著者
水島 昇 斉木 臣二 野田 展生 吉森 保 小松 雅明 中戸川 仁 岩井 一宏 内山 安男 大隅 良典 大野 博司 木南 英紀 田中 啓二 佐藤 栄人 菅原 秀明
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2013-06-28

本新学術領域研究は、オートファジーの研究を推進するために、無細胞系構成生物学、構造生物学、細胞生物学、マウス等モデル生物学、ヒト遺伝学、疾患研究を有機的に連携させた集学的研究体制を構築することを目的として設置された。本総括班では、領域における計画研究および公募研究の推進(企画調整)と支援を行うとともに、班会議・シンポジウムの開催、領域活動の成果の発信、「Autophagy Forum」の開設と運営、プロトコール集公開などを行った。
著者
蟹沢 直樹 岩井 俊哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.442, pp.89-94, 2009-02-21
被引用文献数
1

ダイナミカルノイズを付加した自己想起型カオスニューラルネットワークの想起の動的性質を数値的に調べ、次の結果を得た。パラメータ空間が記憶パターンを非周期的に想起して巡る遷移状態とホップフィールドモデルのような静的な想起の状態に分かれる。ノイズのない場合にその境界で見られる記憶パターンの想起頻度の乱れが、ノイズを付加することにより消える。この現象のノイズ強度依存性を調べたところ、適度のノイズで乱れが最も小さくなる確率共鳴的な性質が見られた。また、記憶パターンを想起したときの位相空間での点の集合の広がりは静的な想起のスケーリングパラメータの値の増大にともない減少することがわかった。これは、そのパラメータが大きくなるとホップフィールド的な静的な想起の状態へ近づくため、位相空間上での軌道の乱れが減少するためと推測できる。また、この効果はノイズ強度が大きいほど強いことがわかった。
著者
岩井 雪乃
出版者
早稲田大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、アフリカゾウによる農作物被害が発生している地域で、地域住民がゾウといかに共存できるのかを「被害認識の緩和」の視点から実証的に明らかにすることを試みた。研究の過程では、タンザニアのセレンゲティ国立公園に隣接する村落において、被害対策(車による追払い・養蜂箱の設置)を実践し、多様な関係者(県・地元NGO・国際NGO・観光企業・日本人ボランティアなど)が連携する場をつくった。その結果、被害対策において多義的な関係性を創出することが、被害認識の緩和につながる可能性が示唆された。
著者
井上 誠 岩井 正雄 鎌土 重晴 小島 陽 井藤 忠男 菅間 光雄
出版者
The Mining and Materials Processing Institute of Japan
雑誌
資源と素材 : 資源・素材学会誌 : journal of the Mining and Materials Processing Institute of Japan (ISSN:09161740)
巻号頁・発行日
vol.115, no.3, pp.189-194, 1999-03-25
参考文献数
12
被引用文献数
1 2

A newly recycling process for video camera components of AZ 91 D magnesium alloy used for professional market was developed by melting and casting processes in order to satisfy the JIS specifications for recycled AZ 91 D magnesium alloy ingot. Various quantities of Mn were added to the melt in order to avoid contamination by impurities such as Fe, Ni and Cr from paints. Composition analysis and mechanical properties and corrosion resistance of the recycled ingots were also examined. Recovery ratio of the recycled ingots is in the range of 60 % to 75 %. Chemical composition and tensile properties of the recycled ingot with Mn addition of more than 0.23 % is satisfied by JIS specification except for Cu content. Tensile strength and 0.2 % proof stress of the recycled ingots increase with increasing Mn content. The recycled specimens with Mn addition of more than 0.23 % almost exhibit the same level of corrosion resistance as the virgin ingot of AZ 91 D magnesium alloy.
著者
岩井 儀雄 青木 康洋 石黒 浩
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. C, 電子・情報・システム部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. C, A publication of Electronics, Information and System Society (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.130, no.4, pp.546-556, 2010-04-01
被引用文献数
3 1

In this paper, we propose a generic framework for detecting suspicious actions with mixture distributions of action primitives, of which collection represents human actions. The framework is based on Bayesian approach and the calculation is performed by Sequential Monte Carlo method, also known as Particle filter. Sequential Monte Carlo is used to approximate the distributions for fast calculation, but it tends to converge one local minimum. We solve that problem by using mixture distributions of action primitives. By this approach, the system can recognize people's actions as whether suspicious actions or not.
著者
岩井原 瑞穂
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

