著者
小野寺 夏生
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.12, pp.639-642, 2017-12-01 (Released:2017-12-01)

Dr. Eugene Garfieldの執筆論文について計量書誌学的分析を行った。Web of Science Core Collectionから検索された1,543件の記事のうち,97件の原著論文(“article”に分類)について,以下の分析を行った:(1)単著/共著の割合,及び主な共著者,(2)参考文献がよく発表された雑誌及びよく参照された論文,(3)Garfieldの論文をよく引用した著者と雑誌。
著者
藤野 靖久 藤田 友嗣 井上 義博 小野寺 誠 菊池 哲 遠藤 仁 遠藤 重厚
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.304-310, 2009-06-15
参考文献数
13

除草剤のラッソー乳剤<SUP>®</SUP>を自殺目的で服毒し、短時間のうちに塩化ベンゼンによると考えられる全身痙攣,循環不全等を呈して死亡した症例を経験した。症例は52歳の男性で,うつ病のため通院中であった。自宅で倒れているところを発見され,救急要請。近くに空のラッソー乳剤<SUP>®</SUP> 500 ml入りの瓶が落ちており,服毒自殺による急性薬物中毒の疑いで搬送された。意識レベルはJCS 200,GCS 4(E1V1M2)であった。胃洗浄,活性炭・下剤を投与し,輸液等にて加療開始したが,発見から約12時間後より全身痙攣を発症し,痙攣のコントロール困難となり,頭部CTでは著明な脳浮腫を認めた。更に血圧低下を認め,昇圧剤にも反応しなくなり,発見から約22時間後に死亡した。当科搬入時のアラクロールの血清中濃度は8.0μg/ml,塩化ベンゼンは17.8μg/mlであった。ラッソー乳剤<SUP>®</SUP>は主成分がアニリン系除草剤であるアラクロール(43%)で,溶媒として塩化ベンゼンが50%含有されている。アニリン系除草剤中毒ではメトヘモグロビン血症を起こすことが知られているが,本症例では認められなかった。溶媒である塩化ベンゼン中毒では,肝・腎障害の他に脳障害や循環不全がある。本症例のように早期に死に至る大量服毒例では,塩化ベンゼンによる脳障害や循環不全が主な死因になると推測された。
著者
小野 理 藤掛 一郎
出版者
京都大学農学部附属演習林
雑誌
京都大学農学部演習林報告 = BULLETIN OF THE KYOTO UNIVERSITY FORESTS (ISSN:0368511X)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.221-237, 1993-12-24

利用規則を定めることで利用客の行動を規制しようとしているレクリエーション利用地は多いが、規則が十分に守られない例もある。ここでは、利用客の過去の経験と利用規則の知識との相関を見ることで、利用規制の方法を考察した。その結果、利用者の過去の訪問経験や、この論文で間接経験と呼ぶ自然体験や自然に対する関心の高さなどが、その人がレクリエーションの利用規則の内容を判断するのに影響を与え、正しい判断を促すことが示された。また、規則の内容を知るだけでなく、規則内容の利害関係や因果関係を理解することが規則への同調行動を促すと考えられる。その際、間接経験はレクリエーション行動の意志決定過程にも影響を与え、間接経験が豊かな人は利害関係や因果関係の情報が与えられない場合でも規則の内容に合致した行動をとる確率が高い。したがって、レクリエーション利用を研究する上で間接経験の影響を重視する必要があると考えられる。
著者
池部 実 三宅 輝久 大越 教夫 小野 束
出版者
筑波技術大学学術・社会貢献推進委員会
雑誌
筑波技術大学テクノレポート (ISSN:13417142)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.37-42, 2012-03

教育におけるICT 活用のためグループウェアやe-Learning などのWeb アプリケーションが導入されている。本報告では、視覚障害者のWeb アプリケーションへのログインなどにおいて、アクセシビリティ向上を目指し、学生証・職員証などのIC カードを用いたWeb アプリケーションへのログイン方法を検討し、IC カードによるログイン可能なWeb アプリケーションを実現するためのシステム設計、実装について述べる。保健科学部に設置されている共同学習室のPC や、ノートPC に付属しているFelicaリーダを用いて、容易にWeb アプリケーションへログインし利用することを目的として、Moodleの改良を実施したことを報告する。
著者
岩山 和史 小野 圭昭 小正 裕
出版者
大阪歯科学会
雑誌
歯科医学 (ISSN:00306150)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.81-90, 2007
参考文献数
42
被引用文献数
2

