著者
渡部 恵 杉浦 宗敏 清野 敏一 光永 義治 中村 均 山田 安彦 土屋 文人 大江 和彦 伊賀 立二
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 = Journal of the Pharmaceutical Society of Japan (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.122, no.10, pp.841-847, 2002-10-01
参考文献数
4
被引用文献数
4 4

In the computerized prescription order entry system, it has been pointed out that a physician's input mischoice for medicine is one of the causes of medication errors. We therefore investigated the input mischoices by physicians at the time of writing prescriptions. Subsequently, the number of input characters in a prescription order was changed to three characters from two characters. Furthermore, 105 items of high-alert medications, which are likely to result in injury if errors occur, were established. A warning screen display system that requests reconfirmation of the effect, name, usage, and dosage of those medicines was also built. It was found that 70% of input mistakes were caused by choosing the medicine displayed immediately above or below the desired drug. By changing the number of input characters of a prescription order to three characters from two characters, the rate of specification of a trademark improved sharply from 36% to 85%. Consequently, the rate of choice of a drug with another trademark decreased significantly from 0.028% to 0.0047%. In 5% of cases when the warning screen was displayed for a high-alert medicine, the prescription was stopped, and 25% were changed to other medicines. The above results show that the system that requires the input of three or more characters for the physician order entry and displays a warning screen for high-alert medicines is useful in preventing mischoices at the time of prescription input.<br>
著者
松尾 博一 山田 幸雄 増地 克之 松元 剛
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.665-677, 2017 (Released:2017-12-19)
参考文献数
32

The purpose of this study was to verify the effectiveness of the Heads Up Tackling program for defensive players and its influence on safety and performance. Head impacts in football players are directly associated with brain and spine injury, and have been proposed to be associated with injuries such as chronic traumatic encephalopathy (CTE). Therefore, improvement of safety has been a challenge in American football, from the perspective of injury prevention. In 2012, USA Football, the national governing body for amateur American football in the USA developed the Heads Up Football (HUF) program which included “Heads Up Tackling” (HUT), a set of new guidelines for tackling. HUT has been attracting attention in the context of safe tackling through a new coaching methodology. Although in Japan so far, there have been no reports of football-related chronic injuries caused by head impacts, many concussions occur in football games. Therefore, it seem necessary to identify a methodology for teaching tackling techniques in order to reduce the risks of head and neck injury. A number of studies have focused on coaching intervention in relation to safety, and for reducing head impact exposure and injury. However, no reports have focused on the impact of these efforts on athletic performance during a game. If it could be confirmed that HUT reduces the risk of injury in football games without decreasing athlete performances, it would be a useful resource for instruction on tackling skills. Here, 4 matches in the Japan top league (X-league) 2014 and 2015 season were analyzed, before and after HUT intervention was executed in the preseason of 2015. A total of 166 coded tackles were compared in terms of “tackling characteristics”, “amount of injuries”, “effectiveness of tackling”, and “loss of yards” to examine the effect of HUT techniques on “safety” and “effectiveness”. The results revealed that (1) the frequency of “head down” tackling was significantly lower after HUT intervention, (2) the “amount of injuries” was reduced after HUT intervention, (3) there was no effect on the “effectiveness of tackling” in games, (4) “loss of yards” was reduced after HUT intervention, and (5) HUT appeared to reduce the risks of injury in football games, without decreasing tackling performance.
著者
牧田 光雄 関根 活郎 山田 雅人
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血学会雑誌 (ISSN:05461448)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.145-146, 1958 (Released:2010-03-12)
参考文献数
3

The classification of the mouse blood types was described and the following results were obtained.1. Applying human anti-A and anti-B sera as agglutinins, the blood cells of the mouse were divided into four groups:a) agglutinated by human anti-A sera (17.4per cent)b) agglutinated by human anti-B sera (13.9per cent)c) agglutinated by human anti-A and anti-B sera (48.2per cent)d) neither agglutinated by human anti-A nor anti-B sera (20.5per cent)2. The blood cells of some mice were agglutinated by human AB blood type sera (69.6per cent). This result indicated that human AB blood type sera included certain agglutinins against mouse blood cells.3. Based on the antigenic analysis of blood types of the mouse by means of anti M I and M II sera of immunized rabbits, the blood cells of mouse were divided into four groups:a) M I type (13.3per cent)b) M II type (40.9per cent)c) M I, M II type (43.8per cent)d) X (non-agglutinated) type (2.0per cent)
著者
武田 昌一 横里 恵 比嘉 誠 村岡 輝雄 山田 麻衣子
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.429-440, 2004-08-01 (Released:2017-06-02)
参考文献数
24

