著者
岡田 博 森 康子
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類,地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.1-9, 2000
参考文献数
8
被引用文献数
2

インドネシア東カリマンタンおよび西カリマンタンからサトイモ科の3新種,Aridarum incavatum, Bucephalandra magnifolia, Hottarum brevipedunculatumを記載した。これらは全て渓流沿い植物である。体細胞染色体数はいずれも2n=26であった。
著者
森山 剛 小沢 慎治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.12, pp.33-38, 2008-02-08
被引用文献数
1

自分の声で好みの歌唱様式を有した歌声を作るには,歌唱を訓練し,歌唱様式を学び,さらに歌声を発する恥ずかしさを克服しなければならず,非常に困難である.そこで,歌詞を朗読するだけで,その音声と楽譜を入力とし,ユーザの声の話者性を損なわずに,自由な歌唱様式を有した歌唱を合成する手法を提案する.本手法により,楽譜さえあれば,どんな曲でも,いつでもどこでも何度でも,自分の声で歌わせることができ,さらにリズムや旋律を工夫してジャズや演歌といったジャンルを演出したり,他人の歌い方を真似したり,音痴を修正したりできる.楽譜を編集する過程で,歌唱様式をどう実現すれば良いか学習でき,また自分が歌う前に,自分が歌った場合のイメージを掴むこともできる.聴取実験により,朗読音声の話者性や歌詞の音韻性を損なわず,歌唱様式の基本となる演奏記号を合成できることが示された.We propose a method of transforming reading speech of lyrics to singing voice. It is capable of realizing favorite style in the transformation, i.e., a specific genre and an expression. Generating singing voice by one's own voice requires the person to train singing, to learn how to realize singing styles, and to overcome hesitation in singing out. The proposed method only requires the user to read the lyrics. It then allows the user to generate singing voice of any music, anytime, anywhere, and any number of times. The user can edit the music for generating a specific singing style, mimicing other's style of singing, and correcting the problematic portion of his or her singing. The user can also learn how to realize a specific style in singing and hear how it sounds when he or she sings on his or her own. Experimental results demonstrated that the proposed method was able to synthesize a comprehensive set of basic indications such as crescendo in the synthesized singing holding the voice quality of the speaker.
著者
青森地方気象台
出版者
気象庁
巻号頁・発行日
vol.2010, 2010-02-15
著者
古元 克好 水野 礼 森 友彦 伊東 大輔 小切 匡史
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.70, no.12, pp.3704-3708, 2009 (Released:2010-05-20)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

10例の急性上腸間膜動脈閉塞症例を検討した.術前診断に有用と考えられたのは腹部CTにおけるsmaller SMV signで,単純CTでも指摘できた.全例が小腸大量切除と大腸部分切除を必要とし救命例6例の平均残存小腸長は75cmで,うち中心静脈栄養を離脱しえた4例は95cm,離脱しえなかった2例は35cmであった.代表例として,中心静脈栄養を離脱できずにいる1例について報告する.68歳男性,腹痛を主訴に来院し腹部単純CTでsmaller SMV signを認め,さらに14時間後のCTで上腸間膜動脈血栓が明らかになったため,発症28時間後に手術を行った.残存小腸が20cmで経口摂取が不可能なため在宅中心静脈栄養中だが,カテーテル感染を繰り返し24回の入れ替えを行っており必ずしも良好なquality of lifeではない.5年以上生存しておりこのような例はまれであるが,肝,腎障害や高カルシウム血症も経験しており短腸症候群の管理の困難さを痛感している.
著者
居村 暁 島田 光生 森根 裕二
出版者
徳島大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

肝移植後の再発はcirculating cancercellあるいは肝移植時すでに存在するmicrometastasisによる再発であり制御困難である。今回、脾注肝転移(経門脈的)モデルを作成して癌細胞の肝転移メカニズムを検討した。MH134マウス肝癌細胞脾注1週間後、IFN投与群ではコントロールと比較し著明に肝転移個数が減少した。また、IFN投与群の転移腫瘍内MVDはコントロールと比較し有意に減少した。非癌部肝組織における接着因子発現の程度による肝転移促進効果は認めなかった。今後、肝切除+虚血再灌流を施行し、肝移植後の脾注肝転移による肝転移増強の有無につき研究を継続する。
著者
油井 誠 森嶋 厚行
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.44, no.12, pp.11-22, 2003-09-15
被引用文献数
3

