著者
山田 幸子 大森 正幸 高山 浩明
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.27, no.12, pp.3196-3198, 1979-12-25 (Released:2008-03-31)
被引用文献数
11 14

24, 24-Difluoro-1α, 25-dihydroxyvitamin D3 (1) has been synthesized from 24, 24-difluoro-5β-cholestane-3α, 25-diol (2) as an antimetabolic analogue of 1α, 25-dihydroxyvitamin D3 to study the role of the 24-hydroxylation in the metabolism of vitamin D3.
著者
山田 勉
出版者
日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.2, 2018

<p>薬学教育評価は,「臨床に強い」「チーム医療を担える」薬剤師養成を目指す薬学教育のプログラム評価である.しかし評価結果では,国家試験合格のみを目指した教育に過度に偏重しているとの指摘が後を絶たない.そこで本稿では,「三つのポリシー」の観点から第2サイクルの課題を考察した.まず「薬剤師として求められる基本的な資質」は人格の深部に及ぶ資質・能力を教育目標としているが,薬学教育モデル・コアカリキュラムは「学習すべき内容」のみを記載しており,現実のカリキュラムと方略は大学が決める必要がある.また例えば知識には「知っている・できる」「わかる」「使える」という深さがあり,真正の評価が重要である.要するに,大学は基本的な資質をディプロマ・ポリシーに,パフォーマンス評価をカリキュラム・ポリシーに組み込み,薬学教育評価機構は国家試験対策の『総合演習』による卒業判定を,両ポリシー違反と認定することが課題である.</p>
著者
小原 尚 小金井 一隆 辰巳 健志 二木 了 黒木 博介 山田 恭子 荒井 勝彦 杉田 昭 福島 恒男
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.245-252, 2018-03-01 (Released:2018-03-28)
参考文献数
32

30歳未満で難治性直腸肛門病変に対して直腸切断術を施行したクローン病17例の臨床経過と予後を検討した.適応となった病態はのべ症例数で,直腸肛門狭窄12例,難治性痔瘻9例,直腸瘻4例,直腸膣瘻2例,骨盤内膿瘍2例,直腸尿道瘻1例,直腸周囲膿瘍1例,aggressive ulceration 1例,痔瘻癌1例であった.これらの病変により,全例,日常生活や就労・就学に支障を来していた.術後は前述の症状は全例で改善し,術前から未就労であった2例は未就労のままであったが,15例(88%)が就労,就学が可能となった.術後合併症は14例(82%)に認め,のべ症例数で人工肛門関連合併症8例,正中創SSI 5例,会陰創治癒遅延3例,性機能障害(術直後)2例,癒着性イレウス2例であった.クローン病の難治性直腸肛門病変に対する直腸切断術は術後合併症があるものの,自覚症状の改善とQOLの向上に有効であり,若年者に対しても考慮すべき治療の選択肢と考えられた.
著者
山田 幸二 中村 延生蔵
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
栄養と食糧 (ISSN:00215376)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.466-471, 1972
被引用文献数
2

白ネズミに野沢菜漬, タカ菜漬を投与し食飼性の光過敏症について検討した。<BR>(1) 野沢菜漬, タカ菜漬を投与しTL, FLを照射すると死亡, 体重減少, 耳や背の部分の壊死の現象, すなわち光過敏症がみられた。<BR>(2) 漬物から分離した光過敏症原因物質の投与による生物試験の結果は, 経口投与で10mg/体重100g以上, 腹腔内投与で5mg/体重100g以上で致死効果がみられた。<BR>光過敏症原因物質はPC, 吸収スペクトル等からヘオホーバイドaと推定した。
著者
山田 博胤 玉井 利奈
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.001-007, 2012 (Released:2012-02-16)
参考文献数
9