全日本かるた協会公認の男性読手1人が朗詠する小倉百人一首100首の音声の韻律的特徴を解析した。その結果,基本周波数に関しては,(1)発声開始あるいは小節開始時に立ち上がり後ほぼ一定の値であること,(2)局在する基本周波数の跳ね上がり下降,(3)基本周波数の概周期的揺らぎ,が全首に共通の特徴であることが分かった。ただし,他の読手音声との比較により,(2),(3)は読手に依存することが分かった。時間構造の特徴としては,(1)単語の区切り部分におけるモーラの伸長,(2)歌の終わりの極端な伸長,更に(3)上の句と比較して下の句において平均モーラ持続時間が伸長していること(有意水準1%),が認められた。
著者
山田 寛
出版者
嘉悦大学
雑誌
嘉悦大学研究論集 (ISSN:02883376)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.1-20, 2005-10-31

2005年度春学期、私は嘉悦大学と、兼任講師をしている東京情報大学の自分の授業の受講生を対象に、外交や安全保障に関するミニ世論調査(アンケート調査)を実施した。毎回の授業の冒頭に1問ずつ出し、答えを選択してもらった。調査実施の主な理由はもちろん、国際政治、国際関係論を研究する者として、こうした問題に対する学生たちの関心と認識の度合いを知りたいと思ったことだった。電車の中でも、歩道を歩いていても、いつも目の前のケータイのメールをチャカチャカやっているいまの学生たち。その友人とのチャットの画面の外側に国内社会が広がり、さらにその外側に国際社会が広がるのだが、彼らの関心が外側に向けてどんどん広がっている感じはしない。本当のところ、学生たちはチャット画面を越えて、外側のまた外側の国際問題にどれだけの関心と認識を示すのだろうか。それを調べてみたいと考えた。さらに、いまの学生たちは自分の意見を人前で発表することがどうも不得手のようだが、そんな発表の小さな機会を作りたいとの思いもあった。結果は、学生たちは、憲法改正や自衛隊のイラク派遣、小泉首相の靖国神社参拝、日本の国連安保理常任理事国入りなど、日本が直面している重要問題について、まずまず真面目に考え、かなり理性的で前向きの回答をした。他方、平和日本の若者ののんびりムード、他力本願傾向を改めて印象付けるような面もあった。だが、学生たちが自分の意見を求められてそれに答えること自体には、決して消極的ではないのだと確認できたのは、私にとってうれしい収穫だった。
著者
山田 陽滋 森園 哲也 増尾 安弘 梅谷 陽二
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2002, 2002

人間の手とロボットハンドの間には, 動力学パラメータや可動範囲, さらにアクチュエータの特性や, 取得できる触覚情報などにさまざまな違いがある。これらの違いから, 人間の手に対してロボットハンドの機能や性能に制約が生じている。本研究では, 人間がロボットハンドと同等の機能や性能に関する制約のもとで, ハンドに対する教示を与えることを考え, これを達成する為のWearableなロボットハンドを提案する。提案の対象として, まず指一本に着目する。
著者
山田 美香
雑誌
人間文化研究 (ISSN:13480308)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.83-95, 2008-06-25

本論文は、植民地時期台湾における少年刑務所行刑をふまえ、看守、教誨師について論じるものである。とくに刑務所内で教育に従事した教誨師や看守がどのような経歴を持っていたのか、また警察官及司獄官練習所について論じる。それによって彼らが行刑教育に如何に関わったのかを明らかにする。台湾では、看守となる者の経歴は多様であったが、基本的に刑務所看守という職業の性質上、軍隊経験者、台湾に通じた者が採用された。他の職業から中途採用されるルート、本願寺から派遣された者が本願寺ルートを通して登用試験を受けることなく、総督府の看守となるというルートもあった。また、少数の看守を選抜した監獄官練習所・刑務官練習所では、看守にできる限り法治主義に基づく法律の講義、現地に融合するための台湾語の習得に時間を割いた。教誨師は、本願寺派が多数を派遣した。
著者
矢箆原 隆造 伊藤 慎英 平野 哲 才藤 栄一 田辺 茂雄 林 美帆 加藤 翼 海藤 大将 石川 裕果 澤田 雄矢 宮田 恵里 山田 唯 藤範 洋一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2014, 2015

