著者
白川 真澄 中山 浩太郎 原 隆浩 西尾 章治郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

文書をあらかじめ設定したカテゴリに分類するタスクは,情報検索の分野において重要な課題である.文書分類の一般的なアプローチとしてナイーブベイズが挙げられるが,教師データを用意するためのコストが問題であった.そこで本研究では,Wikipediaのカテゴリ構造を解析することで,ナイーブベイズに必要な教師データ,すなわち,ある語句が出現したときのカテゴリの事後確率を自動的に計算する手法を提案する.
著者
白田 由香利 橋本 隆子
出版者
学習院大学
雑誌
學習院大學經濟論集 (ISSN:00163953)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.61-81, 2010-07
被引用文献数
1

本稿では,債券に関する数学,債券数学(Bond Mathematics)をビジュアルなアプローチで教授する方法について述べる.題材は,確定利付き債券の価格関数の特徴説明,および,イミュニゼーションである。これらは金融工学の基礎知識として重要なものである。ビジュアルアプローチの導入により,債券価格関数を多変数関数から次元を落として説明していくことで,学生は体系的な理解が得られる。また,イミュニゼーションの連立方程式もビジュアルな教材により,デュレーションおよびコンベキシティを説明すると,理解が深まる。
著者
黒沢 幸子 日高 潤子 張替 裕子 田島 佐登史 Sachiko Kurosawa Junko Hidaka Yuko Harigae Satoshi Tajima 目白大学人間学部 目白大学人間学部 目白大学人間学部 目白大学人間学部 Mejiro University Faculty of Human Sciences Mejiro University Faculty of Human Sciences Mejiro University Faculty of Human Sciences Mejiro University Faculty of Human Sciences
出版者
目白大学
雑誌
目白大学心理学研究 (ISSN:13497103)
巻号頁・発行日
no.4, pp.11-23, 2008

筆者らは心理学を専攻する大学生をボランティアとして,小・中学校へ派遣するシステムを構築した。この「メンタルサポート・ボランティア活動」システムは,子どもたちの心理的支援のためのボランティア活動と,それを支える大学での授業から成り立っている。本研究は,このシステムにおいてボランティア活動を体験した学生の変化・成長の様相を明らかにすることを目的とした。そのため,学生が活動を振り返って記述した感想と活動評価アンケートへの回答を対象として,KJ法による分類を行った。分析対象となった回答は,延べ179名分であった。分析の結果,学生の変化・成長は,「学生自身の人間的変化・成長」,「現場での実践から得た学び」,「授業から得た学び」の3つの大グループと,その他3つの中グループに分類された。この3つの大グループは,相互作用・相互促進していることが見出された。キャリア教育の視点から見た学生の変化・成長は,「自他の理解能力」,「コミュニケーション能力」の2つに集約された。また,本システムにおけるボランティア活動が学生の「人間関係形成能力」を育成している可能性が示唆された。
著者
田尻 秀幸 白石 偉久 近江 雅人 春名 正光
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.95, no.459, pp.7-12, 1996-01-18
参考文献数
13

我々は前回のOPE研究会で、低コヒーレンス光干渉に基づく新たな屈折率nと厚さt同時測定法を提案した。本測定法では、干渉計の参照光ミラーに加えて、測定サンプルまたは集光レンズをも微動ステージ上に搭載して走査する。本稿では、測定サンプル走査法によるn、t同時測定の基礎実験結果を示し、その測定精度について検討する。現状の測定系では、厚さ〜1mmの透明板においで測定精度≧0.3%が得られ、提案した測定法の有効性を実証した。また、0.1μm/ステップのステージを用いれば、サンプル厚≧100μmで測定精度0.1%が十分に期待できる。
著者
四方 崇文 山下 邦治 白田 光司 町田 洋一
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.78, no.6, pp.1104-1111, 2012 (Released:2012-11-28)
参考文献数
21
被引用文献数
4 7

調査船に LED 灯を装備してスルメイカを対象にしたイカ釣り操業を行った。メタルハライド(MH)灯 78 灯による操業を基準に比較したところ,LED 灯単用操業では漁獲量は大きく減少したが,LED 灯 216 灯と MH 灯 24 灯の併用操業では漁獲量の減少が小さく,漁灯点灯のための燃油消費は大幅に減少した。以上より,両灯を併用することで漁獲量をある程度維持しつつ燃油節減できることが分かった。MH 灯に比べて LED 灯は船体近くの限られた範囲にのみ光を放射しており,配光の違いが漁獲性能を左右すると考えられた。
著者
川口 章 山野 眞利子 白井 幹康 藤里 俊哉
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

肺移植に伴う除神経は咳反射や気管支収縮などの生体防衛反応を廃絶し、移植後の感染症の頻度と重症度を増加させている。移植肺はレシピエントと外界のはざまにあるため、レシピエントからは拒絶反応、外界からは病原微生物による感染の対象となっている。求心性神経の再生の有無、その時期や経路を明らかにすることは、肺移植後の感染症の抑制や免疫抑制療法の改善につながり、肺移植の成績の改善に寄与するものと考えられる。方法右肺移植をした後に左肺を切除し、移植肺に呼吸を依存したラット(移植群)において右肺門を郭清したラット(郭清群)と比較して経時的に、(1)Caspian(30mg/kg)を静注し迷走神経を介した除脈反射の回復を観察し、(2)Hering-Breuer反射の回復を検討した。(3)形態学的検査で神経ペプチド(CGRP,Substance-P)の有無と局在を検討し、(4)神経トレーサーを移植肺に注入し、動物を犠牲死させてその局在を検討した。結果(1)Capsaicin静注に対する除脈反射は73%±10%(減少拍数/前拍数)であった。移植後消失したこの反射が全例で53%(平均-2SD)まで回復するのに郭清群で3カ月、移植群で4カ月を要した。(2)Hering-Breuer反射は正常で5.0±2.6(20cm水柱での無呼吸/前呼吸間隔)であった。これが全例で2.4(平均-1SD)以上となるのに郭清群で3カ月、移植群で4カ月を要した。(3)神経ペプチドを持った神経線維が肺門全域を通して広範に移植肺に入り込んでいた。(4)神経トレーサーは同側の迷走神経下神経節に見られ、対側や後根神経節にはなかった。結論ラットにおいて、移植時に断絶された求心性神経路は術後4カ月までに同側の迷走神経内に再生され、物理・生化学的刺激に対して機能していた。
著者
白木原 渉 大石 哲也 長谷川 隆三 藤田 博 越村 三幸
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2010-DBS-150, no.2, pp.1-8, 2010-07-28

