著者
平木 敬 稲葉 真理 中村 誠 玉造 潤治 西村 亮 青嶋 奈緒 Felix Marti Wael Noureddine 来栖 竜太郎 坂元 眞和 古川 裕希 生田 祐吉 加藤 朗 山本 成一 長谷部 克幸 根尾 美由紀 稲田 友 村上 満雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PN, フォトニックネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.8, pp.1-6, 2005-04-13

2004年10月から12月にわたり実施した、超遠距離TCPシングルストリーム実験の実験環境、実施状況を述べ、実験結果を示す。その結果、TCP層とデータリンク層が適切に協調することにより、超遠距離のTCPシングルストリーム通信速度が、ネットワークの端点にあるサーバのバス(PCI-Xバス)で決定され、TCP方式自身は通信のボトルネックでないことが示された。これは、今後の超高速ネットワークの利用にとり重要な結果である。
著者
古川 久夫 宮口 庄司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.517, pp.25-30, 2008-02-27

1999年開始の企業専用IP網(OBN)は、スイカやパスモ、エディ、その他の電子マネーやクレジッドカード決済用のエクストラネットとして用いられている。本文はOBNがこれらのアプリケーションをどのよう支援しているかを述べ、次に、OBNを次世代ネットワークへ融合する方法を論ずる。
著者
加藤 享 古川 善夫 村田 芳久
出版者
JAPAN SOCIETY OF GYMNASTICS for All
雑誌
体操研究 (ISSN:18835872)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.27-37, 2014

24名の大学生(18±0.5歳)を対象に4種類の体ほぐしの運動を実践した。実践後に、それぞれの大学生に気づいたこと、調整したこと、交流したことについてコメントカードに記述することを求めた。「 2人でリズムに乗って 」仲間やリズムに動きを合わせることや体が温まったことについて16名が気づき、仲間や音楽に動きを合わせることについて13名が調整した。また、仲間と動きを合わせることと互いに教え合うことを交流として12名が記述していた。なお、仲間と動きを合わせることは交流や調整と捉えられていた。 「 3~6人の運動」運動の工夫や友達との信頼関係について10名が気づき、運動の工夫と体の姿勢について15名が調整した。コミュニケーションをとることや運動を行う人数が増えると楽しいことについては12名が交流として記述していた。 運動の工夫は気づきや調整と捉えられていた。「あんたがたどこさ」歌いながら運動することの楽しさについて10名の学生が気づいた。ボールや歌に動きを合わせる調整を14名が行った。全員で歌うことや仲間の歌を聴くことを12名が交流と記述していた。歌のリズムに合わせて動くことは気づきや調整と捉えられていた。「 組み体操 」相手の動きが自分に影響することについて5名が気づき、仲間とバランスをとることを4名が調整した。コミュニケーションについて12名が交流として記述していた。
著者
関根 康人 高野 淑識 矢野 創 船瀬 龍 高井 研 石原 盛男 渋谷 岳造 橘 省吾 倉本 圭 薮田 ひかる 木村 淳 古川 善博
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.229-238, 2012-09-25

エンセラダスの南極付近から噴出するプリュームの発見は,氷衛星の内部海の海水や海中の揮発性成分や固体成分の直接サンプリングの可能性を示した大きなブレイクスルーであるといえる.これまでカッシーニ探査によって,プリューム物質は岩石成分と相互作用する液体の内部海に由来していることが明らかになったが,サンプリング時の相対速度が大きいこと,質量分析装置の分解能が低いことなどの問題があり,内部海の化学組成や温度条件,海の存続時間など,生命存在の可能性を制約できる情報は乏しい.本論文では,エンセラダス・プリューム物質の高精度その場質量分析とサンプルリターンによる詳細な物質分析を行うことで,内部海の化学組成の解明,初期太陽系物質進化の制約,そして生命存在可能性を探ることを目的とする探査計画を提案する.本提案は,"宇宙に生命は存在するのか"という根源的な問いに対して,理・工学の様々な分野での次世代を担う若手研究者が惑星探査に参入し結集する点が画期的であり,我が国の科学・技術界全体に対しても極めて大きな波及効果をもつ.
著者
加藤 博和 古川 雅彦 石田 哲哉
出版者
Japanese Society for Thermal Medicine
雑誌
日本ハイパーサーミア学会誌 (ISSN:09112529)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.114-131, 1986

