著者
井上 裕策 岩井原 瑞穂
出版者
九州大学
雑誌
九州大学大学院総合理工学研究科報告 (ISSN:03881717)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.381-388, 1995

This paper proposes a method of representing relations implicitly using binary decision diagrams (BDD), which are data structures to represent logic functions compactly, and are widely used in computer-aided design (CAD)area We consider utilization of BDD for query processing in deductive databases. In this paper, we show two methods, called linear encoding and logarithmic encoding, to represent relations implicitly using BDDs. We compared the performances of these encodings with the traditional evaluation based on hash joins, and the proposed methods are faster than the hash-join-based methods over transitive closure queries on linear graphs and dense random graphs.
著者
中牧 弘允 陳 天璽 岩井 洋 澤木 聖子 澤野 雅彦 竹内 恵行 チョ 斗燮 岩井 洋 澤木 聖子 澤野 雅彦 住原 則也 竹内 惠行 曹 斗燮 出口 竜也 晨 晃 日置 弘一郎 廣山 謙介 三井 泉
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

産業と文化の相関関係を実証的に究明し、その論理の抽出をめざし、(1)環黄海経済圏の産業と都市における文化創造・文化交流、(2)世界遺産をめぐる日中ならびにスペインの産業振興と文化交流、(3)文化活動を機軸とする産業と都市の協働関係の3つの領域に分けて調査をおこなった。近年の創造都市論や創造階級などの議論に見られるような文化を重視する視点から、都市の活性化、文化産業の興隆、世界遺産の積極的活用、地域祭礼の振興などに関する貴重な知見が得られた。
著者
岩井 紀子
出版者
東京農工大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2012-08-31

奄美大島における森林性カエルの保全につなげるため、林道敷設や伐採がカエル成体の餌資源量や幼生の生存に与える影響を評価した。カエルが一晩に動く範囲内における林道、林内間で餌資源である地上徘徊性昆虫のバイオマスに相違は見られないこと、また、林齢によっても影響を受けているとは言えないことが明らかとなった。林道や伐採が複合的にカエルに与える影響について、今後の解析に不可欠な多くのデータを得ることができた。
著者
斉藤 和雄 瀬古 弘 川畑 拓矢 青梨 和正 小司 禎教 村山 泰啓 古本 淳一 岩崎 俊樹 大塚 道子 折口 征二 国井 勝 横田 祥 石元 裕史 鈴木 修 原 昌弘 荒木 健太郎 岩井 宏徳 佐藤 晋介 三好 建正 幾田 泰酵 小野 耕介
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

局地豪雨による被害軽減につながる基盤技術開発のための研究として以下を行った。・観測データを高解像度の数値モデルの初期値に取り込む手法(データ同化手法)の開発と豪雨事例への適用を行なった。衛星で観測するマイクロ波データ、GPSデータ、ライダー観測による風のデータを用いた同化実験などを行うとともに、静止衛星の高頻度観測データの利用に向けた取り組みにも着手した。・局地豪雨の発生確率を半日以上前から定量的に予測することを目標に、メソアンサンブル予報のための初期値や境界値の摂動手法の開発と雲を解像する高分解能モデルへの応用と検証を行い、局地豪雨の確率的予測の可能性を示した。
著者
岩井 正浩
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

2004年〜2006年度の調査・研究によって得られた成果は以下の通りである。(1)2004年度のよさこい祭りでは、音楽制作のキーパーソンである三谷章一氏との長時間対談を始め、地区競演場の責任者、数多くの音楽および振付け制作者を対象として、聞き取り調査を実施し、よさこい祭りを支えている人々の役割と位置づけを明らかにした。(2)2005年度では、実際に地方車に搭乗し、パフォーマーの側からのアプローチを実施した。チームは52回皆勤の地元町内会チームである「上町よさこい鳴子連」である。地方車の役割、子どもチームにおけるパフォーミングが、子どもの成長、よさこい祭りの発展にとって大きな役割を果たしていることを明らかにした。(3)2006年度では、53回皆勤の商店街チームである「帯屋町筋」チームの地方車に搭乗した。テレビ局の取材(全国放映)を受けつつ、地方車のトップから鳥瞰的に祭りを調査し、全体像を把握することができた。そして商店街の重要な要として、祭りが位置づけられていることを明らかにした。中間的まとめとして単行本『これが高知のよさこいだ!いごっそとハチキンたちの熱い夏』を、岩田書院から刊行した。(4)以上、現代の都市の祭りであるよさこい祭りの創造と進化は、町内会と商店街、そして地区競演場の底支えで成立していること、人口30万人規模が、都市の祭り規模として適正であったこと、さまざまな課題を市民レベルで克服してきたことにある。さらに重要なのは、祭りへの参加規程を最小限にして自由性を正面に据えたことである。それらは、(1)音楽《よさこい鳴子踊り》の一部を含めること、(2)鳴子を両手に持つこと、(3)前進すること、である。これらは土佐人の自由性・開放性の精神表出であり、パフォーミング・アーツを常に創造し進化させている。
著者
森脇 広 松島 義章 町田 洋 岩井 雅夫 新井 房夫 藤原 治
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.253-268, 2002-08-01 (Released:2009-08-21)
参考文献数
39
被引用文献数
3 7