本研究は,高さの異なる2種類の咬合干渉装置を付与し,対光反応を計測することにより,それぞれの咬合干渉が自律神経機能に及ぼす影響を明らかにし,その作用機序について検討した.<br>&nbsp;&nbsp;被験者は,全身および顎口腔機能に自覚的,他覚的な異常の認められない成人被験者5名とした.自律神経機能の計測には,赤外線電子瞳孔計を用いた.付与する咬合干渉の高さは,2mmならびに100μmの2種類とした.実験は,下顎安静時と,咬合干渉装置を装着して最大咬みしめを行わせたときの2条件にて行った.分析は交感神経機能の指標である初期瞳孔径,ならびに副交感神経の指標である最大縮瞳速度をパラメータとして行った.その結果,以下の結論を得た.<br>&nbsp;&nbsp;1.2mmの咬合干渉付与時,初期瞳孔径ならびに最大縮瞳速度は,すべての被験者において咬合干渉の有無による有意な差が認められ,咬合干渉付与時に散瞳傾向ならびに最大縮瞳速度の減少傾向が認められた.<br>&nbsp;&nbsp;2.100μmの咬合干渉付与時,初期瞳孔径ならびに最大縮瞳速度は,1名の被験者においてのみ咬合干渉の有無による有意な差が認められ,その傾向は2mm干渉付与時と同様であった.他の4名の被験者においては有意な差は認められなかった.<br>&nbsp;&nbsp;以上のことから,2mmの咬合干渉付与時には,すべての被験者において交感神経の興奮ならびに副交感神経の抑制が生じ,一方,100μmの咬合干渉付与時には,その反応性に個人差が存在した.これは,歯根膜感覚が自律神経機能に影響を及ぼすことは少なく,顎関節内の感覚受容器が刺激され,自律神経機能に変化が生じたと考えられる.
著者
小野塚 実 渡邊 和子 藤田 雅文 斉藤 滋
出版者
Japanese Society for Mastication Science and Health Promotion
雑誌
日本咀嚼学会雑誌 (ISSN:09178090)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.109-116, 2002

In recent years, dysfunctional mastication, which is resulted from decreased number of residual teeth, use of unsuitable dentures, or reduced biting force, has been suggested to be related to the development of senile dementia. Recently, in senescence-accelerated mice (SAMP8 mice), we have studied the involvement of masticatory dysfunction, e.g. cut off of the upper molar teeth, extract of the upper molar teeth, or cut of the one side of the masseteric nerve, in the senile process of learning and memory. First, we found that conditions of such dysfunctional mastication progress age-related deficits in spatial memory storage in a water maze test and in hippocampal pyramidal neurons. These pathological phenomena were begun to occur in middle-aged mice, suggesting that masticatory disfunction may lead to hippocampal pathological changes in the elderly.<BR>Second, it was found that cutting off the upper molar teeth causes a reduction in the protein product, Fos, of the immediate early gene, c-fos, in the hippocampal CA1 subfield. Interestingly, both the suppression of memory storage ability and the decrease in Fos induction in this subfield induced by cutting off the upper molars were considerably improved by restoring the lost molars with artificial crowns, suggesting that normal mastication may be an important factor in maintaining normal hippocampal activities.<BR>Third, in biochemical and immunohistochemical studies examining the effect of masticatory dysfunction on age-related changes in the septohippocampal cholinergic system, we have foundthat, in aged mice, masticatory disfunction induces a decrease in acetylcholine release and choline acetyltransferase activity in the hippocampus and a reduction in the number of choline acetyltransferase-immunopositive neurons in the medial septal nucleus. However, these effects were not seen in young mice, implying that dysfunctional mastication may enhance an age-related decline in the septohippocampal cholinergic system.<BR>Finally, stress may be linked to hippocampal pathological changes induced by masticatory dysfunction. As expected, in the aged mice, conditions under masticatory dysfunction brought about a chronic elevation in plasma corticosterone levels. However, pretreatment with metyrapone, which suppresses the stress-induced rise in this hormone levels, prevented dysfunctional mastication-induced increase in plasma corticosterone levels, reduction in hippocampal pyramidal neuron numbers, and impairment of spatial memory. These findings suggest a link between the masticatory dysfunction and the glucocorticoid response, which may be involved in deficits in learning and memory and hippocampal neuronal death.<BR>In conclusion, we suggest that normal mastication may be effective in preventing senile dementia by maintaining normal function in the hippocampus, which is the most sensitive region to aging processes.
著者
久保 金弥 岩久 文彦 小野塚 実
出版者
日本教育医学会
雑誌
教育医学 (ISSN:02850990)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.335-340, 2008-06
著者
八田圭斗 小野景子 熊野雅仁 木村昌弘
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.369-370, 2014-03-11

