著者
橋本 かほる
出版者
日本英学史学会
雑誌
英学史研究 (ISSN:03869490)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.33, pp.155-168, 2000 (Released:2009-09-16)
参考文献数
28

The Nobility of Failure : Tragic Heroes in the History of Japan by Ivan Morris. This book traces a single theme throughout 16 centuries of Japanese civilization and the lives of nine of its heroes.Morris writes the motivation for writing this thesis was as follows.Mishima Yukio once suggested to me that my admiration for the beauty of Japanese Court culture and the tranquil world of Genji might have obscured the harsher, more tragic side of Japan. By concentrating my studies on men of action, whose brief lives were marked by struggle and turmoil, I have perhaps redressed the balance. He dedicated this book to Mishima.The nine tragic heroes dealt with by Morris are Prince Yamato Takeru, Yorozu, Prince Arima, Sugawara Michizane, Minamoto no Yoshitsune, Kusunoki Masashige, Amakusa Shiro, Ooshio Heihachiro, Saigo Takamori. What is the definition of “hero” ? The concept of quality of “makoto” which Japanese heroes have. Hoganbiiki (which literally meant “sympathy with the Lieutenant”). As well I will discuss western viewpoints on “hero”.I have doubts about Ooshio Heihachiro. Could he really have been a Japanese hero? If not, then why did Morris put Ooshio Heihachiro into this book? Here in this thesis, I want to consider the relation between Morris and Mishima from that point.
著者
山本 敦子 橋本 健志 森本 優香 加藤 正樹 木下 利彦 四本 かやの
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.213-221, 2019-04-15 (Released:2019-04-15)
参考文献数
20
被引用文献数
1

本研究の目的は,地域で生活する統合失調症患者の社交不安症状に対する作業療法の効果を検討することである.ケースシリーズ研究で,3症例に対する6ヵ月間の作業療法介入前後の社交不安障害尺度得点,陽性・陰性症状評価尺度得点,日常生活場面での対人交流の状態を比較した.結果,6ヵ月間の作業療法介入によって,統合失調症患者の社交不安症状に改善がみられ,対象者全員に精神症状の改善も認められた.社交不安症状が中等度の患者は,重度の患者と比較し,より大きな改善がみられた.作業療法介入が,統合失調症患者の社交不安症状の改善に寄与できる可能性が示唆された.
著者
橋本 隆紀 金田 礼三 坪本 真
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.32-40, 2017 (Released:2018-10-22)
参考文献数
58

統合失調症では,作業記憶,学習,知覚情報処理などの認知機能障害が持続し,予後に大きな影響を与えている。認知機能は,大脳皮質の複数の領域を含む神経ネットワークにおける情報処理とその可塑性により担われている。大脳皮質では,離れた領域間を連絡する興奮性の錐体ニューロンと,領域局所のニューロン活動を調整する抑制性ニューロンが,シナプスを介して神経ネットワークを構成する。パルブアルブミン(parvalbumin,PV)を発現するPVニューロンは,抑制性ニューロンのサブタイプである。個々のPVニューロンは,近傍および離れた領域にある多くの錐体ニューロンから収束的に興奮性シナプスを受け,近傍の数百に上る錐体ニューロンの細胞体に強力な抑制性シナプスを形成しそれらの発火のタイミングを制御する。また,お互いに抑制性シナプスを形成するPVニューロン群は周期的に同期発火する。このような特性により,PVニューロンは周期性を持った神経活動(オシレーション)の形成とその領域間の同期を担っている。オシレーションは神経ネットワークを構成する各領域および領域間における効率的な情報処理を促進する。さらに発達期や学習において,PVニューロンはその活動性を一過性に低下させることで,神経ネットワークを脱抑制し可塑的変化を誘導する。 統合失調症では,死後脳の分子病理学的研究によりPVニューロンの変化を示す所見が多く得られ,生存中の患者から得られるオシレーションの異常所見と一致する。PVニューロンの変化がオシレーションの異常を引き起こし認知機能障害に結びついている可能性は,統合失調症と同様の変化をPVニューロンに遺伝子操作で導入した複数のマウスモデルで検証されている。
著者
佐野 千絵 工藤 昌弘 中濱 正利 佐野 勇介 下村 景太 佐野 芳一 楢松 雅裕 橋本 視法
出版者
社団法人 埼玉県理学療法士会
雑誌
埼玉理学療法 (ISSN:09199241)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.47-51, 2005 (Released:2005-07-29)
参考文献数
15

