1 0 0 0 OA 徳寿宮史

著者
小田省吾 述
出版者
李王職
巻号頁・発行日
1938
著者
齊藤 ふみ 小田原 悦子
雑誌
リハビリテーション科学ジャーナル = Journal of Rehabilitation Sciences
巻号頁・発行日
vol.11, pp.59-69, 2016-03-31

精神障害を持った人が健康感を持って社会に参加するためには何が必要なのか,統合失調症者の西純一氏(仮名)の手記「精神障害を乗り越えて 40 歳ピアヘルパーの誕生」を読み,Schultz & Schkade の「作業適応過程モデル」を参考に回復段階ごとの日常生活の作業経験を分析した.本研究はナラティブ分析による質的研究である.Schultz & Schkade は,人は環境との交流の中で,「出来るようになりたい」と願い環境に働きかけ(習熟願望),環境は人に「できるように」期待,要求する(習熟要請)と述べた.その結果,その環境との交流で,人は作業に従事して環境に挑戦し,役割を得ると指摘した.西氏の場合,症状の強い段階では彼の環境は制限され,心身の保護とセルフケアが生活の主要な作業であったが,回復に従って環境からの要請が生産的なものへと移り変わり,それに応えて社会的な作業を通して環境に働きかけることで西氏は社会参加を実現させた.作業療法においては,健康感を持って社会に参加するように援助するためには,最大限の適応反応を導くことができる環境を見極めることが必要であることが示唆された.
著者
小田部 廣男
出版者
無機マテリアル学会
雑誌
石膏と石灰 (ISSN:21854351)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.210, pp.307-316, 1987-09-01 (Released:2011-03-07)
参考文献数
9
著者
小田 忠雄 高木 泉 石田 正典 西川 青季 砂田 利一 森田 康夫 板東 重稔 新井 仁之 堀田 良之
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

本研究の目的および実施計画に沿って,研究代表者,研究分担者および研究協力者は,多様体に関する数理科学的諸問題を次のように研究した.1. トーリック多様体を代数幾何・代数解析・微分幾何の見地から研究し,交差コホモロジー,トーリック多様体への正則写像,トーリック・ファノ多様体の分類および複素微分幾何学的計量に関して新知見を得た.2. 多様体を数論・数論的幾何の見地から研究し,アーベル曲面等の有理点の分布,2次元エタール・コホモロジーに関するテート予想,クリスタル基本群・p進ホッジ理論に関して新知見を得た.3. 非アルキメデス的多様体の代数幾何学的研究を行い,剛性に関する新知見を得た.4. 可微分多様体,リーマン多様体,共形平坦多様体の大域解析的性質,双曲幾何学的性質,基本群の離散群論的性質を研究して数々の新知見を得た.5. 多様体上のラプラシアンやシュレーディンガー作用素のスペクトルの,量子論・準古典解析的研究および数理物理的研究を行うとともに,グラフに関する類似として離散スペクトル幾何に関しても興味深い数々の結果を得た.6. 生物等の形態形成を支配すると考えられる反応拡散方程式等の非線形偏微分方程式系を多様体上で大域的に研究し,安定性に関する新知見を得た.7. ケーラー多様体上のベクトル束の代数的安定性とアインシュタイン・エルミート計量に関する複素幾何学的研究を行い,いくつかの新知見を得た.8. 擬微分作用素・極大作用素・有界線形作用素・作用素環等を実解析・複素解析・フーリエ解析的側面から研究し,数々の新知見を得た.
著者
平岡 真合乃 五味 高志 小田 智基 熊倉 歩 宮田 秀介 内山 佳美
出版者
神奈川県自然環境保全センター
巻号頁・発行日
no.10, pp.71-79, 2013 (Released:2014-03-06)

丹沢山地大洞沢試験流域内の流出土砂量と土砂生産源の季節変化を把握するために、流域末端の沈砂池で流出土砂量の測定と、流域内斜面でのインターバルカメラを用いた林床被覆の連続観測を行った。流出土砂量は台風などの大規模降雨時に多くなる傾向が見られたが、流量変化との関係は見られなかった。流域内で裸地は流路沿いに分布しており、斜面傾斜が40°以上と急傾斜であったことから、潜在的な土砂生産源と考えられた。林床被覆率は秋季から冬季の気温の変化にともなって経日変動していた。気温が0℃付近を変動している期間の裸地面では、凍結融解作用にともなう土砂の不安定化や移動が確認でき、土砂生産の季節的な変動が示唆された。
著者
小田 寛 大野 道也 大橋 宏重 渡辺 佐知郎 横山 仁美 荒木 肇 澤田 重樹 伊藤 裕康
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.33, no.9, pp.1231-1236, 2000

