著者
阿比留 卓也 佐藤 弘明 小田 昌史 永井 秀利 江島 俊朗 木村 伸行 木原 由光
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成24年度電気関係学会九州支部連合大会(第65回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.586, 2012-09-14 (Released:2014-12-17)

我々は,多様な動作が可能な5指ロボットハンドを用い,判別された筋動作とハンド動作とを対応付けることで,柔軟な対応能力を持つ筋電義手の開発を目指している.従来の研究では,筋電信号のWavelet解析結果に基づいて構築した判別空間上で,各動作のサンプル分布がPetal構造を成すことを示した.筋電義手利用者のQOLを高めるには,残った筋から得られる情報により,できるだけ多くの随意動作を判別可能にすることが望ましい.一方,装着の手間等を考えると,表面筋電計測位置は少ないほうがよい.そこで本稿では,Petal構造上でのクラスタ間の分離性評価により,判別可能な動作数の最大化と電極数の最小化とを図る手法を提案する.
著者
早瀬 彩乃 木村 祐哉 伊藤 直之
出版者
獣医疫学会
雑誌
獣医疫学雑誌 (ISSN:13432583)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.47-52, 2019-07-20 (Released:2020-01-10)
参考文献数
15
被引用文献数
1

獣医療従事者や獣医学生は過度なストレス状態におかれることが多く,メンタルヘルスの懸念が大きいと言われている。本調査は全国の獣医学生を対象としてウェブを介して行い,国際的なスクリーニングツールであるK6により,対象となった348名中89名(25.6%)が不安・気分障害と判定された。また,在学中の精神科受診歴,依存症,自殺念慮,自殺未遂はそれぞれ26名(7.5%),33名(9.5%),168名(48.3%),19名(5.5%)にみられていた。各要因ごとに不安・気分障害に関係するオッズ比をベイズ統計により推定したところ,事後期待値[95%確信区間]が高かったのは,精神疾患について誰にも相談できない場合2.40[1.15, 54.77],鳥取県中部地震で被災していた場合12.05[1.15, 54.77],精神科受診歴3.50[1.46, 7.13],自殺念慮17.62[8.30, 35.22],自殺未遂13.86[4.29, 37.04]であった。さらに所属大学および学年を変量効果として投入し,階層2項ロジットモデルで推定したところ,調整オッズ比が高かった要因は,精神疾患について誰にも相談できない場合2.75(1.32)[1.62, 4.73],鳥取県中部地震の被災経験22.67(4.57)[1.67, 669.78]であった。本調査により,日本の獣医学生においてもメンタルヘルスの問題が実在することが明らかとなったが,頻度やオッズ比には選択バイアスの影響が想定される。今後は正確な実態把握を行い,対策を検討することが必要であろう。

1 0 0 0 木村俊彦

著者
木村俊彦 [著]
出版者
新建築社
巻号頁・発行日
1996
著者
打越 進 野村 公寿 木村 廣行 宇佐 神篤
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.84, no.4, pp.374-378, 1981-04-20 (Released:2008-03-19)
参考文献数
12

Six patients with nasal allergy due to Japanese Apricot pollen which are called "Ume" pollen were clinically examined. All cases had hyperrhinorrhea and nasal obstruction with ocular symptoms, and one of them also had itching in the pharynx. They have lived for 8 to 47 years near by a large grove of Japanese apricot and 4 of them were fruit-growers. Among these four cases, three have suffured from nasal and ocular symtoms while they were working in the grove. These cases had positive skin reaction to clude "Ume" pollen extract, and five patients also reacted to nasal and ocular provocative tests.Serum IgE value by RIST was distributed from 98 to 2300IU/ml (mean value 887IU/ml). Specific anti-"Ume" pollen IgE in the serum was measured by BrCN activated RAST method, and serum value of five patients was 1.6 timed to 3.5 times higher than that of non-allergic subjects.Air-borne "Ume" pollen collected in a grove were observed from the beginning of February to the middle of March, and maximum grain count was 43 per cm2 in 24 hours.
著者
白石 匡 東本 有司 澤田 優子 杉谷 竜司 水澤 裕貴 釜田 千聡 西山 理 木村 保 東田 有智 福田 寛二
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.103-107, 2019-05-31 (Released:2019-06-28)
参考文献数
16