当院では膝前十字靭帯断裂に対しての再建術として,平成12年6月よりDouble-Looped Semitendinosus and Gracilis Graft(以下DLSTG)移植術を採用している。リハは術前より介入し,術後翌日より全荷重許可,膝装具不要,14日以内の独歩獲得を基本方針とするプロトコールを作成した。プロトコールを実施し,術後4ヶ月以降膝の安定性および全可動域の獲得,大腿部筋力の患健比(健側の80%以上)の回復,競技に必要な能力の獲得が確認され次第主治医が許可し,早期スポーツ復帰が可能となった。
著者
小西 瑞穂 大川 匡子 橋本 宰
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.214-226, 2006 (Released:2006-03-31)
参考文献数
33
被引用文献数
5 5

わが国では,自己愛人格傾向の測定について,Raskin & Hall (1979) やEmmons (1984) の自己愛人格尺度(Narcissistic Personality Inventory; NPI)が邦訳・検討されているが,回答方式や因子構造は研究者によって異なっている.そこで,本研究ではまだ邦訳されていないRaskin & Terry (1988) のNPIを邦訳し,新たな自己愛人格傾向尺度 (Narcissistic Personality Inventory-35; NPI-35) の作成を目的とした.調査1では探索的因子分析によって35項目5因子構造(注目欲求,誇大感,主導性,身体賞賛,自己確信)を見出した.次に調査2では,他集団のサンプルを対象に確認的因子分析を行い,十分な交叉妥当性を確認した.また,調査3においては,高い再検査信頼性が確認された.調査4ではNPI-35の構成概念妥当性を検討するために,自己愛人格目録短縮版,顕示尺度,賞賛獲得欲求尺度,自尊感情尺度との関連を検討した.その結果,NPI-35および各下位尺度と他尺度との相関関係が先行研究とある程度一致し,十分とは言えないが,構成概念妥当性が確認された.
著者
橋本 学
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2020
巻号頁・発行日
2020-03-13

