著者
加納 和雄 Jowita Kramer 横山 剛 田中 裕成 Sebastian Nehrdich 中山 慧輝 小南 薫 小谷 昂久
出版者
対法雑誌刊行会
雑誌
対法雑誌 (ISSN:24355674)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.39-85, 2023 (Released:2023-12-31)

Sthiramati's Tattvārthā, the extensive commentary on the Abhidharmakośa and its bhāṣya, had been known only in the form of fragments of Chinese translations, fragments of Uyghur translation from the lost Chinese translation, and Tibetan translation. In recent years, however, the original Sanskrit text of the Tattvārthā has become available, and the results of the research have been published. As for the chapter of Karmanirdeśa (Chapter 4), its Sanskrit text on Abhidharmakośa verses 4.34–37 has been published. In this paper, we will continue the translation of the Tattvārthā focusing on verse 4.36cd. The verse discusses the scope and motivation of the acquisition of non-restraints (asaṃvara). The non-restraints is the non-information (avijñapti) that keeps away the good and habituates the bad, and is said to be possessed by those who kill for their own lives (slaughterers, hunters, executioners, etc.) and by those who steal (thieves, etc.). Verses 36cd discusses to whom, to which evil karma, and by which cause the non-restraints is acquired. In addition, this paper will present the texts and translations of Vasubandhu's Abhidharmakośa/bhāṣya and Saṃghabhadra's 順正理論 in order to clarify the developement of interpretation from Vasubandhu via Saṅghabhadra to Sthiramati. Then, we will identify passages of Saṅghabhadra that Sthiramati seems to silently borrow, and try to recover some parts of the original text of Saṃghabhadra.
著者
山地 康大郎 隅 健次 田中 聡也
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.823-828, 2016-05-31 (Released:2016-11-30)
参考文献数
24

子宮全摘後に膣断端離開により小腸脱出をきたした2症例を経験したので報告する。症例1は33歳,女性。卵巣腫瘍に対し腹腔鏡下子宮全摘,付属器切除を施行され,術後2ヵ月目の性交渉直後より腹痛を自覚し当院を受診した。膣より小腸の脱出あり緊急手術を施行された。膣断端が離解し回腸が80cmにわたり嵌頓していた。腸管壊死はなし。膣断端閉鎖を施行された。また総腸間膜症が認められた。症例2は53歳,女性。子宮筋腫に対し腹式子宮全摘を施行され,術後2ヵ月目に排便後,腹痛と膣脱出物を自覚し当院を受診した。膣より小腸の脱出あり緊急手術を施行された。膣断端が離解し回腸が1mにわたり嵌頓していた。腸管壊死はなし。膣断端閉鎖を施行された。本症でも総腸間膜症あり。子宮全摘後の膣断端離開はまれな合併症だが,小腸嵌頓が生じると症状が激烈であるため緊急手術の必要がある。また総腸間膜症が小腸脱出を助長する一因となることが示唆された。
著者
岩間 信之 中島 美那子 浅川 達人 田中 耕市 佐々木 緑 駒木 伸比古 池田 真志 今井 具子 貝沼 恵美
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.170-185, 2023 (Released:2023-06-09)
参考文献数
61

本研究の目的は,外国人散在地域を事例に,外国にルーツのある子どもたちの成育環境と健康状態の関係を解明することにある.外国人労働者が増加する今日,外国人世帯の生活環境の改善は喫緊の課題である.中でも,外国人散在地域では,外国にルーツのある子どもたちの健全な成育環境の確保が難しいと推測される.そこで本研究では,外国人散在地域に該当する地方都市を事例に,3歳児健診データを分析した.その結果,成育環境の悪化がう蝕(虫歯)などの健康被害を誘引し得ることが明らかになった.特に,所得が低く社会的に孤立していると考えられる外国人世帯の子どもたちの間で,健康被害が顕著であった.一方,社会的統合の程度が高いと推測される世帯では,こうした傾向はみられなかった.社会的排除状態にある外国人世帯は,家族や社会から十分な支援を受けにくい.このことが子どもたちの成育環境を悪化させ,健康被害をもたらすと考えられる.
著者
荻原 啓文 加茂 智彦 田中 亮造 加藤 巧 遠藤 まゆみ 角田 玲子 伏木 宏彰
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.108-116, 2021 (Released:2021-02-19)
参考文献数
40