Over the past decade or so, various types of heating equipment have been proposed in the field of hyperthermia, some of which have been getting clinical trials to a considerable extent. In the area of thermometry systems, systems with thermocouples have been applied for clinical use in many institutes and hospitals, and also systems with optical fibers have been making great progress. In this article, we will mainly review the features, including clinical response, of the various types of heating equipment and thermometry systems which are at present undergoing clinical trials.
著者
古川 淳二 鶴田 禎二 森本 和久
出版者
社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.1402-1406, 1957
被引用文献数
2

イソアミルナトリウムと四塩化チタンとを種々のモル比に混合反応させて, 重合触媒を調製し, これを用いて, 各種ビニルモノマー, すなわち, ビニルエーテル, プロピレン, 酢酸ビニル, エチレン, スチレン, ブタジエン, メタクリル酸メチルおよびアクリロニトリルの重合反応性を調べたところ, 四塩化チタンの相対濃度が小さい触媒系に対しては, アクリロニトリルおよびメタクリル酸メチルの反応性が大きく, 四塩化チタンの相対濃度の大きいものに対しては, ビニルエーテルの反応性が増大することがわかった。スチレンはいずれの場合にもよく重合する。これらの事実は各モノマーの既知の反応特性から予期できるところであるが, 上記触媒成分が別個にモノマーに作用しているのではないことを確かめておいた。上記四塩化チタンのかわりに, 四塩化スズあるいはチタンテトラエトキシドを用いた触媒系, またはアルフィン系触媒についても, ほぼ同様の実験を行い, 比較検討した。
著者
古川 智恵子 堀 逸子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.75-84, 1977-03-15

