著者
宮澤 徹 坂田 亮太郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1697, pp.44-51, 2013-07-01

その成都にある米ゼネラル・モーターズ(GM)の最高級ブランド「キャデラック」の店舗。6月上旬に訪れると、店内には真剣な表情で店員と値引き交渉している女性3人組がいた。 聞くと、成都から約100km離れた四川省内の地方都市、綿陽からやってきたと言う。
著者
坂田 一浩
出版者
北陸大学
雑誌
北陸大学紀要 = Bulletin of Hokuriku University (ISSN:21863989)
巻号頁・発行日
no.51, pp.199-213, 2021-09-30

This paper aims to analyze sentences including co-occurrence of "Kakari" particles in the classical Japanese.Treating them as sentence patterns having their own meanings structure, we divided them into two groups; chain forms (syntagmatic structure) and contrast forms (paradigmatic one). Results show that on both groups, sentences having each and every combinations of particles have its own syntactic structures, especially concerning chain forms, even in the same pair of particles, its different order results in different sentence structures.Further, from the perspective of the cognitive process, these types of sentences can be divided into four categories. This suggests that patterns of co-occurrence of "Kakari" particles reflects the cognitive schema in the classical Japanese.Additionally, results show that some of these types of sentences, for example, "zo – ha" chain forms and "koso ~ yaha" contrast forms, function as the sentence patterns to persuade the hearer.〔査読有り〕の原著論文本稿は古典日本語にみられる係助詞共起文について、共起係助詞間に構造上の連関を認めた上でその文形成上の機能について考察したものである。その結果、同じ共起係助詞の組み合わせであっても、出現順序が異なれば文全体の意味構造も異なることが見いだされた。このことは共起係助詞のふるまいが、文構造自体を規定していることを意味する。また、当該文における係助詞共起のパターンには、古典語における表現主体の事態認識のあり方が反映されていることも確認された。
著者
坂田 利家 吉松 博信 桶田 俊光 渡辺 建彦
出版者
大分医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

糖尿病および肥満糖尿病における代謝異常が脳機能にどのように影響するかを神経ヒスタミン系を指標として解析し、以下の結果が判明した。1)糖尿病モデル動物であるSTZ糖尿病ラットおよびZucker obese ratでは神経ヒスタミンが低下していた。2)レプチンは視床下部神経ヒスタミンの代謝回転を増加させた。3)レプチンの摂食抑制作用は神経ヒスタミンの枯渇化によって減弱した。レプチンの摂食抑制作用の約50%は神経ヒスタミンによって調節されていることが判明した。4)レプチン受容体に異常のあるdb/dbマウス、それにob遺伝子異常によりレプチンが欠如しているob/obマウスでは視床下部ヒスタミンおよびtMH含量が低下していた。Zucker obese ratと同様にレプチンによる神経ヒスタミンの賦活化作用が脱落した結果と考えられた。5)食事誘導性ラットでは体重増加が少ない早期から内臓脂肪蓄積が認められ、血漿中性脂肪値が増加していた。血糖値、インスリン値は後期に上昇し、インスリン抵抗性の出現が脂肪代謝異常に遅れて出現することを示唆している。血中レプチンは肥満早期に増加し、肥満発症後期にも増加していた。6)摂食抑制性の神経ペプチドであるCRHはヒスタミン神経系を賦活化した。摂食促進性のNPYは神経ヒスタミンには影響しなかった。インスリン抵抗性発症因子であるTNF-αも神経ヒスタミンには影響しなかった。7)神経ヒスタミンは脳のGLUT1 mRNA発現を促進した。飢餓状態での脳のGLUT1の発現亢進には神経ヒスタミンが関与していた。8)神経ヒスタミンは中枢性にインスリン分泌を制御していた。9)神経ヒスタミンは中枢性に脂肪組織の脂肪代謝を制御する作用を示した。その作用様式は脂肪分解の亢進と脂肪合成系のACS mRNAとGLUT4 mRNAの発現制御によっていた。神経ヒスタミンの脂肪分解作用は脂肪組織に分枝している交感神経活動促進作用によっていた。10)ヒスタミンの基質であるヒスチジンの投与で神経ヒスタミンの代謝回転とHDC活性が亢進した。ヒスチジンの末梢および脳室内投与で摂食抑制が観察された。ヒスチジンの末梢投与で交感神経系を介した脂肪分解反応が促進された。11)遊離脂肪酸のオレイン酸はヒスタミン系を促進することが示唆された。12)神経ヒスタミンは学習機能に促進的に作用した。糖尿病状態でのヒスタミン機能低下が学習機能低下につながる可能性が示された。以上、糖尿病でみられる脳機能異常の可能性について神経ヒスタミンを指標に解析し、神経ヒスタミンの動態には血糖値、インスリン値だけでなく、レプチンやアミノ酸、脂肪酸など種々の代謝成分が関与していることが判明した。またそれらの情報を受けたヒスタミン神経系は食行動を調節するだけでなく、脳内の糖代謝や自律神経系を介する末梢の脂肪代謝調節に積極的に関与していることも明らかになった。
著者
坂田 仁
出版者
慶應義塾大学
雑誌
法學研究 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.143-171, 1997-06-28