情報検索エンジンでは最新の情報,特に流行している事柄を検索するのは難しい.近年,Twitter が急激に普及し始めた.Twitter では,世の中で流行している事柄 (流行語) について,多くの人が発言する傾向がある.Twitter のユーザーの中でも特に流行に敏感な人 (trendspotter) を知ることができれば,その人の発言に注目することで,流行している事柄についての情報をさらに簡単に手に入れることができる.本システムを実現する手法として,一般のバースト検出アルゴリズムを用いたが,これが Twitter の発言に対しても利用できることがわかった.さらに,本システムによって,5277 人のユーザーの中から,24 人の trendspotter を抽出することに成功した.
著者
白木 毅 北澤 修司 高木 勝則 田口 裕隆 田所 敏行 高安 勲
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.289-290, 1995-03-15

従来、ベクトル地図データは利用目的に応じて、個別に作成運用されてきた。この為、地図データ作成費用が膨大となり、他の分野への適用が進んでいなかった。そこで、市販の地図帳をイメージスキャナにより入力して利用するイメージ地図処理システムが開発、運用されてきた。しかし近年、カーナビゲーション等の普及によるベクトル地図の利用増等により、ベクトル地図の整備と低価格化が進んで来た。これに伴い、高度な施設情報管理が可能なベクトル地図の表示ニーズが高まりつつある。そこで、安価なイメージ地図と高度に利用可能なベクトル地図を同時に表示可能な地図表示ユーティリティを開発した。本論文では、地図操作で多用するスクロールについて、イメージ地図とベクトル地図を融合表示した状態で、操作性を良く高速にスムーズスクロールする方式について述べる。
著者
白川 功
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.10-19, 2011-07-01 (Released:2011-07-01)
参考文献数
20
被引用文献数
1

IEEE が認定する Milestones は,2010年10月現在,全世界で106件(我が国では14件)に達する.まず,我が国以外で認定されたものについては主なもの,我が国で認定されたものについては全て,のタイトルを記す.次いで,筆者がnominator として申請し,認定された関西発のイノベーション4件(①電卓の開発,②自動改札機の開発,③黒部川第4水力発電所建設,④太陽電池の商用化)について,その概略と歴史的意義について記述する.
著者
佐野 博之 白松 俊 大囿 忠親 新谷 虎松
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

本稿では確率モデルを用いてWebブロックの役割推定手法について述べる.Webページ中に存在する閲覧者にとって意味的にまとまりのある単位を,本研究ではWebブロックと呼ぶ.Webブロックには様々な役割が存在する.Webページから主要部分を抽出するためには,そのWebページ中に存在するWebブロックの役割を推定する必要がある.ベイズ分類器を作成し,Webブロックが持つ役割の推定を試みる.
著者
持田 信治 川上 匡也 白土 竜一 矢鳴 虎夫
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.25-31, 2004-10-20

インターネット上のWWW(World Wide Web)からHTML文書を収集するプログラムをWEBクローラと呼ぶ。通常WEBクローラにより回収されたHTML文書はインデックスを付加された後サーチエンジンにより公開されている。しかし一般的なサーチエンジンを検索して得られる情報は研究用としては精度が低い、そこで本研究では研究活動に有効な情報を自動的に登録、蓄積してWEB技術により情報を公開する研究支援用WEBクローラとそのネットワークの基本的な考え方を提案する。本研究で提案するWEBクローラは研究目的に従い情報を自動収集してXML文書(Extensible Markup Language)として蓄積する。そして収集した情報を全文検索機能により研究者に提供する。本WEBクローラネットワークが実現すれば、各研究者は様々な研究場面で適切な情報の提供を受けることにより判断時間の短縮と正確な判断が可能となり、研究の効率化と各自の専門を超えた広範囲な研究成果の創出が可能となる。
著者
森田 達也 野末 よし子 宮下 光令 小野 宏志 藤島 百合子 白髭 豊 川越 正平
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.317-322, 2012 (Released:2012-04-13)
参考文献数
14
被引用文献数
1

本研究の目的は, 在宅特化型診療所とドクターネットの両方が存在する1都市におけるがん患者の自宅死亡率の推移を明らかにすることを通じて, 在宅特化型診療所とドクターネットの地域緩和ケアにおける役割についての洞察を得ることである. 緩和ケアの地域介入研究が行われた1地域でがん患者の自宅死亡率を2007年から2010年まで取得した. 自宅死亡率は, 2007年の7.0%から2010年には13.0%に増加した. 自宅死亡総数に占める在宅特化型診療所の患者の割合は49%から70%に増加したが, 在宅特化型診療所以外の診療所が診療したがん患者の自宅死亡数も63名から77名と減少しなかった. 在宅特化型診療所と一般の診療所のドクターネットは排他的に機能するものではなく, 両方のシステムが地域に存在することにより自宅で過ごすがん患者の緩和ケアの向上に寄与する可能性が示唆された.