【目的】右小脳・脳幹梗塞による中枢性めまいと両側前庭障害を合併した症例に対する前庭リハビリテーションの効果を検討した。【方法】症例は40 歳代男性,めまい・ふらつきの改善を目的として当院を受診した。頭頸部の運動を伴う身体運動によってめまいやふらつきが生じ仕事復帰が困難な状況であった。理学療法士による前庭リハビリテーションと運動指導を実施した。【結果】Dizziness Handicap Inventory (DHI)_Functional,Dynamic Gait Index (DGI),Functional Gait Assessment (FGA) に改善が認められた。【結論】脳血管障害から中枢性めまいを呈した症例に対する前庭リハビリテーションは歩行能力やバランス能力,ADL の改善に有効な可能性があることが示唆された。
著者
田中 拓道 金子 唯 辛島 龍一 岩下 晋輔 入江 弘基 吉野 幸生 笠岡 俊志
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.19, no.6, pp.741-744, 2016-12-31 (Released:2016-12-31)
参考文献数
7

症例1:55歳,男性。主訴,意識障害。既往歴,2型糖尿病。早朝に唸り声を上げているのを家人が発見,呼びかけても返答がないため救急要請。救急隊血糖測定で51mg/dL。当院救急外来搬入時血糖測定を施行し35mg/dL。ブドウ糖投与し,意識レベル改善,経過観察の後,独歩帰宅となった。症例2:74歳,男性。主訴,意識障害。既往歴,2型糖尿病。就寝後の排尿介助時に意識が朦朧としており,3時間後の排尿介助時は呼びかけに反応がなく,救急要請。救急隊血糖測定で61mg/dL。当院救急外来搬入時血糖測定を施行し36mg/dL。ブドウ糖を投与し,意識レベル改善,経過観察の後,独歩帰宅となった。今回経験した2例は低血糖発作症例であったが,病院前ブドウ糖投与プロトコール適応とならなかった。
著者
竹沢 泰子 斎藤 成也 栗本 英世 貴堂 嘉之 坂元 ひろ子 スチュアート ヘンリー 松田 素二 田中 雅一 高階 絵里加 高木 博志 山室 信一 小牧 幸代
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

本研究は、京都大学人文科学研究所における定期的な共同研究会と2002年に国際人類学民族学会議において東京と京都において行った国際シンポジウムをもとに、推進してきた。共同研究では年間13日間開催し、毎回5時間以上かけ2人以上が報告を担当した。これまで検討してきた人種の概念に加え、人種の表象と表現に焦点を当てながら、人種の実在性についても、発表や討議を通して研究を発展させた。本研究の最大の成果は、2002年に国際人類学民族学会議において東京と京都において行った国際シンポジウムをもとに、学術研究書をまもなく刊行することである(竹沢泰子編 人文書院 2004)。この英語版も現在アメリカ合衆国大学出版局からの出版にむけて、準備中である。本研究の特色のひとつは、その学術分野と対象地域の多様性にある。さまざまな地域・ディシプリンの人種概念を包括的に理解する装置として、編者(研究代表者)は、小文字のrace、大文字のRace、抵抗としての人種RR(race as resistance)を主張する。それによって部落差別などの意見目に見えない差別の他地域との共通性が見えてくる。さらに、それぞれの三つの位相がいかに連関するかも論じた。また人種概念の構築や発展にとって、近代の植民地主義と国民国家形成がいかに背後に絡んでいるかも考察した。具体的には、まず広告、風刺画、文学作品、芸術作品に見られる人種の表象、アフリカや南米でのアフリカ人の抵抗運動、言説分析、ヒトゲノムや形質(歯や頭骨)からみたヒトの多様性なである。地域的にも、琉球、中国、インド、ドイツ、フランス、アフリカ、アメリカ、南米などにわたった。
著者
清水 基之 田中 英夫 高橋 佑紀 古賀 義孝 瀧口 俊一 大木元 繁 稲葉 静代 松岡 裕之 宮島 有果 高木 剛 入江 ふじこ 伴場 啓人 吉見 富洋 鈴木 智之 荒木 勇雄 白井 千香 松本 小百合 柴田 敏之 永井 仁美 藤田 利枝 緒方 剛
出版者
国立保健医療科学院
雑誌
保健医療科学 (ISSN:13476459)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.271-277, 2023-08-31 (Released:2023-09-21)
参考文献数
22