地震調査委員会は,南海トラフにおいて今後30年間にM8〜9クラスの地震発生確率が70〜80%(2019年時点)と評価している.最近,地震発生確率が「水増し」された,との報道があった.筆者は,2011年からの南海トラフ地震の長期評価に分科会委員として関わった.その中で,さまざまな点,特に時間予測モデルを用いた確率評価について問題点を指摘した.この評価に関する問題点をまとめておく必要性を感じたので報告する. 南海トラフの長期評価は第1版が2001年に公表された[地震調査委員会,2001].M8クラスの東南海・南海地震,連動すれば最大M8.7の地震が,今後30年間に60〜70%の確率で発生すると評価された.確率の計算には,Shimazaki and Nakata(1980)による時間予測モデルが採用された.東日本大震災を受けて,この評価が見直され,2013年に第2版が公表された.最大地震規模はM9.1になり,個別の地震に対する評価はなく,多様性が強調された.しかし,地震発生確率の評価においては,2001年と同じく時間予測モデルを採用した.ただし,第2版において,時間予測モデルによる確率評価に使用されたデータは,室津港のデータのみである.すなわち,宝永1.8 m,安政1.2 m,昭和1.15 mの隆起量である.そして,これらの数値を時間予測モデルに当てはめて,昭和の地震から次の地震までの発生間隔(88.2年)を推定している.この値を用いて計算をすると,標記の確率が算出される. 計算の元になった室津港のデータは,宝永・安政については今村(1930),昭和については沢村(1953)が原典である.今村(1930)は,地元に残る古文書の記載から,安政の地震では約4尺海面が低下したことと,宝永地震から52年後の宝暦9年(1759年)までの間に約5尺の変動があったことを発見した.Shimazaki and Nakata (1980)は,室津周辺の水準測量から推定されている沈降率(5〜7 mm/年)を用いて補正し,宝永地震直後の変動としている.一方,沢村(1953)のデータは,旧汀線の高度の実測である. ところが,再来間隔の計算では測定誤差を一切考慮していない.宝永と安政の地震については,(1)計測方法や地点に関する情報がないため,計測誤差の評価ができない,(2)計測日時の記載がないため,月齢による潮位変動を見積もることができない,(3)波浪等気象・海象に関する記載もない,等の問題点がある.また,宝永の地震については,地震発生から計測時までの約50年間の変動の補正において,余効変動を考慮していない.一方,沢村(1953)の昭和の地震のデータも,水準測量と同程度の精度があるとは考えられないので,大きな誤差が伴うと考えるのが妥当である.試みに昭和の隆起量に10cm,安政と宝永に30 cmのランダムな誤差を加えて計算すると,次の地震発生は2020年代から2050年代まで大きくばらつく.このばらつきを考慮すると,確率はもっと低くなるであろう. 時間予測モデルによる再来間隔の推定には,平均隆起速度が重要で,室津港のデータに対しては13 mm/年となる.Shimazaki and Nakata (1980)では,これが応力蓄積速度に対応するものと考えられている.一方,弾性反発説に従えば,地震間の応力蓄積速度は室戸岬周辺の水準測量や験潮による沈降速度に比例する.しかし,これは前述のように5〜7 mm/年であり,平均隆起速度と大きな差がある.室戸岬周辺の地震時隆起には,弾性反発による隆起と残留隆起(=塑性変形)が含まれる.弾性変形は5〜7 mm/年の沈降速度に等しいと考えられるので,これを除いた量が塑性変形となる.余効変動を無視すると,宝永地震では最大約0.7 m,安政地震は約0.6 mの残留隆起があることになる.前杢(2001)の室戸岬周辺のヤッコカンザシの化石群体データからは,1,000年以内に1m以上の隆起は確認できない.また,塑性の力学に従うと,降伏応力を超えると変形と応力の比例関係は崩れるので,単純に残留隆起と地震の規模等との比を取ることは適切でない. 第2版の議論では,Scholz(1990)の時間予測モデルに否定的な研究なども取り上げられた.さらに,南海トラフ全体をひとまとめにして扱うことにしたので,第1版と同じ考え方で時間予測モデルを適用するのはおかしい,という指摘もあった. これらの批判的な議論が大勢を占め,分科会は時間予測モデルの採用に反対した.そして,他の海溝型地震や活断層の評価と同様に,再来間隔の平均値を用いた確率評価を使うべきであると結論した.この場合,確率は大きく低下する.このため,その後の地震調査委員会と政策委員会関係者の会議において,時間予測モデルの結果を採用する方針が決まった.筆者は,科学者と防災政策関係者との会議で,このような判断をしたことを批判するものではない.南海トラフの地震サイクルについての科学的知見が十分でなく,実際に90年で再来した事実がある以上,防災政策面からの議論が優先しても致し方ない,と考える.しかし,報告書にはこの経緯が記載されていない.筆者はこの経緯の記載を強く主張したが,受け入れられなかった.結果的に,あたかも科学的な判断のみで結論されたと見做される状況を招いてしまった.このことこそ,批判されるべきである.
著者
池田 あゆみ 谷 将之 金井 智恵子 髙山 悠子 大野 泰正 太田 晴久 山縣 文 山田 貴志 渡部 洋実 橋本 龍一郎 岡島 由佳 岩波 明 加藤 進昌
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.133-141, 2014-02-15

抄録 成人アスペルガー障害(AS)を対象に共感指数(EQ)およびシステム化指数(SQ)を含む自閉症スペクトラム障害関連の質問紙を施行し,ASの臨床的特徴と質問紙の有用性を検討した。健常群と比べAS群でEQが有意に低く,SQが有意に高かった。EQとSQに関してAS群の男女間に有意差はなく,ともに超男性脳傾向を示した。AS群においてのみEQと自閉症スペクトラム指数(AQ),SQとAQ,EQと対人的反応性指数(IRI)の相関を認めたが,EQとSQの相関,これらとパーソナリティ尺度との相関は認めなかった。EQおよびSQは,ASの低い共感能と高いシステム化能を反映する指標であり,パーソナリティに影響を受けないため,成人のASを診断する有用な指標となり得る。
著者
細井 義夫 漆原 佑介 橋本 拓磨
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

Muse細胞を用いて、① 正常組織の放射線障害を軽減するための研究と、② 低酸素で成り立つ幹細胞ニッチによる放射線抵抗性や多分化能の原因を解明し、癌幹細胞等での放射線抵抗性の克服に役立てると共に、Muse細胞の多分化能を高めて正常組織の放射線障害の治療に役立てるための研究を行なう。具体的には、放射線照射後に静注したMuse細胞が、骨髄幹細胞、小腸腺窩細胞、肺胞上皮細胞、皮膚上皮細胞に分化するかどうかを明らかにする。放射線感受性に関してはDNA2本鎖切断修復関連遺伝子、多分化能に関してはFbx15、Nanog、Oct3/4、Sox2、Klf4、c-Mycなどの遺伝子の発現と活性について調べる。
著者
松島 綱治 橋本 真一 倉知 慎 上羽 悟史 阿部 淳
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