ソーシャルメディアにおける信頼ネットワークの成長を,その観測データを用いて予測する問題を考える.本研究では,バランス理論とステータス理論に基づき信頼リンクに関するユーザ3人のトライアド構造に着目する従来アプローチを拡張して,ユーザ間の信頼リンク媒介者の数が,そのユーザ間の信頼リンク生成に及ぼす影響を分析する.製品レビューサイトEpinionsの実データを用いた実験により,媒介者数に基づく信頼リンク予測法が,ユーザアクティビティの観測データのみを用いる手法よりも有効であることを実証する.また,ユーザ間に信頼リンクが生成される前後において,そのユーザ間の媒介者数に特徴的変化パターンが見られることを明らかにする.
著者
近藤 広孝 坂下 悠 村上 彬祥 小野 貞治 小沼 守
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.69, no.11, pp.691-693, 2016
被引用文献数
1

<p>家庭飼育下のシマリスが顕著な精巣の腫大を示した.外科的に摘出された精巣腫瘤について病理組織学的に検索したところ,腫瘤は多角形細胞のシート状増殖より構成されており,精上皮腫と診断された.奇怪な単核もしくは多核巨細胞や異常有糸分裂像などの明らかな異型性を示しており,また,腫瘍細胞は精巣被膜を越えて周囲組織へ浸潤しており,潜在的に悪性の腫瘍と考えられた.リス科動物における精巣腫瘍の発生報告は乏しく,筆者らの知る限り,本例はシマリスにおける精上皮腫の初めての報告である.</p>
著者
井上 誠 東 泰助 小野木 伯薫 横田 勝 村田 安規 中平 敦
出版者
Japan Society of Powder and Powder Metallurgy
雑誌
粉体および粉末冶金 (ISSN:05328799)
巻号頁・発行日
vol.58, no.7, pp.407-411, 2011-07-15
参考文献数
8

We have developed the Ag-Cu-Sn-Ni quaternary brazing filler metal having a low melting point, a high strength and a high ductility. Then, we produced wire saws composed of Ni-coated SUS304 wires, on which diamond abrasives are fixed with this brazing filler metal. We tried to slice the Si ingots using this wire saw. Good results were obtained for the application to the production of silicon wafers for solar cells. Accordingly, we focused on the basic experiments for further performance of the fixed abrasive diamond wire saws, leading to low cost of slicing technique of hard materials such as silicon and sapphire. In particular, we examined wettability, interfacial reaction and joint strength between Ag-Cu-Sn-Ni quaternary brazing filler metal and industrial metal plates such as Cu, Ni or flux coated SUS304.
著者
東 泰助 井上 誠 小野木 伯薫 横田 勝 村田 安規 中平 敦
出版者
The Society of Materials Science, Japan
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.418-422, 2010
被引用文献数
3 1

The development of low melting temperature coating materials for brazing diamonds was attempted for diamonds wire saw for slicing single crystal silicon.The diamonds wire saw was made by brazing diamonds on SUS-304 wire with high strength for the sawing equipments. Since the degradation of SUS-304 wire was generally generated at higher temperature over 600°C, the high performance coating materials, composed of 47.5 wt.%Ag-25.5 wt.%Cu-27.0 wt.%Sn based materials, was developed by addition of Ni into them to improve the brittleness for SUS-304 wire. These results suggested that the coating material of (47.5 wt.%Ag-25.5 wt.%Cu-27.0 wt.%Sn)-1 wt.%Ni was the suitable brazing of the diamonds SUS-304 wire for sawing equipments.
著者
小野田 尚佳 神森 眞 岡本 高宏 中島 範昭 伊藤 研一 宮崎 眞和 吉田 明
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.110-114, 2016 (Released:2016-07-28)
参考文献数
9