資料Ⅰ スウェーデンにおける賭博 Ⅱ 酒酔い運転の七〇年の歴史Ⅲ 司法領域の民営化Ⅳ 薬物、医薬品及び交通の安全Ⅴ 犯罪と刑事政策Ⅵ スウェーデンの刑事司法制度Ⅶ 犯罪予防戦略の統合Ⅷ 無意味な犯罪 : 犯罪学的視点からの犯罪と刑罰Ⅸ 放火犯の広がり : 動機と要因Ⅹ クロニクル A スウェーデン B アイスランド C ノルウェイ(一九九三年)
著者
三谷 良真 島谷 康司 島 圭介 坂田 茉実 山下 正次
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0750, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】指先での軽い接触(Light Touch contact:以下LT)は姿勢動揺を軽減させ,身体の安定化に貢献することは報告されているが,LTによる効果を得るためにはカーテンや壁などの「固定点への接触」が不可欠であると考えられている。そこでshimaらはLTをコンセプトとし,固定点がない空間でもLT効果を得られることを目的とした,工学的手法を用いることで仮装壁に対する指先への振動刺激を与えるデバイスであるVirtual Light Touch contact system(以下VLT)を開発し,立位機能評価に対する有効性を報告している(sakata, shima, et al., 2015)。しかし,VLTが姿勢制御に与える影響は明らかにされていないため,本研究はVLTが姿勢制御に与える影響を検証することを目的として検証した。【方法】対象者は健常成人女子6名とした。先行研究(Baldan, et al., 2014)を参考に,Control条件は閉眼閉脚立位で両上肢は自然な体側下垂位とした(No touch条件:以下NT条件)。比較条件として,対象者の右横に垂らした紙に指尖で軽く触れさせるLT条件,被験者の右示指に振動子と加速度計を内蔵した装置を装着させ,右上肢を振ることで振動子から振動刺激が与えられるVLT条件の3条件を設定した。尚,VLT条件の時は,被験者に「まるで壁に触れるように手を振ってください」と口頭指示を行った。姿勢動揺の測定には重心動揺計GP-6000(ANIMA社製)を用い,サンプリング周波数は50Hz,測定時間は60秒とした。VLT systemには3軸加速度計,小型振動子を使用した。測定項目は総軌跡長,外周面積,実効値面積,前後重心動揺速度,重心動揺速度の実効値を使用し,各条件の重心動揺パラメータの比較を対応のある一元配置分散分析(多重比較検定法Bonferroni法)を用いて比較した。有意水準は5%未満とした。【結果】3群間において,総軌跡長,前後重心動揺速度,重心動揺速度の実効値の項目で,VLT条件がNT条件と比較して有意な減少を認めた(p<0.05)。また,有意差が出るには至らなかったが,LT条件もNT条件と比較すると上記の項目で減少傾向を示した(総軌跡長:p=0.1332,前後重心動揺速度:p=0.1504,重心動揺速度の実効値:p=0.2376)。【結論】重心動揺速度はCOMの加速度と相関しており(Masani, et al., 2014),本研究結果より,総軌跡長,及び前後重心動揺速度が減少したことから,VLTはLTと同様かそれ以上の姿勢動揺軽減効果を得られることが示唆される結果となった。さらに,重心動揺速度の実効値が減少したことから,VLTは対象者の重心動揺速度のばらつきを抑え,一定の速度で姿勢制御の調節が可能になることが示唆された。またVLTにより姿勢動揺の軽減が得られた要因として,LTによる姿勢制御への影響は指尖から得られる求心性情報が必要である(Kouzaki, 2008)と報告されており,VLTによる姿勢動揺軽減効果も指尖への振動刺激が姿勢制御の感覚戦略に影響したと推測されるが,今後の検証が必要である。
著者
松本 淳太郎 大知 正直 山下 雄大 榊 剛史 森 純一郎 坂田 一郎
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2017-ICS-187, no.1, pp.1-4, 2017-03-22