目的:日本の新型コロナウイルス第6波オミクロン株陽性者の致命率を算出し,これを第5波デルタ株陽性者と比較する.方法:2022年1月に7県3中核市3保健所で新型コロナウイルス感染症と診断され届出られた40歳以上の21,821人を,当時の国内での変異型流行状況からオミクロン株陽性者とみなし,対象者とした.死亡事実の把握は,感染症法に基づく死亡届によるpassive follow up法を用いた.2021年8月~9月にCOVID-19と診断された16,320人を当時の国内での変異株流行状況からデルタ株陽性者とみなし,同じ方法で算出した致命率と比較した.結果:オミクロン株陽性者の30日致命率は,40歳代0.026%(95%信頼区間:0.00%~0.061%),50歳代0.021%(0.00%~0.061%),60歳代0.14%(0.00%~0.27%),70歳代0.74%(0.37%~1.12%),80歳代2.77%(1.84%~3.70%),90歳代以上5.18%(3.38%~6.99%)であった.デルタ株陽性者の致命率との年齢階級別比は,0.21,0.079,0.18,0.36,0.49,0.59となり,40歳代から80歳代のオミクロン株陽性者の30日致命率は,デルタ株陽性者のそれに比べて有意に低かった.また,2020年の40歳以上の総人口を基準人口とした両株の陽性者における年齢調整致命率比は0.42(95%信頼区間:0.40-0.45)と,オミクロン株陽性者の致命率が有意に低値を示した.結論:日本の50歳以上90歳未満のCOVID-19第6波オミクロン株陽性者の致命率は,第5波デルタ株陽性者に比べて有意に低値であった.
著者
新井 康平 加登 豊 坂口 順也 田中 政旭
出版者
日本管理会計学会
雑誌
管理会計学 : ⽇本管理会計学会誌 : 経営管理のための総合雑誌 (ISSN:09187863)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.49-69, 2010-01-10 (Released:2019-03-31)

本論文の目的は,工場や事業所の製品原価計算について,その実態を明らかにすることである.管理会計教育における製品原価計算の割合は依然として大きいにもかかわらず,近年,この領域が研究者によって研究されることは少なくなってしまった.そこで本論文は,規範的な議論ではなく,実証的かつ経験的な方法によって製品原価計算の利用目的と設計原理を探求する.探索的因子分析の結果,製品原価計算の5つの利用目的が明らかとなった.また,これらの利用目的と技術変数などが,製品原価の範囲,総合/個別原価計算の選択,原価情報の報告相手,といった設計要素に影響を与えることが明らかとなった.
著者
北村 亜也 田中 啓 松島 実穂 松澤 由記子 谷垣 伸治 小林 陽一
出版者
一般社団法人 日本周産期・新生児医学会
雑誌
日本周産期・新生児医学会雑誌 (ISSN:1348964X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.101-105, 2020 (Released:2020-05-13)
参考文献数
13