【目的】我々は,立ち乗り型パーソナル移動支援ロボットとテレビゲームを組み合わせたバランス練習アシストロボット(Balance Exercise Assistant robot:以下,BEAR)を考案した。BEARで使用しているロボットは,搭乗者が前後に重心を移動するとその移動に合わせてロボットが前後移動し,左右に重心を移動するとロボットが旋回する装置である。従来のバランス練習には,適切な難易度が存在しない,動きが少ないためフィードバックが得にくい,退屈な練習内容,またバランス戦略への転移性が乏しいという問題点があった。一方でBEARを用いたバランス練習では,ロボット制御による練習者に適した難易度設定,実際の移動という形での重心移動のフィードバック,ゲーム感覚で飽きずに楽しく継続できる練習内容,ankle/hip strategyのバランス戦略に対して高い転移性を持つ類似課題,と改善が図られている。本研究では,中枢神経疾患患者に対しBEARを用いたバランス練習を行い,そのバランス能力の改善効果について検討を行った。【方法】対象は,当大学病院リハビリテーション科の通院歴があり,屋内歩行が監視以上の中枢神経疾患患者9名(脳出血3名,脳梗塞2名,脳腫瘍1名,頭部外傷1名,脊髄損傷2名)とした。対象の詳細は,年齢60±18歳,男性7名,女性2名,発症後35±27ヶ月,Berg Balance Scaleは47±8点であった。BEARのゲーム内容は,ターゲットに合わせて前後方向に能動的な重心移動を行う「テニスゲーム」,ターゲットに合わせて左右方向に能動的な重心移動を行う「スキーゲーム」,組み込まれた多様な外乱に抗してゲーム開始位置を保つ「ロデオゲーム」の3種類を実施した。1回の練習は各ゲームを4施行ずつ,予備練習を含めた合計20分間で構成されており,週2回の頻度で6週間あるいは8週間実施した。練習期間の前後には,バランス能力の改善指標としてTimed Up and Go Test(以下,TUG)および安静立位時の重心動揺を計測した。重心動揺計測はアニマ社製のツイングラビコーダ(G-6100)を用い,30秒間の安静立位から矩形面積を算出した。加えて,下肢の筋力も併せて計測を行った。測定筋は腸腰筋,中殿筋,大腿四頭筋,ハムストリングス,前脛骨筋,下腿三頭筋の6筋とし,アニマ社製ハンドヘルドダイナモメータを用いて等尺性で計測を行い,その最大値を採用した。統計解析にはWilcoxonの符号付順位検定を用い,各評価について練習期間前後の比較を行った。【結果】TUGは,練習期間前後の平均値が21.5秒から17.4秒と有意な改善を認めた(p<.05)。安静立位時の重心動揺は,練習期間前後の矩形面積の平均値が3.3cm<sup>2</sup>から2.7cm<sup>2</sup>と有意な改善を認めた(p<.05)。下肢の筋力においては,練習期間前後の中殿筋の平均値が20.8kgから24.2kgと有意な改善を認め(p<.01),下腿三頭筋の平均値が44.0kgから47.7kgと有意な改善を認めた(p<.05)。一方で,その他の4筋については変化量が小さく有意差は認められなかった。【考察】本研究ではBEARを用いたバランス練習の効果を検討した。BEARの練習において前後方向の重心移動を行うテニス・ロデオゲームでは下腿三頭筋が,左右方向の重心移動を行うスキー・ロデオゲームでは中殿筋がそれぞれ求心性・遠心性収縮を繰り返し行う必要がある。このことが筋力増強に必要な条件を満たし,効果を発揮したと考えられた。このようにBEARの練習が3つのゲームにより構成されていることが,前後・左右方向どちらの制御の改善にも効果を示すため,安静立位時の重心動揺の改善にも効果的であったと考えられた。またTUGは総合的なバランス能力を表す指標であるため,この改善には筋力や姿勢制御の改善が反映されていると考えられた。TUGは転倒リスクに関連するとされていることから,BEARの練習には転倒予防の効果もあるのではないかと期待される。今後は,中枢神経疾患のうち特に効果を認めやすい対象を明確にしていくとともに,従来バランス練習群との比較を行う必要があると考えられる。【理学療法学研究としての意義】バランス能力低下を認め,日常生活活動能力が低下している中枢神経疾患患者は非常に多い。したがって,効果の高いバランス練習を考案し,転倒による二次的な障害を予防していくことは理学療法研究として大変意義のあるものである。
著者
張 謹 上口 博司 北村 敏也 山田 伸志
出版者
The Institute of Noise Control Engineering of Japan
雑誌
騒音制御 (ISSN:03868761)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.50-54, 1997-02-01 (Released:2009-10-06)
参考文献数
2

