著者
常川 勝彦 村上 正巳
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.10, no.10, pp.351-357, 2010 (Released:2013-06-01)
参考文献数
21

近年, 食生活の欧米化や運動不足などの生活習慣の変化にともない, わが国においても肥満者が増えている。肥満の予防は, 脂質異常, 耐糖能異常および高血圧などの代謝異常をもたらすメタボリックシンドロームの予防に加えて, 動脈硬化性疾患への進展の防止につながるため重要である。肥満は多くの成因から引き起こされるが, 遺伝素因と環境因子の相互作用が重要である。肥満関連遺伝子の検索として, 一塩基多型 (SNP) を用いた候補遺伝子解析および全ゲノム解析が行われており, これまでに複数の遺伝子が候補として報告されている。将来の肥満に対する予防医学としての個別化医療の実現には, 多くの対象者に対し関連する複数のSNPを診断する必要があり, 簡便, 迅速かつ正確なSNP解析が可能であるSmartAmp法の個別化医療に向けた臨床応用が期待される。
著者
阪口 正則 村上 忠弘 石川 巧 南村 弘佳
出版者
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.108-111, 2015 (Released:2015-04-11)
参考文献数
17

症例は69歳,女性.食後の腹痛および血便を認め,下部消化管内視鏡検査で虚血性腸炎が疑われた.腹部造影CT検査で上腸間膜動脈の起始部閉塞による腹部アンギーナと診断された.造影CT検査では,胸腹部大動脈および腹部大動脈に壁在血栓を伴う拡大と高度の大動脈壁石灰化を認め,また,両側の総腸骨動脈にも高度の狭窄を認めた.手術は,大伏在静脈グラフトを用い,腹部の主要な分枝動脈で唯一起始部から末梢まで狭窄を認めなかった右腎動脈から,上腸間膜動脈にバイパス術を行った.術後,食後の腹痛は消失し,良好な経過を得た.
著者
村上 直
出版者
法政大学史学会
雑誌
法政史学 = 法政史学 (ISSN:03868893)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.79-96, 1968-03-20 (Released:2018-07-09)
著者
奥田 稔 高坂 知節 三宅 浩郷 原田 康夫 石川 哮 犬山 征夫 間口 四郎 新川 秀一 池野 敬一 松原 篤 稲村 直樹 中林 成一郎 後藤 了 小野寺 亮 遠藤 里見 亀井 民雄 室井 昌彦 馬場 廣太郎 島田 均 舩坂 宗太郎 大橋 伸也 鄭 正舟 小澤 実佳 八木 聰明 大久保 公裕 後藤 穣 服部 康夫 上野 則之 柏戸 泉 大塚 博邦 山口 潤 佃 守 池間 陽子 坂井 真 新川 敦 小林 良弘 佐藤 むつみ 山崎 充代 藤井 一省 福里 博 寺田 多恵 小川 裕 加賀 達美 渡辺 行雄 中川 肇 島 岳彦 齋藤 等 森 繁人 村上 嘉彦 久松 建一 岩田 重信 井畑 克朗 坂倉 康夫 鵜飼 幸太郎 竹内 万彦 増田 佐和子 村上 泰 竹中 洋 松永 喬 上田 隆志 天津 睦郎 石田 春彦 生駒 尚秋 鈴木 健男 涌谷 忠雄 宮國 泰明 夜陣 紘治 森 直樹 田頭 宣治 宮脇 浩紀 青木 正則 小林 優子 高橋 正紘 沖中 芳彦 遠藤 史郎 池田 卓生 関谷 透 奥園 達也 進 武幹 前山 忠嗣 恒冨 今日子 増山 敬祐 浅井 栄敏 土生 健二郎 中崎 孝志 吹上 忠祐 角田 憲昭 渡辺 隆 野口 聡 隈上 秀伯 吉見 龍一郎 茂木 五郎 鈴木 正志 大橋 和史
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.633-658, 1996-09-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
21