WikipediaやFacebookなどのソーシャルメディアを対象として,ユーザの投稿行動により生じる履歴や,投稿行動の動機分析を主な目的とする.Wikipediaの編集履歴において,バージョン集合の派生や手戻りをバージョン間に含まれる曲共通文字列を用いて,正確に再構築するアルゴリズムを開発した.またユーザの投稿行動について,投稿の動機を質問票により調査し,新たな友人を獲得する動機,および既存の友人と交流する動機などのモデルを構築した.さらにユーザプロファイルや投稿量などの指標から,投稿動機を高精度で推測できることを示した.
著者
石野 レイ子 岩井 恵子 伊井 みず穂 兒嶋 章仁 相澤 慎太 五十嵐 純 吉田 宗平 矢部 絵里奈
出版者
関西医療大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

活習慣病予防対策として国民自らが運動の必要性を理解し、主体的に運動を継続できるための支援を検討した。公募して同意を得た成人90名を対象に、体育館で月1回、ミニレクチャー30分、運動90分のプログラムを提供し、自宅での歩数とEXをモニタリングした。生理的変化は、BMI、血清脂質、内臓と皮下脂肪面積と、動機と生活習慣・健康・運動の認識について調査した。12か月後の成果は、支援前に比較して歩数とEXの増加、および皮下脂肪面積が有意に減少し、参加者全員が運動継続の必要性を認識できた。仲間づくりの運動の場を提供し、生理的変化に効果的な運動や手軽にできる運動内容など、やる気を支える支援が示唆された。
著者
岩井 儀雄 松村 朱里 伊藤 陽生 清水 敏之 不殿 健治 横地 裕次 山崎 隆一 山本 隆史 村山 健二 池田 聖
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.525, pp.125-132, 2001-12-14
被引用文献数
6

本パターン知識・メディア理解(PRMU)研究専門委員会では、平成9年度から研究活動の一環として、若手研究者の発掘・育成と活性化を目的としたアルゴリズムコンテストを実施している。5回目の今年は、4月から公募を開始し、9月に情報・システムソサイエティ大会併催事業として、審査結果の発表と表彰、講演会を実施した。今回のテーマは、画像処理・パターン認識の基本的な問題としてCG画像の道路交通標識の認識、実画像の標識認識、実画像中からのセグメンテーションに挑戦するものである。問題の困難さに応じて3つの課題レベルを設定した。その実施報告を前半に行ない、後半には入賞したアルゴリズムについて入賞者らが詳細を紹介する。
著者
岩井 淳
出版者
群馬大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2003

実験用匿名保証型DSSを以下の形式的仕様で構築した(主にWeb技術とRDBを基礎に用いた)。参加者集合M(Mn,n=1..N),ハンドルネーム集合H(Hn,n=1..N),発言集合D(Dx,x=1..d_max),評価選択肢集合C(Cy,y=1..c_max)とし(括弧は要素),HnのDxへのz回目の評価をEz(Hn,Dx)とする(型はCの要素の組。最新のEz(Hn,Dy)をEont(Hn,Dy)とする)。MとH間の1対1対応は管理者を含め隠蔽される。Dの要素別に各Hnの評価系列を公開するが,特にEont(Hn,Dy)を整形して表示する形式とした。前提する過程は以下の通り。1)テーマ設定,2)多数案に対する「検討保証」等の価値設定,3)協力者へのハンドルネームのランダム設定,4)討議(署名評価)。匿名保証型DSSの議論の質への貢献をA)反対案や代替案の提出が増し,B)無責任な発言が抑制されるか否かの観点から実験的に検討した。商工会議所(意見提出先等でなく全職員の討議参加)等の協力で市民対象の利用実験を3度行った。協力者はファシリテータを除き計132名。この他に各132名の学生実験を2度行った。学生実験も含め,結果過程から以下の点を見出した。a)意見総数は増加しなかった,b)他者の意見への評価傾向が同様の実名実験と比べ変化した(本心の評価と判断される),c)無責任な問題発言は生じなかった。以上,従来理論のみであった匿名保証型DSSの最初の実験データを得た。A)に弱く,B)に強い肯定的結果となった。実験結果に関して,ハンドルネームを用いた署名評価とその公表には,匿名でも品行方正を促す効果と,自然な発言を抑制する効果の双方があると仮説を立てた。また,後者の抑制は,対立点の強調を避ける心理の表れであり,意見相互の収斂支援の技術を加えることで改善できると予想した。同技術は今後の課題である。本研究のDSS設計は現時点でも国際的に独創性が高く,実用化の見込も大きい。また,プライバシ保全技術としての応用可能性も現れている。
著者
落合 恵美子 伊藤 公雄 岩井 八郎 押川 文子 太郎丸 博 大和 礼子 安里 和晃 上野 加代子 青山 薫 姫岡 とし子 川野 英二 ポンサピタックサンティ ピヤ
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