本研究では主に射出成形によって製造されたプラスチック歯車及び切削によって製造されたプラスチック歯車を使用し, 歯車試験装置を用いて, 歯車の軸間距離, トルク, 回転数, 潤滑剤の充填等が騒音に及ぼす影響について実験を行い, 平歯車の騒音特性を求めた。
著者
山田 哲也
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.71, pp.25-45, 2002-10-31 (Released:2011-03-18)
参考文献数
18
被引用文献数
5 1

This study analyzes the activities of associations of parents who have futokoji, or school absentees (I will use the acronym AFPs for these associations). The purpose is to explore the role of the narrative community in constructing the futoko problem. The approach to the analysis is drawn from Bernstein's theoretical frameworks, “pedagogic codes” and “pedagogic device” The data used in this study was collected by participant observation of the three APFs in Tokyo and from interviews with their members.I begin by focusing on the pedagogic code of the APFs. Pedagogic codes consist of classification and framing. Classification refers to “what, ” and framing to “how” meanings are put together. Communication in APFs is regulated by these dual values of the pedagogic code. While strong classification and framing regulate communications between the APFs and the outside, weak classification and framing within the APFs themselves regulate communications among the members. This characteristic of the APFs protects the families of futoko ji from being stigmatized, and encourages them to narrate their experiences with their children. In effect, the activities of the APFs bring about a process of restorytelling, which is the focus of narrative therapy.Secondly, I examine how the pedagogic device regulates the practice and discourse of the APFs. By recontextualizing local knowledge among the members and using expertise mainly derived from clinical psychology and psychiatry, the APF's pedagogic device constructs a specific image of futoko as a “journey, ” and two types of identity, which Bernstein terms therapeutic identity and prospective identity. These instructional discourses are embedded in the regulative discourse which creates order and relationship between the family and the experts on psychology, psychiatry and education. Members of the APFs carry out re-storytelling in opposition to the expertise which stigmatizes their families and children as deviant. However, it is the expertise that helps the APFs create their own narration and their particular image of futoko.Based on these results, this study concludes that APF's activities reflect an ambivalent relationship with expertise and an oscillation between medicalization and demedicalization, the control of “deviancy” and the creation of an alternative society.
著者
高井 隆雄 鈴木 徹 佐藤 雄二 山田 有紀子
出版者
低温生物工学会
雑誌
低温生物工学会誌 (ISSN:13407902)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.118-123, 1997-12-29 (Released:2017-06-19)
参考文献数
4
被引用文献数
2

Recrystallization phenomena in frozen foods hurt the quality. In this study, rates of recrystallization of ice in frozen foods were determined for red meats of tuna and tofu cakes. These samples were frozen in methanol brine at -50℃ and stored at -50, -30, -20, -5℃ for maximum 80 days. Mean diameter of ice crystals in frozen foods were observed by microscope after these samples were fixed by freeze-substitution method and then sliced to very thin samples. The rates of recrystallization were k=135×10^3exp(-18.69/RT) and k=26×10^3exp(-1.6/RT) for tuna fish meat and tofu cake, respectively. These values were smaller by thousand times than the Zaritky's results. Zaritky's results were obtained at -20℃ final freezing temperature. The difference of final freezing temperature caused large difference in the recrystallization rates. The lower the final freezing temperature make the better storage conditions for frozen foods.
著者
高田 崚介 山田 渉 真鍋 宏幸 志築 文太郎
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2018-HCI-176, no.9, pp.1-6, 2018-01-15

ヘルメットを介してユーザの頭部に装着したドローンによる,ウェアラブルな歩行牽引デバイスを構築した.これまでの視覚や触覚等による歩行誘導と異なり,本デバイスはユーザを直接牽引できる.具体的には,ユーザに対する牽引力および牽引方向をドローンの推進力および推進方向によって制御することができ,方向については前後方向と左右方向の提示が行える.本デバイスでは人間の移動時における主体性が人ではなくドローン側にあり,かつ牽引力を生じているのもドローンである点から,歩行における自動運転デバイスになり得る.また,他の歩行における自動運転を行う手法に比べて,本デバイスは頭部装着型であることを特徴とする.
著者
藤原 雅子 今給黎 禎子 安川 千代 松山 光生 飯干 紀代子 山田 弘幸 笠井 新一郎 倉内 紀子 フジワラ マサコ イマキイレ テイコ ヤスカワ チヨ マツヤマ ミツオ イイボシ キヨコ ヤマダ ヒロユキ カサイ シンイチロウ クラウチ ノリコ Masako FUJIWARA Teiko IMAKIIRE Chiyo YASUKAWA Mitsuo MATSUYANMA Kiyoko IIBOSHI Hiroyuki YAMADA Shinichirou KASAI Noriko KURAUCHI
雑誌
九州保健福祉大学研究紀要 = Journal of Kyushu University of Health and Welfare
巻号頁・発行日
vol.6, pp.235-241, 2005-03-25