姶良カルデラ北西縁の平野を対象に,完新世の地形発達および相対的海水準変動,地殻変動を,地形と堆積物の観察,14C年代測定,テフラ分析,考古遺跡,貝化石と珪藻化石の分析結果にもとづいて検討した.3面に区分される完新世海成段丘は,それぞれ7,300cal BP(6,500yrs BP)~3,500yrs BP,3,000~2,000BP,古墳時代(1,500cal BP)以降に形成された.姶良カルデラ周縁では,カルデラ中心部へ向かって傾き上がる傾動隆起が生じ,その隆起量は7,300cal BP(6,500yrs BP)以降,最大10m以上に達する.この地域の海面高度は8,700cal BP(8,000yrs BP)頃には現海面高度にあり,現海面上4~5m(8,500~8,400cal BP:7,700yrs BP頃),現海面上6m(8,100cal BP:7,300yrs BP頃)を経て,7,300cal BP(6,500yrs BP)頃に現在の海抜12mの高さに達した.その後,海面は次第に低下し,現海面上5~7m(3,000~2,000yrs BP),現海面上2~3m(1,500cal BP)を経て現在に至った.この特異な相対的海水準変動は,姶良カルデラの火山活動に伴う地殻変動が影響しているとみられる.8,100~8,000cal BP(7,200~7,300yrs BP)には,海進は内陸深く及び,溺れ谷が形成された.この時期,米丸マールを形成したベースサージは,別府川流域の内湾を大きく埋積した.その後,汀線は段階的に前進し,縄文時代後期(3,500yrs BP頃)には現在の海岸に近い位置にまで達した.約8,000~7,000cal BP(約7,300~6,000yrs BP)の時期に,池田カルデラ,桜島,鬼界カルデラでも大規模な噴火が起こり,縄文海進最盛期に形成された南九州のリアス式海岸は急激に変化した.
著者
富濵 毅 尾松 直志 中村 正幸 岩井 久 瀧川 雄一
出版者
日本植物病理學會
雑誌
日本植物病理学会報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.76, no.4, pp.259-268, 2010
被引用文献数
2

2007年の台風4号襲来時に鹿児島県の更新園や幼木園の徒長枝に,チャ葉の褐変症状が見られた.褐変症状からはチャ葉に高濃度で注入接種した場合に,過酸化水素の発生を伴う過敏感反応性症状を24~48時間以内に形成する細菌(以下,HRT菌)が分離された.2007年から2008年にかけて台風襲来後に発生したチャ葉の褐変症状から4種類のHRT菌が分離され,そのうち優先2種は細菌学的性質および16S rRNA遺伝子解析より,それぞれ<i>Herbaspirillum huttiense</i> および<i>Acidovorax avenae</i> に近縁な種であった.これらの細菌は,通常の付傷接種や野外条件においてチャ葉に病原性を示さなかった.しかし,台風襲来時に野外茶園においてHRT菌を噴霧接種したところ,翌日には原症状に類似した褐変症状が再現でき,病斑部分からは接種菌が再分離された.我々のデータは,台風襲来時のような特殊な条件下では本来は非病原性である細菌によって過敏感反応による被害が引き起こされうることを示唆する.<br>
著者
岩井 大輔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.408-413, 2010-04-15
参考文献数
7
被引用文献数
2
著者
岩井 大輔 佐藤宏介
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.1294-1306, 2007-03-15
参考文献数
22
被引用文献数
3

机上に積み重ねられた書類探索を支援するため,下層の書類の映像をカメラで取得し,あたかも上層の書類が透けるかのように処理した映像を,投影型複合現実感技術の色補正処理を施しつつ,上層の書類へプロジェクタ投影するシステムLimpid Desk を提案する.ならびに,ユーザの手の書類への接触を,特殊な道具を身につけたり持ったりせずにセンシングする手法を,熱画像を利用することで実現する.この入力インタフェースを利用して,机上の書類に触れることで書類の透過を操作するインタラクションを可能とする.提案システムでは,現実の机上空間で,上に置かれた書類を物理的に移動させることなく,下層書類の情報を視覚的に取得することが可能となる.これによって,探索空間・操作空間・情報提示空間が一致し,ユーザはPC を介さずに積み重ねられた書類に直接アクセスすることができる.我々は,この操作の一貫性に主眼を置き,すべて実世界の机上の同一空間で行うことのできる直観的インタラクションを目指す.We propose Limpid Desk which realizes intuitive document search on a real desktop with virtual transparentizing of the upper layer of a document stack in projection-based mixed reality (MR) environments. In the system, users can visually access a lower layer document without physically removing the upper documents. This is accomplished by projecting a special pattern of light that is calculated to compensate the appearances of the upper layer documents as if they are transparent. We also propose a touch sensing method using a thermal image for the input interface of the system. User touch areas on real documents are detected without any user-worn or hand-held devices in the method. This interface allows users to select the stack they would like to look through by their simple touch gestures. We present three intuitive document search interaction techniques in which the search, operation and display space are completely unified onto a real desktop. We claim that this kind of spatial consistency of the operations is the key for realizing the intuitive interaction.
著者
内海 ゆづ子 岩井 儀雄 谷内田 正彦
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.476-487, 2007-10-15 (Released:2008-01-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