通年性アレルギー性鼻炎患者211例を対象に, KW-467910mg/日 (KW群) の有効性, 安全性および有用性をoxatomide 60mg/日 (OX群) を対照薬として多施設二重盲検群間比較試験により検討した.最終全般改善度の「改善」以上は, KW群61-6%, OX群57.6%で, 両群間に有意差は認められなかつたが, 同等性の検証を行った結果, KW群はOX群と比較して同等ないしそれ以上と考えられた. 概括安全度の「安全性に問題なし」と評価された症例は, KW群68.0%, OX群61.4%で, 両群間に有意差は認められなかった. 主な副作用症状は両群とも眠気であった. 有用度の「有用」以上は, KW群54.9%, OX群50.5%であり両群間に有意差はなかったが, KW群の方がやや有用率が高かった.以上の成績より, KW-4679は通年性アレルギー性鼻炎に対して, 臨床的に有用性の高い薬剤であると考えられた.
著者
村上 照夫 森 信博 宇根 瑞穂 横大路 智治
出版者
広島国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究では安全な耐性克服剤の第一候補化合物として、単独でも抗腫瘍効果を有しかつ健康増進にも益するゲニステインを耐性克服剤の原料として使用することに着目した。ゲニステインは、大豆製品に高濃度に含まれる化合物であり、安全性とかつ健康増進剤としての有効性は広く認識されている。また、アポトーシス誘導作用や細胞増殖抑制作用および血管新生阻害作用を有し、乳癌や前立腺癌,胃癌の予防に有効である。ゲニステインのP-gp,MRP阻害活性を検討するとともに、ラットを用い、ゲニステインの体内動態を精査した。さらに、耐性克服剤としての活性をさらに増強する目的で、ゲニステインにメチル化修飾を施し、P-gp阻害活性の増強を種々試みたが、化学的修飾により水溶性低下をきたす事などから、目的とする化合物を得るには至らなかった。関連する研究として、クルクミン類、グアバやツルダチスズメナスビのエタノール抽出物を用い、そのP-gp阻害活性を、Caco-2細胞やラット消化管を用い検討したところ、前2者は、強いP-gp阻害活性を示すことを明らかにした。また、大黄抽出物のP-gp機能に及ぼす影響についてラット消化管で検討し、通常投与量の大黄によりP-gp基質薬物の消化管吸収は増大しP-gp機能が抑制されることを認めた。また、バンウコン根茎抽出物のP-gp機能阻害効果を培養細胞で検討し、フェノール基がメトキシ基になっているフラボン化合物が特に強い阻害活性を示すことを明らかにした。
著者
村上 哲明 林 蘇娟 大槻 涼 山本 薫
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

シダ植物には有性生殖を二次的にやめて、胞子を通して親と遺伝的に全く同一なクローンを生産する生殖様式(無配生殖)を獲得したものが少なからず存在する。しかし、シダの無配生殖種にも遺伝的な多様性が見られる。本研究では、無配生殖種であっても近縁な有性生殖種と交雑をする能力を高いレベルで(有性生殖種の約20%)維持していること、さらに遺伝的分離も数%程度起こして遺伝的に多様な子孫を生産していることを明らかにした。
著者
藤永 壯 高 正子 伊地知 紀子 鄭 雅英 皇甫 佳英 高村 竜平 村上 尚子 福本 拓 塚原 理夢 李 陽子 フジナガ タケシ イジチ ノリコ タカムラ リョウヘイ ムラカミ ナオコ フクモト タク ツカハラ リム / Takeshi FUJINAGA Jeongja KO Noriko IJICHI Ahyoung CHUNG Kayoung HWANGBO Ryohei TAKAMURA Naoko MURAKAMI Taku FUKUMOTO Rimu TSUKAHARA Yangja LEE
雑誌
大阪産業大学論集. 人文科学編
巻号頁・発行日
vol.122, pp.99-123, 2007-06