手術患者の安全を確保することは,麻酔科医の最重要任務である.周術期におけるイベントを予知,そして予防すること,イベントが起きた際には適切に対処することが望まれる.この命題を完遂するにあたり,心エコー検査により得られる情報は非常に有用である.しかし,循環器内科医あるいは検査技師が施行した経胸壁心エコー検査(TTE)の報告書を読むことはしても,自らTTEを行う麻酔科医はまだ少数である.麻酔科医が術前に行うべきTTEは,循環器内科で行うfull studyとは異なるfocused studyである.一般的には,(1)左室収縮能,(2)大動脈弁狭窄の有無,程度,(3)右室負荷(肺高血圧)の有無,程度,(4)下大静脈の径と呼吸性変動の有無(静脈環流量の推定),(5)心不全(左室拡張不全)の有無,(6)心膜液貯留の有無およびその程度,の情報が取得できれば,周術期のリスクマネジメントに非常に有用である.
著者
市川 靖高 田中 圭一郎 山田 学
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.188, 2008 (Released:2009-04-14)

本稿では,物理パラメータが未知の下で,二輪車両のダイナミクスを含む非ホロノミックシステムに対する安定化問題について考察し,任意の初期状態からスタートし,形状や位置が既知の壁や柱などの障害物をスムーズに回避しながら,任意の希望の位置と姿勢を達成するフィードバック制御系の設計法を提案する.数値シミュレーションにより,本手法の有効性を示す.
著者
有坂 宣彦 平尾 雅郎 西尾 綾子 友澤 寛 松本 清司 武藤 信一 奥原 裕次 松見 繁 筒井 康貴 酒井 里美 竹澤 英利 山田 寛臣 三上 博史
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本トキシコロジー学会学術年会
巻号頁・発行日
vol.36, pp.4164, 2009

【目的】Wistar Hannover(WH)ラットは欧州での毒性試験における頻用系統であるが,本邦での使用実績は少ない。近年,WHラットはSprague Dawley(SD)ラットに比して小型,温順な性質,優れた長期生存性等の理由で毒性試験における有用性が期待されている。しかし,WHラットと頻用系統であるSDラットとの比較例は少ない。今回,亜急性毒性試験を想定した週齢でWH及びSDラット間の系統差を検討したので報告する。【方法】無制限給餌で飼育した雌雄のWH(Crl:Wl(Han))及びSD(Crl:CD)ラットについて,8及び10週齢で血液生化学(Hitachi 7180),血球計測(Sysmex XT-2000),血液凝固(Sysmex CA530)及び骨髄検査,臓器重量測定を実施した。また,9~11週齢で回転かご付ケージ内での体重,摂餌量及び摂水量測定,自発行動解析を実施した。【結果及び考察】WHラットはSDラットに比して以下の特徴を示した。血液生化学検査では,雌雄でAST,ALT及びALPの低値が,10週齢のみでUNの高値がみられた。血球計測検査では,雌雄で赤血球及び網赤血球数の高値,好中球及びリンパ球数の低値に基づく白血球数の低値,MCV及びMCHの低値がみられた。末梢血と同様に骨髄でも赤芽球系細胞数の高値及び骨髄系細胞数の低値がみられ,両系統間で造血能又は造血ステージが異なる可能性が考えられた。凝固系項目には両系統間の差はみられなかった。臓器重量測定では,雌雄とも脾臓体重比重量の高値を示した。体重,摂餌量及び摂水量は雌雄とも低値を示し,自発運動量は雄で少なかった。以上,WH及びSDラット間でWHラットの小型かつ温順な性質という特徴と一致する差異に加え,血液パラメータを中心とした差異がみられた。これらはWHラットを理解する上での一助になるものと考えられた。
著者
山田 加奈子 島本 国一 白 ろ 宮崎 直人 吉元 寧 松枝 博明 川邊 清隆 西田 毅 松田 寛子 白井 隆明
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.30, 2018