以上,東海地区における婦人用農作業衣についての実態調査の結果を要約すると次のとおりである.1.現在最も多く着用されている作業衣は,上衣が既製作業衣,下衣がもんぺいの二部形式のものであり,従来からの和服の二部式はあまりみかけなくなった.その他には既製ブラウスの古着を着用している場合がみられた.2.作業衣の着にくい理由は,1)サイズ面,2)デザイン面,3)縫製面,4)材質面の順序であった.特にサイズ面で,上衣の背幅がきつくて着にくいものが最も多く,より機能的な作業衣の検討が必要と考えられる.3.作業衣の材質は,上衣・下衣とも木綿がもっとも高率を示し,次いでテトロン,ビニロン混紡の順であった.4.田植時の補助衣の使用は,第1位が麦わら帽子であり,次いで手甲,ビニール合羽,割ぽうエプロンの順であった.5.上衣の損傷部位は,袖口,衿,肩という順位であり,下衣においては,裾,居敷当,内股の順であった.6.損傷理由については,まさつによるものが最も多く,次いで洗濯,3位がサイズによる不適合のための布の伸びによるものがみられた.7.作業衣の購入方法は商店で購入するものが最も多く,次いで農協,共同一括購入の順であった.8.古着作業衣の着用状況では,専業農家は新品を購人するが,兼業農家では古着を作業衣におろして着用しているものがほとんどであった.9.作業衣購人時の選択理由についてはサイズを第1順位に選ぶものが圧倒的に多く,次に材質,色,形,値段という順位で,値段よりもまず着やすいサイズの作業衣を購入している合理的姿勢がみられた.
著者
江藤 敏治 弘野 修一 永田 賢治 加藤 順也 堀 剛 井戸 章雄 林 克裕 坪内 博仁 小野寺 誠 阿部 弘一 宮坂 昭生 川上 格 佐藤 彰宏 坂下 佳子 岩井 正勝 遠藤 龍人 滝川 康裕 鈴木 一幸 佐藤 俊一 鈴木 千衣子 内田 耕一 弘中 孝治 萱野 幸三 増原 昌明 坂井 田功 沖田 極 関山 和彦 井上 和明 与芝 真 半田 宏一 樋口 大介 井上 和明 関山 和彦 与芝 真 松原 寛 道堯浩 二郎 山内 雄介 井内 英人 長谷 部昌 山本 和寿 井上 愛 堀池 典生 恩地 森一 中西 崇 東俊 宏 狩山 和也 山野 智子 辻 孝夫 川口 光彦 糸島 達也 品川 克至 乾 あやの 小松 陽樹 松本 浩 茂木 陽 宮川 芳宏 藤沢 知雄 上本 伸二 猪股 裕紀洋 田中 紘一 平松 活志 橋本 悦子 谷合 麻紀子 野口 三四朗 長谷 川潔 林 直諒 次田 正 高崎 健 中島 一朗 渕之上 昌平 古川 博之 岸田 明博 大村 孝志 松下 通明 藤堂 省 藤田 美悧 清水 道夫 橋倉 泰彦 三田 篤義 窪田 達也 三輪 史郎 池上 俊彦 寺田 克 宮川 眞一 川崎 誠治 君川 正昭 渕之上 昌平 春口 洋昭 唐仁原 全 中島 一朗 阿岸 鉄三 白髪 宏司 伊藤 克己 高崎 健 橋本 悦子 林 直諒 田中 紘一 上本 伸二 猪股 裕紀洋 阿曽沼 克弘 江川 裕人 藤田 士朗 木内 哲也 林道 廣 田中 紘一 石井 邦英 古賀 郁利子 神代 龍吉 草場 信秀 佐田 通夫 坂本 照夫 加来 信雄 森岡 千恵 菊池 英亮 松尾 英城 中谷 吉宏 豊川 泰勲 富永 謙太郎 山尾 純一 福井 博 福田 邦明 安部井 誠人 遠藤 憲一 本橋 歩 正田 純一 松崎 靖司 田中 直見 古坂 明弘 高橋 正明 平本 淳 白浜 圭吾 永山 和男 田中 照二 Yusufu Youlutuz 松井 淳 持田 智 藤原 研司 小畑 達郎 中島 千種 岡山 昌弘 大野 研而 宮下 智之 田村 明彦 絵野 沢伸 鈴木 盛一 雨宮 浩 青木 達哉 小柳 泰久 山際 健太郎 川原田 嘉文 八木 真太郎 飯田 拓 横井 一 垣内 雅彦 足立 幸彦 飯田 拓 田端 正己 町支 秀樹 横井 一 川原 田嘉文 東口 高志 今井 俊積
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.189-198, 1999
著者
古川 隆
出版者
日本マネジメント学会
雑誌
日本マネジメント学会全国研究大会報告要旨集
巻号頁・発行日
no.68, pp.9-12, 2013-10-18

「日本で一番高い山は?」「日本で一番広い湖は?」皆さんに質問すると、ほとんどの方が答えられます。それでは、「日本で二番目に高い山は?」「日本で二番目に広い湖は?」と質問すると、答えるのは容易ではありません。「博多でうなぎを食べたい。」と言うと、ほとんどの方が「吉塚うなぎ屋」と答えます。つまり、何でも一番のものは覚えている。一番ということでないと人には覚えて頂けないものなのです。弊社はお陰様で、「中洲でお店を出すなら福一」と言われるようになってきました。富士山は日本一。富士山に比べると中洲は猫の額ほどの面積ですが、そこで一番になることが会社を盤石にするためにはとても大切なことでした。平成7年11月に独立。悩みに悩んでいた私が出会った20本のカセットテープ。今の私になれた秘訣。それが「No.1の法則」(ランチェスター戦略)でした。この法則の中に「商品・地域・客層を限定することに経営の秘訣がある」とあります。報告は拙著(2011)をもとにして行います。この本には、そのことをわかり易く説明しています。そして、その内容は誰でも実行できることばかりです。営業を担当している方にはもちろん、経営者、そしてこれから起業する方にとって、強い会社にしていく為の参考にして頂けたらと願っております。
著者
岡 徹 古川 泰三 中川 拓也 末吉 誠
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.42 Suppl. No.2 (第50回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0116, 2015 (Released:2015-04-30)

