著者
平田 聡
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 (ISSN:09124047)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.55-66, 2009-12-20 (Released:2010-06-17)
参考文献数
43
被引用文献数
1 1

Cooperation plays an important role in daily social interactions in humans. Wild chimpanzees have been reported to act cooperatively during hunting, but whether or not they are really engaging in cooperation is under debate. Investigation of cooperation in captive chimpanzees dates back to Kohler&rsquos observation, but experimental examination of cooperative ability in chimpanzees has been limited. The present paper describes recent advances in the study of cooperation and other related behaviors in chimpanzees, focusing on two kinds of experiments. In one of the experiments, two individuals had to move a set of heavy stones in order to obtain food under them. Two chimpanzees never succeeded in the task, but a pair of a chimpanzee and a human succeeded, and the chimpanzee began to solicit the human partner when he was not responding. In the other experiment, two individuals had to pull both ends of a string simultaneously to obtain food. The two chimpanzees did not succeed initially, but they gradually began to adjust their behavior to succeed in the task, by watching the partner and waiting for her. These studies indicate that the chimpanzees are able to comprehend some aspect of cooperation, but they never showed ostensive communicative behavior to achieve cooperation with the partner. Taken together other related studies, competitive social skill hypothesis and emotional reactivity hypothesis may have a key in understanding evolution of cooperation. However, these hypotheses seem to be insufficient in explaining the whole picture, and future research in needed especially by focusing on the nature of mother-infant relationships.
著者
平田篤胤
巻号頁・発行日
vol.[1], 1811
著者
能智 大介 児玉 ゆう子 平田 竹男
出版者
日本スポーツ産業学会
雑誌
スポーツ産業学研究
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.3_257-3_264, 2017

&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;The aim of our investigation was to clarify the achievement situation and features regarding the experiences and results of players who take active parts in the highest ranked football leagues in Japan, Europe, and South American countries.<BR>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;The average age of players in J-League changed, showing an upward trend, and recorded a peak in the 2014 season (26.85 years), and was higher by 3.80 years than that of Dutch league, which had the lowest value. And in the generation category, the age composition ratio of J-League players showed the lowest values: U 17 (0.57%), U 20 (9.28%) and U 23 (15.34%). And regarding the appearance fraction ratio by age, J-League players also showed the lowest values: U 17 (0.02%), U 20 (3.43%) and U 23 (14.01%). Their U 30 value (78.94%) was near the lowest value-that of Italian league, and their O 31 value (21.06%) was next to the peak-that of Italian league.<BR>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;In other words, J-League showed lower levels of achievement by young players and a higher average age, in comparison to the leagues in other countries.<BR>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;One of the factor became clear was that the player production fostered by the "Japan Original System," in which players become professionals after playing at university, is an increasing tendency. Furthermore, other countries such as Germany value the appearance chances of the young generation players and strengthen the upbringing of young players in their own leagues. Thus Japanese players&rsquo; experience is behind the age schedule in comparison to other countries and this is having an influence on the clubs and the league, and on competitions with other Asian area teams, and on international matches.
著者
柳井 徳磨 杉山 誠 平田 暁大 酒井 洋樹 柵木 利昭 吉川 泰弘
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
Japanese journal of zoo and wildlife medicine = 日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.1-10, 2003-03-01
参考文献数
43
被引用文献数
1

動物園動物および野生動物の感染症をモニターすることは,動物の損失を食止めるために極めて重要であり,野生動物の保護管理,家畜衛生,人獣共通感染症の防止に大きく寄与する。そのため,我々は野生動物の疾病コントロールに有用な最新の情報を共有する目的で,ワークショップ「動物園および野生動物の感染症2002」を企画し,情報交換を試みた。今回,現在,最も緊急性の高い感染症,あるいは注意を喚起したい感染症として,動物園動物におけるクラミジア症(鳥類,ヘラジカ),サル類におけるエルシニア症,爬虫類におけるクリプトスポリジウム症および動物園および野生動物における海綿状脳症について取り上げた。その他,今後,我が国で問題になりうる幾つかの感染症についても概説した。動物園動物および野生動物の感染症コントロールを目的とした野生動物医学会内でのネットワーク形成,さらに公的な野生動物感染症研究センターの設立が望まれる。
著者
平田 昌弘 Mihaela Persu 山田 勇
出版者
日本酪農科学会
雑誌
ミルクサイエンス (ISSN:13430289)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.27-37, 2017 (Released:2017-04-22)
参考文献数
15