我々はオープンソースのRDBMSであるPostgreSQLとそのXML拡張であるXMLPGSQLを利用し,多機能なXMLデータベース環境を構築した.本環境ではXMLをPostgreSQLに格納し,XMLとしてアクセス可能なインタフェース群を提供する.本環境が多機能であるとは,次の機能をすべて持つことを指している.(a)DOM準拠関数によるアクセス機能,(b)XPathによるアクセス機能,(c)格納されたXMLの更新機能.機能(a),(c)はすでにXMLPGSQLが提供しているので,構築にあたっては特に機能(b)の実装を行った.また,この機能の追加にともない,機能(c)の変更も行った.本論文ではこれらについて説明する.本論文の貢献は,研究コミュニティが開発した成果などを,オープンソースRDBMSに適用した事例を示すことである.本環境はさらに次の特徴を持つ.(1)現在まで別々に行われていた研究や開発の成果などを組み合わせ,多くの機能をそれ1つで提供するオープンソースの環境を提供する.(2)研究プロジェクトではあまり重要視されてこなかった詳細機能の実装も行う.(3)PostgreSQL専用とし,構築にあたってはユーザ定義関数などの,必ずしもすべてのRDBMSがサポートしていない機能も利用する.We developed a multifunctional XML database environment using PostgreSQL, an opensource RDBMS and XMLPGSQL, an XML extension. The environment decomposes XML documents into fragments and uses PostgreSQL to store them in a set of relations. Users do not have to know that they are stored as relations. It provides a variety of means to access XML documents; (a) DOM functions to build and traverse XML documents, (b) XPath engine to extract information from documents, and (c) update functions to modify documents. Since XMLPGSQL provides functions (a) and (c), our focus was on development of function (b) and modi fications of funcion (c). Our main contribution is to show a case where we applied the fruits of research and development activities to an opensource RDBMS. The features of the projects are as follows: (1) we combine separately-developped technologies to construct one integrated environment providing multi-functionality, (2) we implement details that tend to be ignored by research prototype systems, and (3) we do not hesitate to use PostgreSQL's features (such as user-de fined functions) to construct the environment.
著者
森永 正治
出版者
一般社団法人大学英語教育学会
雑誌
大学英語教育学会紀要 (ISSN:02858673)
巻号頁・発行日
no.2, pp.45-57, 1971-12-18

In this paper, I've triecl to express my own opinion about College English Teaching, especially its basic id.eas, i.e. aims, nlateri-als, methods, students and evaluation. I have put the stresson the deanglo-america,nizecl English as a means of international communication. In comparison with the English teaching at junior a,nd sinior high school leve, 1, College English Teaching has not been considered seriously about its materials and the teaching nl.pthods. In order to make our students more able in ushlg English, we have to examine and study the material and methodsmore carefully in details. Just trallslating Engiish or American literature into Ja,panese is of little or even no use in the world today. Though my opinion is poor and not so scientific, my attitude toward College English Teaching is firmly built up, and I have introduced from my experiments five ways I've been trying:English poetry, pair conversation, composition, short tests and out side class.My students and I have been developing human relations through English. I always go to class wishing the students continue to study English as long as they. Iive and Ito be a help to them.
著者
永井 由佳里 ゲオルギエフ ゲオルギ 田浦 俊春 森田 純哉
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第54回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.A03, 2007 (Released:2007-06-09)

