著者
高岩 義信 九後 太一 早川 尚男 棚橋 誠治 金谷 和至 五島 敏芳 小沼 通二 伊藤 憲二 伊藤 和行 九後 太一 受川 史彦 平田 光司 小長谷 大介 田中 希生 田中 正 難波 忠清 西谷 正 吉川 直志 坂東 昌子
出版者
筑波技術大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-11-18

日本の素粒子論研究が世界的に評価される礎を築いた湯川秀樹・朝永振一郎・坂田昌一の遺した資料を活用してその学問の系譜を研究することを目標とし、その資料の利用環境整備を行った。史料データベースを充実させネットワーク上のサーバーを介して一般に公開している。このサーバで稼働するオープンソフトウェアの検討およびカスタマイズ、さらにその後継ソフトウェアの検討を行った。またこれらの資料を科学史研究に利用するのに有益な史料作成者データのデータベースを、史料カタログと連携するものとして構築することによって、史料の有効利用に資することができるようにすることを検討した。また今後へ向けての課題の検討を行った。
著者
吉田 信裕 舟橋 啓臣 今井 常夫 田中 勇治 飛永 純一 山田 二三夫 和田 応樹 束村 恭輔 森田 孝子 高木 弘
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.1296-1300, 1995-07-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
21

1979年から1992年までに,当教室では甲状腺分化癌手術を392例経験したが,このうち20歳未満の若年者は18例であった.若年者症例にも成人と同様,「(1)甲状腺全摘,(2)両側頸部郭清,(3)上皮小体自家移植」の基本術式を原則として施行してきた.腫瘍径やリンパ節転移などを成人と比較,また術後経過についてQuality of lifeを含め追跡し,当教室の術式の是非を検討した.腫瘍径はt2以上が全体の約80%を占めたが,成人は60%に留まった.またリンパ節転移は約90%の症例に認めたが,成人例は76%であった.若年者は手術時に成人より進行していたが,18例のうち1例も再発を認めていない.また術後の合併症は,軽度の上皮小体機能低下症1例と術創ケロイド3例のみであった. 10歳以下の症例の成長・発育にも何ら問題はなく,適齢期に達した女性5症例のうち3例は児を設けている.充分な根治性と良好な術後経過を期待できる,妥当な術式と考えられた.
著者
浅野 秀剛 恋田 知子 相田 満 太田 尚宏 青木 睦 田中 大士 入口 敦志 大友 一雄
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.40, pp.1-16, 2015-07-31

●メッセージ画像データベースへの期待●研究ノート室町の信仰と物語草子―骸骨の物語絵をめぐって―生き物供養と橋供養―随心院蔵『慶長五年多摩六郷橋供養願文』と関連して―多摩地域の資料保存利用機関との連携に向けて●トピックス度重なる災害を乗り越えて―被災地釜石市の市庁舎燃焼文書のレスキュー―連続講座「くずし字で読む『百人一首』」特別展示「韓国古版画博物館名品展」平成27年度国文学研究資料館「古典の日」講演会第39回国際日本文学研究集会『幕藩政アーカイブズの総合的研究』の刊行総合研究大学院大学日本文学研究専攻の近況
著者
日本皮膚科学会疥癬診療ガイドライン策定委員会 石井 則久 浅井 俊弥 朝比奈 昭彦 石河 晃 今村 英一 加藤 豊範 金澤 伸雄 久保田 由美子 黒須 一見 幸野 健 小茂田 昌代 関根 万里 田中 勝 谷口 裕子 常深 祐一郎 夏秋 優 廣田 孝司 牧上 久仁子 松田 知子 吉住 順子 四津 里英 和田 康夫
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.125, no.11, pp.2023-2048, 2015-10-20 (Released:2015-10-22)
参考文献数
185

Here, we present our new guideline for the diagnosis and treatment of scabies which we, the executive committee convened by the Japanese Dermatological Association, developed to ensure proper diagnosis and treatment of scabies in Japan. Approval of phenothrin topical use under the National Health Insurance in August 2014 has contributed to this action. Permethrin, a topical anti-scabietic medication belonging to the same pyrethroid group as phenothrin, is already in use worldwide. For making proper diagnosis of scabies, following three points should be taken into consideration: clinical findings, detection of the mite(s) (Sarcoptes scabiei var. hominis), and epidemiological findings. The diagnosis is confirmed when the mites or their eggs are identified by microscopy or by dermoscopy. As we now have a choice of phenothrin, the first line therapy for classical scabies is either topical phenothrin lotion or oral ivermectin. Second line for topical treatment is sulfur-containing ointments, crotamiton cream, or benzyl benzoate lotion. Gamma-BHC ointment is no more provided for clinical use. If the patient is immunosuppressed, the treatment option is still the same, but he or she should be followed up closely. If the symptoms persist, diagnosis and treatment must be reassessed. For hyperkeratotic (crusted) scabies and nail scabies, removal of thick scabs, cutting of nails, and occlusive dressing are required along with topical and/or oral treatments. It is important to apply topical anti-scabietic lotion/cream/ointment below the neck for classical scabies or to the whole body for hyperkeratotic scabies, including the hands, fingers and genitals. For children and elderlies, it is recommended to apply treatment to the whole body even in classical scabies. The dosage for ivermectin is a single oral administration of approximately 200 μg/kg body weight. It should be taken on an empty stomach with water. Administration of a second dose should be considered at one-week with new lesions and/or with detection of mites. Safety and effectiveness of combined treatment with topical and oral medications are not yet confirmed. Further assessment is needed. Taking preventative measures is as important as treating those infected. It is essential to educate patients and healthcare workers and conduct epidemiological studies to prevent further spread of the disease through effectively utilizing available resources including manpower, finance, logistics, and time. (Jpn J Dermatol 125: 2023-, 2015)
著者
山内 一史 望月 悦子 田中 裕二 丸山 良子 石川 稔生
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.7-12, 1983-03