慢性透析患者では心血管系合併症, とくに虚血性心疾患 (IHD) の発症頻度が高い. 今回, 血液透析 (HD) 患者と持続性自己管理腹膜透析 (CAPD) 患者の凝固, 線溶系の各因子を測定し, IHDとの関連性について検討した.<br>平均年齢48.5歳の健常者20名 (男性9名, 女性11名), 平均年齢52.7歳のHD患者20名 (男性8名, 女性12名), 平均年齢47.8歳のCAPD患者30名 (男性18名, 女性12名) を対象とした. 平均透析期間は45.2か月と43.8か月で, 基礎疾患はいずれも慢性糸球体腎炎である. 凝固系因子として第XII因子活性, 第VII因子活性, フィブリノーゲン, トロンビン・アンチトロンビンIII複合体 (TAT) を, 線溶系因子としてプラスミノーゲンアクチベーターインヒビター1 (PAI-1), α<sub>2</sub>プラスミンインヒビター・プラスミン複合体 (PICテスト), Dダイマーを測定した. またIHDは, (1) 心筋梗塞, 狭心症の有無, (2) 無症候性心筋虚血は運動負荷, 薬物負荷後のタリウム心筋シンチグラフィーの所見から診断した. 以下の成績が得られた.<br>(1) 健常者に比較して透析患者の第VII因子活性, TAT, フィブリノーゲンは高値を示し, 凝固亢進状態にあった. またHDに比較してCAPD患者の第VII因子活性とフィブリノーゲンはさらに上昇していた. (2) 透析患者のPIC, Dダイマーは高値を示し, 線溶亢進状態にあった. なおHDとCAPD患者の間に線溶系因子に有意差は認められなかった. (3) IHDを有する透析患者の第VII因子活性, フィブリノーゲンは上昇していた. この傾向はCAPD患者でより顕著であった.<br>以上より, 透析患者の凝固・線溶系は亢進状態にあり, この傾向はCAPD患者で顕著であった. なかでも第VII因子とフィブリノーゲンはIHD発症の危険因子であることが示唆された.
著者
小田 なら
出版者
京都大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2016-08-26

本研究は、出産という私的な領域に、社会や国家権力の影響が及ぶ過程を明らかにするものである。フランス植民地期には助産の担い手であった「産婆」に近代西洋医学の研修を受けさせ、農村での出産に関与していた。しかし、植民地からの独立を経たのち、南北ベトナム分断期にはそれぞれ公的医療制度のもとで「助産師」を養成し助産院での出産を推奨してきた。一方、家庭内では妊産婦へ母親や女性親族が様々な養生法のような習慣を伝承してきていた。しかし、戦争や産児制限の導入という要因により、少なくとも都市部では、そのような習慣を厳格に継承していっているとは言いがたい。「出産」は、近代と伝統的価値観が混交しあう場なのである。
著者
小田 琢三
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.163-173, 1980-05-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
128
著者
石村 大輔 岩佐 佳哉 高橋 直也 田所 龍二 小田 龍平 梶井 宇宙 松風 潤 石澤 尭史 堤 浩之
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2020
巻号頁・発行日
2020-03-13

2016年熊本地震以後に、布田川断層帯および日奈久断層帯において精力的に古地震調査が行われてきた。我々の研究グループでは、2016年熊本地震で出現した副次的な地表地震断層の過去の活動について明らかにするために、2017年には阿蘇カルデラ内の宮地トレンチ、2018年には出ノ口断層上の小森牧野トレンチを実施してきた。その結果、2-3千年という短い間隔で2016年に活動した断層が繰り返し活動していることが明らかとなった(石村ほか,2018,2019)。これは2016年熊本地震同様に、過去にも布田川断層の活動に際して、周辺の広い範囲に断層が出現したことを示唆する。一方、布田川断層の活動履歴については、多くのトレンチ調査が行われているが(熊原ほか,2017;岩佐ほか,2018;白濱ほか,2018;堤ほか,2018;上田ほか,2018,遠田ほか,2019,など)、それらの多くは鬼界―アカホヤ火山灰(7.3 ka;町田・新井,2003)以降に複数回活動したことを示すのみで、個々のイベントの年代が十分に制約できていない。また、トレンチ調査場所も、阿蘇カルデラ内や益城町に向かって分岐する断層上といった地点に偏っており、最も変位量の大きかった布田川断層の中央部に位置する布田周辺での活動履歴はよくわかっていない。そこで本研究では、布田川断層中央部に位置する布田地区でトレンチ調査を行なった。 掘削地点は、布田川断層と布田川が交わる西原村布田地区である。布田川断層と布田川が交わる地点では、2016年熊本地震で出現した大露頭の記載を石村(2019)が行なっており、高遊原溶岩を数10 m上下変位させる布田川断層の主断層と10 m前後上下変位させる副次的な断層が確認されている。そこから約50 mほど東の林内で5つのトレンチを掘削した。トレンチ掘削地点では、2条の地表地震断層が確認されており、南側のものは約10 cmの南落ちを伴う左ステップする開口亀裂、北側のものは30-40 cmの南落ちを示す断層崖であった。地表地震断層の変位様式と布田川の露頭で認められた断層との位置関係から、南側が主たる右横ずれ断層で、北側が副次的な正断層であると考えられる。トレンチは、南側で2箇所、北側で3箇所の掘削を行なった。 トレンチ調査の結果、すべての壁面で2016年の断層活動に加えて、過去の活動が認められた。特にK-Ah以降には少なくとも3回の断層活動(2016年イベント含む)が認められ、高い活動度を示した。現在、放射性炭素年代測定を実施中であり、発表ではそれらを加えて、より詳細な断層活動の議論とその時期について示す。
著者
鈴木 哲 小田 佳奈枝 高木 由季 大槻 桂右 渡邉 進
出版者
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
雑誌
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 (ISSN:13438441)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.25-30, 2011-04-30 (Released:2020-06-25)
参考文献数
14