A vocabulary is used as one of the indexes of the language development, and it is pmportant meaning to grasping vocabulary development. But, there is a little research that a vocabulary in the 12-23 Month wa investigated. The purpose of this study is to investigate the vocabulary of the child in the 12-23 Month. We analyzed it about the number of average vocabularies, the part of speech atructure, the different in sex. The results is following there were two stages in the vocabulary development as that result. There were many nouns. And it was the result that preceding research was supported with a part of speech. A noun could be thought to occupy an important position in the early vocabulary development. It guessed the matter that it increased after a 24 month. A difference in sex became clearer than 22month. From now on, the vocabulary which becomes the index of the development evaluation, and the number of vocabularies will be examined.
著者
間野 幸代 笠井 新一郎 岩本 さき 苅田 知則 長嶋 比奈美 稲田 勤 塩見 将志 石川 裕治 山田 弘幸
出版者
学校法人高知学園 高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.55-60, 2001-03-31 (Released:2018-08-29)
参考文献数
12

香川県坂出市で行われている「2歳児相談」において,言語発達障害を有する子ども等の早期発見・早期療育を行う手がかりの1つとして,語彙チェックリストを作成する目的で,2歳児を対象に表出語彙に関するアンケート調査を実施した.本研究では文法カテゴリー別に分類し,修飾語である形容詞,形容動詞,副詞に関して整理および考察を試みた.2歳0ヶ月児と2歳6ヶ月児の表出語彙数を比較した結果,語彙数は急速に増加していた.修飾語の内容に関して,Nelson(1973)の文法カテゴリーの分類をもとに整理した場合,形容詞における属性および状態に関する語彙に関しても2歳6ヶ月児で増加傾向を呈していた.さらに性質を示しかつ,対の意味を示す形容詞において,2歳6ヶ月児では対義語(大きい-小さいなど)をともに獲得しているのに比し,2歳0ヶ月児では,一方の語しか獲得されていないことが確認された.したがって,形容詞・形容動詞・副詞等の修飾語の語彙チェックリストを作成する場合,(1)修飾語の種類や数を増やすこと,(2)形容詞に関しては,対義語の吟味が必要であることが示唆された.
著者
長嶋 比奈美 笠井 新一郎 岩本 さき 苅田 知則 稲田 勤 塩見 将志 間野 幸代 石川 裕治 山田 弘幸
出版者
学校法人高知学園 高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.41-48, 2001-03-31 (Released:2018-08-29)
参考文献数
10

著者らは,1歳6ヶ月児健診で気にかかった子どもの経過観察として,香川県坂出市において2歳児を対象として発達相談(以下,2歳児相談)を試験的に行っている.言語発達障害を有する子どもの早期発見・早期療育を行う手がかりとして,2歳児相談時にスクリーニングとして使用できる語彙チェックリストを作成することを目的とし,2歳児の語彙発達の現状を明らかにするための調査研究を行った.調査の対象者は,香川県坂出市内の全保育所(12施設)に所属する1歳11ヶ月から2歳11ヶ月の子どもの保護者であり,161名であった.調査においては,名詞・代名詞・抽象語・動詞・形容詞・形容動詞・副詞・感動詞を含む,全語彙数452個のチェックリストを,調査用紙として用いた.本稿では,抽象語・代名詞に焦点を当て,調査項目の検討を行った.その結果,2歳0ヶ月〜2歳6ヶ月の段階で通過しやすい「抽象語」としては,簡単な「数・色・空間・時間概念」,「視覚理解可能な概念」や「体感的な抽象概念」,代名詞としては,「自分や保護者の領域の物を表す『コ』に関する指示詞」,「第三者の領域の物を表す『ア』に関する指示詞」が見いだされた.また,2歳10〜11ヶ月児でも60%未満しか通過しない語としては「不可視事象や心的状態に関する抽象語,2歳児には理解困難な抽象度の高い位置・方角概念」,自分と保護者が分離されているという認識が獲得された上で,自分と保護者の間にある物を示す中間的な「指示詞『ソ』に関する語」,「自己を含む人物の集合体」などが挙げられた.