【はじめに,目的】慢性閉塞性肺疾患(以下COPD)は,呼吸困難により身体活動量(以下PA)の減少をきたす.近年,COPD患者において自己管理の重要性が注目されている.本研究の目的はCOPD患者における自己管理能力とPAの関係を検討することとした.【方法】当院にて外来呼吸リハビリテーション(以下呼吸リハ)を実施した,GOLD stage 2~4期の安定期のCOPD患者30例を対象とした.自己管理能力はLINQで評価し,PAは3軸加速度計で計測した.評価は呼吸リハ介入時と介入後12週以降に実施した.呼吸リハ前後でLINQの項目に改善が見られた群を改善群とし,改善が見られなかった群を非改善群とした.【結果】改善群・非改善群ともに,6MWDに改善を認めた(p<0.05).改善群ではPAに改善を認めた(p<0.05)が非改善群ではPAが改善しなかった.【結論】身体活動を改善するためには運動療法のみではなく,自己管理能力を獲得させ,生活習慣を変えていくことが重要である.
著者
反田 實 赤繁 悟 有山 啓之 山野井 英夫 木村 博 團 昭紀 坂本 久 佐伯 康明 石田 祐幸 壽 久文 山田 卓郎
出版者
水産総合研究センター
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.37-46, 2014 (Released:2014-10-29)

瀬戸内海の水質改善は進んだ。しかし,溶存無機態窒素(DIN)濃度の低下によって養殖ノリの色落ちが発生するとともに,漁獲量の減少が続いており,海域の生産力の低下が懸念されている。このような状況を踏まえ,瀬戸内海の今後の環境保全の在り方について環境省から意見募集が行われた。これに対応するため瀬戸内海ブロック水産試験場長会はモニタリングデータを収集分析するとともに,会員の意見を集約した。その結果,全ての府県でDIN濃度が低下していることが明らかとなった。また,ノリの生産量や漁獲量の減少が続いていることが確認された。
著者
鈴木 陽一 橋本 明記 松崎 敬文 田中 祥次 木村 武史 土田 健一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.193, pp.7-12, 2013-08-29

スーパーハイビジョンなどの大容量伝送の実現に向けて,周波数利用効率,所要C/N改善を目指した伝送方式の検討を進めている,強力な訂正能力を有するLDPC符号と,集合分割法を用いた符号化変調を組み合わせた性能評価は,特に衛星伝送路の特性を考慮した環境化では十分な検討がなされていない.本稿では,集合分割法と,LDPC符号とBCH符号による連接符号を, 8PSKに適用して符号化変調を構成し,同方式に適した伝送フレーム構成を提案する.提案方式では,最もユークリッド距離が広がる最下位ビットには, BCHパリティのみを付加し,上位2ビットについては,それぞれBCH符号と白色雑音下において最も伝送性能が良くなる符号化率のLDPC符号の連接符号を付加する.本稿では,上位2ビットに適用するLDPC符号の符号化率をパラメータとし,白色雑音下における伝送性能を計算機シミュレーションにより評価し,伝送性能が最も良くなる符号率の組み合わせを導出するとともに、12GHz帯衛星伝送路を模擬した伝送路モデルにおける伝送性能について計算機シミュレーションを行い,従来方式(ARIB STD-B44)に対する本方式の性能改善効果を報告する.
著者
木村英一著
出版者
大空社
巻号頁・発行日
1998
著者
小川 紘代 矢倉 千昭 木村 航汰
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1278, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】バレエには“ポアント”という,つま先が床から離れた時には常にしなければならない重要な肢位がある。正しいポアントでは,足関節底屈,趾節間関節(以下IP関節)伸展,中足趾節関節(以下MP関節)屈曲となる。この動きはバレエ特有のものであり,バレエを長年習っていても,IP関節が屈曲してしまう人もいる。そこで本研究では,正しいポアントができる人の足部構造と機能の特性を明らかにし,指導方法の開発に生かすことを目的とする。【方法】対象はクラッシックまたはモダンバレエ歴6年以上の女性18名,平均年齢17.9±4.4歳であった。長座位となって両足でポアントをしてもらい,IP関節が伸展しているポアント群とIP関節が屈曲している非ポアント群に分けた。足部構造として,内側縦アーチをアーチ高率,横アーチを開張率で評価した。アーチ高率は足長に対する舟状骨高の割合,開張率は足長に対する足幅の割合で求めた。どちらも測定は自然立位とし,足長は踵骨後面から第1中足骨頭までの距離とし,足幅は第1中足骨頭と5中足骨頭を結ぶ線とした。足部機能として足趾圧迫力と足趾把持力を評価した。足趾圧迫力は自作のキットに等尺性筋力計μTas F-1(アニマ)を設置し,第2~4趾で押す力を測定した。足趾把持力は足指筋力測定器II(竹井機器)を用いて測定した。測定肢位は上肢を胸の前で組んだ端座位とした。左右2回ずつ測定し,最大値を体重で除した体重比で算出した。統計学的分析として,ポアント群と非ポアント群の比較は対応のないt検定を用い,さらに効果量d値を計算した。【結果】右足において,ポアント群は6名,非ポアント群は12名で,アーチ高率はポアント群23.1±3.9%,非ポアント群19.0±2.5%で有意差があった(p<0.05,d=1.34)。一方,左足では,ポアント群は5名,非ポアント群は13名で,足趾圧迫力はポアント群0.85±0.18N/kg,非ポアント群0.56±0.18N/kg(p<0.01,d=1.55),足趾把持力はポアント群0.54±0.11kg/kg,非ポアント群0.33±0.12kg/kg(p<0.01,d=1.70)で有意差があった。また,左のアーチ高率は,ポアント群23.7±3.6%,非ポアント群20.4±2.8%(p=0.055,d=1.09),開帳率はポアント群53.5±3.8%,非ポアント群50.3±2.8(p=0.071,d=1.02)で有意差はなかったが効果量は大きかった。【結論】両足ともにポアント群は非ポアント群に比べてアーチ高率が高く,左足のポアント群は非ポアント群に比べて足趾筋力が強かった。IP関節屈曲を防ぐには,内在性の足趾伸展筋群(虫様筋と骨間筋)を常に同調して働かせる必要がある。正しいポアントを行うためには内在性の足趾伸展筋群が働きやすい構造を持ち,さらに足底筋群の筋機能が高い必要があると考えられる。また,アーチ高率は足趾圧迫トレーニングによって増加するとの報告もあることから,今後はポアントができるための指導方法を開発し,検証していきたい。
著者
木村 吉次 Kichiji KIMURA
雑誌
中京大学体育学論叢 = Research journal of physical education Chukyo University (ISSN:02887339)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.1-12, 1996-10-31