グラフィックデザインでは,作品からどのような意味を想起させられるかが重要である。本発表では、グラフィックデザインの事例として,ロゴに焦点を当てた研究を示す。我々の研究では,良いロゴから想起される意味は,よく構造化されているという仮説を設定する。そして,ロゴの持つ意味構造と好ましさとの関連を検討した調査結果を示し,調査の結果からロゴに意味構造を付与するデザイン支援の方法論を論じる。我々は調査参加者にロゴを提示しそれぞれが想起した意味をできるだけ多く記入させる調査を行った。その後,それぞれのロゴの好ましさを5段階で評定した。得られたロゴの意味の相互の関連を,概念辞書を用いて測定した。その結果,ロゴから想起される意味間の関係が集束している場合,良いものと判断されていた。結果に基づき,意味の構造化に焦点を当てたグラフィックデザインの支援方法を提案する。視覚的な形状と言語によるラベルを対応づけるデータベースを用い,ロゴを言語化する。そして,概念辞書を用い,より上位の意味構造を抽出する。抽出された意味構造は,ユーザに提示される。そのことで,意味のない形状,誤解を与える形状,などの生成を防ぐことができると考える。
著者
平田 聡 森村 成樹 山本 真也 明和 政子
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

ヒトの知性を進化的観点からとらえたとき、特に社会的知性の領域において著しく進化しているという主張がなされるようになった。この点について、ヒトに最も近縁なチンパンジーを対象とした比較研究によって検証した。アイトラッカーを用いた視線計測による研究である。その結果、世界の物理的な特徴認知に関してはヒトとチンパンジーとで大きな差はないが、他者の動作の背後にある意図の理解のような心的側面の認知においてはヒトとチンパンジーで顕著に異なることが示された。
著者
フイホァン ブイ 小田 昌宏 北坂 孝幸 三澤 一成 藤原 道隆 森 健策
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.195, pp.81-86, 2010-08-27
被引用文献数
2

本稿では多クラスAdaBoostを用いた3次元腹部CT像における下腹部血管領域への血管名自動対応付けの改善手法を提案する.従来手法では,3次元腹部CT象から血管領域を抽出し,血管木構造を作成する.次に,各血管枝の候補血管名を多クラスAdaBoostを用いて求めた後,大局的な最適化処理により,最終的な血管名を決定する.しかし,この手法では,識別器により誤って対応付けた枝が多く生じた.また,最適化処理を行うとき,最適化条件を満たす2つの枝組み合わせが存在するとき,探索優先順に選ぶため,誤対応付けも発生していた.そこで本稿では,この問題を防ぐために,(1)対応付ける対象血管グループのさらなる分割する;(2)識別器用の特徴量追加;(3)最適化処理改善について検討する.提案手法を3次元CT像から抽出した動脈領域データ14例に対して適用した結果,血管名対応付けの平均再現率は88.5%であった.
著者
川村 貞夫 飯田 健夫 小畠 敏夫 浮田 恭子 八木 良明 森島 知子
出版者
Japanese Society for Engineering Education
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.2_20-2_24, 2008 (Released:2008-04-04)
被引用文献数
1

This paper claims the importance of “FOR ALL Education of science and technology” for high school students. “FOR ALL Education of science and technology” means the following two points : (1) Science and Technology Education for all students including students who will not enter the departments of science and technology in universities. (2) Education for all science and technology fields. Generally it is difficult to realize “FOR ALL Education of science and technology” . In this paper, the authors propose several educational programs to overcome the difficulty.
著者
森際 康友 松本 恒雄 長谷部 恭男
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