本稿では,南西ヨーロッパのルーマニアにおいて,かつて移牧民であった世帯とかつて半農半農民であった世帯を対象に,1)乳加工体系を把握し,2)西ヨーロッパで実践されている熟成チーズや南西ヨーロッパ諸国の乳製品と比較検討することにより,ルーマニアの乳加工体系の特徴を分析することを目的とした。凝固剤を用いたチーズ加工では,ブルンザ・デ・ブルドゥフとテレメエと呼ばれる2種類のチーズが加工されていた。ブルンザ・デ・ブルドゥフは,凝乳からホエイをできるだけ排出させ,静置による熟成を経てから,凝乳を粉砕して塩と混ぜ合せて加塩していた。ブルンザ・デ・ブルドゥフは,熟成ハード系チーズに相当し,アルプス山脈以北のヨーロッパ西部でみられる熟成ハード系チーズへと展開するチーズである可能性が高いことが示唆された。テレメエは,凝乳を加圧してホエイを排出した後に,数日間の静置による熟成を経ることなく,直ぐに塩水に漬けて加塩していた。テレメエは,フレッシュチーズ,もしくは,熟成フレッシュチーズに相当する。このテレメエの加工は,ブルガリア,ギリシャやイタリアでもおこなわれており,アルプス山脈以南の地中海域に共通したチーズとなっている。ヨーロッパで熟成チーズがアルプス山脈を境に,北側と南側とでそれぞれ特徴的に発展していった発達史を考察するにおいて,ルーマニアのチーズ加工技術は極めて興味深い情報を提供してくれている。
著者
斎藤 豊 松田 尚久 中島 健 坂本 琢 山田 真善 斎藤 彰一 池松 弘朗 和田 祥城 岡 志郎 河野 弘志 佐野 寧 田中 信治 藤井 隆広 工藤 進英 浦岡 俊夫 小林 望 中村 尚志 堀田 欣一 堀松 高博 坂本 直人 傅 光義 鶴田 修 樫田 博史 竹内 洋司 町田 浩久 日下 利広 吉田 直久 平田 一郎 寺井 毅 山野 泰穂 金子 和弘 山口 裕一郎 玉井 尚人 中野(丸山) 尚子 林 奈那 岩館 峰雄 石川 秀樹 吉田 茂昭 The Japan NBI Expert Team (JNET)
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.58, no.11, pp.2314-2322, 2016 (Released:2016-11-20)
参考文献数
14

現時点で日本から提唱されている大腸NBI拡大分類(佐野分類,広島分類,昭和分類,慈恵分類)の臨床研究の結果から,大腸病変における質的・量的診断に対して,NBI拡大観察の有用性が数多く報告されている.また欧米と日本の共同グループから非拡大でも使用可能な分類としてNICE分類が提唱された.学会・研究会で討論を重ねるに従い,ⅰ)同一類似所見に対して複数の定義呼称が存在する,ⅱ)拡大内視鏡分類におけるSurface patternの必要性の有無,ⅲ)隆起型,表面型病変におけるNBI所見の相違などの問題点が議論されるようになった.2011年,この問題を解決するべく,大腸拡大NBI統一分類作成を目的とするThe Japan NBI Expert Team(JNET)が吉田茂昭先生の声かけのもと結成され,国立がん研究センターのがん研究開発費の班会議で検討が行われた.まずワーキンググループが結成され,JNET分類の元となるスケールが形成され,会議で了承を得た.このJNETスケールを元にWeb-baseでVessel pattern, Surface patternの診断精度を検討し,単変量・多変量解析の結果を基に議論を重ねたのち,2014年6月大腸拡大NBI統一分類がmodified Delphi methodによるコンセンサスを得て提唱されるに至った.JNET大腸拡大NBI分類はVessel pattern, Surface patternのカテゴリーからなるType 1,2A,2B,3の4分類に分類される.Type 1は過形成性ポリープ,Type 2Aは腺腫~低異型度癌(Tis),Type 2Bは高異型度癌(Tis/T1a),Type 3は高異型度癌(T1b~)の病理所見に相関する.所見の目合わせに関して現在班会議,日本消化器内視鏡学会附置研究会において議論を重ねている段階である.
著者
平田 英治 松山 博明
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.266_3-266_3, 2016