本稿は,在日の済州島出身者の方に,解放直後の生活体験を伺うインタビュー調査の第4回報告である。かつて私たちは3回分の調査報告を『大阪産業大学論集 人文科学編』第102~105号(2000年10月,2001年2月,6月,10月)に掲載したが,メンバーの就職,留学などの事情でしばらく活動を中断していた。その後,2005年より新しいメンバーを加えて調査を再開させることができ,その最初の成果が本稿ということになる。なおこの調査の目的や方法などは,「解放直後・在日済州島出身者の生活史調査(1・上)」前掲『大阪産業大学論集 人文科学編』第102号,に掲載しているので,ご参照いただきたい。今回の記録は,東大阪市在住の李健三さん(仮名)のお話をまとめたものである。李さんは1937年,大阪市のお生まれだが,ご両親は,韓国・済州道済州市朝天邑新村里(現行の行政地名)のご出身である。また,インタビューには妻の張玉蓮さんが同席してくださった。張さんは1934年,済州道済州市禾北洞(現行の行政地名)のお生まれである。(済州道は2006年7月1日より「済州特別自治道」となり,北済州郡は済州市に,また南済州郡は西帰浦市に統合された。したがって現行の行政地名は,前3回の調査報告時から変更されている場合がある。)インタビューは2006年4月29日,東大阪市の李さんのご自宅で,藤永壯・高正子・伊地知紀子・鄭雅英・皇甫佳英・高村竜平・福本拓・塚原理夢の8名が聞き手となって実施し,これに村上尚子が加わって,テープ起こしと第1次編集をおこなった。李さん,張さんに第1次編集原稿をチェックしていただき,テープ起こしに際しての不明箇所を確認するため,2007年2月19日,藤永が再度李さん宅を訪問した。鄭と伊地知が全体の整理と校正,村上と藤永が用語解説,鄭と高がルビ校正,福本が参考地図の作成,藤永が最終チェックを担当した。なお李さん,張さんご夫妻の三女・李陽子さんには,インタビューに同席していただき,確認作業でも多大なご協力をいただいたため,記録者の一員としてお名前を掲載させていただくことにした。以下,凡例的事項を箇条書きにしておく。(1)本文中,文脈からの推測が難しくて誤解が発生しそうな場合や,補助的な解説が必要な場合は,[ ]で説明を挿入した。(2)とくに重要な歴史用語などには初出の際*を付し,本文の終わりに解説を載せた。なお前3回の調査報告からかなり時日が経過しているため,今回は以前掲載した用語も再掲することとした。(3)朝鮮語で語られた言葉は,一般的な単語や固有名詞などの場合には漢字やカタカナで,特殊な単語や文章の場合はハングルで表記し,日本語のルビをふった。(4)インタビューの際に生じたインタビュアー側の笑いや驚きなどについては,〈 〉で挿入した。
著者
小林 義郎 熊懐 稜丸 大沢 昭緒 村上 慎一 中野 隆治
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.1247-1249, 1978-04-25 (Released:2008-03-31)
被引用文献数
31 45

Photochemical trifluoromethylation of pyridine gave a mixture of three (trifluoromethyl) pyridines. Pyrrole and N-methylpyrrole were trifluoromethylated in α-position. Benzene gave very low yield of benzotrifluoride.

1 0 0 0 李煜

著者
村上哲見注
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1959
著者
村上 幸二
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.288-299, 2018-01-01 (Released:2018-02-16)

学校図書館メディア活用能力の育成を教科指導の中で行う融合方式は,利点が多い一方で教科との両立が難しいとされる。本研究では,教科における指導と評価に着目し,学校図書館メディア活用能力育成の内容と関連させることで両者の両立を目指した。例として,小学校第4学年国語科の「話すこと・聞くこと」の領域を取り上げ,本研究で提案する融合方式によって,学校図書館メディア活用能力育成の授業を設計した。授業の実践をもとに考察したところ,学校図書館メディア活用能力の育成と教科指導との両立が可能であることを確認した。
著者
村上 正祥
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.137-142, 1988 (Released:2013-02-19)
参考文献数
4
著者
村上 修一
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.174-181, 2011-04-10 (Released:2011-04-19)
参考文献数
51

Topological insulators are insulating in the bulk, while there are topologically protected edge/surface states. These edge/surface states are different from conventional edge/surface states, and show various novel properties. We briefly outline basic properties of topological insulators, both in 2D and 3D.