【はじめに】腓骨筋腱脱臼は比較的珍しく,また症状が足関節外側側副靭帯と酷似するために見逃されることが多い。そのため症例数が少なく治療方針や手術方法,術後理学療法の評価や治療プログラムの報告が非常に少ない。今回,我々は外傷により生じた腓骨筋腱脱臼の1例を経験したので報告する。【症例紹介】56歳男性,瓦職人。仕事中に屋根から転落し左足から接地して受傷,左足外側に痛みが出現する。他院にて治療するが歩行時の疼痛と脱力感や不安感が改善せず,受傷から2ヶ月後に当院を受診しMRI,CTおよびレントゲン検査にて左腓骨筋腱脱臼(Eckert分類・GradeI:上腓骨筋支帯と骨膜が連続した状態で腓骨より剥離)と診断され手術となる。手術手技はDas De変法で腓骨外果後方部に骨孔を作成し,上腓骨筋支帯断端を付着部に再逢着した。【方法】疼痛(以下:NRS),足外反筋力(MMTにて計測),足背屈ROM,片脚立位保持時間,日本足の外科学会足関節判定基準(以下:JSSFスコア)などの各評価を術前,術後4週,8,12,及び24週で評価した。理学療法は術後2週間はギプス固定,3週よりプラスチック短下肢装具装着し部分荷重と超音波治療を開始,6週でサポーターと足底板を使用し全荷重独歩となる。12週でスポーツ動作練習のランニング開始しとなる。術後より,筋力強化練習(体幹・股・膝・足関節患部外)をおこない,術後6週より患部外反筋強化運動とROM運動を開始した。その後,足底板のチェックを行いながら,バランス練習,スポーツ動作を実施した。【結果】歩行時の脱力感や不安感は全荷重時より改善したが,疼痛は術前NRS4/10が術後12週で3/10と改善したが16週までは残存した。外反筋力は術前,術後8週,12,24でMMT3,3,4,5と改善した。背屈ROMは術前0度が術後12週で10度と健側と同等まで回復した。片脚立位保持時間は術前5秒が術後24週で30秒以上の保持が可能となった。JSSFスコアは術前,術後4週,8,12,24で59,32,65,81,100点と改善した。ADLは術後16週ですべて痛みなく自立し,仕事復帰は術後12週で可能となった。足関節のサポーターは術後24週まで装着した。【考察】新鮮腓骨筋腱脱臼はまれな疾患であり保存療法では再脱臼率が74~85%と高いとされ,新鮮例の場合でも診断が確定すれば手術療法を選択したほうが良いとされる。受傷機転としては,強制背屈や外反により腓骨筋腱を押さえている上腓骨筋支帯が腓骨より剥離あるいは断裂して生じる。本症例も転落時の左足強制背屈回旋により発症したが,術後の足機能は良好な回復となった。これはDas De変法の上腓骨筋支帯断端を付着部に再縫着し長腓骨筋腱の不安定性が改善したためと考える。Das De変法術後の固定期間の報告では,白澤らは2週,新井らは3週,安田らや萩内らは4週間の固定と様々である。今回,我々は術後6週まではギプスとプラスチック短下肢装具で他の報告よりも長めに固定した。また,その後のサポーターも術後24週まで継続して装着した。術部の足外反筋強化運動も術後6週以降に自動介助で痛みに留意して進め,早期より炎症の軽減や癒着防止などを目的に超音波治療も積極的に施行した。Das DeらはDas De変法術後の長期成績として21例中3例に疼痛や瘢痕でのROM制限を認め,白澤らも17例中2例に再脱臼を認めたと報告している。Das De変法を用いた術後理学療法は,上腓骨筋支帯断端部の癒合が未完成な術後12週までは上腓骨筋支帯断端部の再断裂や縫着部位の炎症に注意しながら慎重に理学療法を行うことが重要と考える。また,仕事やスポーツ復帰後も継続的な筋力強化運動が必要である。【理学療法学研究としての意義】本疾患の報告は少なく,理学療法の評価方法や治療プログラム,患者の回復経過などの報告はほとんどない。今後,本疾患の予後や評価,理学療法プログラムの一助になると考える。
著者
森永 康 平山 悟 古川 壮一
出版者
日本乳酸菌学会
雑誌
日本乳酸菌学会誌 (ISSN:1343327X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.101-108, 2015-06-29 (Released:2016-07-29)
参考文献数
30