<p> 2011年ドイツで行われた女子ワールドカップにおいて、なでしこジャパンが優勝し、女子サッカーブームが起こり、女子サッカーの登録人口もそれまでの1.5倍となった。(JFA、online)このような女子サッカー人気の高まりから、大学女子サッカー部を創設する流れが大きくなっている。2015年、四国大学は女子サッカークラブを創設した。Jリーグクラブのトップチームからユースチームまでの指導経験がある筆者の指導によって、僅か11名のメンバーでありながら創設1年目で、皇后杯、インカレ全国大会出場を成し遂げることができた。2年目の2016年、新たな部員7名が加わり部員数15名に増員した。そこで本研究では、四国大学女子サッカーにおけるトレーニング内容の時間比率が競技力向上にどのように影響を与えるか検討することとした。具体的には、1年間に3回にわたる選手競技力に関するJFAフィジカル測定や心理的競技能力検査(以下 : DIPCA)によって、実態を明らかにすることを目的とした。その結果、1回目に行ったDIPCA測定結果では、新入生が新たにチームに入る不安や自信のなさなどが感じられた。また、JFAフィジカル測定結果では、在学生と新入生のフィジカル能力の差が見られた。</p>
著者
西森 久和 高下 典子 西本 仁美 露無 祐子 松島 幸枝 久山 めぐみ 福武 恵 井上 佳子 藤田 百惠 平田 泰三 堀田 勝幸 田端 雅弘
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.135-141, 2013 (Released:2013-03-08)
参考文献数
19

【目的】CVポート留置による合併症を回避することは, 抗がん剤治療, 緩和医療を受ける症例にとって重要である. 【方法】2006年10月~2011年12月に, 岡山大学病院 腫瘍センターでCVポートを介して外来化学療法を施行した大腸がん患者68例におけるCVポート関連合併症を後方視的に検討した. 【結果】CVポート関連トラブルを20例(29.4%) に認め, そのうちルート閉塞または逆血不可を15例に認めた. この15例中, 10例は逆血不可以外の合併症なく, 継続して抗がん剤投与が可能であったが, 残り5例はさらなる合併症のため, CVポートの入れ替えが必要であった. 鎖骨下静脈穿刺・左側静脈穿刺によるCVポート留置が, ルート閉塞のリスク因子であった. 【結論】CVポート関連合併症のうち, 特に逆血不可の症例に関して約1/3は潜在的にCVポートの入れ替えが必要な可能性があることを認識すべきである.
著者
浅川 賢一 田幸 敏治 平田 照二
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.519-525, 1979-06-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
11
被引用文献数
1

A 50 meter modified Michelson interferometer has been installed in an underground tunnel in the Nagatsuta campus of Tokyo Institute of Technology. It is enclosed by vacuum pipes and illuminated by a frequency stabilized 633 nm He-Ne laser. The displacement of the interference fringes is converted to voltage with an accuracy of about 1×10-10. From the spectral analysis of the fluctuations of the interference fringes, it is found that the power spectral densityof the microtremor at the quiet time has peakes at 1 cycle/day and its har-monics, also at 0.3, 0.6, and 3 Hz, and that the values at around 10 Hzincrease when cars pass by on the road near the tunnel.