伝子発現解析の結果からケモカイン受容体CXCR3に着目したところ、CD8陽性T細胞の活性化直後のリンパ組織内局在をCXCR3が制御することで、その後の免疫記憶CD8陽性T細胞の形成に影響を及ぼしていることが明らかになった。また、メモリー細胞において、CTLに特徴的なサイトカインやケモカインなどの遺伝子群の顕著な発現量上昇、細胞老化と関連深いリボゾーム蛋白類の発現量低下とを認めた。さらに一次メモリーと比較して、二次メモリーCTLではNK細胞特異的遺伝子の発現量上昇が認められ、老化メモリーCTLの特徴となることを明らかにした。
著者
橋本 三奈未 大木 愛 斉藤 美沙 木川 眞美
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.66, 2014

<b>目的</b> 人間の五感は、「視覚」に依存する割合が大きい。視覚は食物の好ましさの判断を最初に行うことが多く、味や口触りに対し優先的な先入観を与え、美味・不味の評価を左右すると言われる。そこで本研究では飲料を用いた官能評価を行い、カップの色が飲料の味に及ぼす影響について調査した。<b>方法</b> 2種類の飲料、紅茶(ジャワティ)・オレンジジュース(果汁100%)を用いて、甘味・渋味・苦味・酸味・爽快感等の10項目について、暖色系(赤・オレンジ・黄色)と寒色系(黄緑・青・紫)のグループに分け官能評価を行い、点数化し評価した。また、飲料の好ましさの順位をつけてもらった。官能評価後に自記式質問用紙にて、嗜好・色の好み等について質問した。<b>結果</b> 多くの項目でオレンジジュースの評価が高いが、渋味と苦味はジャワティが上回った。またカップの色によって味の感じ方が異なるかについては、ジャワティは寒色系カップの方が甘味・旨味・飲み易さの項目で評価が高かった。一方オレンジジュースは甘味と濃さが暖色系カップの評価が高く、渋味と苦味は寒色系カップの方が評価が高かった。この4項目で有意差がみられ(P<0.05)、飲料の種類(味)によってカップの色の影響に違いがあると示唆された。それぞれ2種類の飲料のカップで好ましさの順位を点数化したところ暖色系は2種類とも飲料の色とは反対の色が一位になり、寒色系はどちらも緑が一位になった。
著者
徳増 厚二 長沼 英明 橋本 晋一郎 伊藤 昭彦 和田 昌興 岡本 牧人 山根 雅昭
出版者
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
雑誌
Equilibrium Research (ISSN:03855716)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.64-72, 2007 (Released:2008-10-10)
参考文献数
17

Hyperosmotic solution of isosorbide has been used for treatment of Meniere's disease since Kitahara et al., Larsen et al. and Nozawa et al.. In recent studies reported that ADH is acting to open water channels, AQP-2 at the endlymphatic membrane and may act worse for labyrinthine hydrops. It is important the serum concentration of isosorbide after administration because ADH should be released if the serum osmotic pressure is elevated by isosorbide above more than 2% of normal serum osmotic pressure. In this study the equation predicting isosrbide serum concentration after oral administration was proposed on the basis of the data by Wakiya's report. It was confirmed the serum osmotic pressure remains below the threshold level for increasing ADH secretion by the routine method of 30 ml/once, 3 times every day. However, the method of 30 ml/once, single or two times every day should be recommended when the serum osmotic pressure before the medication is above 289 mOsm/kg.
著者
徳永 幹雄 橋本 公雄
出版者
九州大学
雑誌
健康科学 (ISSN:03877175)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.79-87, 1987-03-28
被引用文献数
1