伝統発酵食品福山酢は、その発酵過程に、麹菌、酵母、乳酸菌、酢酸菌が関与し、糖化、嫌気的アルコール発酵と好気的酢酸発酵が自然に進行する。それは東アジアで生まれた最も原始的な発酵様式であり、自然環境で起こっている炭水化物代謝を模したとも言えるものである。我々は、福山酢の製造工程から分離した乳酸菌と酵母及び酢酸菌の異種間相互作用を研究することを目的として、共培養系でのバイオフィルム形成について検討してきた。その結果、乳酸菌と酵母が共存すると細胞同士の接着により両細胞が組み込まれた特異な複合バイオフィルムが培養容器底部の固液界面に形成されることや、乳酸菌と酢酸菌が共存すると培養液の気液界面に形成される酢酸菌のバイオフィルム(ペリクル)が顕著に増加することを見出した。さらに詳細に相互作用を調べてみると、これら3種の発酵微生物の共存系は、それぞれの菌が機能分担することで、栄養欠乏や酸化ストレス、外敵侵入などのさまざまな生存リスクに対応可能なきわめて巧妙な共生系であることが分かってきた。本稿では、こうした伝統発酵に見出した発酵微生物の共生系の特徴について、我々の成果を中心に紹介し、そこからうかがい知ることができる発酵微生物の進化についても論じてみたい。
著者
荻原 博和 河原井 武人 古川 壮一 宮尾 茂雄 山崎 眞狩
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.98-106, 2009-07-31 (Released:2009-08-27)
参考文献数
25
被引用文献数
1 5

京都で製造されているすぐきの製造工程における微生物叢および化学的成分の変遷を検討した.製造工程における菌数の推移は,工程が進むにつれてグラム陰性菌や大腸菌群数が減少するのに対して,乳酸菌数が増加する傾向を示し,室発酵終了時には108 CFU/gに増加した.製造工程における微生物叢の推移は,原料からは多種多様な菌が検出され,なかでもPseudomonas 属菌が多く検出された.荒漬および本漬工程後ではMicrobacterium 属菌の占める割合が高く,M. testaceum が多く検出された.追漬工程ではLactobacillus 属菌が優占種となり,なかでもL. sakei とL. curvatus が多く検出された.室工程後ではL. plantarum と L. brevis が優占種であった.塩濃度は原料および面取り工程では低く,荒漬工程では6.3%を示し,その後の工程では塩濃度は3%程度の数値で推移した.pHについては製造工程が進むにつれて低下する傾向が認められ,室工程後では4.2を示した.酸度ならびに乳酸値は原料から荒漬工程までは大きな変化は認められなかったものの,室工程から数値が増加し,熟成後が最も高い数値を示した.
著者
小野 洋 野中 章久 金井 源太 古川 茂樹
出版者
[東北農業試験研究協議会]
雑誌
東北農業研究 (ISSN:03886727)
巻号頁・発行日
no.65, pp.209-210, 2012-12

東日本大震災では農業生産・生活面で多くの混乱がもたらされ、とりわけ震災直後の輸送用燃料不足は深刻であった。こうした経験を通じ、域内で調達可能な再生可能エネルギーに注目が集まっている。農村における太陽光パネルの設置はその一例であるが、農業生産に関連した取組としては、耕作放棄地を利用した油糧作物生産があげられる。そこで本稿では、耕作放棄地におけるエネルギー生産の可能性を検討するため、ナタネを対象としたLCA(ライフサイクルアセスメント)を行う。ナタネはわが国を代表する油糧作物であり、1. 幅広い地域で栽培可能、2. 景観作物として集客可能性があり地域活性化に資する、3. 比較的少額の投資でエネルギー化が可能等の特長がある。なお、以下の分析に用いるデータは、岩手県西和賀町を対象とした現地圃場における実証試験結果である(新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業:平成21~23年度農林水産省)。