アジアの家族は多様であり、東アジアと東南アジアの違いというような地理的違いにも還元し尽くせないことが、統計的に明らかになった。一枚岩の「アジアの家族主義」の伝統も現実も存在しない。しかし圧縮近代という共通の条件により、国家よりも市場の役割の大きい福祉レジームが形成され、そのもとでは家族の経済負担は大きく、移民家事労働者の雇用と労働市場の性質によりジェンダーが固定され、近代的規範の再強化も見られる。
著者
北爪 智哉 山崎 孝 岩井 伯隆
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

フッ素系物質をフッ化物イオンへと分解可能な菌体を見いだし、分解の計時変化を検討した。ATP、L-メチオニンを出発物質とし、MetK、フルオリナーゼ、MtnN酵素類とフッ化物イオンを用いて、one-pot反応を行い5-FDRを創製するための最適化条件を見いだした。各種のフッ素系物質を菌体で分解し生成したフッ化物イオンを利用した系でも5-FDRを生成可能な系を確立した。また、BTFの分解により生成したフッ化物イオンをフッ化カルシウムとして回収するシステムも確立した。
著者
西川 尚紀 岩井 啓輔 黒川 恭一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.393, pp.107-112, 2010-01-19

並列計算プラットフォームとしてGPGPUが注目されてり,CUDAがその開発環境として大きなシェアを占めるに至っている.CUDAではスレッド数やスレッドブロック数等のパラメータ決定はプログラマに責任があり,反復実験により最適値を求めているのが現状である.このため,我々は暗号処理のCUDA実装に対してスレッド数等を自動で最適化するモデルの構築を試みている.本稿では,その第一段階として,AESのCUDA実装に対し平文のデータ型,メモリ配置方法,計算粒度を変化させ,これらの条件がパフォーマンスに与える影響について分析を行った結果を示す.その結果,条件の違いにより最大6.6倍の性能差が生じ,(1)上限に近いスレッド数の確保よりもメモリアクセスの最適化を優先する実装が有効(2)16Byte/Threadの計算粒度は4Byte/Thread, 1Byte/Threadに対しGPUのパフォーマンスを引き出しやすい傾向にある,(3)平文のデータ型の違い,平文のメモリ配置方法,計算粒度がパフォーマンスに影響を与える,という知見が得られた.また,unsigned character及びarray of structureとして共有メモリに格納された平文に対して4Byte/Threadの計算粒度でのAES暗号化を行った場合にCPUの最大性能を引き出し,このときCore i7-920 2.66GHz CPU上での通常実装に対して約47倍の高速化が確認された.
著者
石黒 浩 平田 勝弘 小川 浩平 開 一夫 石井 カルロス寿憲 吉川 雄一郎 岩井 儀雄 西尾 修一 中村 泰 吉峰 俊樹 平田 オリザ 神田 崇行 宮下 敬宏 板倉 昭二 港 隆史 平田 雅之
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2013-05-31

本研究は,従来の遠隔操作型アンドロイドやロボットを,さらに進化させ,今後主流になると予測される遠隔操作型ロボットの研究開発プラットフォームとして,半自律遠隔操作型アンドロイドやロボットの実現を目指した研究開発を展開した.具体的には次の課題について研究に取り組んだ.多様な相互作用が可能な半自律アンドロイドの開発.社会的存在としてのアンドロイドやロボットの機能開発.現実社会おけるアンドロイドやロボットの社会における実証実験.アンドロイドのブレインマシンインターフェース(BMI)による遠隔制御の研究.
著者
岩井 儀雄 勞世竑 山口 修 平山 高嗣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.38, pp.343-368, 2005-05-13
参考文献数
222
被引用文献数
24

画像処理による顔情報処理に関連した研究について,1)顔検出法 2)イメージベースの顔認識法 3)モデルベースの顔認識法 という観点に基づき最近の動向を紹介する.In this paper, we survey research on facial image processing. We explain the followings: 1) face detection, 2) image-based face recognition, and 3) model-based face recognition.