研究代表者の森際康友が研究統括の他に、法曹倫理基礎理論と教育方法の開発に取り組み、研究分担者の松本恒雄が私法および司法の観点から、同長谷部恭男が公法および人権教育の観点から法曹倫理の研究・教育に関わった。その研究成果および教育実践・方法開発の報告を内外の国際会議で行った。たとえば、最終の2010年度には、森際が蘇州及び北京で編著の教科書の中国語訳出版を記念した招待講演を行い、6月末にはアンカラでトルコ弁護士会連合主催による弁護士倫理の国際シンポジウムを企画・報告し、7月には第4回国際法曹倫理会議(スタンフォード大学)にて比較裁判官倫理のパネルを企画し、報告した。8月には長谷部がオスロで、9月には森際がハイデルベルグで、10月にはパリで研究発表を行った。12月には森際がドイツ裁判官アカデミーで裁判官倫理の哲学的基礎について講演した。2011年2月には、東京で、「職域拡大時代の弁護士倫理」と題して次期研究計画を視野に入れつつ3年間の研究を総括する国際会議を企画・開催した。この間、森際は法科大学院における法曹倫理コアカリキュラム策定に携わるとともに、それに対応した教科書の改訂作業を行った。また、長谷部・森際はCCBEにおける欧州弁護士倫理統合作業について調査し、その成果をジュリスト誌上で発表した。これを含めて研究成果の出版数は雑誌論文21編、図書3冊である。教育研修実践については、森際が毎年ドイツ裁判官アカデミーで裁判官の倫理研修を行ったほか、本務校以外に学習院大学、ルンド大学(スウェーデン)で法曹倫理の講義を行った。こうして「法曹養成における職業倫理教育の理論と方法」を開発する研究と教育研修を履践した。
著者
森川 英明 高寺 政行 鮑 力民 後藤 康夫 佐古井 智紀
出版者
信州大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

日本で多発する刃物による傷害(事件)に対応するため,軽量で快適な防刃被服について検討を行った.研究は,防刃性能の工学的評価法の確立,高性能ナノ材料および複合層構造による貫通遮断機構の開発,防刃被服の温熱環境評価と改善法の検討,被服構成学に基づく防刃被服の評価・構造設計,の4つの側面から行った.その結果,防刃材料の開発に必要な物理量による評価手法を構築すると共に,防刃用繊維材料,防刃衣服の冷却機構などの提案が可能となった.
著者
森 麻紀 栗原 一貴 塚田 浩二 椎尾 一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.454, pp.69-72, 2008-01-17
被引用文献数
4

日常生活の中で欠かせない食事をより楽しくするために,我々は食卓の彩りに着目し,いろどりんシステムを構築した.本システムはまず,ユーザが盛り付けした料理を食卓上でカメラを用いて撮影し,取得画像から料理に使用されている色を分析し,彩り色(料理の彩りをよく見せるための色)を計算する.次に,得られた彩り色で柄を生成し,プロジェクタを用いて皿に投影する.これにより,ユーザがテーブルに置いた料理の,視覚的なおいしさの向上を実現する.
著者
森脇 広 奥野 充 大平 明夫
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

南九州の鹿児島湾を構成する姶良カルデラ周辺の臨海平野には完新世海成段丘が分布する.これらの段丘面の編年と高度分布,さらに,露頭調査とボーリング掘削によって得られた構成堆積物の古環境的解析を行い,旧海水準の高度分布を明らかにし,姶良カルデラを中心とした鹿児島湾周辺の第四紀地殻変動を検討した.編年の方法は,テフラと^<14> C年代による.その結果,これまで示唆されてきた姶良カルデラを中心とした完新世の曲隆がさらに確かなものとなった.これは,姶良カルデラの火山活動と関連していると考えられ,桜島火山などの将来の噴火を評価する基礎資料として活用できると考える.
著者
藤田 洋輔 森本 幸裕
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.266-269, 2007-08-31

環境アセスにおけるミティゲーション(自然環境保全措置)において,総量としての自然環境の水準を維持することを目的とした,代償ミティゲーションの制度であるミティゲーション・バンキングは,軽微な自然環境のロスの集積を代償し,開発圧力を利用して戦略的な生態系の保全を目指す社会システムのひとつとしてアメリカで長年の実績があるが,日本では導入が進んでいない。日本ではこの制度について賛否両論があることから,実態を調べるため, 2つのミティゲーション・バンクのケース・スタディを行った。その結果,二次的自然のミティゲーション・バンクや,絶滅危惧種を対象としたコンサベーション・バンク,クレジット計算方法の実態などが明らかとなり,日本においても里地里山の保全など,維持管理を必要とする自然環境の保全にも応用できることを指摘した。