3種のインスタントコーヒー(NESCAFE GOLD BLEND DECAFFEINATED, NESCAFE GOLD BLEND及びMAXIM)を用いて,二重盲検法により,暗算の作業量を指標としてカフェインの効果を調べた。結果は次の通りである。(1) NESCAFE GOLD BLEND DECAFFEINATED飲用群を対照群として,NESCAFE GOLD BLEND飲用群,MAXIM飲用群との間で暗算作業量の2群比較を行うと,いずれもカフェインを充分含有していると考えられる後者の飲用群に,作業量の増加がみられた。(2)被験者は,インスタントコーヒー飲用直後にカフェイン含有の有無を推定することは出来なかったが,カフェイン含有インスタントコーヒー飲用群では,暗算作業の能率の向上を主観的に感じている者の多いことが示された。(3)インスタントコーヒーカップ一杯に通常含まれる量の2倍程度のカフェイン飲用では,脈拍数の変化はみられなかった。以上の実験結果から,NESCAFE GOLD BLEND DECAFFEINATED飲用群を対照とした暗算作業実験の作業量の増加は,カフェインの中枢神経興奮作用によるものと考えられ,この実験がカフェインの作用を客観的定量的に調べる手軽な方法として,今後の研究に役立つものと考えられる。
著者
田中 一彦
雑誌
人文研究 (ISSN:04913329)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.963-976, 2001-12
著者
田中 賢二 石綿 元
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.207-212, 2005

高等学校学習指導要領において,「素粒子」が登場したのは,平成元年(1989)改訂の要領である。科目<物理II>で,学習内容の最終テーマ(課題研究を除く)として導入されている。その後の平成11年(1989)改訂でも引き続き導入されており,高等学校物理における一つの学習内容として定着を見せている。「素粒子」の取り扱いに関する変遷を2回の指導要領改訂に対応した教科書でみると,新教科書は旧教科書に比べて言及されている「素粒子」が拡充し,未確認や研究中との言及が増加し,問題数が増えていることなどが判る。

10 0 0 0 OA ASEANのFTA政策

著者
田中菜採兒
出版者
国立国会図書館
雑誌
調査と情報 (ISSN:13492098)
巻号頁・発行日
no.792, 2013-06-21
著者
若菜 宣明 中林 敦代 本間 和宏 大松 孝樹 平井 香織 田中 越郎
出版者
JAPAN HEALTH MEDICINE ASSOCIATION
雑誌
日本健康医学会雑誌 (ISSN:13430025)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.44-48, 2007-07-31 (Released:2017-12-28)
参考文献数
19

ビルベリーは夜間視力を改善するといわれている。しかしいくつかの臨床試験が試みられているものの,はっきりした結果は出ていない。ブルーベリーはビルベリーと近縁の植物で,日本ではビルベリーとしばしば混同されている。従って多くの日本人はブルーベリーが視力改善に効果があると思っているが,ブルーベリーの眼機能に関する研究はほとんどなされていない。本研究ではブルーベリーが眼機能を改善するか否かを調べた。7人の健康成人に10gの乾燥ブルーベリーを摂取させ,4時間後に眼機能を評価した。暗順応時間,視野,流涙量(シルマー試験で評価),まばたき回数,自覚所見には改善は見られなかった。また,10人の健康成人に毎朝7gの乾燥ブルーベリーを21日間摂取させたところ,やはり暗順応時間,視野,流涙量,まはたき回数,自覚所見には改善は見られなかった。すなわち,今回の17人の被検者で調べた限りでは,一般的摂取量のブルーベリーでは明らかな眼機能改善効果は見い出せなかった。
著者
山口 陽子 田中 博之
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.131-135, 2017-09-20 (Released:2017-09-29)
参考文献数
8

目的:救急救命士らが意識レベルをJapan Coma Scaleで1(以下,JCS-1)と判定する際,何を根拠にJCS-1と判断しているのか,を調査する.方法:2011年7月1日以降25ヶ月間に救急車で当院へ搬送され,救急救命士らが現場で意識レベルをJCS-1と判定し,かつ当院搬入後,確認のための質問に対する回答が得られた症例を対象として調べた.結果:対象となった105例を調査すると,救急救命士らが意識レベルをJCS-1と判定した根拠として,「ボーッと,あるいはボンヤリしていた」が61.0%,「反応が鈍い」あるいは「返答が遅かった」が47.6%で挙げられていた.結論:救急救命士らは上述の「印象」によってJCS-1と判定していた.このような印象は「今ひとつハッキリしない」状態を捉えるには有用と考えられる.ただし,救急救命士らはJCS-2あるいは-3に該当するかもしれない症例をJCS-1と判定している可能性があり,見当識あるいは見当識障害を正しく認識できていないと考えられた.
著者
田中 彰吾
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.205-210, 2013 (Released:2016-04-15)
参考文献数
30
被引用文献数
1 2

現象学的な観点から運動学習について再考する.現象学的身体論の哲学者メルロ=ポンティは,脳損傷により視覚性失認に陥った患者シュナイダーの症状を分析することで,身体図式の観点から運動障害の本質を明らかにしている.本稿では,この分析を手がかりにして,身体運動の記述に必要な三つの概念(身体図式,身体イメージ,指向弓)を析出する.そして,メルロ=ポンティの考察を順序立てて逆方向にたどることで,運動学習の過程を再考する.学習者は,指向弓を発動させて可能的状況を投射し,身体イメージを通じて運動のシミュレーションを行い,新しく創発する運動を経験し,それを身体図式に定着させてゆく.身体運動のコツをつかむことは,身体図式の再編を経験することなのである.