
参考文献数
3

神経細胞の正常な機能発現には,神経細胞内外におけるCl-の適切な濃度勾配形成と維持が不可欠となる.正常な神経細胞内のCl-は,細胞外よりも低濃度に維持され,この状態が正常に保たれることで,GABAやグリシンによる細胞内へのCl-流入の適切な方向付けと即時的な強い抑制作用を発揮する.成熟神経細胞における細胞内Cl-濃度は,K+―Cl-共輸送体(K+―Cl- cotransporter:KCC2)によって調節される.神経細胞特異的に発現するKCC2は,Cl-の細胞外排出を担うイオン輸送体であり,これによって細胞内のCl-を低濃度に保つことができる.なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.1) Coull J. A. et al., Nature, 424, 938-942 (2003).2) Huberfeld G. et al., J. Neurosci., 27, 9866-9873 (2007).3) Gagnon M. et al., Nat. Med., 19, 1524-1528 (2013).
著者
南雲 紳史
出版者
九州大学
巻号頁・発行日
1992

博士論文
著者
松田 実 曽根 啓子 南雲 サチ子 岸上 義彦 辻 直子 建石 龍平
出版者
特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.989-995, 1994 (Released:2011-11-08)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

組織学的に甲状腺癌が確認された112例に対する穿刺吸引細胞診の成績は, 陽性94例 (83.9%) であった. これに対し, 触診, 超音波検査, X線検査の診断率は, それぞれ67.9%, 58.6%, 50.0%であり, 穿刺吸引細胞診の成績が最も優れていた. 特に乳頭癌の陽性率は87.1%で, ほかの診断法に比しはるかに優れており, 触診, 超音波検査, X線検査のいずれもが癌の所見を示さず, 穿刺吸引細胞診のみが陽性であった症例が10.9%にみられた.穿刺吸引細胞診が疑陽性あるいは陰性であった症例について標本の再検討を行い, 組織所見と対比した結果, 乳頭癌で細胞判定に問題があったと考えられる症例は4例あり, 1例は核内細胞質封入体と変性空胞との鑑別に困難を感じた例であり, ほかは乳頭癌の特徴的な細胞所見が認められなかった. 組織所見に問題があったと考えられる症例は5例あり, 乳頭癌が濾胞腺腫とともに存在した例, follicular valiantを示した例があり, また腫瘍組織の石灰化の著明な例が3例みられた.濾胞癌の陽性率は25%と低く, 穿刺吸引細胞診による濾胞腺腫との鑑別はきわめて困難であ
著者
原田 康司 南雲 久美子 山崎 忠男 野ツ俣 和夫 伊藤 慎芳 土谷 春仁 桜井 幸弘 池上 文詔 多賀須 幸男
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.257-263, 1991-02-20 (Released:2011-05-09)
参考文献数
16

上部消化管粘膜には,細血管が限局性に集籏拡張したAngiodysplasiaがときどき見られる.2年間に施行したPanendoscopy延べ10,163例で認め/れたAngiodysplasia230例を対象に検討した. その頻度は2.26~3.98%,男性に有意に多く,加齢とともに頻度は増加する.単発81.3%,多発18.7%であった.少数が食道・十二指腸に存在したが,98%は胃にあり,胃A・M領域に多くC領域に少ない.血液のstealによると思われる白暈を周辺に持つ「日の丸型」は43.4%,持たない「赤丸型」は56.6%であった. 顕出血例はなく,出血の危険は少ないと思われる.特定の疾患との関連は確認出来なかった.Angiodysplasiaと紛らわしい形態の早期胃癌2例に遭遇した.