The purpose of this study was to clarify the developmental process of 'Athletic Sports' from the 1874 meeting of the Imperial Naval College to the 1883 meeting of Tokyo University. Official documents of the government in the National Archives and articles of the Japan Weekly Mail were analyzed. Results of this study were as follows : 1) It was ascertained that the Imperial Naval College held 'Athletic Sports' on April 7, 1876. 2) Although most of the events were the same as those in 1874, Japanese officials of the college also joined the committee for the meeting and Japanese Fencing was added to the program. Thus the meeting was somewhat "Japanized" this time. Moreover, it must be noted that events including casualness and uncertainty, such as a blindfold race, a flat race with a bucket of water on the head, and a flat race to pick up 20 eggs, were not adopted in 1876. 3) The same site was used for 'Athletic Sports' by foreigners' athletic organizations, i.e., the Tokyo Amateur Athletic Association in 1876 and the Tokio Athletic Club in 1877 and 1878. The Parade Ground being at the disposal of the athletic organizations by the Naval Department, the attendance of the band of the Imperial Japanese Marines, and the participation of the cadets of the Imperial Naval College suggest that there was a close relationship and that the organizations were supported by the Naval Department and the Imperial Naval College. 4) F. W. Strange who taught English at Tokyo English College, later the Preparatory Course of Tokyo University, was an active member of those organizations. He also participated in the various meetings and matches held by foreigners' sports organizations in Yokohama. With his rich experiences in administration and participation, he worked for the introduction of 'Athletic Sports' at Tokyo University. From the viewpoint of sports history he was in fact a mediator between 'Athletic Sports' of the Imperial Naval College and that of Tokyo University. 5) Before the meeting of Tokyo University, F. W. Strange published a booklet, the title of which was "OUTDOOR GAMES". It aimed to give some information on the outdoor games to Japanese students to induce them to keep their health. The program of 'Athletic Sports' was composed of the same events as those cited in the booklet except for the three-legged race. It showed the exclusion of the events including casualness and uncertainty while the later Gymnastics Exhibition included some of those events, which became indispensable items for school undokai.
著者
木村 好江 池垣 淳一 駒澤 伸泰
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.566-569, 2013 (Released:2013-10-02)
参考文献数
20

【症例】耐糖能異常のないがん患者が, クエチアピン内服中に低血糖を発症した. 低血糖は, クエチアピン増量後に, 絶食を契機に起こっていた. 【考察】クエチアピンは, 飢餓時の低血糖代償反応を抑制した可能性がある. 【結論】クエチアピン服用中のがん患者では, 高血糖のみならず低血糖の発症も念頭においた症状の観察と, 定期的な血糖値測定が望ましいと考えられる.