【目的】嚥下時に前腕を置く机の高さが舌骨上筋群の筋活動に与える影響を検討し,嚥下時の姿勢調節に関する基礎的な情報を得ることを目的とした.【方法】健常者10 名を対象に,机無し条件(両上肢下垂位)と,前腕を机上に置いた机有り条件A(差尺が座高の3 分の1 の高さ),机有り条件B(座高の3 分の1 に15 cm 加えた高さ)の3 条件で,全粥(5 g)を嚥下させ,その際の舌骨上筋群の表面筋電図,主観的飲みにくさ,肩甲帯挙上角度を測定した.舌骨上筋群の表面筋電図から,嚥下時の筋活動時間,筋活動積分値,嚥下開始から最大筋活動までの時間を算出した.各机有り条件の各評価・測定項目は,机無し条件を基準に正規化し,机無し条件からの変化率(% 筋活動時間,% 筋活動積分値,% 最大筋活動までの時間,% 主観的飲みにくさ)を算出した.机無し条件と2 種類の高さの机有り条件間における各評価・測定項目の比較,2 種類の高さの机有り条件間における肩甲帯挙上角度の比較,および各評価・測定項目の机無し条件からの変化率の比較には,Wilcoxon の符号付き順位和検定を使用し検討した.【結果】机無し条件と比べ,机有り条件A では,舌骨上筋群の筋活動時間,最大筋活動までの時間は有意に短く,筋活動積分値,主観的飲みにくさは有意に低かったが,机有り条件B では有意な差はみられなかった.机有り条件A における肩甲帯挙上角度は,机有り条件B と比べ,有意に高かった.机有り条件Aにおける%筋活動時間,%最大筋活動までの時間,%筋活動積分値,%主観的飲みにくさは,机有り条件B に比べ,有意に低かった.【結論】本研究結果から,嚥下時に前腕を置く机の高さは,舌骨上筋群の筋活動に影響を与えることが示唆された.頸部や体幹の姿勢調節に加えて,前腕を置く机の高さを適切に調節することは,嚥下時の姿勢調節のひとつとして有用となる可能性があると考えられた.
著者
ゲーマン・ジェフリー ジョセフ 飯嶋 秀治 小田 博志 マーティン カイリー・アン ルアレン アン エリス バヤヤナ ティブスヌグエ (汪 明輝)
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、最終報告書の編集にアイヌ民族当事者たちのインプット・フィドバックも含め、当事者たちの声を研究プロジェクトの中心に据えること=アクション・リサーチ研究を目指してきた。先住民族による合同研究会を継続的に実施することにより、先住民族アイヌの「知」を規定する様々な要因を特定できた。また、先住民族同士の合同研究の在り様に関する斬新な理論・方法論を発見した。このようにアイヌ民族の「知」を規定する社会的構造と文化伝承のメカニズムの両面を同時に取り入れた研究として、本研究はこの国初と言って良いであろう。国際発表をしたところで、研究方法は称賛され、注目もされている。
著者
坂本 望 大谷 拓哉 新小田 幸一 前島 洋 吉村 理 飛松 好子
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.45-51, 2007-04-20 (Released:2018-08-25)
参考文献数
24

認知症高齢者の易転倒が認知機能の低下によるものか,運動機能低下によるものか明らかにするために,認知症高齢者の外乱に対する反応を調べた。対象は認知症を有する高齢者(認知症群)10名と認知症を有さない高齢者(対照群)7名であった。外乱は移動速度100mm/s,移動距離50mmの床面の前方向への水平移動とした。この外乱を予告なしに5回加えた時の,足圧中心と前脛骨筋,大腿直筋の筋電図のアナログ信号を2000Hzでサンプリングし,A/D変換を行った。足圧中心データから足圧中心移動距離,足圧中心応答時間,筋電図データから各筋の潜時,潜時から500ms間(0-500ms間),及びその後の500ms間(500-1000ms間)における各筋の%筋電図積分値を算出した。足圧中心移動距離,500-1000ms間の前脛骨筋%筋電図積分値において,認知症群は対照群と比較し,有意に小さい値を示した。一方,足圧中心応答時間,各筋の潜時,0-500ms間における前脛骨筋,大腿直筋,500-1000ms間における大腿直筋の%筋電図積分値において2群間に有意差は認められなかった。これらの結果から,認知症群は対照群と比較し,外乱に対する反応への遅延を引き起こしていないことが明らかとなった。しかし,足圧中心を移動させず,少ない前脛骨筋の活動量で立位保持を行っていた。