【目的】我々は、カボチャの主要品種である「えびす」のでん粉が果実内で急速に糖化し、食味が変化することを報告している。近年、消費者志向の変化をうけて、粉質感が強い品種の栽培が増えている。8品種のカボチャの貯蔵中の成分変化および嗜好評価をおこない、品種の特性を明らかにすることを目的とした。<br>【方法】北海道の同一圃場で収穫された5品種(えびす、北渡交4号、雪化粧、ジェジェJ、TC2A)および産地より調達した収穫日が既知の3品種(くりゆたか、くり将軍、プリメラ115)のカボチャをそれぞれ10℃および常温で貯蔵したものを試料として用いた。各試料について、収穫直後、1ヶ月または2ヶ月後の固形量や遊離糖組成を分析し、でん粉を抽出してラピッド・ビスコ・アナライザー(RVA)粘度特性などを測定した。また、各貯蔵期間における全ての試料を用い、カット後に蒸煮し冷凍貯蔵した試料を解凍して「パンプキンサラダ」を調製し官能評価をおこなった。<br>【結果】固形量は、経時的に減少し、でん粉の分解と呼吸により水分が増加したと考えられる。一方の遊離糖は、経時的に増加したが、還元糖とショ糖が同時に増加する「えびす」型と還元糖の増加が少なくショ糖を増加する「北渡交4号」型の2タイプが見られた。<br> 抽出でん粉の6%RVA粘度は、「えびす」では、貯蔵により粘度が低下したが、他の品種では、特有の粘度特性を持つが、貯蔵中の変化が小さかった。サラダの嗜好では、貯蔵と共に糖化が進んだ甘いだけ品種よりも、硬さや甘さのバランスが取れた品種の方が評価が高い傾向にあった。
著者
楠 幹江 山田 俊亮
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.24-32, 2019 (Released:2019-01-25)
参考文献数
8

著者らは, カンボジア王国シェリムアップ州バイヨン中学校において, 女子生徒を対象に家庭科の授業実践を行っている. 本稿は, カンボジアの被服文化に即した巻きスカート型の制服の下衣の製作を中学家庭科の実習授業として行うことを目的としたものであり, グループ学習ならびにルーブリックを取り入れた授業の検証を行った. 制服を題材としたことは, 生徒達にとって, 学ぶ楽しみと友人との語らいを提供する大切な衣服であるという点を重視したことによる. この制服を自分で製作し, 清潔に扱い, 最後まで活用する方法を身につけることは, 家庭科が目的としている「生きる力」を育むことにつながると考える. 以上のような試みを, カンボジアにおける家庭科の授業の充実化ならびに生活の向上を目指し, 日本からカンボジアへの家政学を介した国際協力手法の試みとして本稿では報告する.
著者
國田 祥子 山田 恭子 森田 愛子 中條 和光
出版者
広島大学大学院教育学研究科心理学講座
雑誌
広島大学心理学研究 (ISSN:13471619)
巻号頁・発行日
no.8, pp.21-32, 2008

成人の文章理解では, 黙読が有利であることが知られている。これに対し, 高橋(2007)は, タッピングを行いながらガーデンパス文の意味理解を行う課題において, 黙読は二重課題が無い場合よりも成績が低下するのに対し, 音読では成績が維持されることを見いだし, 音読が個々の単語に強制的に注意を配分する読み方であることが成績を維持させた原因であると考察している。本研究では, この音読の注意配分機能を成人の文章理解において検討した。音読と黙読の2群でタッピングの有無の条件を設け, 理解と記憶のテストを行った。その結果, 理解テストでは正答率に読み方の差は無く, 読み時間は黙読群の方が短かった。記憶テストの正答率は黙読群の方が高く, 読み時間は黙読群の方が長かった。両テストでタッピングの主効果と交互作用は有意にならなかった。本研究では, 成人の文章理解における黙読優位という一般的な結果が再現された。読み時間から, 黙読群は, 理解と記憶という読みの目的に応じて柔軟に読み方を変えていたことが示唆された。しかし, 理解テストや二重課題としたタッピングの難度が低すぎたとも考えられ, 音読の注意配分機能については更に検討が必要である。
著者
山田 恒夫 謝 継香
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.475, 2017