本研究では,現在急速に成長しつつある C2C 事業,オンラインフリーマーケットサービスの 「メルカリ」 について,商品情報から消費者の購買行動が予測可能かどうかの検証を行う.Convolutional Neural Network および Random Forest を組み合わせることで,消費者の行動を予測する手法を提案する.また,評価実験より消費者の購買行動には画像情報が影響することを示す事ができた.本研究は急成長しているオンラインフリーマーケット事業の消費者行動について新たな知見を提供するものである.
著者
坂田 明
出版者
日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
no.1401, 1997-02-20
著者
坂田 晴夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.147-152, 1980

B錐体のMTFがR, G錐体にくらべて狭帯域になることを明らかにした.しかし, カラー受像管の青光はG, Rの錐体も刺激し, 各色に対するMTFはほぼ等しくなり, B錐体の狭帯域性が生かされない.このため青でもNTSC高彩度像の解像力の低下が検出される.色差信号の高周波分を輝度信号に付加する方法を提案し, 水平解像力の向上を見た.
著者
熊谷 賢太 杉 薫 円城寺 由久 坂田 隆夫 川瀬 綾香 酒井 毅 手塚 尚紀 中江 武志 高見 光央 野呂 眞人 池田 隆徳 平井 寛則
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.114-119, 2002

症例は25歳男性.突然死の家族歴あり.繰り返す失神の精査目的に入院.標準12誘導心電図では下壁誘導と側胸部誘導に0.2mVのST上昇と下壁誘導でQRS終末にnotchを認めた.Holter心電図で最短R-R間隔が200msで最大15連発の非持続性心室頻拍が認められた.エドロフォニウム投与下の右室流出路からの2連早期刺激で血行動態破綻を来す多形性心室頻拍が誘発された.各種検査で器質的心疾患を認めなかったが,失神の既往がありICD植込みを行った.ICD植込み後の失神時心内心電図記録で心室細動が確認された,植込み後約2年の観察期間中Brugada様の心電図特徴(右胸部誘導のST上昇,不完全右脚ブロック)は認められなかったが,pilsicainide負荷によりV2誘導でcoved typeのST上昇が生じNa channelの障害が示唆された.典型的心電図特微を示さず注意すべきBrugada症候群の一亜型と考えられたので報告する.
著者
坂田 昇 渡邉 賢三 細田 暁
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.999-1006, 2014
被引用文献数
2

コンクリート構造物の表層部分は,構造物の耐久性に大きな影響を及ぼす重要な部位であり,かつ,表層部自身の品質は施工要因の影響を大きく受ける。そこで,コンクリート構造物の表層部の品質を目視調査に基づいて合理的に評価する方法を用いることによって表層品質に与える要因を分析し,品質向上につなげた事例について紹介する。さらに,分析の結果から,表層品質向上に対して合理的な手法の一つとしてブリーディング抑制型AE 減水剤に着目し,その特徴,適用事例および表層品質の向上効果について紹介する。
著者
坂田 昌嗣 白石 直 堀越 勝 古川 壽亮
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

大学生のうつ病は学業や学生生活全体に重大な影響を与えるため、治療のみならず予防が課題となっている。一方、各大学で対応する人的、経済的資源は限られている。そこで本研究では、スマートフォン認知行動療法を用いて大学生へのうつ病予防効果を検証し、その最適な構成要素の組み合わせを導き出すことを目的とする。複数大学の健常大学生1,088名に対してスマートフォン認知行動療法を構成する5つの要素および順序の組合せ64通りにランダムに割り付け、8週間の介入の後1年間追跡し、うつ病発症率を比較する。それらの結果をもとに最新の情報技術を用いた大学生へのメンタルヘルス介入の普及を目指すものである。
著者
近藤 史崇 岩井 俊治 三浦 智恵美 坂田 潤弥 太田 史 井戸 篤史 入江 奨 岡松 一樹 角正 浩一 三浦 猛
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
pp.16-00030, (Released:2016-11-01)
参考文献数
41
被引用文献数
5 7