全国大会を控えた高校テニス選手を対象にして, 皮膚温バイオフィードバックによるリラクセーション・トレーニングとイメージ・トレーニングを組み合わせたメンタル・トレーニングを10日間実施した。その主な結果を要約すると, 次のとおりである。1. リラクセーション・トレーニングについて 1) 1日に2〜3回のセッションでは第1セッションで最も皮膚温の上昇が顕著であった。2) 10回のうち, 5回目から平均して1℃以上の皮膚温の上昇がみられた。3) 平均皮膚温は第3セッションで上昇していた。4) 個人別にみると各セッションで皮膚温が3℃以上を示す者が6名中5名みられた。残りの1名は2℃以上を示すことはなかった。また, 平均皮膚温が10回のトレーニングの中で半分以上32℃以上を示すものは, 6名中4名であった。5) リラクセーション・トレーニング中に皮膚温と筋電を測定した結果, 皮膚温が上昇し筋電が下降した。2. イメージ・トレーニングについて 1) 全国大会を前にして, 6日間のイメージ・トレーニングを実施することができた。 2) イメージ・トレーニング中に皮膚温の低下傾向がみられた。 3) イメージ・トレーニング中には皮膚温と筋電を測定した結果, 皮膚温が低下した時.筋電は向上した。3. 大会前の状態不安は試合が近づくにしたがって, 認知的不安や身体的不安が高まり, 自信が低下した。4. 試合はダブルスで2勝したが, シングルスで3敗して, 逆転負けであった。しかし.No.1ダブルスはその後の大会で優秀な成績をおさめるまでに成長した。
著者
奥山 治美 浜崎 智仁 大櫛 陽一 浜 六郎 内野 元 渡邊 浩幸 橋本 道男
出版者
日本脂質栄養学会
雑誌
脂質栄養学 (ISSN:13434594)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.173-186, 2013 (Released:2013-10-01)
参考文献数
60
被引用文献数
1 1

Statins have been recognized clinically to raise blood glucose and glycated protein (HbA1c) levels enhancing the development of insulin resistance. However, most clinicians appear to adopt the interpretation that the benefit (prevention of CHD) outweighs the risk (new-onset of diabetes mellitus). Consistently, "Japan Atherosclerosis Society Guidelines for the Prevention of Atherosclerotic Cardiovascular Diseases 2012" recommends diabetics to maintain LDL-C levels below 120 mg/dL; 40 mg/dL lower than the value for those without risky complications. This recommendation necessitates many diabetics to use statins. However, we pointed out that statins exhibited no significant benefit for the prevention of CHD in the trials performed by scientists independent of industries after 2004, when a new regulation on clinical trials took effect in EU (Cholesterol Guidelines for Longevity, 2010). Here, we reviewed clinical evidence that statins could induce diabetes mellitus, and biochemical evidence that statins are toxic to mitochondria; they suppress electron transport and ATP generation through decreased prenyl-intermediate levels. They also inhibit seleno-protein synthesis and dolichol-mediated glycation of insulin receptor leading to insulin resistance and cardiac failure, similarly to the case of Se-deficiency. These mechanisms of statin actions are consistent with clinically observed decreases in blood ketone body, mitochondrial dysfunctions and enhanced glucose intolerance. Based on these lines of evidence, we urgently propose that statins are contraindicant to diabetics and their prescription should be restricted to special cases* for which medical doctors rationally decide to be necessary.
著者
遠又 靖丈 辻 一郎 杉山 賢明 橋本 修二 川戸 美由紀 山田 宏哉 世古 留美 村上 義孝 早川 岳人 林 正幸 加藤 昌弘 野田 龍也 尾島 俊之
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.679-685, 2014 (Released:2014-12-11)
参考文献数
10

目的 介護保険の統計資料を用いた研究において,健康日本21(第二次)の目標である「平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加」は,2011年から要介護 2 以上の認定者数が 1 年ごとに 1%ずつ徐々に低下した場合(健康寿命延伸シナリオ)に2020年に達成されうることが報告されている。本研究は,この健康寿命延伸シナリオを達成した場合の介護費・医療費の節減額を推定した。方法 要介護認定区分別の介護費・医療費(人口一人あたりの平均)の基礎資料として,介護給付費実態調査と宮城県大崎市の調査データを用いた。2011~2020年の自然経過(現状シナリオ)の要介護認定者数は,将来の人口構成が「日本の将来推計人口」のとおりで,年齢階級別の要介護認定者(要介護 2 以上で区分別)の出現割合が2010年と同じである場合とし推定した。次に,健康寿命延伸シナリオ達成による要介護認定者の減少人数を算出した上で,介護費・医療費の推定節減額を算出した。結果 各年次の要介護 2 以上の減少分がすべて「認定なし」に移行すると仮定した場合,2011~2020年の累計で 5 兆2,914億円が節減されると推定された。さらに要介護 2 以上の減少分がすべて「要介護 1」に移行すると仮定した場合,同期間の累計で 2 兆4,914億円が節減されると推定された。結論 健康日本21(第二次)の達成によって約 2 兆 5 千億円~5 兆 3 千億円の介護費・医療費の節減という,健康づくり政策の投資効果の目安が明らかとなった。
著者
橋本実 校
出版者
雄山閣
巻号頁・発行日
vol.中世篇, 1938