顔認識の特徴量としては,様々なものが利用されているが,その代表的なものとしてGaborウェーブレット特徴量がある.Gaborウェーブレット特徴量は,出力特性が生物の視覚特性と似ており,Eigenface等,他の顔認識手法と比較して良好な性能を示している.しかし,顔認識の特徴量として,Gaborウェーブレット特徴量が最適であるか明らかではない.そこで,本研究では,Gaborウェーブレット以外の様々なウェーブレット(Haar, French hat, Mexican hat, Daubechies, Coiflet, Symlet, O-spline)を用いて特徴抽出を行い,どのウェーブレット特徴量が顔認識に最適であるかを調べた.ウェーブレットのスケールを固定したもの,スケールを可変にしたものの認識率を AR Face Databaseを用いて比較を行った.さらに,スケール可変ウェーブレットを8方向に回転させ特徴抽出を行い,認識を行った.その結果,スケール可変ウェーブレットで8方向から特徴抽出を行った場合,全てのテスト画像において Haarウェーブレットが Gaborウェーブレットより高い認識率を示すことが明らかになった.
著者
岩井 一正 大木 卓朗
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.437-437, 1979-04-25

東京女子医科大学学会第222回例会 昭和54年1月26日 東京女子医科大学本部講堂
著者
岩井 大慧
出版者
日本文化人類学会
雑誌
季刊民族學研究 (ISSN:00215023)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.134-140, 1957-08-25
著者
大野 茂樹 亀田 弘行 角本 繁 岩井 哲 谷口 時寛
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文報告集
巻号頁・発行日
no.6, pp.279-284, 1996-11

研究の目的 阪神・淡路大震災直後に、神戸市長田区役所で行った倒壊家屋解体撤去申請の受付業務のパソコンによる支援活動の内容を説明し、その受付から解体発注・完了までのデータ分析にもとづいて、防災GIS(地理情報システム)利用による行政活動への効果・問題点を示す。 研究の方法 震災直後の平成7年1月29日に区役所の窓口で受付開始した倒壊家屋解体撤去の申請に関する翌平成8年4月までのデータをもとに、申請の受付件数、パソコンに入力した件数、倒壊家屋の解体撤去を発注した件数、倒壊家屋の解体撤去が完了した件数を月ごとの推移で示し、防災GISの利用による効果を示す。データ分析に加え、実際の長田区役所での活動からわかった行政データの管理・情報処理のあり方に関する知見も示す。 結論 申請の受付、倒壊家屋の解体撤去の発注のそれぞれの段階において、パソコン・GISを用いた効果が示された。(1)パソコンでデータ管理を行ったため、書類のファイルを1冊ずつ調べるよりデータ検索が速くなった。(2)地区ごとにまとめた倒壊家屋撤去の発注が、住所表記だけでは実質的に不可能だったが、GISによる倒壊家屋の建物位置での管理によりできるようになった。(3)パソコンでデータ管理を行ったため、申請関係のデータが全体的に把握しやすくなった。
著者
岩井 齊良
出版者
桜花学園大学
雑誌
桜花学園大学人文学部研究紀要 (ISSN:13495607)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.17-27, 2006-03-31

アリストテレスの論理学を数理論理学の立場から論じた。デジタルな手法を導入することにより,これまで難解とされてきた証明を万人向けの証明に書き換えた。
著者
上田 義勝 小嶋 浩嗣 橋本 弘藏 松本 紘 長野 勇 岡田 敏美 向井 利典 岩井 宏徳 藤原 亮介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.366, pp.1-6, 2001-10-11

2000年12月4日にノルウェーのSvalbard諸島, Ny-Alesundにおいて, 文部科学省宇宙科学研究所の観測ロケットSS-520-2号機を用いた, 極域カスプ領域におけるイオンの加速, 加熱機構を調査するための実験が行われた.本稿ではプラズマ波動の観測を目的として搭載された, プラズマ波動受信機「PWA」(Plasma Wave Analyzer)について述べる.PWAは従来のプラズマ波動観測機の利点を取り入れつつ, 波形圧縮技術やデジタル周波数掃引技術などを新たに搭載した高機能かつ軽量な観測装置であり, ロケット実験においては非常に高精度の観測データを得ることが出来た.本稿ではこれまでに判明している解析結果についてまとめる.