甲状腺乳頭癌(PTC)に対する放射性ヨウ素内用療法の現状を把握し,意義を見出すため,多施設共同の後ろ向き研究を行った。ʼ03~ʼ12年に初発のPTCに対し全摘術を受けた患者1,324例のデータを7施設から集積した。全摘,内用療法施行とも増加傾向にありʼ12年には全初発PTC手術例の60%,25%を越えた。内用療法は480例に施行され全摘例の36%に相当,M1,Stage ⅣB,ⅣC症例の2/3に施行されていた。疾患特異的生存率は内用療法施行群で有意に不良であった。予後リスクによって層別化すると内用療法施行により生命予後に差は認めなかったが,中間リスクの施行例は非施行例に比し術後診断の進行度が有意に高かった。本研究により内用療法の現状が明らかとなり,中間リスク患者での効果が示唆されたが,適応や治療法の問題点も確認され,内用療法の意義を見出すためにはさらなる症例集積研究が必要と考えられた。
著者
古川 聡子 河口 勝憲 前田 ひとみ 加瀬野 節子 小野 公美 上杉 里枝 通山 薫
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.332-336, 2016-05-25 (Released:2016-07-10)
参考文献数
6

急性冠症候群の診断に有用な検査項目として,ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H-FABP)とトロポニンTがある。今回,H-FABP定性迅速検出キット「ラピチェック® H-FABP:ラピチェック」(DSファーマバイオメディカル)とH-FABP定量迅速検出キット「ラピッドチップ® H-FABP:ラピッドチップ」(積水メディカル)およびトロポニンT定性迅速検出キット「トロップTセンシティブ®:トロップT」(ロシュ・ダイアグノスティックス)の比較検討を行い,それぞれの検査キットの特徴を評価した。3キットともに陽性を示した疾患は急性心筋梗塞,狭心症,心不全,大動脈乖離,たこつぼ型心筋症などであった。H-FABPとトロポニンTの判定が異なった症例はすべてH-FABP:陽性,トロポニンT:陰性であった。H-FABPのみが陽性を示した中には,急性心筋梗塞の超急性期の症例,腎機能低下によりH-FABP濃度が上昇している可能性がある症例,骨格筋由来のH-FABPが血中に逸脱した症例などが確認された。さらに,H-FABPのみが陽性の中には心電図や心エコー上で治療介入を要する明らかな所見が確認されなかった症例(意識消失やヘルニア)も含まれていた。また,H-FABPのうちラピチェックのみが陽性であった2例は,めまい,不安障害の症例であり,ラピッドチップの定量値はそれぞれ5.5 ng/mL,5.0 ng/mLと陰性であった。これらの症例における,H-FABP上昇の可能性は低く,ラピチェックの偽陽性であることが示唆された。それぞれの心筋マーカー迅速キットが持つ特徴を理解し,使用することが必要である。
著者
田中 俊 小野 健太 小原 康裕 八馬 智 蘆澤 雄亮 渡邉 誠
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.168-168, 2011

昨今、日本において、男性化粧品業界で清涼感がひとつのキーワードとして、重用しされている。例えば、CMにおいて男性用化粧水はよく清涼感を強く押し出して宣伝されている。また、現在販売されている男性用化粧水を見てみると、ほとんどの男性用化粧水にメントールが配合されており、使ったときに清涼感を感じさせる使い心地になっている。 そこで、現状の「清涼感」を売りにした男性用化粧水を調査してみたところ、近年の男性化粧品の充実化により、多種の男性用化粧水が販売されているが、それらは、ブルーを基調にしたカラーやグラフィックに「清涼感」のアピールを頼っており、造形も似通っているため、似たような印象をうけてしまう事がわかった。そのためそれぞれの製品の特徴を打ち出していく為にはブルーを基調にしたカラーやグラフィックだけではない「清涼感」を表現する事で差別化を行う事が必要になってくると思われる。本研究において、ブルーを基調としたカラーやグラフィックではなく、造形により「清涼感」をアピールできる化粧水ボトルを提案することを目的とする。