<p>健康寿命の延伸の重要性が指摘されている今日、高齢になっても質の高い生活をおくるためには身体活動を生み出す諸機能を一定水準以上保持し続けることが望まれる。あらゆる身体活動は、筋肉骨格系、呼吸循環系そして神経系の正常な機能の発揮が必要である。老化に伴う筋肉骨格系、呼吸循環系そして神経機能を数量的に把握することにより、実年齢とは別の身体年齢を見える化することができ、さらにどの機能を訓練することで身体年齢を若返らせることができるかのシミュレーションも可能となる。 身体年齢算出のため健康スコアリング技術のひとつであるトータルボディスコア算出技術を活用して、企業の部長以上の実年齢と身体年齢を比較し、運動能力や身体組成、身体寸法、身体活性を分析した。トータルボディスコアは、もともと3次元ボディスキャンやCT、血液分析などの430項目の各種測定値の相関等を研究して身近で計測可能な16項目から身体年齢を算出できるようにしたものである。 ある企業の42名の部長以上の管理職・役員を測定したところ、平均実年齢52歳に対して平均身体年齢39歳という結果となった。過去1年間で様々な1000名の被験者の測定結果では平均実年齢と平均身体年齢はほぼ一致していた。このことから、部長以上に昇進する社員は、健康に対する自己管理が一般の人よりも優れているということがうかがえる。</p>
著者
藤原 雅子 笠井 新一郎 今給黎 禎子 安川 千代 松山 光生 飯干 紀代子 山田 弘幸 倉内 紀子
出版者
九州保健福祉大学
雑誌
九州保健福祉大学研究紀要 (ISSN:13455451)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.161-168, 2006-03-25

In the present study, we analyzed the "vocabulary checklist" of 310 children aged 12-23 months. We focused on the relationship between age and the size of the noun vocabulary that children have acquired, what word category is acquired earliest, and the relationship between the sequence of vocabulary acquisition and age. The results showed that (1) the proportion of nouns was comparatively high in the vocabularies of all children, (2) the number of nouns that have been acquired increases with age, and (3) the word category that is closely related to the daily life of a child and expresses "things", such as "animals", "people", and "food and drink", is used most frequently. These results indicate that environmental factors influence vocabulary acquisition. Therefore, it is necessary to statistically examine the use of baby talk. Moreover, in addition to the expression of vocabulary, it is also necessary to examine the understanding of vocabulary.
著者
山田 浩平 小野 かつき
出版者
国立大学法人愛知教育大学
雑誌
愛知教育大学教育創造開発機構紀要 (ISSN:21860793)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.75-81, 2012-03-31

本研究は小学校の体育科保健領域で学習する「病気の予防」の「病原体がもとになって起こる病気の予防」の単元におけるスコープ(scope)とシークェンス(sequence)を検討するための第1段階として、保健学習の内容の体系化のための資料を得るために児童の風邪の原因と予防に関する認識について調査を行った。 調査は2010年7月に愛知県内の公立A小学校6年生4クラスの143人の児童を対象に行い、調査内容はイギリスのCommon Cold Research Unit(CCRU)での実験を参考に作成した。調査項目は、児童が健康の成立条件である3要因(宿主、感染経路、病原体)と風邪の罹患についてどのように捉えているか、また風邪の予防法についてどのような知識を持っているかであった(風邪の原因について3項目、風邪の予防法について2項目)。 調査の結果、無菌の部屋で健康な人に寒冷刺激を与えるという設問に対して、その人が風邪に罹患したか否かを尋ねたところ、「風邪に罹患しない」、しかも「病原体がいない」、「病原体は体内で自然発生しない」と正しく答えた児童は全体の8.7%にすぎなかった。さらに、風邪の原因に対する質問で全て正解した児童のうち、半数以上がこの認識を風邪の予防法に関連づけられていなかった。 今後は、児童の風邪の原因や予防に関する知識と風邪の予防行動が結びつくように、教育内容の範囲として歴史的経緯や実験結果、例えばCCRUでの風邪の罹患に関する実験やスピッツベルゲン島における風邪の発生に関する調査結果などを教材化し、急性伝染性疾患の予防には健康成立条件である主体(宿主)、感染経路(行動)、病原体(環境)の3要因からの対処が必要であることを理解できるようにすることが望まれる。
著者
山田 洋一 Antoine GIRARD 朝岡 秀人 山本 博之 社本 真一
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.29, no.7, pp.401-406, 2008-07-10 (Released:2008-07-18)
参考文献数
29

Widely well-defined Si(110)-16×2 single-domain surface has been fabricated utilizing the electromigration of the surface atoms. Tuning the direction of the dc during resistive heating to that of the surface reconstruction row realizes an alignment of the rows in one direction producing a mm-wide single-domain of 16×2 structure. The fabricated single-domain shows number of useful characteristics such as a strong one-dimensionality and the surface homochirality, suggesting various applications.