養殖クロマグロに最適な飼料の開発を目指して,EP給餌と生餌給餌の体成長と消化関連因子の比較を行った。EP給餌のクロマグロの体成長は胃のペプシン活性が減少した後に一旦停滞したが,その後,幽門垂の肥大化に伴うプロテアーゼ活性の増加により生餌給餌と同程度に回復した。EPは生餌に比べて難消化であるため胃での滞留時間が長く,消化関連因子(cck, pyy)は生餌より遅れて発現した。成長関連因子(ghrelin)は餌の消化管内での移動に伴って発現が変動し,EP飼料では有意に増加する事が明らかとなった。
著者
酒井 健一 高橋 拓夢 松枝 宏尚 砂川 和輝 宇野 円蔵 坂田 浩 赤松 允顕 酒井 秀樹
出版者
一般社団法人 日本トライボロジー学会
雑誌
トライボロジスト (ISSN:09151168)
巻号頁・発行日
pp.21-00017, (Released:2021-10-30)
参考文献数
15

We characterized the adsorption and desorption behavior of a sulfur-type extreme-pressure (EP) agent in a mixture of dodecane and methyl oleate (MO) as a model polar oil. The solid material used in this study was iron oxide or steel. The quartz crystal microbalance with dissipation monitoring technique revealed that the residual mass of the EP agent, measured after rinsing the adsorption film by dodecane or the mixture of dodecane and MO, was smaller in the mixed oil than in dodecane. This indicates the lesser adsorption ability of the EP agent in the mixed oil, resulting from the facts that (i) the solubility of the EP agent in the mixed oil is larger than that in dodecane, and (ii) the competitive adsorption between the EP agent and MO occurs on the iron oxide surface. We also analyzed the surface composition of the steel substrate, followed by thermal treatment of the adsorption film. The addition of MO required higher temperatures to yield a reaction film of the EP agent. Although the residual mass of the EP agent in the mixed oil was smaller than that in dodecane, no significant difference in a lubrication ability was observed between the two reaction films.
著者
坂田 育弘
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌 (ISSN:13406264)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.45-51, 2013-01-20 (Released:2020-07-16)
参考文献数
12
著者
坂田 由紀子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.335-339, 1989

市販のしらす干しについて, 衛生学的見地から品質調査を行った.鮮度の判定はpH, 水分, 水分活性, 塩分濃度, トリメチルアミン-窒素, 揮発性塩基窒素, ヒスタミンについてであり, 微生物学的検査では, 大腸菌群, 一般生菌, 腸炎ビブリオについて検査した.<BR>1) 水分は, 平均約40%で半乾燥品であるため, 生魚より低かったが, 含有量のばらつきが大きかった.これは, 生産地で出荷先にあわせて, いろいろな乾燥度の製品を製造しているためであると考えられる.<BR>ヒスタミン量は平均して新鮮な魚肉の含有量と同等であり, 最高でも3.57mg/100gで中毒量を超えるものはみられなかったが, 2期には含有量が1期に比べて有意に増加した.<BR>2) 微生物学的検査では, 一般生菌数は, 魚の干物と生魚の付着菌数より多い結果となったが, 10<SUP>6</SUP>/g数を示したものが全体の32%あり, 大腸菌群数も干物に比較して検出率が高い結果となった.一般生菌数, 大腸菌群数ともに, 時期的な差はなかった。腸炎ビブリオは1例も検出されなかった.<BR>3) しらす干しの塩分濃度は市販の魚の干物より高く, 平均6.3%であり, 含有量は1期に有意に増加した.最近は魚の干物でも, 水分量が多く生魚に近い値になってきている事実に注目すれば7), しらす干しも生魚と同じように低温保持に十分な注意を払われなければならないし, また, それを購入した消費者も同様に取り扱う必要があると考えられる.