産科出血は妊産褥婦死亡の主要な原因を占め,速やかな対応を必要とする.近年,子宮動脈塞栓術(UAE)は産科出血に対する治療法として頻用されているが,生殖能への影響は十分に評価されていない.産科出血に対するUAEが月経再開,妊孕性,妊娠合併症に与える影響について後方視的に調査した.産科出血に対してUAEを行った78例のうち,追跡できた53例の月経再開率は98.1%(52/53例)であった.月経再開した52例中,挙児希望があった15例のうち,11例が妊娠成立し,8例が分娩に至った.そのうち3例が前置胎盤となり,その全例で癒着胎盤を認め帝王切開同時子宮全摘術を実施した.本検討により,UAEは月経再開や妊孕性には概ね影響を与えないが,妊娠例では癒着胎盤の発生率を高める可能性があることが明らかになった.UAE後の妊娠については,ハイリスク妊娠としての慎重な管理と十分な患者説明が必要である.
著者
田中 美穂
出版者
独立行政法人 国立高等専門学校機構 大分工業高等専門学校
雑誌
大分工業高等専門学校紀要 (ISSN:13460781)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.1-6, 2016-11-18 (Released:2018-02-28)
参考文献数
16

King John, the fifth and youngest son of Henry II, lord of Ireland and kingof England, duke of Normandy and of Aquitaine, and court of Anjou,died 18/19 October1216. This year is the anniversary of his death and the international conference,‘King John 1216-2016, 800 years’was held at Dublin Castle, built under John’s order. He is one of the most important figures of the English in Irish history. This paper introduces the programme of the 1st day of the conference and showshow Johnis regarded as a lord of Ireland among scholars recently.
著者
田中 均 柏木 信一郎 HITOSHI TANAKA Shinichiro KASHIWAGI
出版者
東京理科大学教育支援機構教職教育研究センター
雑誌
東京理科大学教職教育研究 (ISSN:24327565)
巻号頁・発行日
no.6, pp.83-91, 2021-03-19

平成30 年告示の高等学校学習指導要領に沿って文部科学省が通知した、30 文科初第1845 号「小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)」・平成31 年3 月29 日(以降、「指導要録改善通知」)により、令和4 年度(2022 年度)入学生から順次、高等学校の生徒指導要録に各教科の観点別学習状況の評価(いわゆる観点別評価)が記載されることとなった。さらに、令和7 年度(2025 年度)大学入学者選抜から、調査書に、評定だけでなく、観点別評価が記載されることになった。これまで、高等学校における観点別評価については、設置者により取組みに温度差があったが、全国一斉の取組みとなり、高等学校現場においてもようやく観点別評価の研究が進むと思われる。神奈川県立高校においては、平成18 年度から観点別評価を導入、実施してきたが、その経緯を踏まえて実施上の課題と今後の活用について論じたい。
著者
田中 悠美子
出版者
The Society for Research in Asiatic Music (Toyo Ongaku Gakkai, TOG)
雑誌
東洋音楽研究 (ISSN:00393851)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.67, pp.1-22,L1, 2002-08-20 (Released:2010-02-25)
参考文献数
26

Itchu-bushi, a genre of joruri narrative, was originated by Miyako Itchu I in Kyoto in the Genroku era (1688-1703). There is debate as to whether pieces in the contemporary repertoire were composed by Itchu: some scholars feel that some of them may have been composed or revised by Miyako Kunitayu Hanchu (a student of Itchu I who later became independent and started bungo-bushi, another school of joruri narrative). Other pieces are thought to be compositions or revisions by Itchu V who revived itchu-bushi with the help of a kato-bushi shamisen player, Sugano Joyu I. Kato-bushi is also another school of joruri. Two factors make it difficult to identify the composers of joruri. Firstly, published texts are limited in number. Secondly, few records of performances exist due to the fact that compositions were not performed in the theater but in the salon.Nonetheless, there exist a core of pieces which are generally identified as Itchu's compositions. For this purpose of this paper, I selected twelve pieces, the names of melody types of which are identified in published texts. Ten pieces included in the staff notation form, compiled by the Hogaku Chosa-gakari (Department of Research in Japanese Traditional Music) which was attached to the Tokyo Ongaku Gakko (Tokyo Academy of Music) in the first half of 20th century; or in numeral notation form transcribed by Asada Shotetsu. I transcribed the remaining two pieces from sound recordings. Analysis of these twelve pieces in those contemporary notation has enabled me to classify melody types used by Itchu I in terms of their musical functions, identify the basic melodies (kihon-ji) which are used frequently in itchu-bushi narrative style, and observe the frequency of borrowings from other schools and arrangements of melody types used in each piece.The results of the analysis are as follows.(1) An itchu-bushi piece centers on the basic units (jishitsu tangen), is divided into sections by its connecting units (kessetsu tangen), and is varied musically by inserting figurative units (moyo tangen). Lots of melody types are related to other schools of joruri.(2) The basic units are classified into basic and borrowed motives. The former corresponds to the basic melodies (kihon-ji), and the latter comes from the other schools of joruri such as bungo-bushi, gidayu-bushi. Representative patterns of kihon-ji which listeners may perceive as typical itchu-bushi style are the patterns E, I and J of ‘futsu-ji’ in Score 2. The patterns named ‘haya-ji’ (hE, hI, hJ hK, hM, ) in Score 2 are also typical, and they are often quoted in the other shamisen music as typical itchu-bushi melody.(3) After studying the arrangements of melody types used in each piece, I can conclude that all twelve pieces analyzed contain melodies borrowed from other narrative genres. It is safe to say that the descendants of Itchu I (Hanchu, Itchu V and Joyu I) have added some revisions to the original pieces.
著者
田中 宗彦
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.352-358, 1998 (Released:2013-02-19)
参考文献数
6
被引用文献数
1
著者
田中 毅弘
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.76, pp.1-9, 2000-01-25 (Released:2017-09-05)
参考文献数
6
被引用文献数
4

世界中の珍しい水生生物を間近に見たいという願望から生まれた水族館は,その時代の人々のニーズに応えながら施設の形や機能を変化させてきた.本研究では,水族館における設備・維持管理がどのように行われているかについて,全国動物園水族館協会に登録のある47都道府県に設置されている水族館を対象に,設備・維持管理およびそれらに関連した省エネルギー対策,防災・防犯対策,水族館の特徴ともいえる水槽や飼育などに関する設備・維持管理の内容を考慮して17の設問によるアンケート調査を行い,それらの分析結果から傾向と特徴をまとめた.
著者
末次 一博 白石 秀子 泉 愛子 田中 弘 芝 篤志
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.44-56, 1994-06-30 (Released:2010-08-06)
参考文献数
21
被引用文献数
2 3

A large variety of microorganisms such as Propionibacterium acnes and Staphlococcus epidermidis exist on the human skin surface, forming a skin microbial flora. This flora is likely to influence the skin surface defence and the skin surface condition. This report covers the correlation between the skin microbial flora and the skin surface condition.We found that the larger numbers of P. acnes are concerned in the worsening of skin surface condition. The skin condition closely correlated to the amount of free fatty acids on the skin, and also we found that the larger quantity of the free fatty acids leads the worsening of skin surface condition. These results suggest that the lipase of P. acnes may hydrolyze triglycerides on the skin surface into the free fatty acids which irritate the skin.On the other hand, we found that both S. epidermidis itself and the peptides produced from various proteins by S. epidermidis have high antioxidative activity. This result suggests that S. epidermidis protects the lipids on the skin from oxidation caused by e. g. ultraviolet rays.From these results we suggest that P. acnes make worse the skin surface condition, whereas S. epidermidis serves an important function of prevention of the worsening of the skin condition by harmful lipids peroxides.